人狼物語 三日月国


147 【ペアソロRP】万緑のみぎり【R18G】

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視点:


【人】 転生者 アウローラ

[それでも。]
  

 あ、はい。
 

[ 差し出された彼の手には、今までなかった白い手袋>>88
 その手に自分のそれを重ねても、少しも冷たさを感じない。

 ……此方を気遣ってくれているのだと、
 そんな小さな仕草の一つひとつに触れるたび。

 彼はゲームの中で見たような、心無い災厄ではないし
 …『友達』を、そういう存在にしてはいけないとも、思う。]
(128) 2022/05/25(Wed) 8:30:22

【人】 転生者 アウローラ


 えっとですね、行ってみたいところは
 いろいろあるんですが…ってきゃっ!?


[ 此方の手を強く引かれると同時に、
 ふわりと視界が上昇する感覚>>89

 今、自分は空を飛んでいるのだと、理解するまでに数瞬。 ]
(129) 2022/05/25(Wed) 8:31:00

【人】 転生者 アウローラ


 
 ……っ。
 びっくり、させないでください…。


[ 高所恐怖症というわけではないけど
 これは予想外すぎて。
 ぎゅ、と彼の手を握る手に自然と力がこもる。

 足元に見えるのは、いつもの学園の景色。
 だけどそこにいる誰も、わたしたちに気づかないし、
 視線を向けることさえしない。
 まるでわたしたちの姿が見えていないかのよう。

 「風と同じものに変じている」という>>90
 彼の言葉を受けて思い出すのは、
 「私」が昔、観た映画の1シーン。
 (状況だけで言うならば、猫の乗り物というより
 動く城の冒頭に近いけれど)

 紡ごうとした抗議の言葉は、
 結局、彼の笑顔のせいで続かなかった。
 ……あまりにもいい笑顔をされると、
 なんというか、毒気を抜かれてしまう。 ]
(130) 2022/05/25(Wed) 8:33:06

【人】 転生者 アウローラ

[ それから数分後。
 わたしたちは、王都の街並みに降り立っていた。 ]
 

 えっとですね、
 確かこのあたりに…。


[ ひさしぶりの王都の人混みで逸れないよう、
 握ったままの手を緩く引いて、此方へと促す。

 彼はわたしの居場所がわかるらしいから>>86
 いつものように呼べば来るなんて、
 もしかしたら、言われるかもしれないけれど。
 …わたしのほうは、彼がどこにいるかわからないから。

 万が一、逸れてしまったときに怖い気持ちと
 
…ほんの少しの名残惜しさで

 握ったままの手を離さないでいる。
 
たとえ彼のその手が冷たいままでも
 わたしは手を離さなかったろうなと思う
]
(131) 2022/05/25(Wed) 8:34:45

【人】 転生者 アウローラ


 
 あ、ありました。
 
 
[ ここです、と
 空いたほうの手で示したのは、王都でも比較的大きな書店。
 複数の階にそれぞれ専門の売り場が設けられていて
 一番下の階には筆記道具を扱う場所も併設されている。 ]


 アルカード、本がお好きみたいだったので。
 此処にくればなにか気に入る本が
 見つかるかもって思ったんです。


[ わたしが彼について知っていることは
 本当に少ない。
 それでも、彼について何かを知る切欠に
 なれたらいいなと思って、この場所を選んだ。
 もし、彼が古書の類が好きだと言うのなら、
 ここからもう少し離れた場所にある古書店街にも
 足を運んでみようか。
 彼方も古今東西さまざまな書籍が集まるらしいから
 その中には、彼の気に入る本もあるかもしれない。 ]*
(132) 2022/05/25(Wed) 8:35:41

【人】 闇の精霊 アルカード

―― 王都 ――
 
 
 やはりというか人が多いな。


[娘に促されるまま、王都の街並みを歩く。]


 …案ずるな、娘よ。
 たとえ街中で逸れたとしても、
 我はお前がどこにいるかすぐにわかる。


[たとえ離れても、一言我が名を呼びさえすれば
すぐに其方へ現れることもできる。
なんなら娘自身の影に紛れておけば目立つこともない。

そう言い聞かせるものの、その手が離れる気配はない。
なんなら「それでは一緒に来た意味がないじゃないですか」と
軽く叱られてしまうだろうか。
逸れることが不安なら、なおのこと影に潜んでおいたほうが良いと考えるが。
人の子の考えることは、時に酷く不合理だ。
理解はしているつもりだが。

結局、目的地である書店まで我らの手は繋がれたまま]
(133) 2022/05/25(Wed) 8:48:21

【人】 闇の精霊 アルカード

 
 
 ほう…?
 これはまた面白い場所だな。


[いつもの図書館とはまた違った趣に興味をそそられる。
ただ一つ、言っておくことがあるならば>>132]
 
 
 確かに書を読むことは嫌いではないが。

 我があの場所で本を読んでいるのは、
 人の子について知りたいことがあるからだ。


[主に、目の前の娘について。

闇たる我を喚び寄せる資質がありながら、それでも、他の人の子たちのように世界が滅ぶことを望まない。

それがこの娘があの女の光を強く受け継いでいるからか、
それとも別の要因があるのか。
ならばこの娘の願いを叶えるにはどうすればよいのか。
そもこの娘の考える『友達』とは、どのようなものなのか。
我に求められているものはなんなのか。
何もかもが、わからない。

今までになかった、この状況への足掛かりを求めているのが、我の今の現状と言える]
(134) 2022/05/25(Wed) 8:51:09

【人】 闇の精霊 アルカード

[そこまで考えたところで、はたと思いつく]
 
 
 なぁ、娘よ。
 逆に聞くが、お前はどのような本を好むのだ?

 我はお前が好むものを読んでみたい。


[選べ、と。
ずいと娘の背を押して先を歩くよう示す。]*
(135) 2022/05/25(Wed) 8:52:15

【人】 転生者 アウローラ


  ええ……?


[ 唐突に前へ押し出されて>>135
 つい困惑の声が出てしまう。 ]
 
 
 あの、いちおう言っておきますが。
 わたし、平民なのでアルカードみたいに
 難しい本なんて読めませんよ?


[ 故郷の村にいたとき、先生やシスターが
(わたしたちが暮らしていた地方の領主様の方針でもある)
 大人になってから孤児院を出ても困らないよう
 基本的な読み書きや計算、裁縫や家事、
 礼儀作法を教えてくれていたけれど、

 それでも、学園に通う貴族の子女たちには
 到底敵わない。
 だから、大好きな人たちと一緒にいられるためには
 他の人たちの何倍も、努力しなければいけなかった。

 
――それでも敵わないと理解したときの悲しさは
 今も少し、言葉にできないものがある。
 ]
(136) 2022/05/25(Wed) 8:59:24

【人】 転生者 アウローラ

  
 
 んー……。
 お気に召さなかったら、ごめんなさい。
 
 
[ 先に謝罪を口にしてから
 彼に背を押されるまま 哲学書に歴史書、
 美術書や数学等の参考書、
 巷で流行りのロマンス小説や冒険小説。絵物語。
 一通り、書店の中を見て回ってから。

 立ち止まったのは、子供向けの本が置かれた一角。 ]


 ……。
(137) 2022/05/25(Wed) 8:59:59

【人】 転生者 アウローラ



 やっぱりわたし、
 こういう本のほうが好きです。


[ そういって手に取ったのは、
 数十年前から出版されている古い絵本の物語。 ]
 
 
 この本ね、
 わたしが育った孤児院にもあったんです。
(138) 2022/05/25(Wed) 9:00:29

【人】 転生者 アウローラ


 わたし、小さい頃はこの本がとても好きで
 よく、シスターや兄さん姉さん…あ、
 本当のきょうだいではないのですけど。

 一緒に育った年長の人たちに、
 よくこの本を読み聞かせてもらっていました。
 大きくなって字が読めるようになってからは
 今度はわたしが、弟や妹たちに読み聞かせてました。
 
 それから、こっちの本は
 故郷の村の本屋さんにあった本ですね。

 本屋さんと言ってもここのような立派なお店ではなくて
 村に一軒だけある小さな貸本屋さんでした。

 村長の叔父さんが半分道楽でやってたお店なんですけど
 わたしもたまに本を借りにいってたんです。


[懐かしいなぁと、ついつい目を細めてしまうが。]

 あ、えっと。
 面白くなかったら、すみません…。
(139) 2022/05/25(Wed) 9:08:06

【人】 闇の精霊 アルカード


 ―――…いや。

 なかなか興味深い話だった。


[思えば、この娘がここまで饒舌に
我に己のことを話したのは初めてではないだろうか。

実をいうとあまり期待はしていなかったが。
此方が思っていた以上の収穫に、ふ、と目を細める]
(140) 2022/05/25(Wed) 9:47:06

【人】 闇の精霊 アルカード

 
 
 では、その二冊を購入しよう。
 我も其れに目を通しておきたい故。
 
 
[娘が手にしていた二冊の絵本を受け取る。
他に娘が他に欲しがるような本がなければ、そのまま会計を済ませよう。

幾度となく死を迎え、その度転生を繰り返した猫の話と、
己の名前を探す猫の話。

…猫が好きなのか?
人の子とは一般的にこういう生き物を好むのだろうか?
表紙を眺めながら、そんなことを思う。]
(141) 2022/05/25(Wed) 9:48:17

【人】 闇の精霊 アルカード



さて、娘よ。
其方はなにか、望むものはないのか?


[己ばかりが何かを得るというのも、些か納まりが悪い。
此処は絵本の礼も兼ねて、と
なにか欲しいものはないかと問うてみるものの、
あまり芳しい返事は期待できない。

あれがほしいこれがほしいと言ってくれた方が
いっそ我としてはやりやすいのだが。

娘と話をしながら一番下の階まで戻る。
せっかくだからと筆記用具を扱う売り場にも
足を延ばしてみることにした。]


 これなどはどうだ?


[万年筆に硝子ペン、色とりどりのインク。
水晶を削って花の形に仕上げたペーパーウェイト。

そのどれもに娘は首を横に振る。]
(142) 2022/05/25(Wed) 9:49:21

【人】 闇の精霊 アルカード

 
 
 ふむ……。


[どうしたものかな、と
ふと何気なく店の中を見回したところで、
ある一点に目を惹かれた。

柔らかな品の良いクリーム色の紙に
五枚の花弁を持つ薄紅色の花が描かれた便箋と
同色同柄の封筒が納められたレターセット。]


 …杏の花か。珍しいな。


[言いながら、娘のほうへと視線を移す。

はじめて娘とまみえた夜。

小さく震える杏子茶色の髪の娘に、
此方が手を伸ばしたときのことを思い出して]
(143) 2022/05/25(Wed) 9:50:22

【人】 闇の精霊 アルカード



 ……娘よ。
 我はこれを二セット買おう。
 そのうち片方をお前が持っていてくれ。


[おそらく嫌だと言われても、なんだかんだと娘には
購入したレターセットの片方を押しつけるのだろう。
何故、と言われても恐らく答えることもない。

……描かれた杏の花の愛らしさに、
初めて出逢ったときの面影を見てしまった等と
言えるはずも、ないのだから。]
(144) 2022/05/25(Wed) 9:52:05

【人】 闇の精霊 アルカード



 さて、娘よ。
 我はアプリコットティーを所望する。
 良い店があれば案内せよ。


[なおこの後、街へいくたび
娘への贈り物について延々話を繰り返すことになるのだが。

……それは今はまだ、誰も知らない話である]**
(145) 2022/05/25(Wed) 9:53:02