【人】 ミア[ ─── 多分、今回のおしごとのはなしだ。 ] [ そう 思い出しながら、 埃を払っていた。最低限。 屋敷の庭、たくさんの薔薇に、隠れるように。 趣味じゃ無いけれど、高揚感に似たそれは、 感覚がへんになるから、どうしようもない。 ] (139) 2020/05/16(Sat) 11:40:18 |
【人】 ミア[ ……正面から入るには、 多分、いろいろなものが足りない。 学の無いやつにだって、 それ位分かっていた、と、思う。 豪奢な装いとか、そもそもの、立場とか、 そういうもの。感覚的に。 赦されていないと、彼処の門は潜れないような。 ] (140) 2020/05/16(Sat) 11:40:50 |
【人】 ミア[ "家のひと"と。 会話したことが無い、訳では無けれど。 ( 一番最初の、泥棒騒ぎがはじめましてだった。 ─── 二階の窓を越えたときに、 掃除中の、メイドの叫びがあった思い出。 ) 真っ赤なのか、真っ黒なのか、 とにかくそんな"お願い事"をされる時だって、 あのひとたちとは 多分、 わかり合えないんじゃ無いか、そんな気さえする。 ……だからって窓から入るなという話でもあるけれど、 客人でも、無いならば。 一番入りやすいのが其処だっただけで。 ほんとう。たぶん。 ] (141) 2020/05/16(Sat) 11:42:01 |
【人】 ミア[ 片手で回した帽子は、自分のものでは無かった。 戦利品、なんて良いものでも無い。 そもそもそんな趣味も無い。 だけれど、足元に寄る犬たちはそれが気にかかるよう。 " 証拠みたいな…… "とか、 通じてるのか、通じていないのか、それだけ溢して、 お仕事帰りの掌は、撫でるのを諦める。 来客を報せる鳴き声と共に、身を、持ち上げた。 ] (142) 2020/05/16(Sat) 11:43:24 |
【人】 ミア[ 如何せん、生まれは"端の方"、 親も名前も知らないやつだったもので、 礼儀も 優雅も 高貴も 踏みつける他無く。 要は、すこぅし絨毯に埃が舞った。 ……素足で降りようとしただけ認めて欲しい。 窓枠の向こうに置いてきた靴は、飛沫を踏んでいるし。 荒れた茶の向こう、碧の瞳が部屋の主を捉え、 ] (143) 2020/05/16(Sat) 11:44:05 |
【人】 ミア─── きた。 [ ただいま と言うには距離の遠い。 頼まれごとの終わったしるしをもう一度指先で回し、 "いる?"って、依頼主の所在を聞くだけ。 ] (144) 2020/05/16(Sat) 11:44:30 |
【人】 ミア[ ……そう言えば、意図的か、どうなのか、 今回はどうにも急の話だったから、 目の前の相手には 何にも言わずに出て行った、と。 手帖 を、視界に収めつつ、 気付くのは その 直ぐ後。 ] (145) 2020/05/16(Sat) 11:45:27 |
ミアは、メモを貼った。 (a28) 2020/05/16(Sat) 11:54:16 |
【人】 ミア良いものか 悪いのもか、 知った時には もう、冷たくて、戻れない。 なにひとつ汚れることの無いすがたと、 汚れていないところを探す方が難しい自分と。 ひと夜にひとつ、なんて、 そんな美しい言葉で表現できるものじゃあない。 なくとも、 (196) 2020/05/16(Sat) 18:48:57 |
【人】 ミア[ その瞬間の 私は、 きっと 泥にまみれて、地を這いずるような姿をして、 それでいて、美しくない、顔をしていた。 嗚呼 "ゆめにでそうな" 名も知らないきみ! 夜なんて来なければ良いと、 思ってしまうよな なにかは 押し込んで、 ] * (198) 2020/05/16(Sat) 18:51:37 |
【人】 ミア……今回は、そんなに、 ここ、あけてない気がするけど、 [ 書いている、のは理解すれど、 何をしているのかは、正直、分かっていなかった。 何をしたか……は、さておき、 何処へ行ったか、どういう相手、だったのか。 乏しく少ない言葉に合わせて、紙の上を滑るのを見るだけ。 習慣なのか、仕事の締めなのか、 そういうものだけは分かっているから、声をあげている。 多分、読み上げろと言われても首を振るだろう。 読める言葉は生活に必要な最低限と、 "最低限"を教えられた相手につけられた 名前だけ。 ] (200) 2020/05/16(Sat) 18:53:25 |
【人】 ミア[ ─── 次は?と、聞こうとしていた。 中より 外、の方が歩きやすいうまれ故か。 礼は、流している。 汚れていない金糸へ、視線を遣って、逸れた。 あいた指先が荒れた毛先を伝う。……仕方ないって。 でも、だから、音も無く、 シャワールーム何処だっけな、とか、 脳内地図を辿りつつ、扉へと。 ] (201) 2020/05/16(Sat) 18:54:14 |
【人】 ミアそれ 苦いから嫌い……。 水で良いよ。あと お腹空いた。 それより服が無い。 [ えらいひとたちの食べ物は、遠慮しておいた。 紅茶 は、まだ良いとしても……スープとかは濃すぎるし。 まずマナーのひとつも覚えられない。 味の共有出来るものは、 パンとか、そういうものだろう。食べ方はどうあれ! ] (202) 2020/05/16(Sat) 18:55:30 |
【人】 ミア[ そんなだから、求めることだって少ないけれど、 今回ばかりは服の依頼。 何時だったか、赤に染まったまま、 屋敷をさも当然の顔して歩いた時とか、 シャワーまでは辿り着いても、タオル一枚だけとか、 そういうはなし で、怒られたからで……。 多分、足りない。今でも、色々。 ] (203) 2020/05/16(Sat) 18:55:50 |
【人】 ミア[ あまりに異質だったのだろう。 自我を持ち始めた頃から、そんなの分かりきっている。 ちぃさな要求だけ残した後、扉は開きっぱなし。 行きがけにすれ違った使用人達の、 微妙な距離感も無視して、去っていた。 ……烏の行水もいいところだから、 戻るのだって、早いだろうけど。 その頃には きっと、 諸々用意されているのだろうと思うのは、 信用、と言うべきか、 経験則か、 さて。 ] (204) 2020/05/16(Sat) 18:56:57 |
【人】 ミア[ はじめて、は、夜だった。 " 夢 "を見ていた 夜だった。 喉を通るような 水が ほしくて、 水瓶ごと抱えて、其処に居た。 定まらないような地面は、真白の寝床だ。 端の客室、床には砕けた硝子があれど、 気にする余裕が 多分、無かった。 ] (265) 2020/05/17(Sun) 0:08:51 |
【人】 ミア[ 行儀以前の話で、 ただ、ほしくて、ほしくて、 硝子の音は聞こえたけれど、それだけで、 傍から見たら もう、浴びていたのだと思う。 "気がついたら"寝床も自分も濡れていた。 ……薔薇の香、が満ちるのに、何か、 "なにか" を、覚えつ、 ] (266) 2020/05/17(Sun) 0:09:46 |
【人】 ミア「 いきかえった ? 」 [ ……荒れたにんげんと部屋に 如何して来たかも知らないそのひとが、 何を思ったかは知らないし、 感想どころか 疑問を投げた そういう。 流石にあの時は苦笑していた。 申し訳ない って 思う時も ある。 ] * (268) 2020/05/17(Sun) 0:11:33 |
【人】 ミア……やっぱり高そう。 [ あの時はこういう格好では無かったけれど。 何処かのにんげんから、 服のお陰、小間使い程度になった装いで。 袋の分も貰っておこう、 なるべく、できるだけ、使い捨てにならなければいい。 硝子をなぞる。 冷たさが、ふんわり、茹で上がった身体に丁度いい。 ] (270) 2020/05/17(Sun) 0:12:59 |
【人】 ミア[ ─── 水、が。綺麗な其れが、 喉を通った感覚が、好きだった。 別に、普段不機嫌という顔ではなくても、 何時も通りの、何時かと同じの薔薇の香に、 柔く目を細め、硝子を置く。 ] (271) 2020/05/17(Sun) 0:13:41 |
【人】 ミア[ 茶髪の、毛先。拭いきれなかった雫を垂らし、 たべものを 見ていた。 ─── 贅沢品がたくさん! 数日分じゃないんだろうなあ……というのは、 やっぱり 仕方ないことだと思う。 これらにだって舌が吃驚することが多いのだから、 うまれ というのはひどく残酷だ。 有難がるべきなのだろう、けれど、 居づらさの方が、未だ、 ] (272) 2020/05/17(Sun) 0:14:08 |
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