62 【ペアRP】ラブリーナイト【R18】
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[ 一瞬何か、言い淀んだのには気づいたけれど
聞き返すようなことはしない。
話したくないことは話さない。
そもそも、何も聞かない、が約束だった。
なんとなく己の答えと共に、訊ね返して
しまっているけれど、本来ならばこれは
違反行為みたいなものだ。
だが、彼は濁した何かを飲み込んだ後、
静かにまた切り出す。
それを黙って、聞いていた。
彼が笑っても、笑みを返すことはなく。
ふぅ、と息をこぼした。]
───人を愛したい、とは思うんですか。
[ そんな問いかけをひとつ。
だが、答えを待つよりも早く、
いま、その答えを出さなくてもいいと
言わんばかりに、すぐにまた続ける。]
たとえば、人に対して恋愛感情を
持たないっていう人はいますから。
───俺はそれでもいいと思いますし。
それも、ミヤビサンという人間の形ですから。
[ そう、首を傾げると、彼が笑った。
問いかけに、困ったように眉を下げ。]
………俺は、何にもしてないですけど。
[ 前屈みになった彼から、見上げるように
柔らかな笑みが向けられる。
───それは、普段の仏頂面でも
貼り付けたような笑みでもなく、きっと、]
…っ
[ 眉を寄せて少し笑った。]
情緒がかけてるっていうか、
感情が表に出ない人だなって、
俺も思ってましたけど。
───イメージ変わりましたよ。
情熱的で、それでいて、案外、
可愛く笑う人なんだなーって。
[ そう首をすくめ。
「仮面、つけなくていいんじゃないですか、
今は、あれですけど。普段は。」と頷いて、笑んだ。
部屋のベルが鳴った。]*
| ────────────卒業式 >>77[彼には卒業式の日程を送ったけれど 学部を教えていないことに後から気付いた。 何してるのかしら、と 唇を尖らせて拗ねていた時間は勘違いだった訳。 慌てて彼の方に連絡を送って 学校の入り口で集合することに。] ありがとう、ビリー。 随分カラフルなのね。 きっと意味があるんでしょう? [ >>78あたしは薔薇の花束を受け取ると 彼にその意味を聞く。 青赤ピンク白。意味もなくバラバラのものを揃えないだろう。 その薔薇の意味を聞けば あたしはクスリと笑う。 彼の言葉よりもずっと饒舌な花束だった。] (86) 2021/03/29(Mon) 19:20:13 |
| 改めてありがとう。 とっても嬉しいわ。 …… あたしも決めないとなぁ。 [彼が消極的なことを あたしはずっと気にしていたけれど。 あたしだって彼のことを言えないぐらい 優柔不断なのだ。 本当に付き合うつもりがなければ 友達なんて関係にならず キッパリ関係を切れば良いのだから。] ねぇ、今日は難しいけれど。 明日は遊んでくれるんでしょう。 貴方のお家楽しみにしているわ。 [そうしてあたしは彼の薔薇を受け取ると 彼の手を取り、強引に腕組みをして カメラで二人揃って写真を撮るのだった。 これからは優柔不断はやめよう。 この花束を渡してくれた彼の勇気に応えたいと思うから。]** (87) 2021/03/29(Mon) 19:20:22 |
[
その問いの答えを考える前に、
彼が言葉を続けて、それでも良いと肯定してくれる
愛せないことを、受け入れられないことを、
許されたような気がして――
ずっと胸の奥でつっかえていたものが、
熱さを伴って、溢れそうになる
それを、飲み込むように、息を吸えば
零れそうなものを堪えた
代わりに、話す気はなかったようなことを
語ってしまえば、おかしくなって笑ったりして]
[ 感情が表に出ない人、というのは
そうあろうとしたのだから、彼の認識は間違っていない
だが、続く言葉に、二度、再び瞬いて、]
可愛いのは、あなたの方だと思いますが
[ いつもの仏頂面で、そう返した
仮面をつけなくても、と言われれば
悩むように瞳を揺らして、ミヤビのように
感情を出す自分を、部下たちがどう思うか
想像してみたが、思い浮かばず――
気味が悪いと思われそうだな、なんていう
考えに至っていれば、タイミング良く、ベルの音が響く]
ルームサービスが届いたようですね
待っていてください……
ッ、
[ 平静を装った口調と顔を、
彼から見えなくすれば、入り口に向かって歩き出す
彼の後ろを通り過ぎた時、
思い出したように、微かに息を詰めれば、
じわりと耳を赤く染めていたが、
気付いていないと思っておこう
―― 年甲斐もなく、可愛いと言われて
照れてしまうとは、思わなくて
]
ありがとうございます
いえ、中には自分で持っていきます
ええ、ありがとうございます
[ ホテルマンと、いくつかやり取りをして
ラーメンなどが乗ったワゴンを静かに
ソファの横まで運んでいけば、
テーブルに頼んだものを並べていった]
いい、香りですね
冷めないうちに、頂きましょうか
[ 箸やレンゲを手渡しながら、
自分もまた、隣に座って、温かな食事を口にした
身体が、温まっていくのは、
料理のお陰なのか、隣の彼のお陰なのか――…]
[嫌になることは無い、と
熱の残った体で言われて
冷めた頃にさようなら……とされたりしたら
多分俺は耐えられない。
そっと唇を重ねてシロくんの言葉を殺して
俺は身体を固く寄せあった。
また欲の炎が燃え上がって、
擦り合わせた茎から新しい蜜が溢れてくる。
相手の気持ちを縛るよりも
身体の気持ちいいところを探る方法の方ばかり
心得ている自分は、やっぱり嫌で。]
[性器を刺激するだけじゃなく
乳首を指の間に挟んで扱いてあげたり
腰の辺りを撫でてあげたり。
柔らかな身体に触れていると
なぜだか酷く安心できる。
緊縛も、加虐もされていない相手と
こんなくすぐるような時間を過ごしているのが
心持ちがふわふわして、切なくて。
ぎゅ、とシロくんの腕に抱き締められながら
二人で高みを目指していく。]
し、ろ……くん……ッ
[目の前で精を吐くのを我慢している顔が
お預けを喰らった犬みたいで可愛くて
俺も辛いのに焦らしてみたりなんかして。]
| [その後ゆっくり二度寝を決め込もうと 第三ラウンドに持ち込もうと 結局チェックアウトの時間は容赦なく訪れてしまう。
俺は荷物を纏めると、先刻の約束の通り シロくんを連れて帰ろうとするだろう。
見晴らしのいいホテルの一室から 築30年の安アパートへ。 身体が沈む、雲みたいなベッドじゃなく スプリングの軋むセミダブルベッド。
まだ話してないけど、俺のうるさい親というのが 有名な櫻井重工の会長で、 家でそのまま縛られ暮らす人生を捨てて こんな貧乏暮らしをしてる……なんて。 そんな話したら、シロくんは笑うだろうか。] (88) 2021/03/29(Mon) 20:08:44 |
| [狭い部屋には、仕事や趣味で撮った風景写真が 小さな額に入れられ、所狭しと並んでいる。
一面のネモフィラ畑とか、 俺も名前を知らない高山植物とか。
聞かれれば撮影場所とか、出掛けた時の思い出話とか。 全部打ち明けてしまうだろう。
俺のことを好きだと言ってくれる君に 俺の事をもっと知って欲しくって。
もし、君の写真が撮りたいから、と デートになんか、誘ってみたりしたら 嫌がられないかな、なんて 臆病な俺は切り出すタイミングを見計らっている。] (89) 2021/03/29(Mon) 20:14:03 |
| [話ながら、俺はシロくんに出すコーヒーを淹れる。 食器棚の片隅でにっこり笑ったスマイリーは 榛原が愛用していたマグカップ。 来客用のマグカップを探しにもたつく俺を スマイリーはにっこり笑って見守っている。
……榛原が嫌いになったのではない。 シロくんと榛原を計りにかけたいのでもない。 二人とも違う形をした、俺の大事な人。
榛原の手で外の世界に逃げ出せた俺が 独りになった世界で、シロくんと生きることを決めた。 ただ、それだけ。
結局、どうしてもマグが見つからなくて シロくんには俺の普段使いのマグカップ、 俺がスマイリーを使うことにした。] (90) 2021/03/29(Mon) 20:23:51 |
|
シロくん。
[コーヒーを出しながら、「これから」の話をしよう。]
今度一緒に、マグカップ買いに行かない?
[君がいつ来てもいいように。 いつか当たり前のように、君に淹れるコーヒーが 入るための器を探しに。
君が望むなら、共に暮らしてもいい。 そこがこんな狭い部屋じゃなくてもいい。 ─────そういう将来になってもいいような 初めの小さな一歩として。]*
(91) 2021/03/29(Mon) 20:28:35 |
[返される返事に瞳を細めた。
秘める想いを探るつもりはない。
表に出してくれた言葉と表情だけを見つめてそのままを受け取る]
そう、デート。
お買い物に行ったり、遊びに行ったりね。
[出勤や帰宅時間をズラしても顔を絶対に合わせないことなんて難しい話だろう。
少し顔を合わせれば這い寄るように近づいて絡め取っていくのだ]
私は別に平日でも良いからね。
仕事終わりからでも全然良いし――。
[ゆるりと頬を撫でる手指を顎に添わせて此方へと視線を向けさせてしまおうか]
その時は美味しいご飯を食べに行ったり、
私が作ってあげていても良いしね。
それじゃあ約束、指切の代わりに……。
[瞳を見つめたままに朔月の唇を奪ってしまう。
じっくりとキスを味わい、束縛の誓いの口づけを施した*]
| [彼の頬の赤さに此方も落ち着かなくなりかける。 彼との年の差分、面影が重なって、淡い記憶の答え合わせにひとつひとつ返していく。シロツメ草の花かんむりに指輪。廃屋の扉が倒れてきたことも、シーツをかぶっているときのことも、待ち合わせもひとつひとつ話すうちに鮮明になっていった。
まじまじと此方を見つめる彼からふいに視線を逸らすのは、今更純情を装ってみたからだが。
どう考えても遅いだろう。
そもそも恰好いい男にかしずかれるのが好きと暴露してしまっている。流石に其処から啼かせるのが好き。とは言わなかったが――その歪んだ性癖も彼に会ったことで
元の形に収まり、更に新たな扉を開いたが] (92) 2021/03/29(Mon) 21:26:20 |
|
…当たり前やろ。 そうじゃなきゃ、お姫様になってないで
[可愛い後輩の恰好いい微笑みにそう返し 唇をちゅっと重ね合わせた。自分の性質ゆえ中々理解してもらえないかもしれないが、彼にメロメロなのだ。多分、彼よりも愛が重い。恰好よくなって、傅くという言葉に、くすくすと笑い。]
…もう十分恰好いいで けれどそうやな。
[跪く彼に]
(93) 2021/03/29(Mon) 21:26:36 |
| もっと恰好よくなってや。
――俺の、騎士様。
[なあ、と下から見上げる彼に告げ。 その足に口づけがくるのを満足そうに見守っていたのだが 此処は大学。二人だけの廃屋でもホテルでもないのだから、お邪魔むしもとい、部員が現れるのも当然でその顔に手をひらひらとふり]
(94) 2021/03/29(Mon) 21:27:54 |
| [窓の方に瞬間移動した彼を横目で見れば、 ぎこちない笑みで此方を振り返る彼の手から、おおきに。と焼き鮭入りののり弁をうけとり、何時も通り、ソファに陣取り、食べ始めただろう。最も小食の身は全部食べ切れず、余った分を後輩に渡し。]
ごっそさんー、講義行ってくるわ。
[ふらふらと部室から抜けだし そのまま午後の講義を受けただろう。本番は、そのあと。 彼の講義が終わった頃に、彼のSMSに写真画像を一枚送ろか。] (95) 2021/03/29(Mon) 21:28:15 |
[送った写真は、襟もとを捲り
少し薄れた赤色を白い肌に見せたもの。顔が映らず、口元の笑みだけを浮かべ。背景はトイレの中。
―――わざとらしいほどの誘い罠。
メッセージひとつもないのは
見つけてみいや。と
大学の奥、あまり人のいない場所で待ち。
彼が来るまで少しずつ、服を捲る場所を増やしていこか。まずは襟元、手首に、腹部。胸の部分が見えるか見えないかの、位置で見せびらかし。薄れた赤い紐痕をみせて
次は、ズボンへ。
チャックを下ろした写真を送る悪戯を*]
ふは、 ありがとーございます
[ 仏頂面で言われて言葉に笑って返した。
普段無表情で、厳しくて、仕事ができる
上司は怖がられているのは間違いないけれど
こんなふうに柔らかく微笑みかけたらきっと
その整った顔も相まって、ふんわりと
雰囲気も和らぐと思うのだけれど。
───なかなか、難しいかな、と
また、眉尻を下げた。
鳴ったベルに動くよりも早く、彼の体が
うごいて、入り口に向かって行く。
今はヒイラギだけれど、本来ならば
あってはならないことだよな、と思いながら
今は追いかけて行くのもなんとなく、憚られて。
今日はしてもらってばかりだな、と。
彼の声が聞こえる。
ちら、とそちらに目をやって、扉の閉まる音の後
ワゴンを押してこちらに来るのが見えれば、
流石にソファから腰を上げて、
机の上を軽く片して。
冷蔵庫に向かって、ペットボトルを一本
手に取って、そちらへ向かった。]
ありがとうございます、
ほんと、いーにおい
[ とその香ばしい香りに口元を緩め
冷えたペットボトルを差し出し、
どーぞ、と微笑みかけ、自分の前には
飲みかけのをとん、と置いた。
いただきます、と手を合わせて、
まずは丼をもってスープを含むと
程よい塩気と微かな甘味が口の中に広がる。
微かに生姜の香りがした。舌の根元で
転がして飲み込むと熱が喉を通って胃に落ち、
じんわりと体に温かさが沁み
ほぅ、と息を吐いた。
机に置けば、箸を黄金色のスープに沈ませ、
真っ直ぐな麺を掬い上げる。
ふぅ、ふぅ、と息を吹きかけたあと、
はふ、と吐きながら口に入れて、啜った。]
ん、 んま
[ 数度噛んだ後、飲み込む。
まんまるく盛り付けられた炒飯は
湯気をほかほかと立てている。
レンゲをとって、ふか、としたその山に
さしこみ、掬った。鼻腔をくすぐる
胡麻油の香りに唾を飲んで、
大きく開けた口の中に放り込んだ。]
は ふ、 ぅ ンまい
[ 綻ぶ口元。
微かに、聞こえた呟きに、一瞬、止まって。
ごくりとごはんの粒を飲み込んだ。]
[ 視線が少し、揺れる。
思ってしまった、一瞬、自分も、同じことを。
あんな表情を、こんな時間を、
何もかもなかったことにするのは、
勿体無いと、───そしてそれは、
このあとの夜を思えば、余計に。
その温もりが、 余計に。
レンゲをラーメンに沈めて、ひとくち、
スープをまた、すくって、飲んで。]
ね、
[ そう呼びかけて。
覗き込むようにして、そのまま
そっと口付けをおくった。
触れるだけのキスの後、ちゅ、と離して。]
───塩ラーメン味?
[ と眉を下げて笑った。
聞こえない、ふりをしようと思った。
だって、そうじゃないときっと───困る。
これからも、明日からも、また同じ
フロアで毎日を過ごすことになるのだから。
依存は、怖い。あんな思いは、したくない。
だから、ここできちんと終わらせる。
そうじゃなきゃ、ここで蔑ろにしたら、
これからの日々がきっと、だめになるから。]
ラーメン、一口食います?
うまいですよ、さすがいいホテル。
[ とどんぶりを差し出してみた。]*
[どこも痛くない。
拘束もされていない。
追い立てられような悲壮感じゃなく、
蕩けてしまうような熱と快感で、僕は爆ぜた。
同じように白濁を吐き出してくれた慈瑛さんとの
二人分の精液で、もうぐちゃぐちゃの
ベトベトなのに離れるのが嫌で、
シャワーに行こうと促されてももだもだして
とうとう立ち上がるまで、僕はしばらく
駄々っ子のように彼にくっついたままだった。]
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