人狼物語 三日月国


237 【身内R18】冬来たりなば春遠からじ

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【人】 北神 翡翠

お参りの後は社務所に立ち寄って、今年最初の運試し。
御神籤チャレンジだ。


「……っと、半吉……?」


馴染みの無い結果に首を傾げる。
半分吉、……中吉くらいかな。
しかし、書いてある事自体は悪くなさそうだ。
恋愛の欄には、
愛する人と共に過ごせることに感謝できるでしょう

とあって、思わず君の方を見る。

君に御神籤を見せて「半分だよ」と添えたら、
二人一緒だから大吉、といった答えが返って来たかな。


「二人揃えば大吉かぁ……ふふ、良い事をいうね」


君の前向きな言葉に胸が温まる心地がする。
喜びは二人で二倍に、悲しみは半分に、だっけ。
君と居れば本当に、良い運が巡ってくるような気がした。
(7) 2024/01/05(Fri) 0:23:25

【人】 北神 翡翠

神社を出て来た道を戻る最中、参道で気になる店があったら立ち寄ってみようか。
民芸品アクセサリーの店は、君の心をくすぐる可愛い小物が盛りだくさんだったかもしれないね。
トンボ玉を使った根付?ストラップ?いいんじゃない。
君とお揃いで持とうか。
二人で選んだものを一緒に目の前で掲げ、記念にしようねと笑い合う。

食べ歩きも心惹かれたけど、今はいいかな。
この後で向かう水族館へ早く行きたいし、昼食は館内で済ませようと考えているから。

海風が強い橋を渡って、最初の地点に戻る。
今度は海沿いの道を歩いて水族館へ。
何でも、国内では珍しいラッコを飼育展示しているらしい。


「ラッコ……見るの初めてかもなぁ」


水族館自体訪れるのは学校の課外学習以来で、今までラッコはお目にかかったことがなかったと思う。
今回ここへ来る事になったのも、以前何かの折に君からラッコの話を聞いたのが発端だ。


「芸が出来るの?マジで?」


水族館で見るショーはイルカやアシカのイメージだったけど、ラッコも出来るんだ、へぇ。君から仕入れた情報に感心しつつ、では実物に会いに行こうか、と一緒に水族館に入った。
(8) 2024/01/05(Fri) 0:23:47

【人】 北神 翡翠

お目当てのラッコの前は、大変な賑わいを見せていた。


「すっげー……、大人気じゃん」


その盛況っぷりに驚いたけど、理由も分かる気がした。
ラッコって水面に浮かんで胸の上で貝殻を叩くイメージだったけど、それだけではなくて、予想しなかったような、実に多様多才な動きをする。


「ラッコって、二本足で陸に立てるの?
 ……あっ、もらったのをどっかに仕舞ってるね。
 えっ、ポケットが付いてるんだ、ふ〜ん…海瑠詳しいね
 あっ、かわいい。
 あんなポーズするんだ。
 へぇ〜、分かってらっしゃる。あざと可愛いジャン」


幸い君は女の子にしては背が高い方だから、
水槽の目の前まで移動しなくても、ラッコの愛くるしい
動作はよく見えた。
思わず俺もスマホを取り出して、写真や動画を撮ったりも。

ラッコを十分に堪能したら、水槽の前を離れる。
そろそろ昼食にしようかな。混む前に済ませた方がいいかも
と、君を促して、館内のレストランへと向かった。
(9) 2024/01/05(Fri) 0:24:10

【人】 北神 翡翠

レストランに入ってメニューを眺めれば、
心なしか海の幸が多いような気がする


「……なんだか
 展示を見て、魚を食いたくなったりするのかな……」


複雑な思いを過らせつつ、俺はあっさりめに蕎麦を注文した。
ちなみに夜は事前に伝えている通り、
フレンチレストランでフルコースの予定だ。
この付近にある老舗で有名な店で、気軽に立ち寄れるのが売りだから、ドレスコードの指定はない。
とはいえ今日の事を考えると、それなりに意識した服装にはなった。今はセーターにダウンジャケットだけど、車にスーツの上着は置いてある。
セーターの下は白シャツで、君から誕生日に贈られたネクタイを結んでいた。

なので、今日は君の視線が首元に当たるのが、少し多いかな。
ふふ、似合う?
着けて見せるのは、初めてではないけれど。
(10) 2024/01/05(Fri) 0:24:42

【人】 北神 翡翠

食事を済ませてレストランを出れば、館内巡りを再開する。
珍しい生き物を眺めるのは普通に楽しいけど、ペンギンや
アシカ、イルカのショーはやっぱりテンションが上がるね。
しかも、イルカのショーではステージから
『今日お誕生日の方いらっしゃいますか〜?』
なんてお姉さんが呼びかけるものだから、
隣に居る君の手首を咄嗟に掴んで、


「は〜い」



と、一緒に手を挙げて大声で返事をしたり。
そうしたらステージに呼ばれたものだから、君は戸惑ったかもしれないけど、俺は笑顔で送り出しただろう。
ステージには君の他にも、小学生くらいの女の子が来て、
同じ誕生日同士、緊張した面持ちで立ってるのが何だか微笑ましく映った。

俺はスマホを構えて、ステージの上を撮影する。
こちらに君の視線が向けられれば、軽く手を振り返す。
そして、進行のお姉さんが
『イルカちゃんからのプレゼントで〜す』と促されるまま、
水面に顔を出したイルカから頬にキスを贈られると、
会場から一斉に拍手が湧いた。


 ふふ、こんなに大勢の人たちから、
 誕生日をお祝いされて良かったね。


俺からも拍手を贈って、君たちの誕生日を心から祝った。
(11) 2024/01/05(Fri) 0:25:24

【人】 北神 翡翠

イルカのショーで思いがけないイベントに遭遇した後
でも一生の思い出になりそうで良かったね

閉館の時間も近づいて来て、二人でグッズショップに入る。
ここでも一番人気はラッコか。
他にも多種多様なかわいいが満載で、君は店に入ってからずっとはしゃぎっぱなしだ。
特にラッコの等身大(!)抱き枕が気に入ったようで、


「いいよ、買ってあげる
 誕生日のプレゼント。

 ……うん?持ち帰れるでしょ、車で来てるんだから」


水族館を出て駐車場までは持ち歩く必要はあるけど、
帰りは君を寮まで送り届けるつもりだから、問題ないはずだ。
こちらとしても、誕生日のプレゼントは君の好きなものを贈りたいと思っていたから好都合だし。
ただし、特大なのでこれを収める紙袋や包装紙が無さそうで、


「それじゃあ、首元にリボンを巻いてください」


ラッコの首元に赤いリボンを結んでもらって、
ラッピング代わりにしてもらった。
車までは俺が運ぶつもりだけど、君が持つというなら
それでも構わない。
何にせよ、君の笑顔が見れて本当に良かった。
(12) 2024/01/05(Fri) 0:26:10

【人】 北神 翡翠

水族館を出ると、辺りはすっかり日が暮れていた。
まだ夕方と呼べる時間帯だが、今の時期は日の入りが早い。
日が落ちると海風が一段と冷たく感じたので、
移動の足取りは自然と速くなる。
駐車場に入って車まで戻ると、素早く乗り込む。
あ、ラッコちゃんは後部座席によろしくね。ダウンジャケットも脱いで一緒に後ろへ放り込む。


「よし、それじゃ次へ行こう。
 それじゃ、しゅっぱ〜つ」


ナビのボタンをポチっとな。
交通の状況に合わせて安全運転で向かいます、と。
(13) 2024/01/05(Fri) 0:26:29

【人】 北神 翡翠

車を走らせること30分ほど、海沿いから少し外れて山間に入ったところに、洋館風の建物が現れた。店の駐車場に入って車を停めると、セーターからスーツのジャケットに着替える。君も靴を履き替えるとかしたかな。これまでの行程をずっと、ヒール付きのパンプスで移動するのは大変だったと思うし。


「これ、どう?……着けてきたよ」


誕生日にもらったネクタイに着けたのは、クリスマスにもらったネクタイピン。>>0
ずっとセーターの下にあって見えなかったと思うけど、最初からここに居ました〜、なんてね。

服装が整ったら、店の入口へ向かう。
先に扉を開いて、君を中へ通してから自分も続く。
受付で名前を伝えれば、窓際の席へと案内された。

店内の照明は明るすぎず、落ち着いた雰囲気だ。
カジュアルが売りというだけあって、客の服装は様々だが、
小さな子どもを連れたファミリー層は居ないようだ。

席に着くと、飲物の注文だけ聞かれる。
車で来ているからと、ノンアルのシャンパンを頼んだ。
君はアルコールを頼んでもいいけど、おでんの時の前例もあるし、きっと同じものにするかな。乾杯する用だしね。
グラスが運ばれて、一人分ずつ目の前で注がれる。
給仕が去った後で、二人でグラスを掲げた。


「改めて誕生日おめでとう、海瑠…───乾杯」


グラスの側面をそっと触れ合わせた後、
一緒にシャンパンを含んだ。
(14) 2024/01/05(Fri) 0:26:59

【人】 北神 翡翠

コース料理をゆっくりと味わい楽しんだ後、
最後にデザートが運ばれてくる。
苺のミニショートケーキと、プチエクレアの間に、
ビスキュイを添えたシャーベットが置かれたプレートだ。
三点盛りの周囲を様々なカットフルーツが彩り、君の分には
Happy Birthday 海瑠 の文字がチョコレートで書かれている。
プロは画数の多い漢字もチョコレートで書けるのだと感心した

特別な演出に、君が喜んでくれれば、こちらも嬉しい。


「今日はどう、……楽しかった?」


デザートの後にコーヒーをブラックで飲みながら訊ねる。


「って、去年の俺の誕生日を覚えてる?
 君も食事の最後にこうして、聞いてきたっけ」


当日はプラニングから費用持ちまで、すべて君が行って
内心ひどくビビッたのを覚えてる。
でも、申し訳ないと思いつつも、君が何から何まで
俺にしてくれたのが嬉しくて。
今度は君の誕生日に俺が同じようにしよう、って心に
決めたんだった。
唯一、今日が日帰りで泊まりでないのが同じでないけど、
10日ほど前に泊まりで旅行に行ったばかりだしね。
今回は日替わり前に君を送り届けないと。
(15) 2024/01/05(Fri) 0:27:30

【人】 北神 翡翠

 

「で、君はこうも言ったよ。覚えてる?
 自分の気持ちは死ぬまで、……いや、
 死んでも変わらない、と。

 …───俺もだよ」


そこで俺は、テーブルの下から小さな箱を取り出して
君の目の前に差し出す。
やっべ……すげぇ緊張する

急に心臓がドキドキしたけど、言葉を続けなければ。


「君が卒業したら迎えに行くよ、
 だから、……
俺と結婚してくれ、海瑠



小刻みに震える手で、
ビロード製のジュエリーボックスの蓋を開ける。
箱の中身はプラチナリングが嵌っていて、
その中心には小粒ながらも輝くダイヤモンドが、
君の方へ向けて光を放っていた。
(16) 2024/01/05(Fri) 0:28:23

【人】 北神 翡翠

俺たちは既に結婚を約束を交わしていて、それぞれの両親にも挨拶を済ませた両家公認の間ではあるけれど、改めてこうして手順を踏むと、信じられないくらい緊張した。
ここで今更、君に断られる選択肢はないと思うけど、改めて受け入れてくれれば、涙が出そうになるほど嬉しくなった。
箱をテーブルの上に置くと、差し出してもらった君の左手薬指に、そっと指輪を嵌める…───と、その時、


「────!!」


突如店内に鳴り響く、あまりに有名な結婚行進曲のフレーズ。
ぎょっとして音のする方を見ると、店内の片隅にあるピアノで今まで穏やかな生演奏を披露していた奏者が、今やこちらに笑顔を向けながら、超ノリノリで曲を奏でている。
続けて店の奥から給仕が出てきて、

『ご結婚、おめでとうございます!』

と声を上げると、店内に居た客が一斉にこちらを見て、店員と一緒に拍手を送ってくれた。

えっ。
この店こんな事するの?確かに予約を入れる際に、
誕生日祝いと一緒にプロポーズもしますとか、言っちゃった気がするけど。
この状況に戸惑いつつも、君と顔を見合わせて頷く。目で促して、二人一緒に椅子から立ち上がると、


「ありがとう、ございます……」


祝福の拍手を贈ってくれる人たちに向けて、深く頭を下げた。
それから改めて、この場にたまたま居合わせた人たちの顔を順に見ながら、
(17) 2024/01/05(Fri) 0:28:49

【人】 北神 翡翠

 

「二人で、……幸せになります」


[はにかみつつも、決意を伝える。演奏と拍手はしばらくの間、鳴りやまなかった]
(18) 2024/01/05(Fri) 0:29:12

【人】 北神 翡翠

店を出る際に、店員から君に大きな花束が渡された。
これは俺の方から内緒で頼んだやつ


その場に居たお客を巻き込んでの祝福は、俺にとってもサプライズで、未だ信じられない思いを抱えながら二人で車に戻った。
運転席に乗り込むと、ハンドルに凭れてハァ、と溜息を吐く。
何だか一気に緊張が解けたみたい。


「なんか、もう……すごかった、ね」


先程の出来事を振り返りながら、君の方を見て力なく笑う。


「でも、料理も美味しかったし、すごくいい店だった。
 また来ようか……」


誕生日とか結婚記念日とか、来る理由はいくらでも作れそうだ。
再びこの店を訪れる将来を想像して笑うと、車のキーを差し込んでエンジンをかける。
この先向かうのは、本日最後の目的地。
カーナビに登録しておいた住所を呼び出すと、機械音声の指示に従って車を出した。
(19) 2024/01/05(Fri) 0:29:32

【人】 北神 翡翠

車が最後に向かったのは、山の中腹にある展望台だった。
山間にありながらも海が一望できて、辺りの夜景も楽しめるという隠れスポットらしい。
近くに車を停めて、二人で展望台へ向かう。
外灯が少なくて周囲はかなり暗いが、ガゼボらしき建物が見えるから、あのあたりが展望台か。


「あ〜……、ほんとだ……」


山間に囲まれた市街地が輝いている様子は、温かな灯火が集まっているようで、どこか安らぎに満ちた光景だった。
市街地の向こうにあるはずの海は、夜空に溶け込んでそのものは見えないけれど、
海面に浮かぶ船が灯す明かりは見える。
今朝参拝した神社がある島には灯台が立って、海へ向けて道しるべの光を投げかけていた。


「街のイルミネーションとはだいぶ違うけど、……どう?
 良かったら、少し眺めていこうか」


都内のイルミネーションのような煌びやかさはないものの、
この夜景を君と味わいたくて、ガゼボの方へと誘った。
建物の下にあるベンチに並んで腰を下ろすと、君の肩を抱いてぴったりと寄り添うように身を寄せる。
頬をくっつけて「冷たい」とか言いながら、ここぞとばかりにじゃれ合った。
シーズンを若干外しているのか、あるいは寒すぎるからなのか、周囲には誰もいない。ベタベタイチャイチャしても、咎める者はいないって訳で。
(20) 2024/01/05(Fri) 0:29:54

【人】 北神 翡翠

イチャイチャはしてるけど、ちゃんと夜景も眺める。
ガゼボの屋根に覆われてない夜空には、都心では見えない星たちが瞬いていた。


「あ〜……星もたくさん、綺麗に見えるよ。
 温泉でも露天風呂から見たね

 ……こう寒いと、
 また温泉に入りたくなるなぁ。……寒、さむ…」


温泉に入れない代わりに君から暖を取ってやろう、というわけではないけど、体の向きを変えて君の体を両腕で強く抱き締める。


「……、」


しばらく無言で抱き合っていたら、今日起きた色々な
出来事を思い出した。
ここまで楽しくドライブして来たこと、神社に参拝したこと。
お揃いのトンボ玉を買って、水族館でラッコを見て、
イルカショーで君の誕生日を祝ってもらったこと。
その場で贈ったラッコの抱き枕は、気に入ってくれた様子。
レストランに行って、君の誕生日を祝ってから、
指輪を贈ってプロポーズをした。
その場に居た人たち全員から祝福を貰えた。
君の左手薬指には、ダイヤモンドが輝いている。
(21) 2024/01/05(Fri) 0:30:27

【人】 北神 翡翠

 

「海瑠……、誕生日おめでとう、
 ……あと、」

 
(22) 2024/01/05(Fri) 0:30:49
 

「…───っ、…んっ…」


俺たちは今、乗ってきた車の中にいる。
後部座席をフラットシートにして、その上で激しく愛し合った。
車中泊が出来る車に買い換えたのは、君とこうするつもりがあっての事ではなかったんだけどな
……なんてね

外は寒いし、今からホテルに向かうには我慢できないし。


「……っ、思いっきり叫んでもいいよ。
 どうせ、人も車も、滅多に通りかからない…穴場、だし、」


君の肌に貪りついて、熱い吐息を吹きかけながら囁く。
暗い車内は、携帯用の小さい電気ランタンの明かりだけが頼りで、君が仰向けになって寝ている脇に置かれていた。
俺はその上に覆いかぶさって、性急な手付きで衣服を捲ったりしながら、徐々に君の体を裸へと近づけていく。
俺はというと、君から贈られたネクタイとタイピンを外す時は細心の注意を払って、絶対に失くさない場所に退避したけど、後は超適当だ。
シャツの前ボタンを全部外して、ベルトも外して、
下着ごとズボンを下ろす。

 

「クリスマスの時は安全日だったけど、
 今は違うのかな?
 それじゃあ、今日は着けるね」


一方的に確認を取ると、尻ポケットからゴムを取り出して装着する。車内は狭いしね……君に着けてもらうのは、また今度ということで。
君の秘部に指を這わせて、割れ目の内側の濡れ具合を確認する。


「もうビショビショ……、こういう場面で感じちゃった?
 えっちだね……
サイコーだよ



指を突っ込んで中を掻き回して、君のアソコから滴る温かい分泌液が、俺の手のひらを濡らすくらいまでトロトロに蕩けさせて。


「すごい……欲しそうな顔をしてる。
 ね、……この後、どうして欲しいか、言ってごらん?」


あの時、言葉を促して言ってもらった後、聞くのがすっかり癖になってしまった。

君の願望を聞いた後で、君の足の間に入って
ペニスの先端を膣口へ当てる。
その時、フロントガラスに通行車のヘッドライトが
当たって通り過ぎた。
さっきは、バイクが目の前を通過する音も聞こえたっけ。
誰かがこの車に近づいてくる可能性はゼロではない状態で、


「んっ……」


君の中へと侵入した。
そのまま奥へ向かって、根元までを埋めていく。
やっぱりナマで入った時の方が快感は強いけど、
膜付きだからといって、君に対する愛しさが損なわれる
わけではない。


「愛してるよ……」


嘘偽りのない愛を囁いて、律動を始める。
動きが大きく速くなるにつれ、振動が車体に伝わって、
車全体が上下に揺さぶられる。

 

「……海瑠…、…──み、る……ッ」


二人の声と息遣いが重なって、次第に大きくなっていく。
君の左手に俺の右手を重ね、君の顔の横に縫い留めた。
絡めた指の外側から二番目の指には、愛を伝えたばかりの
ダイヤモンドが輝いている。
それが目に入った途端、俺の中で強い欲望が湧き上がった。

【人】 瀬戸 海瑠

― 今日の始まりの時のこと ―

[楽しくて嬉しくて幸せな、あのクリスマスから数日。
今回も帰省しない組と戯れれる時間は少しあったか……
いずれにせよ年末も年末という日に我が家に帰り、
のんびりとお正月を過ごして、そして、
自分の誕生日になる数分前。
学生寮の机にきれいな翠色のスマホを置いて、
その前に姿勢を正して座っている。

約束した訳じゃないけど、
何かしらアクションがあると嬉しい、と
浅ましい期待を胸にそうしていた]


  ―――もしもしっ!?


[スマホの画面が0時を示した時、
それが震えて、弾かれた様に手に取る。
耳に当てたスマホから聴こえてくるのは、
思い描いていた声で。>>L0]
(23) 2024/01/05(Fri) 23:19:43

【人】 瀬戸 海瑠



  ありがとう、ございます。


[自分も過去彼に同じ様にしていた事は頭になくて、
0時ぴったりにかけてくれるなんて、と嬉しくて声が震える。

彼の声に、はい、はいと頷く。
ルームメイトは気を利かせたのか、数分前から少し外に出ていたから、自分は存分に締まりのない顔をしていた。
だからビデオモードにされなくて、よかったと思うだろう]
(24) 2024/01/05(Fri) 23:19:52

【人】 瀬戸 海瑠

[少しだけ話に花を咲かせた後に、
彼からひとつスタンプが送られてくる。>>L1
かわいい……ってしばし眺める。

戻って来たルームメイトに
「まわりにお花が飛んでるね」って揶揄われるくらい、
浮かれた気分はなかなか鎮まってくれなかった。

ベッドに寝転んでもさっきの通話が耳と頭に焼き付いて……すぐに寝付けなくて。ふう、とため息をつく。
それを聞きつけたルームメイトが、とっておきの「面白くない話」を聞かせてあげようと布団から顔を出す。
なにそれ、って最初は笑っていたけれど、
聞いていたらいつの間にか眠りに落ちていた。

彼も同じ様に眠れない夜を過ごしている>>L2とは、
きっと知る由もなかっただろうけれど、]


  翡翠さん、 ぁ……


[朝、彼の姿>>4を見付けて、
去年プレゼントしたネクタイがそこにある事に気付けば、嬉しそうに目を細めた。それだけで本当に嬉しかったのに。
これ以上の事があるなんて、
この時は想像すらしていなかった。**]
(25) 2024/01/05(Fri) 23:20:27

【人】 瀬戸 海瑠

[彼の乗って来た車も見慣れないもので、
今日は何か事情があって違う車なのかと思ったら、
買い換えたとの事。
前の車もかっこいいなと思っていたけれど、
この車に乗って仕事に行く彼や、一緒に乗り込む自分の姿を想像して、車内を見回したりした。

カラオケ、と聞くと尻込みしたが、
この面子>>4の中に名前を連ねてもらったのは嬉しかった。

冬の海を見ては夏の思い出を語り>>5
寒空の下で並んで待って、神様の前で目を閉じる。>>6
この地は初めて訪れただろうけれど、水の神様へ、彼を護って下さっている事へのお礼を心の中で捧げて。

一緒におみくじを引いて>>7
温かい気持ちで笑い合って、
お揃いのお土産も買う。>>8
こういうお土産物やお揃いが好きなので、
嬉しそうに鞄につける。
彼からもらったあのキーホルダーの隣に。

屋台の誘惑を振り切って、水族館へ向かう。

特別ラッコに詳しかった訳ではないが、
ラッコに関する記事を目にしてここに来る事を決めたし、事前情報もばっちりなので、「楽しみですね」ってパンフレット片手に笑った]
(26) 2024/01/06(Sat) 21:52:59

【人】 瀬戸 海瑠

[予想以上に大賑わいな水槽の前で、感嘆の声を漏らした。
ラッコ……なんてかわいいんだろう……
彼も同じ様に感心して>>9
知っている知識でちょっと解説したりして。

こちらはスマホを構えるのも忘れて見入ってしまったので、
後で彼が撮った写真や動画を見せてもらっただろう。
彼はラッコの事を「あざと可愛い」と言ったが、
それは何だか翡翠さんにも当てはまる気がして……
帰り際に立ち寄ったショップで等身大のぬいぐるみを
じっと見つめてしまって、買ってもらったりした。>>12

その前にレストランに入って
「海沿いって海の幸多いイメージです」なんて経験を語りながら同じメニューを頼んだり>>10
イルカショーで手を掴まれてぎょっとしたり、
でもイルカや沢山の人にお祝いをしてもらって>>11
最後は笑顔で戻って来たり。

ショップで買ってもらったリボンつきのラッコを抱えて車まで戻る際、色んな人からちらちら見られたけど、そんなの気にならないくらい嬉しくてずっと口元を緩ませていた]
(27) 2024/01/06(Sat) 21:53:38

【人】 瀬戸 海瑠

[楽しい時間はあっという間で、
水族館を出る頃には日が暮れていて、
車は次の目的地へ向かう。>>13

やがておしゃれな建物が見えて来て、
わぁ、と口が勝手に開いた。
低めのヒールを履いて来たので履き替えるという事はなかったけれど、上着を着替えた彼>>14に、ぱちりと目を瞬いた]


  ……嬉しい、です。
  お似合いです、翡翠さん。


[今自分が片耳に着けているイヤリングの
花びらの一枚を分けたタイピン。
彼の胸の傍にいてくれる事を嬉しく思って、顔を綻ばせた]
(28) 2024/01/06(Sat) 21:53:41

【人】 瀬戸 海瑠

[胸元や袖に白いフリルがあしらわれた黒のワンピースの裾を翻しながら、店内に足を踏み入れる。
おしゃれだけど、威圧的な雰囲気はない。
流石翡翠さんの選んだお店だな、と
感心しながら席に着いて、
シャンパンで乾杯した。
勿論自分もアルコールの入っていないもので]


  ありがとうございます……


[一日かけてこんなにたくさんお祝いされて、
少し恐縮してしまう様な気持ち。
嬉しくて幸せだけど、いいのかなって思うのは最早気質で、
なかなか変えられないと思うけれど、
それに見合うくらいの人間になりたい、と
仄かに芽生える今年の抱負。

素敵なのはコース料理だけじゃなくて
デザートもかわいくて美しくて、
細かい文字も書かれたプレートまであって、
頼んでくれたのであろう彼にもお礼を言う。

コーヒーを飲みながら、
もうおなかいっぱい、って緩んだ顔になってしまう]
(29) 2024/01/06(Sat) 21:53:47

【人】 瀬戸 海瑠



  勿論です……
  こんなにして頂いて……


[彼の問い>>15
「ありがとうございます」と続けようとして、
彼の次の問いに、え、って声が漏れる]


  ……そんな事言いましたっけ。


[そこまでは覚えてなくて、
口元に手をやりながら記憶を探る。
でも次に言った言葉は覚えがある。>>16
否、今も思っている事。

頷いた後に、彼も同じだと。
そう聞いた瞬間に、なぜだろう。
心臓が一際大きく脈打ったのは]
(30) 2024/01/06(Sat) 21:54:04

【人】 瀬戸 海瑠



  (―――……)


[不思議に騒ぎ出した胸。
瞬きの間に、彼の手に箱があらわれていた。

この空気で、彼が持つ物が何か、
わからないではなかったけれど、
何も考えられなかった。
彼の一挙一動に五感が集中して、
瞬きも忘れて彼の顔を見つめる。

その恋しい唇が、愛おしい声が紡ぐのは、
自分も願っていた契り]
(31) 2024/01/06(Sat) 21:54:06

【人】 瀬戸 海瑠



  もちろんです。

  不束者ですが、
  よろしくお願いしますね……
ずっと。


 
(32) 2024/01/06(Sat) 21:54:09