人狼物語 三日月国


224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】

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視点:


待っている。

二人で祭に行く許可を貰った。

フィオレは、インフルエンサーの発表で聞いた名前に、ええ!?と声が出た。色々な意味で。
(a32) 2023/09/26(Tue) 18:02:18

そういう生き方をしてきた。

そういう生き方をする。

任された仕事はするかあぁ、と思いつつ。

お祭りの時に、端末を頂戴すると決めた。

柔らかい肉が好きだ。

看守たちが騒がしくしているのを聞きながら、
ようやくに包帯で固定された右手を天井に翳す。
天気予報は、どうやら当たりそうだ。

「……うん」


聞こえてきた名に心が波立てど、どこか頭の芯は冷えていて。
だから、大丈夫だ、と思った。
此処から出るときに全部が変わっていくとしても。

もう目を塞がないと決めている。

ダニエラは、真実を、自白した。
(a33) 2023/09/26(Tue) 20:46:12

ダニエラは、嘘を、自白した。
(a34) 2023/09/26(Tue) 20:47:11

ダニエラは、笑っている。
(a35) 2023/09/26(Tue) 20:47:35

【置】 門を潜り ダヴィード

「はっ、はっ……」

夜。
痺れを切らした追跡者たちが、距離を詰めてきているのを感じた。
悲しいかな木っ端の下っ端に付いていた追跡者は一人だけで、意を決して走り出せば慌てて向こうも走り始めた。

勝手知ったる路地裏に誘い込めば逃げ切れるか、と暗く細い街路へと走り続ける。
あと少し、そう思った時のこと。
どっ、と腹に強い衝撃が走った。
勢いのまま転げて、なんとか頭を庇って縮こまる。

「さんざ走り回りやがって、このクソガキが」

「オラ手ェ出せ、手錠嵌めてやる」


待ち伏せされていたと気付いたのは罠に嵌ってから。
逃げ回って翻弄したつもりでいて、実のところは追い込まれていたの自分だったのだ。

「アハハッ、なんの根拠があって?
 俺の何が悪くて、どうして逮捕されるんです?
 説明し、あ"、ぎッ……」

罵声と共に降ってきたのは拳。口の中が血の味でいっぱいになる。痣が出来るだろうなあ、とぼんやり思う。

「見えるところはやめて、くだッ 
 やめろって言ってんだ い"〜〜ッ……」

減らず口で時間を稼ぐにも限度がある。彼らだって曲がりなりにも警察官なのだ、『抵抗したから』以上の危害は加えられないだろう。
いやだ、いやだ、約束を守らないと。
嘘を吐くのはいやだ。
(L10) 2023/09/26(Tue) 20:50:44
公開: 2023/09/26(Tue) 20:55:00

【置】 門を潜り ダヴィード

「……あ?電話?
 チッ、んだよ……張り込み中に電話すんなッて!誰だよ!
 今いいとこなんだから邪魔すんなって!
 ……ア!?失効だあ!?」


ざわ、と周囲の男たちが騒がしくなる。
どうすんだよこいつ、知るかよそんなもん、とりあえず行くぞ、ここにいるのはまずい。


先ほどとは違うばたばたとした足音が引いて行けば、周囲に人の気配はなくなっていた。

「……失効……?ってことは……時間切れ?
 おいおい、俺偉いんじゃない?
 アハハッ、アハハハハッ!」

あいててて。思わず大笑いすると腹に響いて鈍い痛みが戻ってきた。
さっき聞いたことが本当なら、付け狙われていた根拠が効力を失ったというのが本当なら。

「は〜〜〜〜〜〜ぁあ」

特大のため息も漏れようというもの。
ああ、俺は約束を守れたんだろうか。
腹も顔もじんじんと熱を持っている。おそらく腫れて、痣になるかもしれない。でも生きているし、無事だ。

「使わなかったな、お前も」

懐から愛用のナイフを取り出して、鞘は払わないまま撫でてやる。
警察は嫌いだし、殴られた分はお返しを計画するだろうけれど、死んでほしいとは思わない。
暗い空を見上げて、またひとつ笑いが溢れた。
(L11) 2023/09/26(Tue) 20:51:15
公開: 2023/09/26(Tue) 20:55:00
ダヴィードは、「うるせえ!」と近所の窓から空き缶を投げられた。そんな。
(a36) 2023/09/26(Tue) 20:55:16


車のエンジンを掛け、シフトレバーを引き、
ハンドル片手にアクセルを踏む。

目的地はただひとつ。『家族』の顔を一番に見てやる為に。