人狼物語 三日月国


145 【R18G】星仰ぎのギムナジウム2【身内】

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【人】 神経質 フィウクス

朝食の時間はそうして過ぎ、所変わって図書室へ。

図書室ではお静かに。
この問題児の悪癖の事は多くの生徒が知っている。
そして、そっとしておけば──基本的には──何も起きない事も。
だから話し掛ける者はなく、騒ぎを起こす事もない。今は。

疎らに生徒の居る読書スペースを通り過ぎて。
立ち並ぶ本棚の、更にその本と本の間。
結局一頁も読む気にならなかった本を元の場所に戻した。

用件は、それだけ。
(17) 2022/05/03(Tue) 1:00:32

【人】 半分の仮面 リアン

朝食を終えたら、一度寮に戻り。
共有スペースのデスクに筆記用具と、使い古しの参考書を並べている。
何人参加するかも分からないが、整えておくに越したことはない。

飽きた時のための用意は、夕方改めてすれば良いだろう。
(18) 2022/05/03(Tue) 1:06:49
「え! これねえ」
「これねー」

「えっと」

謎に言い淀んだ。腕を摩り、視線を泳がせる。

「そういってもかごんではない」
「というか」

「んー。そうです……」

結論まで変に遠回りをした。

【人】 司書 エルナト

>>17 フィウクス

「読んでないでしょ。」

君が本をあるべき場所に返したその時。
横合いからの声。
見れば、ひょっこり、覗き込むように、ほんの管理をしているという少年が君の持っていた本を見つめてる。

「全然本に癖がついてないもの。」
「まぁ、奇麗なまま帰ってくるからいいんだけれど。」

ぱたぱた、埃落としの棒を振るう。
恐らく清掃中だったのだろう。
とことこ、君の要件が終わったことなど知らぬとばかりに、
君の横に並ぼうと歩を進めて。

「何を借りていたの?」

問いかけながら、先ほどまで君のものだった本の背表紙を見上げた。
(19) 2022/05/03(Tue) 1:11:58
「………………」

妙な間を感じ取って。
一度その意味を考えて。
黒板の文字を消して、書き足して。

『これはトットくん  の   花なのですね』

そこに込められている意味がお互い通じているかいないのか。
また改めて確認して、うん、と一人頷いた。

『それなら、より大事に扱わなければなりません』

【人】 夢見る乙女 シャルロッテ

>>18 リアン
人影を見て共有スペースを覗けば、「あ」と小さく一声。
デスクの上には筆記用具に参考書。
その組み合わせで、少女は勉強会のおしらせを思い出す。

「リアン、準備してくれているの?
ありがとう」
(20) 2022/05/03(Tue) 1:26:11
書いては消しての繰り返しを見届けて、出来た文字列を見ればぶんぶん頷いた。

「そうそうそう」
「そうです。おれのはな」

「でもえんりょしなくていいから!!いつでもあげるからね」

「いつでもあげられるので!」

そう言うと、トットもぴょんと席を立つ。
おれもまたあした!と言いながら教室を出ようとして、

「ラピス」

振り返らないまま、一言だけ。

「くるしいね」


……振り返らずに、そのまま教室を出たから。
貴方が返事を書き記したかどうかも、どんな反応をしたのかも、トットはきっとわからない。

「……」

残された言葉を拾って、ただ佇む。
白い言葉を握った手は、何を書くことも出来ずに漂うだけ。

「……、……、……」

ぐるぐると心の中に溜まったものが、思考の中に閉じ込められたものが行き場をなくして渦巻き続ける。
叫びたくても叫べない。
掠れた息が、細く吐かれる。

それから暫くの間、一人きりの教室にまた思考を磨り減らす音が響き続けた。

【人】 高等部 ラピス

ひょこ、と共有スペースに顔を出す小さな人影。
なぜか少しチョークの粉が服についている。

「!」

勉強の準備を整える同学年や、続いて現れた後輩を目にとめると少し嬉しそうな雰囲気を纏わせた。
人は多いほど楽しい。
自分も筆記具や参考書を空いたスペースに几帳面に置いて、参加の意思をアピールした。
(21) 2022/05/03(Tue) 2:03:01

【人】 神経質 フィウクス

>>19 エルナト

「………音楽理論」

音も無く、視線だけで傍らに立つ少年を見下ろして。
投げ掛けられた問いには、なんとも無愛想な返答だけ。

あなたの見上げる先、返却されたばかりの本が収まる棚。
そこには基礎から専門的なものまで。
詩集や小説とはまた毛色の違う本が収まっている。

あなたが以前に勧めた事は、
物語に没頭する事
だった。
けれど、実際に持ち出された本のジャンルはと言えば。
少しばかり、それとはずれているような。


「何となくで手に取った程度の本は。
 少し経てば、読む気分じゃなくなる事くらいあるだろ」

お前は違うか
?」

たとえば、表紙だけ見て買った本を読まずに積み上げるような。
とはいえここの生徒の大半は、
そんな無駄遣いを経験する事も少ないのだろうけど。
(22) 2022/05/03(Tue) 2:14:32
「いいですよ〜、バレンタインくん。
 私も気にしないで居られたら良かったんですけどね〜」

「ちょっと気に入られるとお菓子をもらえたりするんです。
 少し我慢するだけでたくさんのものが……なーんて。
 ずるをしているみたいなんで内緒ですよ?」


我慢するだけで、欲しいものが手に入るというアオツキと。
眠っていることで抑えてることがあると告げた君の何が違っただろう。

やりたいと決めたことだ。自分なら出来る。
やらなくちゃいけない、やらなかったら先生になれない。
自分の望んだアオツキになれない。

――一種の強迫性障害。
バレンタインと、アオツキの病は一部似通っている。


それが眠ることで抑えられる君と、"先生をすることで"平穏を保てる彼。
症状の深刻化は進んでいた。



「まだ先生ではないのに、
 先生と呼ばれるのはとても嬉しいんです」


己を病気だと思わなくなる日が来ることで、完治といえる日は来るのだろうか。
其れが望むことなのか、彼の表情は語らない。

その日の朝、バレンタインへと手紙が渡された。
一人の時に読んで欲しいと告げた後、
アオツキは忙しなさそうに寮へと向かっただろう。

その後職員室でも、廊下でも鉢合わせることはあり、
どうやら朝忙しかっただけかも知れない。

『バレンタインくんへ。

 連絡以外の手紙なんて、久し振りに書きました。
 調子は如何ですか? 私は昨日夜更かしをしてしまって、
 朝はいい目覚めとは言いがたかったです。
 同室の、バット君も起きたら居なくて
 なんだか寂しい思いをしました。

 手紙を送ったのは幾つか理由があります。
 今日は、君の元へお話に迎えるかわかりません。
 すれ違って顔はみたいですが、時間が合うかどうか。

 それでも君のことが聞きたくて、
 手紙を送ってみることにしました。

 今日一日起きたことや、楽しかったこと。
 バレンタインくん自身のことや、私に尋ねたいこと。
 何だって構いません、必ず読んでできるだけ早く返します。

 君が今日も寝ぼけて教室で一人になっていないか、
 食事を食べるときにぼうっとしていないか心配です。

 昼も夜も、うんと良い夢を見てください。
 アオツキより』

アオツキは、共有スペースの方をみて一度手を振って通り過ぎる。なにか困ったことがあれば呼んでくださいね〜。
(a7) 2022/05/03(Tue) 8:31:57

バレンタインは、部屋に読みかけの本がいくつも散乱している。
(a8) 2022/05/03(Tue) 9:31:24

バレンタインは、それは結末を知りたくないから。
(a9) 2022/05/03(Tue) 9:32:06

【置】 充溢 バレンタイン



最初からハッピーエンドだと分かっていたら、
僕も皆ももっと安心していられるのだろうか。
(L0) 2022/05/03(Tue) 9:36:02
公開: 2022/05/03(Tue) 9:35:00

【人】 充溢 バレンタイン


朝食、それから授業こそは目立った発作を起こさずに、
なんとか乗り切ったものの。湧き出る不安、紡がれる言葉は、
どれだけ抑えようとしていても自分の中から充溢していく。

「いないのは分かってる、大丈夫なのは分かってる、
 大丈夫だから大丈夫、いなくても大丈夫、
 薬を飲んだから大丈夫、そうだ、大丈夫なんだ。
 僕は大丈夫。僕はそれを分かっているはず……」

何度も探してしまおうとする、不安が溢れる身体を、
眠気で、前向きな言葉で上から押さえつけつづける。

囚人が鎖を引き摺って行くような歩き方は、
何処に向かっているのかもいまいち定かじゃない。
ああ、薬が足りないのかもな。少し大丈夫が足りない。

「あ、そういえば」

宿題の範囲を聞き忘れていた気がする。
共有スペースに行くには少し都合が悪い気もする。
先生に怒られるのには慣れてるけど。どうしよう。

悩みながら、しばらくふらふらと歩いていく。
(23) 2022/05/03(Tue) 9:48:20

【人】 花信風 トット

……いつもより食堂を早めに出たトットは図書室にいた。
やり取りをしている二人をたまに顔を上げて眺めながら、自分の膝の上に置いた図鑑に目を落とす、を繰り返している。

傍らにある机の上には小さな紙袋とノートが置かれ、近くに数種の花が他の者の邪魔にならない程度に散りばめられていた。

花と図鑑を見比べて、何某かをノートに書き記す。
そういう作業を、一言も声を出さずにやっている。
普段は歩く騒音みたいなものだが、図書室の決まりを守らない訳でもない。
おれ、ちゃんといいこにしています。
(24) 2022/05/03(Tue) 10:29:24

【人】 半分の仮面 リアン

>>20 ロッテ
「メモがあったからな。準備をしていれば、滞りなく事が運べるだろう」

几帳面に、それぞれの学年に合わせた参考書を分けて置いていく。
スムーズに行えるに越したことはないから。当然のようにそうしている。
(25) 2022/05/03(Tue) 11:40:33

【人】 司書 エルナト

>>22 フィウクス

「意外だね。」

率直な感想。
目の前には所謂資料集のコーナー。
授業では学びきれないものを学ぶための書物達。
そのなかでも、芸術に類する物は。
どうにも君とはあまり結びつかない。

「何となくで本を手に取ることなんてないよ。」
「タイトルか、表紙か、内容か。帯の煽りか。それとも評判か。」
「どんな本だって、手に取る時は絶対に何かしらの理由があるんじゃないかな。」

あなたは違うの
?」

あなたにもきっと、これを手に取る理由があったはずだ。
少年はそれを聞いている。
(26) 2022/05/03(Tue) 11:50:52
エルナトは、黙々と作業をするトットをちらりと見て、目を細めてる。偉いね。ちゃんと進んでるかな?
(a10) 2022/05/03(Tue) 11:51:36

誰のものでもないその部屋に、誰かの気配が残り香のようにある。
湿った、背筋の凍るような、神経に不快感を及ぼす何か。
しっかりと清掃され清潔であるように保つ努力を経てもなお、
言い様のない警鐘の残滓が僅かに空気に染み付いている。
それは朝も午前も超えて、白日が名月へと交代するほんの間際の頃だった。
そこにはもう誰もいない。

【人】 神経質 フィウクス

>>26 エルナト

「何の本だろうと同じ事を言うくせに」

視線を逸らして、小さく鼻を鳴らす気配。

意外だ、と言われた事が特別気に障ったわけじゃない。
どこかフラットなあなたの雰囲気は、寧ろ。
気難し屋にとって、どちらかと言えばやりやすい部類になる。

「……選んだ基準はある。
 俺の病状これを悪化させる要素が少ないものを、
 覚えのあるものから、ただ消去法で選んだだけだ。」

ただ、あなたが以前に言った事に少し思う所があっただけ。
けれどこれが益になるかもわからない。
却って嫌なものが増えるだけかもしれない。


「それでも逆効果にならないとは限らない。
 お前ほど上手く付き合えるとは限らない。
 だから読む気が起きなかっただけだ」

上手く付き合える、という言葉が指す先は。
本、或いは物語というものか、それとも等しく抱える瑕疵か。
(27) 2022/05/03(Tue) 14:56:01
フィウクスは、静かに過ごすトットに突っ掛かるような事はしない。
(a11) 2022/05/03(Tue) 15:00:35

フィウクスは、勉強会には行かない。
(a12) 2022/05/03(Tue) 15:00:44

【置】 神経過敏 フィウクス

無人の部屋。
寮の自室ではないどこか。

今日という日の夜が深くなってしまう前には。
扉を開けて、今は誰も居ない事を確かめる。
一度鍵を閉める為に。

「…………」

病によって形成された神経質な精神性は。
そこに残るほんのごく僅かな名残に、
見て見ぬ振りをする事すらできない。

それでも、この紛れもない不快感に起因する悪感情は。
誰か特定の個人へ向けるものではない悪感情は。
理性による思考と、心の様相が相反しているよりは。
罪の無い者に苛立ちをぶつけてしまうよりは。
まだ良い方だと感じてしまう。
(L1) 2022/05/03(Tue) 15:37:21
公開: 2022/05/03(Tue) 16:00:00

人を愛さずに生きられるなら、さぞかし楽だろう。

人を思わずに逃げられるなら、どんなに身軽だろう。

【人】 夢見る乙女 シャルロッテ

>>25 リアン
「そっか、リアンはよく見てくれてるんだね」
「ロッテも見習わなくちゃ……」

デスクの上に並ぶそれらは、きちりと整えられている。
これなら、集まればすぐに始められるだろう。
そうしてあなたの手元を追っていた視線は、ふと、あなた自身の相貌へと向けられる。
食堂で見たとき、いつもと違ったような気がしたことを思い出したから。
(28) 2022/05/03(Tue) 15:48:49
言葉を音にするのでさえ手間取るものだから、
文字に書くなら当たり前のようにそれ以上の時間がかかる。
授業で言われたことを書き取るのとは訳が違うな、というのを、
手紙を書いて初めて実感することとなった。

とはいえ、新鮮な体験なので、
それなりに楽しみつつ書き連ねていけた。と思う。

『言葉を文字にするのって難しいですね。
 それに、何でもと言われてしまうと、
 尚更書くことに悩んでしまいました』


文字の通り、この辺りは何度も消しゴムで擦ったような、
少し煤けたみたいな跡が残っていて。

『優しい友人がいるおかげで、
 この一年くらいは授業が終わっても寝過ごしたり、
 朝食の時間に食べ終わるのが間に合わなかったり、
 といったことは少なくなっていて助かってます。』


『それと、昨日恋愛小説を図書室から借りました。
 兎と烏が、様々な障壁を乗り越えて恋をする物語。

 昨日お話ししたことが何だか頭に残っていて、
 それで良い夢が見られたらいいなあと読んでたり。
 恋を夢みたいな話だ、と思ってるわけなんですけどね。』

【人】 司書 エルナト

>>27 フィウクス

「あはは、そうだね。」
「だって本を読むイメージがないもの。」

呟かれた言葉にくすくすと笑って。
少年は誰にでも分け隔てなく、平等だ。
そりゃあ、目上の人への敬意だとかはあるけれど。
誰かを嫌ったり、避けたり、疎んだりというのはない。
誰にでも人懐っこく接する。

「フィウクスさんは、音楽が好きなんだ。」
「そう言えば、前クラシックの話をしていたもんね。」

というのは、食堂の騒音を貴方が例えた時の話。
お洒落な例え方をするのだな、と思ったから印象に残っている。
好きというよりは、それくらいしか楽しめるものがない、が正しいのかもしれないな、と思いつつ。

"うまく付き合う"という言葉には、無意識にお腹をさすって。


「…悪化するかもしれないけれど。」
「何もしなかったら、ずっとそのまま、変わらないよ。」
「今が苦しくて仕方がないなら、怖くても何かに
 挑戦したほうがいいんじゃないのかな。」

せめて少しくらい、読んでみない?と君がしまった本に手を掛けて。
(29) 2022/05/03(Tue) 17:12:04

【人】 半分の仮面 リアン

>>28 ロッテ
「文字通りの宿題を手伝うのもいいが、それ以上に進んだ勉強をしたいという声もあるだろうから」
「そういった要望にも応えられるように、多めに用意してある」
「……気負わずとも、君はおおよそしっかりとしていると思うがな」

同じように、準備をしてくれている同学年の姿を見ると。
これ以上はいいかと手を引いた。

それから、顔を覗く君に 見えている左目をぱちりと瞬かせ。

「ああ―――仮面が気になるのか?」
(30) 2022/05/03(Tue) 19:39:06

【置】 半分の仮面 リアン

今日の夜も、風呂は一人で。
着替えも、誰にも見せないで。

戻ってきたときには、仮面をつけたまま。
目出し部分にこびりついた、赤黒い汚れを少しだけ残してしまったのは誤算だったけれど。
自室の鏡を見ては、まだ大丈夫だと言い聞かせる。

「……僕はこれでいい。
 治す術が生き方を変える事ならば、治らなくても」
(L2) 2022/05/03(Tue) 20:04:49
公開: 2022/05/03(Tue) 22:55:00
メモを貼った。

【人】 神経質 フィウクス

>>29 エルナト

「でなきゃお前は本なんて勧めてない」

何よりも、そういうところ。

誰にも愛想良く素直に、親しみ深く接するけれど。
裏を返せば特別に扱いはしないし、
周りほど
何かしてあげよう
という姿勢で接する事もないし、
険のある態度に、言いたい事を呑み込んだりもしない。
そのように認識しているから少しだけ接しやすい。


「特別好きでもないし、特別嫌いでもない」

「大人に言われてやらされていただけだ。
 ……誰かに聞かされるんじゃ意味がないから。
 だから、教材だけ渡されて、一人で。
 何時間か好きでも嫌いでもないピアノの前に座らされる」

一人きりの部屋で、自分で自分に聴かせる為だけの音楽を。
それを楽しんでいるわけでもない、ただの単調作業の時間。
恐らくは音楽療法の一環だったのだろうけど。
確かに一人きりで課題をこなす間は症状に悩まされず済んだけど。

結局はそれだけ。改善らしい改善にはならなかった。
(31) 2022/05/03(Tue) 22:56:09

【人】 苛々 フィウクス

>>29 エルナト

「………変わらなくていい。」

あなたが伸ばした手の先は見ないまま。
どこか苛立ちを込めて、独り言めいて、そう呟いた。

「苦しみは変わらない。現状維持は姑息な手段でしかない。
 根本的な解決を望むなら行動すべきだ。
 …そんな事は俺だってわかっている。だが、」

良くなる事が幸せな事だとも限らない
。」

何も悪化を望んではいないけれど。
好転もまた、望んではいない。
(32) 2022/05/03(Tue) 22:56:54

【人】 司書 エルナト

>>31 フィウクス

「あはは、確かに。」

ふわふわとした態度。
芯がないわけではないけれど、誰かと強くぶつかり合うほどの固さもない。
何かをしてあげようなんてこと、考えもしない。
……というと、語弊がある。でも、そうだ。実際、何かをしてあげようとすることはあまりない。
だって、ただの子供だ。特別な力も、知識もなにもない。
何もしてあげられない


「へぇ!ピアノが弾けるんだ、いいね。」
「でも好きじゃないなら、聞かせてはくれないか。残念。」

なんて、君の言葉に、境遇に沈痛な面持ちを浮かべるわけでもなく。
ただ思ったことを率直に告げていく。
楽器、いいなぁ、なんて言いながら、手にかけた本を取る。

「何かに打ち込んでる間は辛くないなら。」
「やっぱり読書は向いてる気がするけれど。」

集中すると時間も忘れるし、周りの音も聞こえなくなるんだよ、と。
ぱらぱら、ほんの中身を流し見て。

(33) 2022/05/03(Tue) 23:20:04

【人】 司書 エルナト

>>32 フィウクス

「……うーん、わからないな。」

本に落としていた視線をあげて、
君の顔を見る。

「病気なんて、治っていい事しかないのに。」
「治っても幸せじゃないなんて。」
「病に助けられてる部分でもあるの?」

自分は、病なんてすぐにでも治したい。
普通になりたい。ただの人間になりたい。
そう願ってやまないのに。
それが幸せだと信じ続けているのに。

「まぁ、どうせこんな本、他に誰も借りないから。」
「持っておいたら?気が向いたら読みなよ。」

はいどうぞ、と君が返した本をまた差し出した。
(34) 2022/05/03(Tue) 23:20:37