【人】 魔術師 ラヴァンドラ―――― 回想/友人 ―――― 「 魔術師だもの。 そういうリルこそ、魔術師じゃないのに よく知ってるね 」 どうして? とは訊かなかった。 触れられたくないことなんてきっと沢山あって 心のやわいところを、刺してしまうかもしれないから。 胸中を明かし合うような真似はしないけれど それで仲が遠ざかるような関係でもなかった。 ―― 引いた線は、どこか曖昧だ。 (37) 2021/12/12(Sun) 10:00:47 |
【人】 魔術師 ラヴァンドラ「 ………… リルのこと、すきだよ。 」 困ったように眉を下げる彼女は、 やっぱり出会ったあの日から何も変わらない。 ―――― 変わらず、 …… (38) 2021/12/12(Sun) 10:01:04 |
【人】 魔術師 ラヴァンドラそうでしょ、って 首を傾げた。 互いに話せないことがあったって …… 願いが、どんなものでも。 私は彼女の髪を撫ぜて、 にこりと咲ってみせた。* (39) 2021/12/12(Sun) 10:01:14 |
【人】 魔術師 ラヴァンドラ( …… 傘、返そう ) 魔術師が自宅を出たのは、まだ朝も早い頃。 彼は女なのだからとあまり良い顔をしなかったけれど 裏街を散策しなければ許されるだろう。 ―― 出来れば祭りが終わるまでには、 返しておきたいところだったし。 黒いローブを纏い、耳が隠れるよう目深に被り 雪のちらつく外を歩く。 市場街は既に賑わいの音で満ちていて、 避けるように裏通りへ足を踏み入れた。 (52) 2021/12/12(Sun) 11:30:54 |
【人】 魔術師 ラヴァンドラ行き場の無い者達が集まるような影の世界。 居心地が良い、とまでは言わずとも ここは全ての者が其処に在ることを許容する。 この時間に訪れるなら、朝食でも差し入れれば良かったか。 そう考えて、一瞬だけ引き返そうと思ったけれど 彼が既に済ませてしまっている可能性もあるから 結局そのまま店へ赴くことにした。 (53) 2021/12/12(Sun) 11:31:00 |
【人】 魔術師 ラヴァンドラ―――― 真珠堂 ―――― 店が近付くにつれ、やけに猫の声が響いてくる。>>23 また睡眠を邪魔されているのかと首を傾いで、 それにしては随分ではないだろうかと 傘を抱えながら、女はぱたぱたと地を蹴った。 「 ―――― ッ 」 ようやく見えた店の扉は、鍵の部分が破壊され>>20 何を考えずとも事態を察せる有様で。 店先の傘置き場に傘を差し、 女は勢いを殺せないまま扉を開いた。 (54) 2021/12/12(Sun) 11:31:09 |
【人】 魔術師 ラヴァンドラ「 テレベルム、大丈夫!? 」 彼には第二の望まぬ客人のように思えただろうか。 半ば飛びこむように室内へ足を踏み入れた魔術師は、 猫に囲まれる人魚の姿を見捉え、息を零した。 それから荒らされた痕跡のあるカウンターと、 床に散らばる血の色に、眉を下げ。 (55) 2021/12/12(Sun) 11:31:14 |
【人】 魔術師 ラヴァンドラひとまず彼が怪我をしているのなら、治癒が先だろうと 女は彼の近くまで歩み寄り、膝を折る。 猫たちが警戒して鳴くようであっても 「ごめんね」と彼らへ断りを入れてから。 「 …… どうしたの、こんな … いたい、でしょう 」 転んで怪我をした等という言い訳は聞かぬつもりで、 拒まれなければ、まるで何かに食われた後のような 赤色を覗かせる右腕にそっと手を翳し。 得意ではない治癒魔術を唱えるのだけれど。* (56) 2021/12/12(Sun) 11:31:59 |
魔術師 ラヴァンドラは、メモを貼った。 (a11) 2021/12/12(Sun) 11:33:40 |
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