人狼物語 三日月国


84 【R18G】神狼に捧ぐ祀【身内】

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【人】 左方舞 五十鈴

>>22 沙華
「僕は赤くて甘いものが好き。
神狼の心臓を食べるのが夢だったんだ。
……でも、一番手はサクヤに取られた。
……落ち込んじゃうな……」

その手を拒むことなく慰めを受け入れるだろう。
(37) 2021/07/21(Wed) 13:21:18
/*
GMからアナウンス出たな。赤会話センシティブOKやそうや。
まぁ墓下と見学から見えるそうやけど。

んで、よう考えたんやけど、
そもそもR18見るのも嫌やったら
この村入ってへん気がしたんやな……

とりあえず、二人の返事聞いて
場面なりやろうか思うけどええやろか。

/*
まぁそれはそうだな。
言いつつ、まぁ、適度にと言った感じでやっていこうか。

俺はOKだ。貼り直すのもなんだし、適当に案内してくれたらついていくよ。

それじゃ、折衷案もこれでまとまったか。
襲撃描写以外に初日にやっていたような狼内容の会話も、秘話よりこっちでやるのが面白そうだ。
それじゃあここから先は当座アドリブに戻ってよさそうだな?
無論思いついた事が有ればまたPLとして挙げていこうじゃないか。

俺も気が乗る状況が回ってきたらば、
えげつねえエログロナンセンスを持ち込ませてもらうとするかな。

--------

『神狼の祠』へと至る道筋。
近付くにつれて、戸隠の歩みは遅くなり、
足並みがズレるのに、先導していたシラサワの足が止まった。

「…あぁ、…まぁ……"俺もそうだったな"。」

後ろを振り返り、沙華を見やる。
問題なく歩むそちらに、二人ともで無かった事は分かった。

「なんだ、沙華の方は経験済みなのか。
 ちょっと期待してたんだけどな。」

……シラサワの言葉は、
いつもの朗らかな特徴的なモノではなかった。
道化を脱ぎ捨てた言葉で、まるで別人のようで。

あぁ、そのうちに戸隠も理解するんだろうな。
神狼の恐ろしさを。この島の地獄を。
外の人間なのに、…可哀想に。

「…………」

 ぐぅ、と喉の奥から唸るような声がする。
 明らかに変わったシラサワの言葉にすら何を返すこともなく、
 ただゆるゆると首を振った。

 先ほどから、一言も発しない。
 "おまじない"とやらにすら、すがりたい気分なのだろう。

 ただ、鉛のように重たい脚を、少しでも前に進める。
 それしかできない様子で、あとをついていく。

化けの皮を脱いだシラサワに珍しく目を丸くするのだが。
「さもなければ、よりによってこの年に【皇狼】を仰せつかったりしねえよ。」
返す言葉自体は変わらず油断ない。

「忘れおおせたならずっと良かったな。」
放つ恨み言に含まれる震えは恐れているというよりむしろ、悔いているような響き。
事実に向き合うことから逃げた、或いは既に向き合うことを終えて今の境地に至るのか。

それでも余裕がなくなり始めた言葉の縁々には、この人間が元来有する怠惰な本質が滲みだす。
「俺でいい、俺がよかった筈だ、俺でなければいけなかったのだろう。」
この人格の檻の中、結論は既に腹で決めてしまっている。
あらたな"同類"の目覚めを止めようともしない。

沙華の張りつめた言動に海眼を細める。
まあ、その驚愕が見れただけしてやったり、
といったところかもしれない。

「確かにそうか、
 二匹の"子狼"のお守りはちょっとな。」

道化を言いつけられた自分には
荷の重い話だ。

神狼は呼び起こす。
人間の根底に澱む衝動を、
飽くなき飢えと渇きを、引き摺り出す。

戸隠の歩みは止まらないだろう。
まるで祠に導かれるように、呼ばれるように。

見えるだろう?
灯をもった、飢えた同胞達が。

匂うだろう?
印に焼き付けられた、熟れた果実の匂いが。

「…可哀想に。忘れられたらいいのにな。」

戸隠を見て零した。
歩みを彼に合わせるように再開する。

  ずりずり、ずりずり。
 足を引きずっているのか、
 体が引きずられているのか、
 だんだんと分からなくなってくる。

 灯りがあかるいのか、
 灯りがくらいのかもわからない。

 甘い匂いが漂っているのか、
 甘い匂いに引き寄せられているのかもわからない。

 ただ、ずりずり、と歩いた。
 気が付けば、いつの間にか目をつむっていて。

 漂う匂いのするほうに、ただ歩いていた。

「……なんだ、……これ、さ」

 うわごとのように、呟く。
 おまじないが解けてしまうことも構わずに。

「……狼、の……遠吠え……?」

 
 なんにも聞こえない、はずだけれど。

【人】 左方舞 五十鈴

>>38 沙華

「はあ……沙華にお説教されるとか、僕も落ちるとこまで落ちたもんだな……。
まあいいや、ありがと」

乱れた髪はすっかり整った。
それならりんご飴がもう一つ食べたい、そう言った声が届いたかもしれないし、届かなかったかもしれない。
(41) 2021/07/21(Wed) 16:42:49
「そっかぁ。
否定でも肯定でもない、かぁ〜。

まーそーだよね、長く続いた伝統をさー、どうにかすんのフツーじゃ無理だよね。
でも僕は神狼の心臓食べてやりたいな。
そうすればこの島もさ、平和になるはずじゃん?」

「ひとつ"喰えば"、まずは治まるさ。」

道化の男は謳う。

それは五十鈴が求める林檎のよう。

禁断の果実。楽園の知恵の実。
一度齧れば、追放者の出来上がり。
最早楽園には、二度と戻れない。

 祠とやらについたのか、ついていないのかももうわからなかった。

 ざわざわと喧騒。
 視界がぼやけて、
 唸るような耳鳴。
 
 ばくばく、ばくばくと心臓が脈打つ。
 体の内側全てが、太い太い血管になってしまったかのように。
 酒に酔った時とも、
 熱中症になった時ともまた違う、
 脳味噌の芯の芯からかぁと熱くなるような感覚。

「……っ、、あ、……ぅ、」

 もう、意味のある音は口から出てこない。
 つぅと、口の端から涎が伝う。
 幽鬼のような顔で、ただ灯りと香りが示す奥へ、奥へと歩いて行った。

【人】 左方舞 五十鈴

振り返ると書生らしい格好の男が目に入った。

「ふうん、アレも”輪付き”かぁ。
いい顔してんじゃん。
さぞかしいい家に飼われてんのかな?」

不躾な目を向ける。
(43) 2021/07/21(Wed) 18:33:24

【人】 左方舞 五十鈴

>>44 シキ

目が合えばにっと笑って。

「はじめまして、僕は五十鈴。
ソトの人だよね?
僕はね、普段はソトにいるけど島の踊子だよ。
祭りの時だけ帰ってくるんだ。
書生、いいんじゃない?
裕福なご主人ならいいご飯出そうだし。
僕も裕福なご主人に飼われたかったな」
(45) 2021/07/21(Wed) 19:21:26
「平和を成す為に、五十鈴さまは
 神を喰らおうとされるのですか?
 ………それは、何故でしょう。
 神狼様を祀るのみでは、平和は遂げられないと?
 五十鈴さまのお考えを、私は知りたく思います」

【人】 左方舞 五十鈴

>>47 シキ

「へー、シキは作家目指してるんだ。
僕、ソトでは古本屋で働いてるよ。
本、出版したら読ませてね?」

五十鈴の顔はどう見ても女の子に見えるだろう。
けれどそれだけではなさそうにも、見えるかもしれない。
(48) 2021/07/21(Wed) 20:14:58
「だってさ、神狼がいなければ……

じゃねーや、”神狼より強い奴がいれば”さ。
そもそもこんな祭りもいらねえじゃん?」

「神を越える為に、神を喰らうという事ですか?
 ………確かに祭礼は意味を成さなくなるでしょう。
 しかし其の心は、如何に。
 何故祭りを無きものにせんと願われるのですか」

「僕はもう飽きちゃったんだ。
神狼様のゴキゲンを伺うよりさ、自分らで島守ればそれでいいじゃん。

神狼様より強い奴がさ、島にいてさ、そうすればわざわざ生贄なんて出す必要ないじゃん。
……僕が一番手に選ばれて、神狼様を降ろして、そうして……殺して食ってやろうと思ってたんだ。
だからずっと舞わずに待ってた。
それなのにさ……一番手がサクヤだなんて。

サクヤは甘いから、きっと……だめだよ」

/*すまん、止まってる。一時くらいから続けるよ。
なんかあったら入れてくれてもいい。取り急ぎ。

「巫女さまであれば、お役目を全うされようとする筈。
 仰る通りとても神喰をするとは思えません。

 生贄を出さずに平穏が保たれるならば、
 それは良き事なのでしょう。
 ……五十鈴さまは聡明で強き御方ですね。
 私には、決して辿り着けぬ考えでありました」

「僕ならなれると思うんだ、神狼を超えるモノにさ。
そのために左方を選んだんだ。

ユヅ、人魚って知ってる?
心臓食べると不老不死になるんだって。
神狼もさ、きっと美味しいよ」


ぼう、とする意識の中。
あたりは、いくつもの口があった。

こちらをみて、何か話しかける口。
こちらとみて、何か笑いかける口。

何を言っているか、何を求めているか。
何もかも分からなくて、ただ、視界がゆらゆらと揺らめいていく。

そんな、揺らめく視界の中に、ひとり。
おんなの姿が、浮かび上がったように見えた。


甘い香り。
蜜の香り。

目の前に捧げられた、甘い果実が誘う香り。

ふらふらと、手を伸ばす。
ふらふらと、歩み寄る。

だれかわからないものたちが囲む、
ぼうとした灯りの輪の中に。


あの、巫女の、白い肌が浮かんでいて。


その肌が、手に吸い付いてくる。
違った。
俺の手が、腕が、彼女を抑え込んでいて。



ずぶずぶと、沈んでいく。
意識が。
──……果肉にうずもれていくように。

/* 意識失っとったわ、ごめんな。

「…俺も、あんなんだったんだろうか。」
戸隠を見て、男は沙華に聞こえるよう、そう呟いた。

「今年ばかりは全員島民だと思ってたよ。
 島長も神狼様も、惨いことをするね。」

ああ、無責任か。どうにか出来る責任を持てるなら、
こんな状況になっていないよ。
俺も、沙華も、…この子も。逃げられないんだ。


──島民には、島長を筆頭に神狼を崇める一派がいる。
祠の出入り口で三人を出迎えたのは、
そういった複数の島民だ。

中へ通される。リェンは言っていた、"何も無い"、と。

いいや、あるのだ。
神狼の遣いと呼ばれる"狼"には、
今の戸隠のように、頭へと刷り込まれる。

シラサワのようなモノには、一派から教え込まれる。


 さぁ、新たな"狼"の誕生を祝おう。


島民が囲む白い布に横たえられた柔肌に吸い寄せられるように、
戸隠が覆い被さるのを見ている。

どれだけ掟だ風習だ伝統だと言っても、
いざ当事者になれば、少女も少なからず抵抗するだろうか。
島民が腕と脚を押さえたのが見えた。

使いが舞でなく肉を要求するのなら、そうなるのだろう。

五十鈴は、りんご飴を食べている。
(a2) 2021/07/22(Thu) 3:36:54

 抑え込まれた巫女に、口づけをする。
 ──いや、唇を押し付け、舌でそれを割り裂き、
 口内を穢すだけの行いをする。

 異様な熱気と、人の息遣いが響く中で、
 その水っぽい音はいやに大きく聞こえた気がした。

 抑え込まれ、開かれた身体中に、
 手が、口が、指が舌が這う回る。

 響くのは餓えて喘ぐ男の声か、
 嬌声にもならぬ女の呻き声か。

 どちらかもわからない。
 ただそれはほどなく、
 肉と肉がぶつかる鈍い音が入交り、
 なにもかもが溶けて消えていくかのようだった。

 




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