32 【身内】降りて流るるにわか雨【R18】
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渡辺 入矢:3票
処刑対象:渡辺 入矢、結果:成功
[つま先まで
触れ合わせたくなって
だが、華奢な体を潰してしまいかねないから
抱きしめたまま
くるん‥と横になり
体側でベッドに自重を預けることにした。
そうして、気兼ねすることなく
足も交わらせて
全身で恋人を絡め取る。]
は、ぁ‥‥ これも、気持ちいいな
[感嘆の気持ちを零しながら──痛感する。
これまで、
己がしてきたことは
やはりセックスの真似事なのだと。
所詮、手段は手段でしかなくて
想う相手との行為には
どこをどう取っても敵わない。]
[教えるつもりが教えられて
善くて、善すぎて
嵌まり込んでしまいそうな気しかないが。]
ん、 ……ちゅ、 っ、ちゅ、……
[それでは駄目だ、と
鎖骨のあたりから首筋を遡るように
口付けていく。
与えられる側の
心地よさを覚えさせて
溺れさせてしまいたいと
回した腕でも
掠めるように背を撫ぜて、
ゆっくりと
甘やかな沼の底へいざなっていく。]
[辿り着いた耳朶を
数度、歯列で柔く食んで
それから、耳孔にそっと唇を寄せる。
望んでいる、と
口にしなくとも
雄弁に語ってしまう形を
密着させてしまっているから
もう伝わってしまっていると思うけれど]
ヒュー… あいしてる
[脳へ直に響け、と吹き込んだ。]*
[俺のこと、潰してくれたっていいのに
彼は隣にきてくれた。
脚と脚を絡め合わせながら身を寄せる。
間で硬いモノ同士が押し付け合わされた。]
……うん……気持ちいい
[性器はまだしも、肌と肌が触れ合うだけで
どうしてこんなに気持ちいいのだろう。
ヒトの味覚を受容する器官である味蕾は
舌、咽頭部、軟口蓋にある。
皮膚で味を感じ取られる筈がないのに
彼の肌、酷く甘い。]
[ぎゅう、と抱き付いていたが
ベッドの上でジェレミーが動くので
拘束を少し緩めると
彼の唇は鎖骨に寄せられた。]
……ぁ、……っ
[先程、計測器をつけての検査の際
彼によって開拓の済んでいた場所を
よく憶えているとばかりに
身体は跳ねて顕著な反応をかえした。
彼は首筋を辿り、少しずつ登ってくる。
無防備な背を撫ぜられもして
触れ合う場所から熱と甘い痺れが拡がる。]
[背筋と頸がぞくぞくして
頭が呆っとしてくる。
また、翻弄されている。
俺ばかり善くされるのではなく
俺も貴方を気持ち良くしたいのだ。]
っは、ァ…… ジェレミー、も……っ
[短絡的で彼のような技術を持ちもしない己は
つい性器への直截的な刺激を、と考えてしまう。
けれど、下腹に手を滑り込ます隙間はなく
身体を離して隙間を開けたいとも思えなくて]
ジェレミー、も……気持ち良く……っ
[腰を揺らし彼の立派な性器を
自らの薄い腹で
ズりゅ……ッ、擦りあげた。
ジェレミーにも気持ち良くなって貰いたいと
ベッドに寝かせた身体を揺らす。
けれどこれは、諸刃の剣だ。]
んん……ッ
[自らの性器もまた彼の脚へと擦れてしまう。
先走りが彼の脚を汚し、滑りをよくした。
柔らかな袋は、肌に沿って吸い付いて。]
[ジェレミーの方は、
耳の辺りまで上がってきていた。]
っひゃ、う、 あ……ッ
[耳朶に硬いエナメル質が緩く当てられて
頸の辺りに蟠っていた快感が
ぶわりと膨れ上がるのがわかった。
彼が噛み千切ろうとしたらきっと出来る。
俺の身体など簡単に壊せるだろう。
けれどそうはしない優しさを
愛を感じる。]
[そんな、最中。
片耳は枕で塞がっているから
彼が作り出す音しか聴こえない。
彼の低く落ち着いた声だけが
極上の甘さを纏って、脳に届く。]
[こんなにも響く言葉だったろうか。
全身の細胞が喜んで、沸騰する。]
っお、俺も愛し……っ
ふぁ、ああ、ぁ……っ
[愛を囁き返す中途に、達してしまった。
びく、びくん、と彼の脚に押し付けた竿が震えて
先からとろぉっと溢れ出した白蜜が彼を汚す。]
[二度も射精したのに、頭が冷えない。]
っはぁ……はぁ、……はー……♡
……ぁ、おれ……、俺も……
あいしている、よ……
[蜂蜜の瓶に漬けられているみたいだ。
甘い声で、やっと想いを伝え返して。
くたりとベッドの上で弛緩し
暫く、蕩けた顔を晒していただろう。**]
[腕の中で君のカラダが跳ねる。
己の唇に、指に
感じてくれているのだと思うと
いとおしさが膨れ上がる。
(もっと…
…もっと、啼かせたい)
想いが募っているのだと
傍目にも分かる
啄き上げるような動きが加わって
口付けに熱が増していく。]
[そんな折、
吐息にのって己の名が耳に届き
それから────]
っ! んん… っ 、
[与える方に夢中になっていたから
突然、襲われた甘い快感に
一気に持っていかれそうになった。
カラダと同じに
声も重なって
ふたりの間で響き合う。]
[密着した肌のぬくもりが
さらに追い上げようというかのように
揺すられるから、
負けてしまいそうになる。
今は俺が、君に教え込みたいのに
御しがたい波が来る。]
は………、ぁ ンん゛、
[呑まれてしまわぬよう
腹の底と、喉の奥で
くっ、と快感を噛み殺しながら
少しだけ強めな愛撫に切り替えた。
普段は髪に隠れた耳を
柔く噛んで
扱くように引っ張って。]
[漏れ聞こえる声が
かわいくて
かわいくて堪らない。
煽られて
熱が凝縮したところを
擦られるのも、あまりに善くて
頂へと駆け上がってしまいそうなのを
必死に耐えながら
吹き込んだ、掛け値なしの本音。]
っ、‥‥‥
[恋人が、甘く啼いて震えた。
まさか今ので…?と
驚きつつも
太腿が温かく濡れているから
こんなにも早く達してくれたらしい。]
[いとおしい人が
想いを伝え返してくれた瞬間、
ぶ、わ‥‥と
喜びが全身に広がって
吐精したいという欲にまみれる。
ただ、僅かに違うのは
恋人のナカに深く深く埋め込んで
穿ちながらイキたいという
狂おしい
獣欲
まで湧いてしまったことだ。]
あぁ、 ヒュー…… っ
[喉を大きく上下させ、生唾を飲み込むと
とろんとした艶っぽい表情を
食い入るように見つめながら、
背骨をひとつひとつ数えるみたいに
両手を下ろしていく。
痛みばかりを覚えさせられた蕾だとは
知らぬまま、
薄い臀部のあわいに咲く薔薇を
そっと忍ひこませた指の腹で撫ぜた。]*
[恋人の艶やかな声が届けられて
ただでさえ、聴覚は過敏になっていた。
そんな耳孔に吹き込まれてしまえば
一溜りもなかった。]
はー、 はー……っ ジェレミ……
っ! ふ、んん……っ!
ァ……ッ
[乱れた息を整えながら
緩やかに絶頂から降りていると
彼の指が背骨に沿って南下する。
先程は台に押さえ付けられるように
愛撫されていたから
触れられることのなかった場所。
そこもまた彼の手に対しては
従順に快楽を享受するから
骨の数を数えられるごとに痩身が小さく震える。
背筋は弓形に反っていき
彼の身体に上半身を押し付ける形となった。]
[トクリトクリ。達したばかりで早い鼓動を
突き出した胸が直接伝える。
彼に触れて貰うとどうしてこうも
気持ちがいいのだろう。
絶頂の余韻が延長されるようでふわふわする。]
ッ
[しかし彼の手の温もりが臀部に届けられ
窄まりを撫でられると
びく、と身体が跳ね、一気に頭が冷えていく。]
[痛みの記憶が表情を強張らせる。
片目での生活を余儀なくされた彼の経緯を
俺はまだ知らないのだけれど
視力を補うように感覚が鋭くなった彼の指先ならば
小さな孔の周りが捲れ上がり
ぽこぽこと歪で醜い形をしているのを
拾い上げられただろうか。]
[はじめてのときは、少年の身体が小さ過ぎた。
その記憶を引きずって緊張で強張るからか
受け入れる意思が足りぬのか
酷い時には裂けて、血が止まらなくなる。
行為のときには大丈夫で後から出血することもある。
きちんと医療機関に診て貰えば
元通り綺麗に修復して貰えたかも知れないが
薬草を揉んで自己流に処置してきたから
非処女の証は濃く現れていた。
凍り付くほど怖いくせに
彼が望むならばと覚悟を決めるのはノータイム。]
[痛いのは好きじゃないが
失望されてしまうほうが嫌だから。
籠に入れられたまま顔を見ても貰えない
無価値ないきものに戻りたくない。]
キスを、……して欲しい……
[何もくれなくても耐えるけれど
そうしてくれたら、もっと頑張れる気がして。**]
[感じて、しならせる背が厭らしい。
本人にそんなつもりは毛頭無いのだろうが
俺の目には扇情的に映って、
息が荒れる。
自分の胸も
死ぬほど煩いせいで
どちらのものか分からぬ鼓動に
早く、早く…と
急かされている気持ちになりながらも、
自分を見失わぬよう
敢えてゆっくり
十本の指を這わせていった。]
──── ッ、
[俺としたことが
少し……、否、かなり甘い見通しを
立ててしまっていたようだ、と
抉じ開けたくて堪らない
恋人の入り口に
辿り着いた、その瞬時に悟る。
すぐに解してしまえそうなほど
力が抜け
蕩けていたカラダが、
そこに触れた途端に強張って
門扉が堅固に閉ざされたことを知った。]
[同時に覚えたのは、指先の違和感。
遠慮がちに
くるりと辿って
脳内にその形を思い浮かべ、
(何処の、何奴が、こんなことを──!)
怒りを沸き立たせる。
電撃の百や二百
お見舞いしてやりたいくらいだが
残念なことに、今は不可能だ。
幸いと言っていいのか
感情をひた隠すことには長けていたから
荒れ狂う心裡を
表に出してしまうことは無かった。
ただ、思考を巡らせている。
そんな風に映っただろうか。]
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