102 【身内RP】泡沫に消えし夢の随に
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[ 音が、聞こえる。
いつかの、詠うようなものではない。
それでも、嗚呼この声は。
]
ユー、ラ、
[ どれだけの悪夢を振り払ったか、もう数など
とうに分からない。
じわじわと身体を蝕む黒い痣に虫唾が走り、
言うことを聞かない己が左手を付け根から切り落とし。
ジリジリと鳴る嫌な音の海の中、
絹糸よりも細いあの声に向かって
バランスの取りづらくなった身体をゆらりと起こす。 ]
最期くらい、逢いたい人に逢いたいと
願うくらい、バチはあたらねぇ、よな
**
| [ 情けないなんて言葉には静かに首を振ります。 弱みを隠していたい、自分にとって不都合な物を 誰にも見せたくない。 そう願う者は多いですから。 たとえ、周知の事実だったとしても。 ]
弱さを弱さとして認められるのは。 強い方のお言葉だと、思います。 情けないからは程遠いかと。
[ 人よりずっと長く生きる魔族の 時の長さを思えばなおのこと。 昼という一日の半分を占める時間に 弱ってしまうという性質は 決して楽ではないのでしょう。 ただの、推測にすぎませんが。 ]
(11) 2021/10/23(Sat) 19:31:19 |
| [ 風が頬を撫でるのを感じます。 そんなことない、と言うかのような風が 彼の声を運ぶのです。 大変、なんて。久々に聞きました。 ] ふふ、そうですね。 あの時は心底…… めいわく だな、と。 [ 笑い声につられるように、 >>3 あの時言えなかった本音が漏れ出ました。 ] (12) 2021/10/23(Sat) 19:31:48 |
| …… そう、言われたのは初めてです。 [ 確かに魔族であれば。 人の子よりも影響は少ないのでしょう。 恭しい一礼に一瞬見惚れて。 でも、……こんなに素敵な方だからこそ。 影響を及ぼしてしまうのが、怖いのです。 ] 素敵な方に澱んだことをお話するのは…… 折角お呼びして話すのなら、 楽しい話題がいいな、と思います。 でも……。そのお心遣いに感謝します。 いつか、そんなときも来るのかもしれませんね。 [ 目を細めて微笑み返しました。 ] (13) 2021/10/23(Sat) 19:32:22 |
| [ 魔族として、百を超える。 勿論、種族の差は過ごす時間の差ですから。 驚くことはないはずですし、 種族の繫栄を望むのも自然なことでしょう。 なのに―――……。 ] ラク・シャサ様ならきっと。 素敵な巡り合わせがありますよ。 未来の奥様が羨ましいですね。 [ その素敵な巡り合わせが わたくしだったら、よかったのに。 約束がないことにほっとしたのもつかの間。 結婚相手を探していると聞けば そんな感情を抱いてしまうことを抑えられず 言葉にもそれが滲んでしまいます。 ] (14) 2021/10/23(Sat) 19:33:35 |
| わたくし、ですか? …… 運命 を、探していたんです。 お礼をしたいって言いましたし… いえ、そんなこと、口実ですね。 単に、もう一度お会いしたかったのです。 [ くすくすと笑って。 だから、待っていた相手は今ここに居るんです なんて言ってみたら 彼はどんな反応をしたでしょう。 ふわふわと揺れる髪は 今のわたくしの気持ちを表しているかのよう。 龍眼水で喉を潤せば 心まで満たされていくみたいだと、思うのです。 ] (15) 2021/10/23(Sat) 19:34:10 |
| [ この時がずっと続けばいいのに、と。
小さく詠うのは人の一生を木になぞらえた詩。 芽吹くときと散るときを共にしたいと願う 人々の願いを乗せた詩。 ] (16) 2021/10/23(Sat) 19:34:45 |
[ こんなことなら、恐れずに
もっとはっきりと伝えるべきだったのに。
そう、思っても意識を保つのさえやっとで。
あいたかった、と言葉にしたら
その音が形になりはしないか、などと
じりじりと迫る悪夢を横目に
夢想をしていた時。
瞳に映ったのは夢幻か、それとも―――――。 ]
――――― また、あえた。
[ どちらだったとしても、
掠れた音で、喜びを声にするのです。
]*
[ たしかに、きこえる。
今度ははっきり、詠うような、あの声。
遠ざかりかけた意識を、繋いでくれる。
聞こえた言葉に、己の声と精一杯の笑みを重ねよう。 ]
─── ああ、ユーラ。
また、あえた。
[ 気を抜けば崩れ落ちそうな足を叱咤し、
肉片と血錆がこびりついた剣を情けなくも
杖がわりに地面に刺しては身体を支える。
視界は赤に染まっていて、愛しい姿が
どのように変わっているのかはわからない。
けれど目を閉じれば、ふわふわと風に舞う柔らかな髪と
希少な宝石よりも煌めく葡萄色の瞳が
変わらずありありと思い描けるのだから。 ]
そこの、綺麗な、お姉さん、
そんなとこに立ったまま、迷子ですか……
悪いオトコに、ナンパされますよ……
[ いつかの台詞をなぞって。
ふふ、と微笑って手を伸ばす。
夢なのか、現なのか
ぼんやりと虚なその境界線を探るように
指先が、その人の熱を求めた。
触れられるだろうか。
間に合ったのだろうか。 ]
急いで駆けつける、て言うたのに、
遅なって、ごめんなぁ。
**
| ……永い人生ならなおのこと。 好きな方と一緒に、と思うのは自然ですものね。 [ 人と変わらない時を生きる身では 完全には理解など出来ませんが、 人の一生だって人にとっては永いもの。 完全でなくたって気持ちの共有はできますよね? 殺されかけた、なんて聞けば >>22 まあ、と目を丸くして。 一呼吸遅れてつられたように笑うのです。 ] (25) 2021/10/24(Sun) 16:18:32 |
| [ 片手で覆われる直前に見えた 赤は、瞳の色だけではなくて、頬にも。 >>23 恩人に、そして運命だと思った方に 今こうして逢えた。 喜びが重なったと知れば >>24 頬に赤みが差すのはわたくしの方でした。 ] (26) 2021/10/24(Sun) 16:18:58 |
| ……っ! 同じ、気持ち……運命ですね? [ 願いの詠にあるように、 芽吹くときと散るときまで同じとはいかなくても。 共に風に葉を揺らすことは、出来るでしょうか。 穏やかでしあわせな時間を共に、と願うのは… わがまま、ではないですよね? ] (27) 2021/10/24(Sun) 16:19:47 |
| お逢いできて本当によかった。 巡り合わせに、感謝しなければいけませんね。 ―――――……。 [ 先ほど大丈夫、と言われたばかりなのに。 >>4 それでもすべてを音にすることは躊躇うのです。 慎重に、言葉を選んで生きてきたから、 簡単には、癖が抜けなくて。 ] (28) 2021/10/24(Sun) 16:20:11 |
| そういえば先ほど話していた方とは >>2:0 お知り合い、ですか? [ なんとなく、気になったことを。 誤魔化すように、 聞いてしまうのです。 穏やかに、会話を続けていたかったから。 ] (29) 2021/10/24(Sun) 16:20:34 |
[ 彼の声を聞き間違えるはずはなくて。
近寄りたくて、一歩踏み出せば
ぐらりと視界が歪んで、血を吐き。
身体が鉛のように重く感じます。
髪は血と土に汚れて。
足には痣も見える、
決して綺麗と言えない姿なのに。 ]
――――― あのとき みたい……
[
いつかの台詞すらもう、なぞれない。
それでも、手を伸ばされれば
ふらり、と倒れ込むように。
二人の影が、重なるのです。
あたたかさが、伝わってきます。 ]
おそく、ない……です。
すきなひと
に…… あえて
しあわせ……。
[ あの時に言ったことを証明するように
たどたどしく詠えば、少しは傷を癒せたでしょうか。
出血を止めるくらいは……
もう少し、歩けるくらいには……。
そう永くは生きてこなかったけれど。
こんな時に限ってわたくしは
感情のままに、心のうちを声にするのです。 ]**
( 嗚呼、ユーラ。 )
[ 伸ばした手にたしかな温もり。
いつかとは比べ物にならぬほど辿々しい詠。
いつかとは比べ物にならぬほど気持ちの込められた詠。
すう、と視界が晴れた。 ]
─── ユーラ、
[ 間違いなく彼女のおかげ。
その詠で確かに癒された赤の双眸が、
彼女に残された時間がそう多くはないことを
映した。
]
[ 片方だけになった腕でそっと引き寄せれば、
その身を抱きしめることが出来ただろうか。 ]
運命、やもんな?
[ 背を、髪を、頬を、撫でようと手を動かす。
ギリギリのところでさえ、人を気遣って詠う
強く愛しい温もりを。
エルフェリール様のところまで、間に合うか。
彼女が救われるのなら、
生きてくれるのなら、
それが例え彼女の願いだとしても
己の命などどうでもいいと、心から思った。 ]
ユーラ、ユーラ。
聞こえるか、わかるか……?
いい子やから、聞いてくれるか、
創造主様のとこまで、がんばれるか───?
[ 囁いて、答えを待って。 ]
……独りで生きる人生は味気ないもの。
おれ、は、ふたりがいい、けど、な。
─── ほんま、ごめんなぁ、
[ 届くかどうかはわからないけれど。
大切なことは、はっきりと、言葉に乗せた。
それだけで、もう、充分
俺は幸せだと思った。
あとは、彼女が。
ジリジリと鳴り響く、嫌な音に
全て飲み込まれてしまう前に、
最期に願うことは、
愛しい人の幸せでしかなかった。 ]
**
| [ 変えた話題にもすぐに応じてくださる彼は >>35 飲み込んだ言葉が何か、知っていたのでしょうか。 ……どちらでも同じでしょうか。 言葉にすることに、意味があるのですから。 言葉の力を操るからこそ、 声にして伝えることの大切さは 痛いほどわかっていた、はずなのに。 ] (41) 2021/10/25(Mon) 17:18:41 |
| そうだったのですね。 いい匂いがしているな、と思っていたんです。 [ ステーキを焼く能力、と聞いて 興味がある、という目で見たら 追加注文を頼んでもらえて。 >>36 店主の方にも彼にもお礼を言うのです。 腕がいいという言葉通り 焼き加減もちょうどよく 美味しいですね、と頬を緩ませながら 食べていました。 ] (42) 2021/10/25(Mon) 17:19:08 |
| [ 創造主様に会いたいと言っていたことを 思い出すのと同時くらいだったでしょうか。 逢瀬の終わりを告げる言葉が聞こえます。 名残惜しくて引き止めたいと思って それでも、邪魔をしてはいけないとも 思ったわたくしは、楽しかったです、と。 別れに繋げる言葉を口にして。 それでも何か言い淀む様子の彼を 急かすわけもなく、言葉を待っていたら… ] ええ、勿論。 また是非、お逢いしたいです。 [ 約束できました。 気まぐれじゃなくて、偶然でもない 運命の人との再会を。 ] (43) 2021/10/25(Mon) 17:19:48 |
[ 意識が時々飛びそうな、
限界に近い状態でも、気持ちが乗った詠は
確かに効力を発揮したみたいです。
癒せたことを辛うじて確認は出来ましたから
よかった……
と小さく呟きました。 ]
[ 抱きしめられて、彼のぬくもりを感じて
あぁ、優しいな、こんな時まで、
と思うのです。
運命、と聞いてもただ黙ってうなずいて。
もう十分です。
さいごに会えたから。
もう、後悔も何もなくて。
わたくしのことなど打ち捨てて
このままあなただけでも逃げて欲しいと
彼の気遣いを無碍にするようなことだけが
頭の中をめぐっていました。 ]
―――――……。
……ごめんな さい、 もう、……
[ がんばれない、と口にした後。 ]
いきて、おねがい……。
わたくしは……、
もう、いいから
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