金緑石 アレクシアは、メモを貼った。 (a1) 2021/09/24(Fri) 23:10:42 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[最初の成熟期は集落を出ずに迎えた。 宝石人間(ジェム)一人につき、一人の子供が生まれる関係でか、この集落では集落にいる者全体で子育てを行う事が普通だ。 青年が成熟期を迎える年頃になる前にはそうして誰かの子の子守りをしていた。 いくら青年が首長の息子といえど、働かない者には厳しい。 自身の子供がある程度大きくなってから、友人と共に初めて人間の国に行った時の感動を成熟期を重ねた今でも覚えている。 髪の色を隠す為に布で覆って初めて結界を潜った時は、未知なる場所へ踏み込む事に胸が高鳴った。 見る、触れるものすべてが真新しかった。 そこは人間から身を隠す為の結界で囲まれた山間の集落と違って空が広く、様々な色をした人がいて、物があって。 はしゃぎ過ぎて自身が迷子になったのにも気付く事なく、友人に回収されるまで青年はあちこち歩き回った。 ──魅せられたのだと思う。 自身の知恵で発展していく人間の国に。 以来、青年はある程度まで子が育つと人間の国へ行くようになった。] (3) 2021/09/25(Sat) 0:29:44 |
【人】 紅柱石 アンドレアス何度行っても飽きないさ。 だって、世界はあんなに広いんだから。 行く場所によって育つ物や風習なんかも違うんだよ。 君も気になるなら是非行ってみると良い。 [青年は快活に笑う。 この身体は老いを知らない。 十年から二十年程の間隔で同じ場所に訪れれば、誰かに年齢を重ねていない事を怪しまれるかもしれない。 宝石人間(ジェム)にとっては普通の事でも、人間にとっては異常なのだ。 故に、前の青年期の時に出会った知り合いに出会わないよう、違う場所へ旅する事になる。 仮に見咎められたとして、その子供だと偽る事も出来るが、嘘は出来る限りつきたくなかった。 それが青年なりの人間との向き合い方だ。] (4) 2021/09/25(Sat) 0:31:34 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[けれど何だかんだで、青年が成熟期を迎えるのはこれで五度目。 初めて成熟期を迎えた頃に生きていた頃とは住んでいる者も幾分か入れ替わって、集落の中でも皆の面倒を見る側に当たる。 親の年齢を考えれば、そろそろ集落の中で落ち着かなければならない頃合いだとは思っていた。 同時期に成熟期を迎える仲間も青年を支えてくれると言ってくれている。 責任を負うべき頃合いだ。 ──だから自由に旅をするのは今回が最後。 そう心に決めた。] (5) 2021/09/25(Sat) 0:32:30 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[向かったのは、あの時に初めて行ったパルティローネ王国。 その首都グラジアは、王国の全てが集まっていると言ってもいい場所だ。 以前に訪れた時よりも国は豊かになっていた。 知っている店が何回目かの代替わりを迎えていたり、なくなっていたりして青年は少なからず寂しさを覚えた。 人間と自分達の間では時の流れが違うという事実を目の当たりにした気分だった。 それでも好奇心が先立つ性分は治らず、あれこれ見て回った先に辿り着いたのは、王都の中でもっとも大きな図書館。] (6) 2021/09/25(Sat) 0:33:35 |
紅柱石 アンドレアスは、メモを貼った。 (a2) 2021/09/25(Sat) 0:41:07 |
【人】 学生 ガラーシャ[昔、母親の大恋愛の末、自分はずっと遠くの国、砂漠と海の向こうで生まれた。 そしてそれから10年ほどの後、父と母は取り返しのつかない大喧嘩をし、母は自分と一緒に実家に帰る旅に出た。 数十日、いや、数か月だっただろうか。 母に手を引かれ、砂漠や荒野や草原を、馬車で行ったり荷車を引いて歩いて行ったりした。 何処に行くのかよく分からない不安はあったものの、辛くはなかった。 青空や星空の下、ただひたすらに、どこかを目指して歩いて行った。] (8) 2021/09/25(Sat) 8:41:19 |
【人】 学生 ガラーシャ[そんな旅を経て、自分は今も、ここ王都グラジアにある母の実家…祖父母の家に居た。 今この家に住んでいるのは、自分と祖父だけだ。 祖母は少し前にそれなりに生きて亡くなったし、母はまた大恋愛をして家を出て行ってしまった。 とはいえ、母にはちゃんと、行ってもいい?と聞かれている。 自分は頷いて肯定した。 もう自分も最高学府に入った。 今更母親が身近に必要な年齢でもない。 それに、あの壮大な旅を経て、自分を祖父母の元に連れてきてくれた母には感謝をしていた。 あんな旅をする母が好きだった。] (9) 2021/09/25(Sat) 8:41:43 |
【人】 学生 ガラーシャ― 図書館 ― [グラジアにはいくつかの図書館がある。 そしてここ、王立図書館はその中でも最大級の蔵書数と、自習室を兼ね備えた場所だった。 本棚の背は高く、そんなに低い身長でもない自分でも、一番上の段の本を取るには点々と置かれている小さな脚立を使わなければならない。 そして、自分は今、学校で必要な資料を探しにやってきていた。 精霊の実態について… 昔、居たかもしれないとされている、現在には居ないもの。 学校での研究テーマにするにはそれなりにやりやすいものであり、他にも研究をしている生徒はいたが、自分のようにそれが今も実在している、と考えているものはほぼ皆無だった。 でも…] (10) 2021/09/25(Sat) 8:43:43 |
【人】 学生 ガラーシャ… [と、その時、同じ書架の列で見慣れない姿が目に入った。>>7 どうやら学生ではないようだ。 けれども研究者然とした様子でもない。 こんな人気のない、どこか薄暗い書架の列に、珍しい。 そして彼…彼女?が取った本が、自分がついこの間まで借りていた本だったので、あっ、となった。 精霊の現れる環境を気象状況から読み解く。 と、ひたすら延々と天候や気温や湿度の話がされている本だ。 自分には参考になったが、特段面白味もない内容なだけに、余計に気になり、思わず声を掛けた。] あの… その本、一部、欠落して…ます。 第二版が上の段にあるんですが、取りましょう…か? […見知らぬ人だからこんなぼそぼそとした喋りというわけではない。 いつでもこんな調子なのだ。 それ故友人も少なかった。 けれども、別に不満はなかった。 だからこそ、ずっとこんな調子なのだった。]** (11) 2021/09/25(Sat) 8:47:19 |
学生 ガラーシャは、メモを貼った。 (a3) 2021/09/25(Sat) 8:51:53 |
【人】 紅柱石 アンドレアス―図書館― [ふらりと立ち寄った先、異国人でも書物の閲覧が許されている図書館は青年にも見覚えがあり。 いくらか補修や改修がされていたが、記憶に残るものと劇的な変化はない事に少し安堵した。 >>10背の高い本棚が並ぶ様はまさに壮観。 その中に自分の知らぬ事が書かれているのだと思うと胸が弾んだ。 言語がそう大きく変わっていないのであれば、記憶に残る単語を拾いつつ、辞書があれば読む事が出来るだろう。 故郷でも文字という文化が馴染んで久しく、この国の言語とは似ている個所も多かったのも理解を助けた。] 『精霊と気象環境、の関係』……。 [この辺りには精霊に関する書籍が集められているらしい。 >>10青年は目についた本のタイトルを読み上げ、手に取ってみる。 大きな声を立ててはいけないというルールに則った囁くような声は、ごく近くに居合わせた者にしか届かなかっただろう。 かつてはいたとされる精霊が何故姿を見せなくなったのかは不明だという。 人間よりは青年達に近しい存在だが、お目にかかった事はない。 ある程度自由に土地を行き来出来る人間が知らないのだから、閉ざされた集落に住む宝石人間(ジェム)達にはもっと難しい事。] (12) 2021/09/25(Sat) 14:13:17 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[>>10タイトルから察するにどうやら難しそうな内容のようだが、文字を辿るのもいいだろう。 ページをめくろうとしたところに声がかかった。] ……え? [振り返れば、自身よりも背の高い青年が立っている。 目深に帽子を被った姿は学生だろうか。 騒がしい場所なら掻き消えてしまいそうな声だが、手助けを申し出るところは“いい人”なのだろう。] そうなんだ。 お願いしようかな。 [本棚と彼とを見比べて、厚意に甘える事にした。 にこりと微笑んでそう言うと、本を元あった場所に戻して彼の動きやすいように横にずれる。] (13) 2021/09/25(Sat) 14:14:56 |
【人】 紅柱石 アンドレアス[本を取って貰えたなら、それを両手で受け取って。] ありがとう、親切な人。 君が教えてくれなければ、気付かなかったよ。 私はアンドレアス。 アンディでいいよ。 良ければ、君の名前を聞いてもいいかな? [笑顔で感謝の言葉を告げると、彼の名を求めた。 髪を覆う布と中性的な顔立ちで間違えられる事はあるが、声と名前で男である事が分かるだろう。**] (14) 2021/09/25(Sat) 14:17:14 |
紅柱石 アンドレアスは、メモを貼った。 (a4) 2021/09/25(Sat) 14:24:28 |
紅柱石 アンドレアスは、メモを貼った。 (a5) 2021/09/25(Sat) 14:24:52 |
【人】 学生 ガラーシャ― 図書館 ― [つい、咄嗟に声を掛けてしまったが、そもそもこの本に興味がある人なのだろうか。 たまたま手に取っただけで、つまんなそうと思って返そうとしていたタイミングだったとしたら、かなりのお節介極まる人間になってしまった。 ぼそぼそと声を掛けてしまった後にそんなことに思い当たり、少しうつむきながらその人を見た。 そして、返ってきた答えと微笑み>>13にほっと息を吐くと同時に、この人男の人だったんだ…と改めて顔を眺めてしまい、すぐに失礼だと目を反らした。 そのほとんどが布で覆われていたものの、この薄暗い書架の中で、彼の髪は、不思議と微妙に彩度を変えて、ほの明るく光るように見えた。] (15) 2021/09/25(Sat) 19:05:39 |
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