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【人】 軍医 ルークさあて、もう一仕事頼むよ。 これから前線の兵士たちが戻って来る。 命令は一つだ、 いま生きている者たちを一人も死なせるな。 念のため、大穴の観測も継続して行い、 破壊した機獣に爆発や再起動の兆候がないかは 念入りに確認するように。 [ 沸き立っていた空気が、その言葉に再び引き締まる。 三々五々に散ってゆく部下たちの後姿を眺めながら、 彼は、机の中から一冊の書類を取り出す。 ぼろぼろの紙束を、指の先でぺらりと捲った。 その場にいた技術班長に、振り返らずに話しかける。] (249) 2020/05/30(Sat) 0:00:12 |
【人】 軍医 ルーク これでようやく 次の段階への“前提条件”が整った、 ――と言っていいかな? これだけの攻撃を行った後だ、 同規模の戦力の投入は暫くは可能性が薄い、 合っているかい? [ 口を開いて勢いよく喋り出すジルベールの表情に、 その予測があっていることを確認し、 紙束に視線を落とす。 (つまり、長話は聞き流した)] (250) 2020/05/30(Sat) 0:00:49 |
【人】 軍医 ルーク 『 我々はこの地下世界を開拓するために作られた。 そして今、彼らは我々を滅ぼそうとしている。 目的は、まあ、想像がつくところだ。 しかし機獣の逐次投入とは随分と効率が悪い。 より効率を求めるなら―― “作った段階で殺す手段を組み込んでおくのが正しい” 実際、そういった計画はあったようだと、 この文書は類推している。 ナノマシン、というのだっけ? 組み込んだ因子に反応するそれを散布すれば、 労せずして彼らは、我々を皆殺しに出来た。 散布自体はあったらしいと、 第二研究所に収容された“訪問者”は語ったそうだ。 けれど、それは効力を発揮しなかった。 地下の住民が設計段階で時限爆弾が組み込まれることは なかった、ということだね。 』 (251) 2020/05/30(Sat) 0:02:37 |
【人】 軍医 ルーク[ 爆風に罅割れた窓越しに、天の大穴を見上げる。 そこには闇があり、その向こうは計り知れない。] 『さて、岩盤の上の世界も一枚岩ではならしい。 そうとなれば―― 総攻撃を凌いだ今、動きようによっては、 “交渉”の余地がある者を探すことも、 出来るのではないかな? そうなれば問題は、 誰を送り込むか、ということだが』 [ 心当たりはあるかな? と揶揄えば、 ジルベールは目を輝かせて両手をぶんぶんと上げる。 余程天の向こうに興味があるようだ。 君には此処で働いてもらわなければ困るよと苦笑して、 書類に再び視線を戻し、背もたれに背を預ける。 最初の襲撃の後、この拠点から発見された文書だ。 まだ論文の体すら成していない装甲、走り書き。 けれど、此処にいた調査員であり、 研究者である男が残したものだった。 候補や手段、あるいはこれからの道筋も、 考えている方策は一つ二つではない。 その中のどれを取るかは状況次第だ。 先程蛇型が攻撃態勢に入った際、 窓の外を染め上げた白い光。 それを思い出すように、黒眼鏡の奥の目を細めた。>>-314]* (252) 2020/05/30(Sat) 0:04:34 |
【人】 ミア……それだけ言いに来たの? [ てっきり急ぎの用事でもあるのかと思っていたのに! "ひどいひと"だわ。懐のお姫様が言う。 ひどいひと、の、声色は。 どう聞いたって不機嫌そのものだった。 そのまま無視したら面倒そうだと勘が告げ、 片腕で持ち上げた後、───根元へ、降り立った。 ] (254) 2020/05/30(Sat) 0:56:22 |
【人】 ミア私のお姫様。 折角デートしてたのに。 [ 綺麗に収まったお姫様の、まあるい瞳が、 ─── 王子様みたいに連れて行ってもらったのよ! ─── 夢ってなあに? ─── リドルってとっても怒りっぽいのね! ─── Mia って 青薔薇さんの名前? 等、と。 ふたりを見遣っているのだから、好奇心の塊のよう。 答えは 返ってきたか、どうか。 青薔薇と言われてしまったおんなは、 どうでしょう なんて はぐらかすだけ。 ] (256) 2020/05/30(Sat) 0:56:57 |
【人】 ミア* ─── "大人"になっても 樹にも登れないし ダンスも上手くないなんて。 知ってた?私 貴族様にたくさん誘われてるの。 "まだ間に合うから"って 皆言う。 [ 自慢げな顔をして語るのは、 ……惨めでは無いとでも言いたいのか。 おとな になったとでも言いたいのか、分からない。 拒絶が先に立って、踏んだ、までは 内緒。 ] (259) 2020/05/30(Sat) 0:58:51 |
【人】 ミア"こう"じゃなかったら誰も拾ってくれないのにね。 きぞくさまって ひどいひと。 [ 教えるって言っても 教えても難しかったのでは……?とは ここ暫くの、感想では、あったのだけれど。 不機嫌を放置する方が面倒くさかった。 前は再び乗り込んできたご令嬢のために、 僅かに肉のついた枕が暫く使われていた、 ……なんてこともある! 一家が断絶しないかが目下の勝手な不安だ。 ] (260) 2020/05/30(Sat) 0:59:53 |
【人】 女子高生 雨宮 千夏[もえぴったんは、イリヤの圧勝だった。>>182 普段のアタシならいい勝負に 持ち込めたかもだけど (【 すーつ 】‥‥あ、ダメ 今着てらっしゃる【 めがね 】は、もっとダメだ、毎日、萌えてますって言ってるようなものでは? せ、せ、せ… 【 せんせい 】って打ち込んだら好きですって 告白してるようなものじゃないかー!???) ネクタイ、Yシャツ、ブロンドに、年の差… 先生にまつわるものが思い浮かぶ度 ことごとく、却下、却下、却下!していたら 時間切れになってしまう。 自分の手番には そんな感じで錯乱しまくり、 悩んでる先生をそっと見つめては 萌えるのを繰り返す。 大変に忙しく、ドキドキする時間だった。] (263) 2020/05/30(Sat) 14:42:58 |
【人】 女子高生 雨宮 千夏[その後は、さらに至福の刻。 天使の羽の生えた仔豚が かわいく印刷された箱を開くと>>3:255 バラエティ豊かなスイーツたちが 顔を覗かせる。>>3:39>>3:40] ふぁぁ‥‥すごい、6つもある… [フォルムの美しさだけじゃなく 数にも目を丸くした。 これを3人でだなんて贅沢すぎるっ。 好きなものばっかりだったから、悩みに悩んで いちごショート、チョコケーキ、ショコラ、ゼリーの4つまで 絞り込んだけど 後がどうにも決められなくて 親友に「はんぶんこしない?」って掛け合ってみた。 また、食いしん坊って 誂われちゃったりしたかな?>>180 イリヤにいじられるのは嬉しいからいいんだけどね。] (264) 2020/05/30(Sat) 14:45:40 |
【人】 女子高生 雨宮 千夏[お店で選んでくださっているお姿と 崩さないよう、丁寧に持ち帰ってくださった気遣いを 想像しながら頬張るのは 口の中に広がる、とろける甘さと相まって 幸せの極地で。] ほぁぁぁぁぁぁ‥‥‥ [この時は、流石に天国が垣間見えた。 ちらっとだったけど。]* (265) 2020/05/30(Sat) 14:48:09 |
【人】 部隊長 シュゼット[>>-179彼女のぬくもりが、柔らかく振ってくる。 気を失っている間に、僕も涙を流していたらしい。 彼女の頬を伝った水滴は僕へと振ってきて、 僕の流したそれと混ざり合って一つになった。 >>-180見上げた位置にある彼女の顔は、ぼろぼろだ。 止まらない様子の涙を拭ってあげたくても、 傷だらけの体を手当てし、労わってあげたくても、 僕の体は、さっき少し頭を浮かせたのが限界で、 これ以上動かせそうになかった。] ……僕は、酷い奴かもしれない。 ルークがこんなに、痛そうで、 また、僕が君を、泣かせてしまっているのに。 [いつもなら、手当しないとって、 心配でたまらなくなるところだっていうのに。] 今、僕はこんなに嬉しくて……いいんだろうか。 [自然と零れたのは、そんな言葉だった。 今、僕の胸を満たすのは。 二人とも無事で良かったという喜び。 こうして、僕は僕のまま、全てを失わずに、 ルークと共に居られることへの、幸せだ。] (266) 2020/05/30(Sat) 16:01:11 |
【人】 部隊長 シュゼット[義手を含めて持ち上げるのは厳しいと思うけど 身体の向きを変えるぐらいなら、彼女にも可能だろう。 あちこちに負荷がかかっているのを感じていたので >>198楽な体制にして貰えて、ほっと一息。 胸に耳を押し当てて、僕の無事を実感しているような そんな仕草が可愛くてしょうがないのに、 >>200揺れる尻尾が感情をよく伝えてくれてるのに、 全く動けないのがもどかしいったらない。] 折角無事で会えたのに、酷いや。 [顔を隠してしまったルークに、くすくすと笑う。 そんな、尻尾がとてもよく見えてたし、 顔を僕の胸に埋めてるということはつまり、 僕の耳が鼓動の音を拾うのも容易な距離であって。 僕の心臓の音だってそりゃあ早くなってただろうけど 満身創痍で、体力も使い果たしているからか、 目が覚めた直後のことはそれほど気にならなかった。 (―――これ、僕も後で、穴に入りたくなるほど 恥ずかしく思うのかもしれないなぁ。) そうは思いつつも、見ないという選択肢はなく。 視界の下の方で揺れ続ける真っ白い尻尾を 僕はじっと眺めていた。] (267) 2020/05/30(Sat) 16:02:48 |
【人】 部隊長 シュゼット[……まあ、でも。ずっと黙ってるのもと思ったし 指摘された彼女の反応も見たくって。 動けないまま、笑いながら言ってあげる。] あのね。ルーク。 顔を隠してるところ、悪いんだけど。 ……尻尾。凄い、嬉しそう。 [僕に意地悪したくなるルークの気持ちが なんだかようやく、わかった気がする。] (268) 2020/05/30(Sat) 16:03:12 |
【人】 部隊長 シュゼット[戦場となっている外からは、 まだ戦いの音が聞こえていたけれど。 戦況は悪くはなっていないようだった。 一応、襟元に無線はついているが、僕のは近距離用だ。 第一攻撃部隊達の通信はここでは拾うことが出来ず、 心配ではあったから…… 外の機獣の攻撃音が少なくなってきてるのを兎耳が拾えば 窓の方を見上げて、安堵した。] ほんとは、僕が。 ルークを医務室まで運んで、って できればよかったんだけど 動けそうになくて……こればかりは、ごめん。 [>>201的確に、ペンギンに指示を出すルーク。 救急キットも、義足も到着したとして ここから医務室へ、僕はどうやって運ばれるのだろう。 そのときは、ルークは運ぶ役にはならないで 白い尻尾を揺らしながら医務室へと先導して歩き。 その後ろを大勢のペンギン達が担架替わりになり、 ペンギンの上に担がれて運ばれる ……なんていうのを想像してしまって。 もしそうなったらこれから暫くは、僕もルークも 部隊の子達からネタにされそうだなあなんて思い。 少し、笑う。] (269) 2020/05/30(Sat) 16:06:15 |
【人】 部隊長 シュゼット[……段々と、瞼が重くなってくる。 さっきまでいた、水底での深い眠りではなく。 また起きたら僕は僕のまま目覚めることが出来る、 普通で、それが僕にとっては大切な、眠りだ。 ―――さっき目覚めてからは、もう。 ここ最近ずっと僕に付きまとっていた、 起床後の頭痛はさっぱり無くなっていた。 だから、今度も大丈夫。 もう、妙な夢も見ないし頭痛もしないだろう。 そんな確信からくる安心でうとうととしていれば。 頭が持ち上げられ、柔らかくて温かなものが差し込まれる。] 綿菓子みたいにふわふわで、あったかい。 ……すぐ、寝ちゃいそうだ。 [頭を包み込む柔らかさは酷く心地よい。 ほんとは、もう少しルークと話していたかった。 でも、もう体力は限界のようだったし、 久々の、記憶の夢を見ない眠りへの誘いが ルークの尻尾枕だというのは、とても嬉しかったから。 このまま寝てしまえたらさぞ気持ちいいだろうと。 そう思いながらも……寝落ちる際に、最後。 尻尾枕をしてくれる前に話してくれたこと。 その時は、僕は頷いて聞くだけだったけれど。 少し、僕からも話しておきたくて。>>203] (271) 2020/05/30(Sat) 16:12:00 |
【人】 部隊長 シュゼット 僕は……正直、駄目だと思った。 でも。深い水の中……夢のような場所で 僕が全てを忘れそうになった時に ルークの手の温度が、伝わって来たんだ。 君が、僕に話しかけてくれた全てが、 ……ううん。今だけじゃない。 これまでに、言ってくれた、してくれた全てが 僕を、今この場所に引き戻してくれた。 今。一緒にいられるのが。 僕も、幸せなんだ。 だから、これからも―――僕と、一緒に。 [一緒に居て欲しいと。 口はそう言いかけた形のまま、 ふわふわの枕に抗えず、僕は眠りへと落ちた。 寝顔は夢やこれからへの不安などなく、安らかに。] (272) 2020/05/30(Sat) 16:12:45 |
【人】 部隊長 シュゼット― 医務室 ― [僕が次に目を覚ましたのは医務室だった。 ……とはいえ、ここはいつもの医務室ではない。 今回の一斉攻撃を乗り切れたのは喜ばしいが、 この戦いはいつも以上の負傷者を産んだ。 基地の医務室一つでは賄えず、 空き部屋に簡易ベッドを追加でこしらえて、 臨時の医務室を何部屋も作ったようで。 今、僕は、そのうちの一つに入れられている。 ……と。いう説明を、そこにいた軍医に聞いた。が。 目覚めてから僕はもうそれどころではない。 話される内容なんて、全然頭に入らなくて。 ある程度体が動くようになっているのをいいことに 軍医が僕のベッドから離れた瞬間、 ばふんっ!と、布団を頭から被って丸まった。] (273) 2020/05/30(Sat) 16:13:24 |
【人】 部隊長 シュゼット (――――ッ!!! ぼ、ぼ、僕は、なんてことを…!! えっ、夢じゃない?夢じゃないよな?? だって、ルークと、その、あんな、 いやいや、嫌なんてこと全くなくて、 嬉しいんだけど!!!!! そうなれたらいいなって! 思ってたりも、したけど!!! で、でも!!心の準備が!!!! ) (274) 2020/05/30(Sat) 16:13:48 |
【人】 部隊長 シュゼット[起きた瞬間から、ルークを助けてから、 彼女の尻尾を枕にして寝てしまうまでのことを 何回も何回も思い出してしまって。 触れあった唇の感触とか! 想いが通じ合ったのはいいけど、 あんなストレートな言葉で言ってしまったとか! 髪や尻尾だけじゃなく、顔を真っ赤っかにした兎は 顔を隠すので必死だったらしく。 ……布団で隠せているのは、 まるまった兎の、おなかから上の部分だけ。 ベッドの下の方から見ればズボンも靴下も丸見えで。 丸くて赤い尻尾がふわふわと見えて、揺れていた。]* (275) 2020/05/30(Sat) 16:15:03 |
【人】 軍医 ルーク――… 君がひどいやつなら、 わたしだって、そうだ。>>266 [ 義手を使ってまともに動くことも出来ない様子を、 いつもなら心配でたまらなくて、 居てもたってもいられなくなるところ。 今だって、直ぐにでも出来るだけの手当てをしたいとは 思っているけど、 それでも、いまこの胸を満たすのは、 無事に戻ってきてくれたという喜び。 彼が彼のまま、大切なものを失うことなく、 傍にいてくれるということへの、どうしようもない幸せだ。 それに、泣かせてしまっているというのなら。] 泣いてるのは――嬉しいから。 だから、いいんだ。 それに、嬉しい、とか、悲しいとか、 分からなくなっていたことだから。 …わたし、こんな風に泣けたんだなって。 (276) 2020/05/30(Sat) 19:29:17 |
【人】 軍医 ルーク[ 断ち切れたまま戻ることはない、取り戻す必要もないと、 置き去りにしていたことだった。 それなのに、いつの間にか。 結びあわされた糸が、手を伸ばして再び色彩を編むように、 取り戻されていくのを感じていた。] 笑ったり、泣いたり―― 幸せだと思ったり。 君がくれたもの、 君を大切だと思うわたしが、取り戻したもの。 だから、嬉しいって思ってくれる方が、 わたしは嬉しい。 [ 泣きながら、息を詰まらせながら、 子供みたいな拙い精一杯の言葉で、そんな風に伝える。] (277) 2020/05/30(Sat) 19:29:37 |
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