人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


アレッサンドロ

指の上の葉巻をぱっとひったくるように取り上げる。
火のアテもないそれを手の中に仕舞い込んでしまって、
振り向きもしないまま踵を返す。

「ガキはさっさと家に帰れ」

黒眼鏡

「い、いえ……そう言う方を作るのは、今は……
 その、今で精一杯と、言いますか……」

ごにょごにょ。急に口籠ってしまう。
意中の相手がどこかにいますとバレバレありありな所作。

「飲み始めは皆さんそうだと聞きますが今でも何ですか?
 ……じゃあ、雰囲気を楽しんでおられる方が多い……」

微妙に失礼だ。

「えぇ、そんな事したらあっという間に泥棒に入られてしまって、教会内の治安、一気に悪化しますよ。だめですだめ!

 もう、もし長期間口座が用意できなさそうなら取りに来てくださいね!返品です返品!なんたって、あれ隠しておくのも、結構勇気がいるんですよぉ……」
#収容所

レシピ本扱いされて、わらっていた。そうだな。

弟子を取ることになるかもしれない。

悪いことをする人間が、嫌いだ。

歌う。何度でも。

ヴィト

「カッチーン」

唇を尖らせるように不満を示しながら、擬音オトマノペ

「あんたら警察がここに泊まれって言ってるんですけどォー。
 ドロボー。もどってこーい」

その背中にぎゃあぎゃあと悪態を投げかけながら、小さく舌打ちした。

 アリーチェ

「………ハァ〜〜、まったく、若いってのはいいなァ〜〜!」

ぐいんとのけぞるほどに天を仰いで、随分楽しそうに声が弾む。
オッサンは若者のコイバナだって好きなのだ。

「まぁソウ。いや、珈琲を摂取すること自体には意味があるんだよ。
 忘れがちだが結構な刺激物だからな、あれは。
 そんで不味い珈琲は露骨に不味かったり臭かったり、
 なんだかんだ少しは『あーこれチョット違うな』ってわかるものもあるワケ。
 ただまぁ……俺は六割雰囲気だな……サイフォンで淹れると美味いっていうより、あれつかうとカッコイイって理由で使ってるし……」

特に失礼ではなさそうだ。


「大丈夫大丈夫。教会に盗みに入ったらあれだろ、神罰がドーンって下ってオシャカさ。
 どーーしても心配なら、あれファミリーの誰かに渡してみ。
 多分嘘みたいに言うこと聞くぜ。
 
 ハイハイ、気が向いたら…いや暇が出来たら取りに行きますよ〜。
 ……マフィアの中に突っ込んで調査しにくるほど、勇気がいることはないと思うんだがね」

嘲笑と苦笑をブレンドして、そこに興味と愉快をぶちこんだような複雑な顔で笑った。

#収容所

黒眼鏡

大げさな反応を受けてこれは恥ずかしい事を言ってしまったなとじわじわと湧き上がる羞恥に、思わず目を逸らした。自爆というやつだ。

「なるほど、質が低いものはわかりやすい、と……
 あの刺激が癖になって虜になるのは何となくわかります。
 いえ、私はむしろそれが怖くて普段飲まないのですが…
 確かにサイフォン、飲まない私でも格好良く見えますからね」

詳しくないコーヒーの知識が深まった!
説明を受けて少しコーヒーに対する興味は上がったようだ。

「そんなこと神はしませんよぉ……えぇ、そんな不埒な……
 まだ普段の感謝を込めて贈り物にするほうがマシですよ。
 いえ送りませんけど……他人から貰ったもので言うことを
 聞かせるなんて事は私にはとても恐れ多いので……

 もう、頼みましたからね、本当に。
 調査は──私が失敗しても私が最悪死ぬだけと思いますけど
 教会は私以外の人が巻き込まれかねないので……
 普段から私が金塊を持ち歩いておけるなら別ですけど」

持ち歩いてリスクが減るなら、持ち歩くらしい。

「……って、お言葉に甘えすぎてお話を聞いて頂きすぎましたね。お付き合い下さってありがとうございました。……これなら、牢で一人思い悩まなくて済みそうです」

ぺこりと頭を下げながら、別れようとする事だろう。

 黒眼鏡

「疑うのって〜難しくて〜……」

賢いだなんて自分で思ったことは無い。
それでも貴方にそういわれると背を押してもらえたような心地になる。
とは思いつつももちゃもちゃと文句は垂れていたわけだが。

「…………オレはその辺にツッコまないからな」

小声で言われたことにはジト目を返した。
男は"そういう"話題にはいつだって一歩引くのはご存じの通り。
兄と姉のそれについても同様だ、とりあえず泣かせていないならいいのだが。
はあ、と溜息。たぶんこれで最後。

それから見上げた貴方が贈ってくれる全てには。

「……ん」

#収容所

[1/2]

 黒眼鏡

「なら、よかったや」

へら。
笑う、ようやく。
それが聞けたらなんだか十分に思えた。
知らないことはまだ多くあったとしてもだ。
やっぱりこの言葉と笑顔は嘘じゃないだろ。

「じゃ、オレ行くよ」

「またな、にいさん」

普段通りに手を振ることはできなかったがそれだけは告げて。
看守が遠くで己の名を呼んでいることに気が付いたから、そちらへと駆けて行った。

#収容所

[2/2]

約束をした。

 アリーチェ

「カフェインに頼るようになっちゃいけねえが…
 警察官ってのも大変だろ。
 体壊さないようになあ」

珈琲に関しては、にわか・・・なようだ。
本人が言う通り、趣味以上のものではないらしい。
それでも数少ない趣味であるらしく、そーなんだよー、なんて嬉しそうに相槌をうちつつ。

「マフィア相手なんだからよぉ、そんくらいして言う事聞かせた方がいいって…
 なんて、マ、あんたのやり方を変えろたあ言わねえけどな。
 だがそういうやり方もあるということだけ覚えときなよ」

そのほうが楽だぜ、なんて。
ろくでもないことばかり囁いて。

「あんたが死んでも色々巻き込まれる人はいると思うがね…。
 ハハ、指輪とかにして身に付けときなよ。
 似合わないと思うが、文無しになった時とかに助かるかもしれん」

結局金塊を引き取ることはしてくれないようで、からからと笑い飛ばす。
そうしてあなたが頭をさげれば、
それをただ見送って。

「おう、こっちも悪いね、話させてもらっちゃって。
 ああ、取り調べでひでえ扱い受けそうならちゃあんと、相手の顔と名前を訪ねて、憶えておくっていうポーズをとるんだぞ。 
 ───"後"で覚えとけ、ってやるだけで、ちったァマシになるもんだ」

……ただ見送るわけではなく、ロクでもない入れ知恵をしながら、見送った。

 ニーノ

「痛い目にあううち覚えるさ。
 女に騙されたりな」

もう騙されてるかも、なんてぶしつけに笑い。
なんだツッコんでくれないのか、なんてまた笑い。
いくつかの種々様々、ころころと切り替わる顔をあなたにぶつけて、
それでもあなたの笑顔には、

「おう」

──満足そうにうなずいて。


「いじめられたら"俺の兄貴を誰だと思ってるんだ、アレッサンドロだぞ"っていうんだぞ〜」

駆けていく背中を、嬉しそうに見送る。
──若者の背中を見るのが、この男は好きだったから。

#収容所

悪態をついた。

拳銃を取り出し、こめかみにあてた。

もう限界だ。

サンドイッチ美味しかったですね……

メモを貼った。

痺れて感覚のないままの片手を撫でた。


「ハハハ」

独房の中、腕を枕にベッドにごろんと寝転がる。
ぶらぶらと足が揺れて、天井を見る目がすうと細まった。

「やっと『プラン』が整った」

 

「……面倒なことの気配がする」

硬い布団に潜って丸くなる。
ああ、
恋人
が恋しいな、態とらしく呟いて眠ろうとした。
身体は休めておいたほうがいいと長年の勘が告げている。



「……」

「くっそ……ラウル!」

結局起き上がって一人の部下の名をよんだ。

ダニエラは、笑っている。
(a29) 2023/09/26(Tue) 15:37:02

とん。
ととん。とん。とん。

とん。────とん。

いつもの音。
いつもの音が響いている。
いつも通りの音だけが。

男は仕事中・・・だ。


#取調室

「……なるほどよくわかった。
 どうも今月、俺は運が向いてない」

SNSどころか物理的な音声となって署内を駆け巡る噂に
がああ、と頭を掻きむしる。拷問吏との会話を思い出して、
やっぱり俺は賭け事なんかしなくて正解だと思った。

――だから信用出来ないんだ、どいつもこいつも!

いつか描いた、出来すぎた未来をまた描く。
Inutile piangere sul latte versato.こぼした牛乳をどれだけ悔やんでも無駄だ
…それなら、自分には何が出来るだろう。

細い穴に糸を通す。通していく。
心だけは、もう決めていた。

叩き起され、お呼び出しを食らった後。

目的の場所へ向かいながら、
ふと、浮かんだ連絡先について首を傾ける。

"忘れ物"とされたあれは、
一体どこに繋がったというのだろうか。
どうせなら出頭前に確かめておくんだったな。

頭の中で数字をタップしていく。
勿論そんなことじゃああの先には繋がらないが、
確認出来る機会があるなら確認したいと呑気にも思う。

熱は引かない。痛みも変わらず残る。
しかし"隠すことは得意"なんだ。

そんな呑気さを抱えながら、外が晴れることを気長に待とう。

「…………虹、見えるといいな」

任せたよ、エルヴィーノ。
手伝いが出来なかった埋め合わせは、また、いずれ。

待っている。

二人で祭に行く許可を貰った。

そういう生き方をしてきた。

そういう生き方をする。

任された仕事はするかあぁ、と思いつつ。

お祭りの時に、端末を頂戴すると決めた。

柔らかい肉が好きだ。

看守たちが騒がしくしているのを聞きながら、
ようやくに包帯で固定された右手を天井に翳す。
天気予報は、どうやら当たりそうだ。

「……うん」


聞こえてきた名に心が波立てど、どこか頭の芯は冷えていて。
だから、大丈夫だ、と思った。
此処から出るときに全部が変わっていくとしても。

もう目を塞がないと決めている。

ダニエラは、真実を、自白した。
(a33) 2023/09/26(Tue) 20:46:12

ダニエラは、嘘を、自白した。
(a34) 2023/09/26(Tue) 20:47:11

ダニエラは、笑っている。
(a35) 2023/09/26(Tue) 20:47:35


車のエンジンを掛け、シフトレバーを引き、
ハンドル片手にアクセルを踏む。

目的地はただひとつ。『家族』の顔を一番に見てやる為に。