100 【身内RP】待宵館で月を待つ2【R18G】
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| チャンドラは、部屋に紙飛行機と、赤と緑の宝石を1つずつ飾っている。 (a0) 2021/10/19(Tue) 21:54:16 |
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ハローハロー、あなたのベル記(思い込み)、当方です。
当方、引き続き『
透明な描写
』を続けますが、本窓が見えている方は特筆がなくとも、任意の箇所を『半透明な描写』として認識していただいてOKです。
何かあれば都度聞いていただければ〜〜! とりあえずLoveを振り撒いておきます、キャッキャッ ٩(ˊᗜˋ*)و
酷く寒い。
目が醒めて真っ先に浮かんだのはそれだった。身震いをして、自分の体を抱きしめながら外に出る。
自分の身に異変が起きる直前の出来事は、未だ思い出せていない。
「ああちょうどよかった。お前、今手が空いているなら白湯を……」
お気に入りの下女が廊下を掃除していたから声をかけた。何も返事がない。男は眉間に皺を寄せる。
「おい!聞いているのか、何の冗談だそれは。揶揄っているのなら今すぐそれを……」
手を伸ばし、肩を掴む。掴む筈だった。
すり抜ける。己の手が、うっすら透けて、触れないまま空を切る。
「………………え?」
歩く。声をかける。走る。声をかける。
誰もがこちらを見てくれない。誰もがこちらを認識してくれない。
「ッおい!聞こえないフリはよせ!何のつもりだ!タチの悪い冗談はやめろ!」
どいつもこいつも無視をする。ここで過ごした一年の間に沢山言葉を交わした者など何人も居る筈なのに。
「やめろ……やめろって、なあ。
本当は聞こえているんだろう?わざと無視をしているんだろう?俺が機嫌を損ねるようなことでもしたのか?
答えてくれよ、なあ!」
口元が引き攣る。冗談だと笑い飛ばしたくて、けれど視界に叩きつけられる現実はそう変わらなくて。笑みを作ろうとした唇は、綺麗に弧を描く事なく歪に戦慄いている。
ああ、
まただ。
知っている。この感覚はずっと自分の傍にあって、逃げたくても常に離れず纏わりついていた。
まるで透明人間になってしまったかのような扱いになったのに、世界はそれでも回り続ける。
才能もなく、努力も続かず、誰も見向きしてくれない平々凡々な吟遊詩人。
見慣れている。
この光景は見慣れている。
「誰か!誰か聞こえないのか!?
僕が何かしたのか!?僕が何か悪い事でもしたっていうのか!?」
箍が外れたように叫びだす。口から出るのは美しい歌声でも世界各地の光景を描き出す詩でもない。
ただ、独りが耐えられない哀れな男の絶叫だった。
「どうしてこんなところに来てまで元いた場所の苦痛を味わう事になるんだ!
なあ、なあ……誰か、僕を見てくれる人はいないのか!?
あぁ……
あぁああぁ……ッ!!!
」
男は手入れが行き届いた濡羽色の髪をかきむしり、そのまま嗚咽を零してふらふらと消えていく。
逃げる場所なんて何処にもないのに。
何処かへと姿を消した。いてもいなくても、きっと変わらず世界は回り続ける。
「
え? 来たは来たけどすごい素直に席に着きたくないな??
」
| (a3) 2021/10/20(Wed) 1:13:46 |
| (a4) 2021/10/20(Wed) 1:14:26 |
| チャンドラは、こびりつくような 寒さ を、その身に感じていた。 (a5) 2021/10/20(Wed) 1:15:28 |
| (a7) 2021/10/20(Wed) 1:33:19 |
| チャンドラは、食べるものを探しに、パーティ会場へ向かう。 (a8) 2021/10/20(Wed) 1:35:00 |
| 覚束無い足取りで、わたしはパーティ会場を訪れる。 「クロノ、いるかしら」 外套を羽織り、小刻みに震えながら。 それでもわたしは、その震えを必死に隠そうとしていた。 「あたたかいものを、探しているの」 そうでないものは、今は喉を通りそうにない。 やることは、たくさんあるの。 だからみんなに心配をかける前に、この震えをどうにかしなくては。 (12) 2021/10/20(Wed) 1:40:33 |
| (a11) 2021/10/20(Wed) 1:47:40 |
| チャンドラは、後で、思い出すのでしょう。客人が、部屋に来るはずだったことを。 (a12) 2021/10/20(Wed) 1:48:35 |
| わたしの声は、パーティ会場の喧騒に掻き消える。
常時なら頼ることも出来たお友達──彼女が手配してくれた、携帯食料すら喉が通らない今は、その姿を探すのも気が引けた。
ふと、一際騒ぐ3人組に視線を向ける。 そうだ、彼にノートも返さないと。 もしかしたら彼なら、あたたかいものを作ってくれるかもしれないけど、団欒の邪魔はしたくない。
そうこうする間、寒さとともに目が回るような空腹が襲う。 わたしはクロノを探すのをやめて、近くの椅子に座り込んだ。
冷たい料理が目の前に並ぶ。 それでもやっぱり、食べる気が起きなかった。
(15) 2021/10/20(Wed) 2:09:48 |
| >>20 ポルクス 声をかけられ、自分でも驚くくらいに情けない声が出た。 飢餓感と寒さ。そうだ、あなたとも約束をしていた。 「大丈夫……ただ、あたたかいものを食べたくて。 会場にはさすがに並んでいないから、使用人を探していたのだけど」 少し疲れちゃって、と笑うわたしは、自分の笑顔がとても力ないものになったことに気付かない。 (21) 2021/10/20(Wed) 8:11:51 |
………
……
…
キエはミズガネの悲痛な叫びを満足気に聞いていた。此れならば良い対価をせしめる事ができそうだ。
しかし見えないし聴こえない振りをする。此れ以上館の主に目を付けられるのは少々面倒だから。
「リーパー君、吉報だよ。リソースの確保ができたから館を利用しなくても良くなった。
そしてなんだが僕ァどうやら館の主に目をつけられてしまったようでね…今からでも行おうかと思っているよ。もし都合が良ければ裏庭の木陰に来ておくれ。折角だから女の姿にでもなっておこうか?」
これは、ミズガネを殺害した後のこと。
地の底に堕ちたミズガネの慟哭はゲイザーの耳に入った。
悦に入った声色で、あなたに通信が入る。
リーパーに割り振られた役割には、
”神隠し”された人間の声が届く。
だって、殺した後の怨嗟の声が聞こえなきゃ損だろう!
「ギャハハハハハハ、あっは、ああ笑えた。
あァ? 何だかよく分からねえが、
ゲイザーの野郎をブッ飛ばせるなら何でもいい」
提案には肯定。冗談には、こう付け足される。
「ハッ! 要らねェよ。
オレは女は好きだが、オマエは女だろうと絶対勃たねェ。
可愛げもねェし、何より気色悪ィからな!」
そうして、暫しの後。
リーパーは裏庭へと向かうのだろう。
⏤⏤⏤⏤裏庭でキエと
ゲイザー
リーパーは言葉を交わした。
其れは在る殺人の計画。
しかし其の殺人は血も出なければ死体も出やしない。犯行の証明など誰にもできぬ謂わば完全犯罪である。
本来キエにとって夢その物を喰らう事は山を荒らす事に等しい。
山を荒らせば
実りが減ってしまうからだ。其れは善意ではなく自身の恒久的な利益を考えての事だった。
しかし、
伐採がその山の利益に繋がるなら
話は別だ。
「
人格を喰らう
のは僕も初めてでねェ。咀嚼に時間がかかってしまうだろうがそこは許してほしいな」
少女の身体を一度抱きしめると耳を塞ぐ様に少女の頭を抱えた。
ふたりは夢を見た。
ゲイザーは郊外の出身である。
ある時、都会的な少女がひとり越してきた。
彼女は閉鎖的な環境ながらも見事に馴染み、
その洗練された風体から皆の憧れとなった。
ゲイザーも憧れるその一人だった。
彼女を喜ばせたくて、誕生日パーティに手作りのパイを贈った。
ゲイザーはべつに彼女の友達ではなかったけど、
彼女と仲良しのみんなで食べてくれたらうれしいと贈った。
けれどグズでノロマなゲイザーの手作りパイなどダサいので、
翌朝捨てられていた。
ゲイザーは泣くばかりだ。
だから代わりにもう一人のお友達が怒っていた。
『ひっく。ぐすん。あたし、かなしい。かなしいよ』
『なんだそいつ! お高く留まりやがって。
オレがブッ殺してやる!』 ⇒
ゲイザーはそれから暫く、パイが焼けなくなった。
ゲイザーはパイを焼くのが好きだったので、ママに相談した。
「かわいそうに。ひどいわね。
でも、叱ってはいいけど怒ってはだめ。
それはきっとあなたの為にならないわ」
「辛いなら、誰もが目を見張るほど
おいしいパイを焼けるようになりなさい。
誰もが憧れるほど素敵な、心優しいひとになりなさい」
「あなたは頑張り屋さんだから。
きっといつか、あなたの努力を認めてくれる人がいる」
ゲイザーはそのように生きることにした。
こうして、今のゲイザーは生まれた。
「…………」
「終わりだよ」
耳をふさがれているから何も聞こえない。
「ほら、早く殺せよ、そいつ」
「オレの居場所作ってくれよ」
| >>24 ポルクス 「………」 無意識に、羽織った外套の合わせを強く握る。 元気がないと見抜かれてしまったのがなんだか申し訳なく思えた。 差し伸べられた手を見つめ、わたしはためらっていた。 でも、立っているのもやっとなくらい、寒くてお腹が空いていて。 (25) 2021/10/20(Wed) 12:45:53 |
| (a18) 2021/10/20(Wed) 12:46:42 |
| >>24 >>25 ポルクス 「……ありがとう、ポルクス」 その手を支えにわたしは立ち上がる。 目が回るような心地がまたしたけれど、導き手がいるならきっと大丈夫。 また力なく微笑みかけると、行きましょう、とわたしは言った。 (26) 2021/10/20(Wed) 12:51:44 |
「
有難いお話だけど、今──が聞いたのはそうじゃなくて……と
言うか、自分自身の存在など誰も証明ができないって言っても、
さぁ?まずキエちゃん達はそこに居る事がわかっているじゃな
い。明かりに照らされているじゃない。ああして心配するくら
いの仲間だっているじゃない。──の目に映っているじゃない
」
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