69 【R18RP】乾いた風の向こうへ
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あなたには、素敵な名がお有りでしょうに。
[ 猫に向かって話した提案を、
自身のことだと思ったのか
それとも冗談めかして言ったのか。
含みを持たない瞳の輝きはどうやら前者のよう。
呆れを通り越して可笑しくて、ふ、と笑った。]
ピヤール、pyar───
良い名ですね。
少なくとも、ルシアンよりはずっと。
[ 妙なことにここが気に入ったのか、
冷たい床が心地良いのか、
人間の思惑によって名を変えられる不運な猫は、
そんなことどうだって良いのだとでも言いたげに
くるりと丸くなり、尾に顔を埋めて
目を閉じている。
規則正しく上下する温かい背に
そっと手を沿わせ、吐息をひとつ。 ]
……あなたは、不思議な方ですね。
ほんとうにあの人のお嬢様ですか。
[ すうすうと寝息を立てる猫を
丸くなった姿勢のままそっと抱き上げる。
よいしょ、と声を上げて立ち上がり、
ゆっくりと格子の向こうの飼い主の元へ、
数歩、歩く。
食事をやり取りする小さな扉を開けて、
受け取ってもらうように猫を差し出した。
突然動いた己にも、ふわりと浮いたはずの
自分の身体にも、ちらりと片目を開けただけで、
暴れもせずまた眠る。
物怖じしないのは飼い主譲りなのか、と
吹き出しそうになった。 ]
あなたと話していると、
忘れていた己というものが甦るようです。
心折れず、俺が俺として居られる。
[ しなやかな毛皮は手を離れただろうか。
近づけば、彼女の瞳はずいぶん下にあった。 ]
俺は、いつか必ず此処を出る。
帰る郷はもう無いが、この国にも
己の自由はないからです。
……だから、此処にあなたが来ることは、
決して良いことではない、と思うのですよ。
俺は、あなたのことは嫌いではないが、
あなたの父上のことを残念ながら
好いてはいないのです。
[ わかりますか、と瞳に力を込めた。 ]
[ 俺が此処から出るために、
あなたを利用するようなことは
したくないのだ、と、言いかけて、
飲み込んで、やめた。
彼女と話すことが、己にとって生きる糧に
なっている事実に気づいてはいながらも。 ]
パンと、飲み物をありがとうございました。
・・・・・・・・
くれぐれも迷子になる際は人目に気をつけて。
─── ピャール、またね。*
素敵な名前だと、思ってくれるの?
……嬉しい。
名前について、あまり話したことが
なかったからなのかもしれないけれど。
[ 彼が褒めながらも笑ったところを見て
少しだけ頬を膨らませてみせたような。
でもすぐにその表情は元に戻って、
愛猫の新しい名前をピヤールに決めてもらい
ふわっとした感情に包まれた。
彼の物言いから、
ピヤールの意味を知っているのかと
彼女は聞きたくなったけれど、
それは、どうして?と聞かれたら
彼女が答えられなくなるので
口にするのは躊躇われた。 ]
私は、不思議なの…?
…確かに、うちから出たことがなくて、
お母様の意向もあって輿入れもなく。
…………外のお話が聞きたくなるわ。
[ ルシアン改めピヤールは
人間の事情など全くお構いなしで
お昼寝をはじめてしまい、
彼から丸くなった毛玉を受け取った気分になる。
その時一瞬だけ、彼女の手が
彼の手に触れ合って、彼女の頬が少しだけ赤らんだ。
だが、彼女自身は赤らんだとは知らず、
大切そうにピヤールを抱えている。
体が上下に動くピヤールを優しく撫で、
セトを見上げれば、首を傾げた。 ]
────そう、なのね。
気をつけるわ、迷子のときは。
オアシスを見つける旅だもの、ね?
[ 父親のことが嫌いと言われたとき、
どうして、とは聞くことができなかった。
聞く権利もないと思ったのと、
彼の雰囲気から満足な生活を与えられていないと
何も知らない彼女でも分かったから。
彼女は腰を上げ、部屋からひっそりと去った。
彼女はただ迷子になっているだけなのだけれど
彼が何かを呟いたのなら、
ふっと振り返ってなぁに?と聞いたかもしれない。 ]
────────
[ それから、何度も彼女は迷子になった。
人が手薄になる時間や、両親が家から出ている時間を
見計って、迷子になり逢瀬を重ねた。
無論、彼女は生娘のまま。
彼女にとっては異性に会うということ自体が
逢瀬に近いのである。
彼との距離は少しでも縮まっているか。
そうなら、指のひとつでも自然を装って
絡めているかもしれないが、
彼女に他意はないのである。 ]
ピヤールは、少しずつ成長しているわ。
抱きかかえるのが少し大変に思うけれど
あなたにとっては、そうでもないのかしら。
[ いつもではないけれど、
偶に愛猫も一緒に迷子になっている。
その時によく抱き抱えられているのを
思い出して、今日はいないのに聞いてしまった。
本当は、愛猫の話よりも
もっと外と彼自身の話を聞きたいのに。 ]
外で私が暮らすなんて、
とても……無謀な話だと、思う?
[ 彼の返事なんて、わかり切っているけれど
聞きたくなってしまったから、
彼女は素直に質問を口にする。
実は彼に出会って、愛猫を紹介してから
ずっと彼を自由にする方法を
彼女なりに模索はしているのだが
まだ分からなくて、何も伝えていない。
彼の邪魔になっては意味もないので。 ]*
[赤の他人と家族になるということはイコール生涯の伴侶、だと言われて、なるほど納得した。
なぜか今までその認識がスッポリ抜け落ちていた。一瞬呆けたような顔をしてしまったと思う。
その、『無理だから』という言葉
に分かりやすく刺された。]
(──そりゃそう。こんな国じゃ、無理……同性愛になっちゃうから。そしたら殺されるしかないから…………
それにダレンは俺をそういう風に、好きじゃない、から。)
[言葉に、事実を絡めて反芻して肉付けして、実感を得ていく。体の中心を刺すような痛みに思わず胸を掴んだら前のめりになっちゃって床に手をつく。
なんだかよくわらないけど笑ってしまった。笑った理由は言葉にならなくて、聞かれてもそのまま何も言えないと思う。]
.
[
、そう言われれば洗濯物を干しっぱなしなのに気づく。]
──そうだ!シーツ……忘れてた!!
とってくるね!
……あっ、そうだ、
[ダレンには自分の使っていた寝室を案内し、クローゼットにある衣服を見てもらおうと思う。その間にシーツは取り込んで、ベッドメイクは手伝ってもらう事にして。]**
.
ハールーン殿……。
[床に手をつくさまを見ると、そんなに衝撃を与えるようなことを言ってしまったのかと困惑して、ダレンは主のそばに跪いた。
「とってくる」と言われると]
私がとりにいくというのに……。
[どちらが従者かわかったものではないと苦笑しながら、案内されるままに寝室へと向かった]
[見せてもらった服は異国の型のものだろうか。
ダレンにも馴染みのある形のものもあるだろう。
見せてもらいながら、鎧に近いくらい魔力で強化された織物がないものかと思いを馳せていた。
隠れ住むならば、常々鎧を着込むより、平服に見えたほうが行動しやすい気がして。
主がシーツを持って戻ったなら、ベッドメイクを手伝うだろう]**
そうだ、朝食のことを考えないと
[ 自分の説明不足で朝出かけるとするなら、朝食はどこか外でと解決していたのだが、それはない。
朝から君を外に出すなんてと又お母さんのような事を言っているような気がする。
朝食の事をと言いながらもヴィがすぐ側に、横に眠ろうとして居る事の方が重要で。
彼が眠ってしまう前に言わなければ。]
[ 考え考え、話したいと言った事を言葉にしていく。単純な話だというのに体を伴う欲を持つから自分が浅ましく、回りくどくなってしまう。
彼をいつだって抱きしめて良い、越境を許されたい、あの日の事がただの勢いで、ヴィが過去の思い出を読んで、自分に施しをくれたんじゃないと思いたい。
あの日、としか言わなかったから伝わりにくいかもしれないのに、ヴィは黙って聞いていてくれていて。
それから自分の必死な問いには「言ったよ」と一言。]
…よかった、夢じゃなかった
ごめんね、僕が弱くて
君に嫌われたくなくて確認ばかりして
[ 彼からすれば、疑われたようにも思えてしまうんだろうか。本当に自分のことばかりだ。彼の声が沈んで聞こえて慌てて取り繕うような事を添えたが、沈んで聞こえた、それだけで自惚れてているのでは?自分のせいでと思える事自体が。]
[ 彼がそっと寄り添ってくれて、手を繋いでくれたり、それらは全部自分のためだけに有る貴重で大切なものだと、やっと心から理解した気がする。
本当に何と思って受け取っていたのだろう。
どうして良いかわからないまま、当たり前の普段に戻ってしまって初めて恋をしたように覚束ないばっかりで。]
あんな事を許してくれたのに、
あの時の全部の言葉や仕草、それを夢だったみたいなんて
本当に自分は馬鹿だ。
[ 未分化の身体が行為に適してないのは確実なのにそんな事を許してくれた人を。あれが特別以外の何なのかと、自分は自惚れてよいはずでは。
恐る恐る添えるだけのようになっていた自分の腕を、彼を閉じ込める様にして抱き、鼻先でヴィの髪に触れる。拒まれなければ良い。**]
[庭に出れば、暗い空の下でハタハタと風にたなびく白いシーツたち。それに抱きつくようにして飛び込む。シーツを取り込む時の密かなお楽しみである。
防砂林よろしく、庭はぐるりと植樹されているものの少々埃っぽい気はする。]
あ〜ちょっと干しすぎたかな……
[陽のにおいを感じながら、また笑ってしまった。
──ダレン"は"俺を好きじゃない。
執事試験の選定は、お嬢様からの直接の指定では無く、参加者含めた審査員からの投票だった。]
(そこで俺は、ノーヴァとダレンで迷ったんだっけ。気持ち的にはダレンだったけど、ひとつ難点がある、なんて、言ってた……)
"ひとつ難点があるとすれば、『うっかり恋しそうだから』"
っふふ…………、あはは!
……キレイに繋がっちゃった、なぁ
.
[何かを誤魔化すようにシーツをに顔を伏せる。空を見上げれば、澄んだ宇宙の色に星が現れている。
──あの時、自分は誰にも投票しなかった。
その『難点』に対して『生涯お護りする理由ができる』と返答した彼を、格好良いなぁなんて思ったけれど、投票はしなかった。
その理由は、こんな気持ちが原因だったのだろうか。
それを踏まえて思い当たる"帰ってきた理由"は、もう笑うしかないほど最悪なもので。]
──帰ってきちゃ、駄目だった……ほんとに……
[堪えていたのに遠慮なく流れてきた涙を、こちらも遠慮なく干したてのシーツで拭った。このシーツは自分の部屋に敷こう。
だから少しだけ、心のままに。]
.
──ダレンおまたせ!!
気になる生地はあった?
[シーツを抱えたまま自室にしていた寝室
に勢いよく入る。そういえばダレンはいつも自分のために武装してくれているわけで。]
着心地良さそうなものがあれば、その生地に
特殊加工してもらったら軽装でもよくなるよね?
そういや、ダレンは装飾品はつけないの?
魔法使える人は、金銀の魔法具をアクセサリー
代わりにつけてるよ。アンタルはそれ以外にも
護りの力を強めるアクセサリーつけてるし……
俺の、コレもそうだね。
[と、左耳を飾る金色のピアスを揺らす。]
.
……明日、また街に行ってみよっか。
俺のはもう効力切れてるかもしれないし、
ここに戻った記念に何か加工してもらおうかな?
[生地の話やダレンの希望を聞きながら、軽く提案してみる。]
あれだけビビってたのに今更?だけど
アンタルにバレちゃってるなら、もう皆知ってるん
だよねぇ……その内に、顔見せろって言われるなら
お菓子でも作ってこっちから行ってもいいな〜
……えっと……なのでダレンから、色々教わりたい
護身術とか、さ、俺がこの先ひとりでも生きて
行ける、ようにも……
(あ、これは見栄はりすぎたかも。痛ったい……)
[誰かを好きになるという感情は、扱いが難しいようで。この、些細なことでいちいち痛覚をいじめられる感覚にはいつか慣れられるんだろうか。
──叶わない想いなのだ、これは。下手したら一生付き合うのかと思えば、途方に暮れてまた笑える。]
……うん、だからよろしくね!*
.
[もしお嬢様に恋をされてしまったら、生涯お護りする理由ができる──ダレンがそう答えたのは、お嬢様に仄かな恋心があったからだった。
恋と言うには淡すぎるような微かな想い。それでも彼女は憧れの存在で、もし仕えることができるなら、と努力してもみたのだけれど。
より素晴らしい執事がその場にいて、ダレンの出る幕がなかったのだった。
その後、すぐに新しい主ができ、旅に出られたのも気持ちの割り切りに一役買ったろう。
今はもう、彼女のことは懐かしい思い出になっていた。
その主から恋心を向けられているともし知ることがあれば、拒絶することこそ無いだろうけれど。
主への想いに応えることより先に、主がその罰を受けずに済む可能性のほうを先に探してしまいそうである。
ダレンとはそういう男であった]
[寝室に戻ってきた主が言ったことは、ちょうどダレンが考えていたことで]
ん、おかえり。
着心地がよさそうと思うものはいろいろあるな……。
ちょうど、魔力で強化されている衣服を
鎧代わりにできないかと考えていた。
[装飾品と言われて主の左耳を見て]
そういえば着けないな……。
そういうものは、魔法使い向けのものが
多いイメージだった。
けど、そうとも限らないのだろうか。
[土地柄もあるのかもしれない。
この国の魔法具は祖国より品質が良いようだ。
この機会に自分が活用できるものを探すのも今後のためになりそうだ]
[街に行くという提案を聞くと]
そういえば、市場で魔法具職人と知り合ったよ。
住宅街の中に店を構えているそうだ。
アルフシルバーと言ったかな。
訪ねてみるのもいいかもしれない。
[主とはぐれている間に会った職人らしき男。彼の店にダレンは興味があった。
もっとも、主のほうが腕の良い職人に伝手があるかもしれないが]
[兄弟を訪ねる話には、ダレンは苦笑を浮かべた]
護身術は覚えて損のないことだけれど。
ご兄弟に従者を連れて会いに行くのは、
宣戦布告と受け取られないだろうか……。
手作りのお菓子も、毒入りを疑われてしまわないか
心配だよ。
[疑われること自体よりも、それで主が傷つく可能性をダレンは恐れた。
権力争いに無縁そうな“ふつうの人”のような皇子。
彼が庶民のような暮らしを望むなら、それを叶えて、支えて、護りたい。ダレンが従者として抱く思いはそういうものだった。
だから、主がひとりで生きていく可能性まで考えているのはとても寂しいことだったのだけれど、従者とは主の意向次第で首を切られる者。その点に深く言及はできなかった]*
[ 幸せを祈る言葉は、二人分。
異国の呂律は彼女にはわからなかったようで、
なぁに?と振り返る姿は、
陰鬱な地下に咲いた大輪の花の如く
とても美しいと思った。
なんでもないというふうに首をそっと振って
睫毛を伏せて。 ]
*
[ 困ったことに彼女は迷子を卒業したようで、
それから幾度となく此処を訪れる。
・・・・・・
自らの意思で。
時には、彼女の小さな友と一緒に。
良くないことと知りつつも、
彼女が来ると場の空気が穏やかに、
ゆったりと流れることに気づいていた。
荒んだ心が彼女の清らな佇まいに包まれ
次第に凪いでいく。
時折、わざとか偶然か、
その細く白い指が己のものと絡んだりすれば、
とん、と心臓が跳ねることさえあった。 ]
[ 無論、女性と触れるのが初めてと
言うわけではない。
久しく感じることがなかった柔い身体に、
抑圧された男の性が顔を覗かせている訳でも
ないよう。
そう、それはきっと。
豪奢なドレスに身を包み、
何不自由なく暮らしていて尚、己と同じように
本当の自由というものを知らず、
焦がれている、美しい少女。
この清廉な彼女に己は惹かれているのだと、
理解は出来ても認めてしまうのは
なんとも恐ろしいことだった。
]
そうですね、ずいぶん大きくなりました。
一人で鼠を獲ったり出来るように
なったかな。
[ 己の膝の上を昼寝のベッドにして安らぐ
ピヤールの、ずしりと感じる重さを
頭に浮かべてふふと笑う。
生憎今日はいないようだ、
大凡陽だまりの下にでもいるのだろう。 ]
……外で?
あなたが?
[ なんの前触れもなく、
突然問われた質問に眉がぴくりと動いた。 ]
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