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【人】 矢川 蛍[初めてのお泊まりをしたことは、 特に両親には咎められなかった。 むしろ、未だだったの? なんて言うのはお母さん。 赤飯を炊くんじゃありません。] 大事にしてくれてたんだもん。 そう言うことをする時は、結婚をする時って お互い約束してたし。 [そんなノリでサラリと告げた、結婚したい気持ち。 あらそう〜、なんて流しかけた母さんと ブハッとお茶を吹いた父さんが対照的だった。 流しかけた母さんも、えっ!?って 私を二度見することになった。 ……そんなに驚くことかなあ?] (0) 2021/03/09(Tue) 17:31:57 |
【人】 矢川 蛍『あらあらー!』 『早すぎだろ!?』 もう、五年お付き合いしてるよ!? それに隆司さんの年齢考えると 決して遅くないと思うし。 『結婚式はいつ?』 未だ何にも。 でも、これから仕事始めるし、仕事始まってすぐに 名前変わるのもなんだから 『ならあと数年待ちなさい』 いや、だから逆に先に入籍だけはしたいなって。 『あら。良いんじゃない?』 『家は。家は、どうするんだ?』 ……4月から二人で暮らせる部屋を、 探そ 『早すぎる!!』 『あなたうるさいわよ?』 『この機を逃して娘が一生独身でも良いの?』 『僕はそれでも構わないんだが』 『あら、二人で仲良く暮らしたいわ?』 『っ、』 『私も仕事を緩めて、あなたとの時間を大切にしたいもの』 『は、花枝……』 (1) 2021/03/09(Tue) 17:32:59 |
【人】 矢川 蛍[久々にみんなが揃っているから話だけれど 両親がラブラブな空気になり始めるのも久々に見た。 あてられながらも、母が父をうまく操縦して どうにかなりそうだと思います。 改めて顔合わせの予定。 私も隆司さんのご家族には初めて会うし、 色々やらなくちゃなあ。なんて思う ある日の昼下がりなのでした。**] (2) 2021/03/09(Tue) 17:33:47 |
【人】 上原 隆司 結婚することにした。 [ある日、上原は母親に電話をした。そして大層驚かれた。 そういう相手がいること自体を知らなかったそうである。 それはそうだろう。実家を離れて久しいし、特別に報告もしていなかったし、早く相手を見つけろ的な話はいつも聞き流していた] もう5年になる。 前に卵焼きのこと聞いたろ。 あの頃からの付き合いだ。 [上原がそう言ったら、今度は「5年も待たせたの」と叱られる始末であった。 相手は当時高校生だったと言うと大変な誤解を受けそうで、電話で話す気が失せ、「今度連れて帰る」と言って電話を切った] (4) 2021/03/09(Tue) 18:25:32 |
【人】 上原 隆司[2人で暮らし始めるにはどんな部屋を選んだものか。 子ども2人ぐらい視野に入れた場所を最初から選んだほうがいいだろうか。 蛍が料理するのを手伝えるように、キッチンはゆとりのある広さにしたい。 寝室のほか、楽器演奏ができる部屋も必要だろう。 そんな話をしながら2人で物件情報を眺める時間もあっただろう] (5) 2021/03/09(Tue) 18:26:15 |
【人】 上原 隆司[ところで、蛍の好きな酒は果実酒だったが。>>2:81 隆司が好むのはジンやテキーラのような風味づけをした酒だった。 といっても原液ではさすがに度がきつく、量はあまり飲めない。 カクテルになったほうが飲みやすいと思うと、特別な技術のいらないものなら家で作ってみ始めただろう。 ジンはヨーロッパ起源、テキーラはメキシコ産。いつか外国料理を楽しみ始めるときの足がかりにもなるだろうか。 果実酒の中では隆司は辛口に仕上がるものが好きで、蛍が失敗作だと感じたものを美味いと飲んでいたりした。 好みに差があると、無駄が出ないものである]** (6) 2021/03/09(Tue) 18:26:35 |
【人】 矢川 蛍 わたしはね。 最初は節約して、お金貯めて 家を建てられたら素敵だなあって思うの。 子供は、授かったらその時に考えたいかな。 まあでも、ずっと実家だったから ……うちに二世帯、嫌でしょ? [なんだか父さんが嘆いていた。 三階建てを持て余してしまうから 一階を両親、三階を私たち、 二階を共有スペースに……なんて話が チラッと出ていたからしてみるけど、 それだとわたしの環境があまり変わらないし 二人暮らし、新婚さん、できないじゃない? だから一応話したけど難色は示す。 ついでに、今は亡きおばあちゃんが 一階に住んでた元から二世帯住宅だったことも。] (8) 2021/03/09(Tue) 20:08:51 |
【人】 矢川 蛍[果実酒やカクテルを楽しんだり ゼクシィの分厚さに驚いたりしながら日々を過ごして、 そんなとある日。 ちょっと、ううん、かなり緊張して 隆司さんのお母様達にご挨拶しに行った。 もう今は薄くお化粧することも覚えた。 シンプルなワンピースを選んで、 手土産は一応きちんとした御進物を選ぶ。 おかしくないかな、大丈夫かなと 何度も隆司さんに確認しながら どこで会うことになったんだろう。] はっ! 初めまして! その、隆司さんとおつきあいさせて頂いております 矢川蛍、です。 この春から栄養士として よこだて保育園に勤務が決まっています。 若輩者ではありますが、 その、……よろしくお願いします……! [深々と頭を下げてご挨拶。 赤面症というわけでもないのに顔が真っ赤で 暑くてたまらなかったな。**] (9) 2021/03/09(Tue) 20:09:38 |
【人】 上原 隆司 家かぁ……郊外になら建てられるか……? 俺の仕事は在宅勤務できなくもないしな……。 [通勤が多少不便でも、出社がたまにならなんとかなるだろうかと考えてはみた。 矢川家の話になると悩んで] 二世帯住宅って、玄関二つで 居住空間分かれてなかったか。 家建てるつもりで貯金するなら、 その間住まわせてもらうのもいいんじゃないか? [とは言っても、頭金くらい貯めたらあとはローンなのだろうけれど。 1階と3階に離れればそんなに互いの生活は気にならないような……と考えてはみたが、独り暮らしの長い隆司は、伴侶の両親と一つ屋根の下は気が重くなりそうだった] (11) 2021/03/09(Tue) 20:59:01 |
【人】 上原 隆司[母親に電話を入れた1週間後。連休に重なる週末を使って、隆司は新幹線で実家に帰ることにした。 もちろん、蛍を連れて。>>9 実家では今は両親だけが暮らしている。父親は未だに現役で働いているし、母親も当たり前のように自力で家事をしている、活力のある夫婦である。 2人とも蛍を大いに歓迎して、その日は母親が作った夕食が待っていた。 そこにはすっかり食べ慣れた味からコショウだけ抜いたような卵焼きもあった] おお、これだこれ。 蛍のやつのほうが美味いけど。 [長年食べていた味を懐かしみながら、隆司は母お手製の料理を数年ぶりに食べたのだった。 もし蛍が料理の工夫について問えば、きっといろいろなことを教えてくれるだろう]** (12) 2021/03/09(Tue) 20:59:27 |
【人】 矢川 蛍 うーーーーーん……。 玄関は同じだから、なんちゃってなんですよね。 一階と2階にそれぞれキッチンありますし。 トイレは各階ありますしね。 まあでも、……やっぱり二人きりが良いかな、最初は。 新婚さんだもの。 ……まあ、そういうても一応あるって事で。 [結局、わたしが希望したのは2LDKの キッチンが広めの部屋だった。 楽器はカラオケでも練習できるし、 消音器具を使って休みのの昼間に演奏しても良い。 そうそう、これからは休みの日が同じなの! 土日の勤務があるからだけど、 実は密かにこれが嬉しかった!] (13) 2021/03/09(Tue) 21:56:18 |
【人】 矢川 蛍[それはさておき、新幹線に乗って 隆司さんの実家にご挨拶に行った時は とてもとても歓迎してもらえた。 卵焼きも美味しく頂いていたのに 隆司さんがそんなことを言うから>>12 嬉しかったけどあわててしまった。 ああでも、結局年齢も伝えたから お付き合い当初は高校生だったことは バレてしまったとは思う。 夕飯の手伝いもして、お片付けもして。 その時に料理のコツを聞いたりして。 そのまま泊まらせてもらったなら、 ……流石にデキナイ。できません。ハイ。 うずうず、ちょっと熱を持て余してはいたけれど 擦り寄って寝るに留めて。 帰り道、もしくは隆司さんの家に帰った後。 思う存分甘えたかもしれない。] (14) 2021/03/09(Tue) 21:56:38 |
【人】 矢川 蛍[なお、うちの親の場合は 終始にこやかな母と、 ちょっと面倒くさい感じの父だった。 それでも最終的には、 この子をよろしくお願いします、 これからもよろしくお願いしますと やりとりができたはず。 だから、私たちは。 指揮を上げる前、晴れて夫婦になったんだった。] それにしても、結婚式……する? 写真だけでも良い気がしてるけど。 [なんて、ゼクシィの情報量に圧倒されながら 首を傾げた後日談。**] (15) 2021/03/09(Tue) 21:56:57 |
【人】 上原 隆司[>>15矢川家へは、隆司は矢川父の好きな酒を蛍に尋ねていた。もしあるならそれを持っていっただろう。 酌み交わしてくれるかはわからないが。 学校の送り迎えをたびたびしていたし、高校の卒業式でも会ったことがあるし、そこまで悪い印象でないとは信じたかったが。 やはり娘が嫁に行くとなると、父親は複雑なもののようである] この5年間、蛍さんに支えられてきました。 これからも共に支え合っていきたいんです。 [結婚の申し込みにはそんな話をして、互いによろしくお願いしますとやりとりをして、挨拶が終わったのだった] 蛍は式に興味ないのか? 俺はどっちでもいいが…… 記念写真ぐらいは撮るか。 蛍のウェディングドレス姿は見たいからな。 [隆司も結婚生活には魅力を感じても、結婚式自体への憧れはさほど無かった。 それでも記念写真は互いの両親にとっても一区切りとなるだろう]** (18) 2021/03/09(Tue) 22:14:09 |
【人】 矢川 蛍 そう、落ち込んでいるところを声かけてくれたんです。 それがあったから、今の私があります。 ……。 [流石に最初の一言は。 そう声をかけそうになって我慢する。 あの時のことは忘れてはいないのだが あの人ことがあったからの縁でもあるから。 穏やかにすぎた、隆司さんの家族との顔合わせ。 うちの家族とも概ね良好だったけれど。] ……わたし、支えてた? [その自覚は全くなかった。>>18 いつだって自分が支えられてばかりだと そう思っていたのだ。 何かしらで支えていけていたなら嬉しいし これからもずっと一緒にいたい。 なんて、そんなことを聞いたのはその話の後。 母は嬉しそうに、父は渋々と、 それでも結婚を承諾してくれた。] (20) 2021/03/10(Wed) 16:59:33 |
【人】 矢川 蛍 結婚式は。 ……お金がかかるのと、呼ぶ人に迷うのと。 やるなら家族だけ、とか。 呼びたい友達も片手くらいはいるけど、 隆司さんはどう? 興味ないって言うより、呼ぶ人に迷うから やるなら家族だけか、ごく少人数が良いけど 会社の人とか……未知の世界で……。 [そう、私の場合がちょっと面倒くさい。 入社しました! 結婚式しますから来てください! ちょっと、うん。 入社したてで良いのかな? って思っちゃう。 良いのかなあ、その場合どこまで呼べば良い? 勤務先が一般の会社とは違うから尚更。 園長? 理事長? 主任? 同僚は良いよね? そもそもそんなに抜けたら保育園の運営が 微妙な気もするから尚のこと。 呼ばなくて良いのかな、私がそれでも良いなら 隆司さん側が誰を呼んでも良いのだけど。 そんなことを説明しつつ。] (21) 2021/03/10(Wed) 16:59:48 |
【人】 矢川 蛍 うん、私もドレスは着たいかな。 写真は記念になるし、年賀状にも使えるし。 ……ふふふ。 [隆司さんにタキシードも似合うだろうなあ。 カッコ良いだろうなあ、なんて考えたから 思わずニンマリとしてしまった。 なるべく早めに日をとって 写真だけでも、式があっても執り行いたい。 なんて思うのは、さいきんやっぱり致しているから。 授かる可能性がある以上、その前に ドレスを着たいな、と言う気持ちはあるのだった。*] (22) 2021/03/10(Wed) 17:00:26 |
【人】 矢川 蛍[そうして、入籍から(6)3n12ヶ月経った頃。 それまでにはその"ドレスを着るイベント"も しっかりこなしていた。 そんな、ある日。] ……うーーーーーーん……。 [どうにも調子が出なくて、微熱が続く。 仕事には行っていたけれど夜にはここ数日 帰ると寝る、という生活が続いていた。 それでも、隆司さんのお夕飯はと なんとか起き上がって、ご飯を炊いておかずを作る。 でもわたしは一緒にご飯は食べないで ソファでぐて、と転がってしまった。 眠い……。と。 気づくと目を閉じてうたた寝してしまう。 疲れてるのかなあ。**] (23) 2021/03/10(Wed) 17:01:33 |
【人】 上原 隆司[>>21結婚式に呼ぶ人の話をされると、隆司も悩んだ] んー……呼びたい人ねえ。 俺が呼んで蛍が呼ばないってのも微妙だし、 そこまで親しい相手がいるわけでもないしな……。 [隆司に恋人がいることを知っている同僚は数人いるが、元々私的なことはあまり話していない。 呼んでもいいのだろうけれど、呼ばなくてもいい気もしてしまっていた] 俺たちの親だけ呼んで小さくやるか? 顔合わせがてら。 [両親同士が知らない仲なのはさすがに、と隆司は思った。 自分たちが鎹であればいい話なのだが、両親同士の交流もせっかくだからあればいいのではないかと思ったのだ。 ちなみに「授かる前のドレス」については、むしろ授かっている間の限られた時間にドレスを着たいという人もいるという話を聞かせただろう。 ともあれ蛍の意志を尊重して、家族だけで早めに行うことになったのだった]* (26) 2021/03/10(Wed) 17:43:46 |
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