100 【身内RP】待宵館で月を待つ2【R18G】
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「殺したいなら君が殺しなさい。
利き手? 知った事か。其れが僕に何の関係があるんだい。
刺殺? 知った事か。君の在り方を押し付けるな」
キエは不確かな存在であるが故に生死の概念を持たない。だからこそ自分の在り方を自分で定めなければキエはキエでなくなってしまう。
「………
いいね?
」
「…………」
「……オマエさ、ひとのこと『お前』って言えるんだな」
| 【ソロール】
幼いゲイザーは気弱で、 怒りや恨みを発散する術を持たなかった。 いつもストレスを抱えていた。
リーパーはそんな彼女の、たったひとりのお友達だ。 イマジナリーフレンドの男の子。 彼の役目は彼女のために怒ること。
それから幾ばくかの月日が流れ、ゲイザーは大人になった。 イマジナリーフレンドは不要になり、存在を否定された。
ゲイザーのもうひとりの人格となった リーパーは、役目を暴走させた。
今日もローブを翻し、彼女に隠れて 夜な夜な殺人を繰り返している。 (11) 2021/10/22(Fri) 17:47:26 |
| リーパーは自分を見てほしい。 (12) 2021/10/22(Fri) 17:48:18 |
| さあ、夜が来ない待宵館に、最後の夜が来る。 君達は、君達の思うままに行動するといい。 (13) 2021/10/22(Fri) 17:49:52 |
| >>ゾズマ 館の外の理で数えるなら、四つめの夕方ごろ。 「ゾズマあああああああ テメエ出てきやがれ!!!!!!」 中庭、響くのはリーパーの騒々しい声。 「殺さないから! オレとお話ししようぜ! オレ今ナイフ握れないし、刺殺以外は趣味じゃないし。 パイあげるから、なっ!」 (14) 2021/10/22(Fri) 18:00:42 |
「そりゃそうさ、言葉を知っているからね。
しかし其れは答えになってないなァ?」
キエは喜びを知っているし悲しみを知っている。
キエは愉悦を知っているし憤怒を知っている。
キエは感情を持たないが、喰らってきた数多の夢から確かに感情を知っている。
此れを知っているのは、只1人貴方だけだ。
「で、どうするの君。僕がやるなら相手は僕が決めるけれど」
「…………」
ぐぎぎ、と歯ぎしりの音。
「あァー……。ゾズマは”役目”に関わらず、
オレが個人的に殺す。
今晩の襲撃はオマエに任せるぜ。
相手だって好きに決めればいい!」
「
知りたいって言われたから こたえただけですよ
」
「では相手とやり方は僕の方で決めよう。只候補はあるが成功可否は判らないから其のつもりで。
何となくだけど彼は館の理から少し外れてる気がするんだ。
…まァ失敗したら館の主人のせいさ。もっと便利で強大な理を僕らに与えなかったのが悪い」
先程見せたキエの怒気はすっかり霧散し一滴も見当たらない。代わりに役目に関わらず自らの意思で殺人を計画するリーパーへの感心が隠れている。
キエは殺人を好ましく捉えないが、自ら考え決意し行動に移す者は好ましいと捉えるからだ。
「また何か在れば伝えるよ。互いに運が在ると良いねェ?
……いってらっしゃい、リーパー君」
キエは名前を呼ぶ。名前こそが存在を示す証拠であると考える。
…
……
………
ポルクスの望みを叶えることは出来ない。それを申し訳なく思う。
夢を見る前、キエの言葉を思い出す。月はとても高い、寒いところにある。
――青草に透けて、ころりと横たわる少女がひとつ。
規則正しく上下する胸。眠っているのだろう。
その劇を見た。
その男を見た。
その空間を、その空間を彩る全てを見た。
「……っ」
目を奪われる。
自分が頼んだものよりも遥かに大きく、遥かに引き込まれる舞台が目の前に広がっていた。
自堕落に溺れていた心の中に、かっと熱くなるような高揚感が灯っていく。
嗚呼……嗚呼。
そう、そうだった。
己の憧れはそういう存在だった。
帽子を深く被り直して、俯く。
熱くなる心のままに泣いてしまいそうで、表情が崩れてしまいそうで。
誰に見られるわけでもないのに、そうしたかった。
「トラヴィス……ありがとう」
夢を見ていた。誰もいない、触れたいものにも触れられない、高くて寒い宙の夢。
「…………」
目を醒ましたわたしはまず、あんなにこびりついていた
寒さ
がなくなっていることに気付く。
身体を起こして辺りを見回した。
彼の姿がどこにもない。
部屋に戻ってしまったかしら、とそう思った。
「……?」
そしてもうひとつ気が付いた。
あんなに毎日お腹を空かせていたのに、その空腹感がどこにもない。
けれど夜が来たというわけではなさそう。
わたしは魔法がまだ使えない。
「……行かないと」
置き去りにしたいくつかの約束が待っている。
違和感に不安な気持ちを抱きながら、わたしはドアノブに触れようとした。
触れようとして、すり抜けた。
予想なんてしていないものだから、わたしは扉もすり抜けて転んでしまう。
廊下を、使用人が歩いていた。
使用人は、部屋の外で転んだわたしに構うことなく、廊下を横切っていく。
「────え?」
何が起きたかわからなくて、すぐに起き上がることができなかった。
そうする間にも使用人、来賓、数名の往来がある。
その誰ひとりとして、わたしを見る人はいない。
背筋が凍るような心地がした。
多分また、酷い顔色をしているのだけど、それを指摘してくれるポルクスもいない。
ようやく立ち上がったわたしは、広間に向かうことにした。
莫迦ではないから、人とすれ違う度、状況を呑み込んでいく。
どうやらわたしは、誰にも見えていないみたい。
広間でわたしは彼らの姿を探す。
人混みもすべてすり抜けるから、動きやすいといえばさすがに楽観視が過ぎるかしら。
そう、わたしは冷静だった。
なぜか
ぬくもり
をずっと感じていた。
それがなければ、もっと取り乱していたかもしれないけど。
わたしは探す。
わたしに気づいてくれる人を。
少しそそっかしくて、一生懸命なお友達の姿を。
夢の中にまで会いに来てくれた、白い鴉の姿を。
いつの間にか隣からいなくなっていた、優しい、彼の姿を。
大きくてふわふわいつも浮いている、不思議な彼の姿を。
探している。広間を、中庭を、館中を。誰の目にも触れなくても、今のわたしは孤独じゃない。
| (a21) 2021/10/22(Fri) 23:31:15 |
| 宇宙服の彼が、至極当然の疑問を、 あまのじゃくみたいに口にする中。 当の死神は男子便所の個室で、便器を蹴った。 鮮やかな 即興劇は、使用人の、ゲストの目を奪い── そして。リーパーすら、魅入ってしまった。 誰よりも見慣れた脚本の演技に。……あの情熱に! あれはきっと、あの人間にしかできぬ芸当。 芸術を理解せぬリーパーだって理解した。 「聞いてねェッ! 聞いてねェよ、あんな奴がいるなんて!!」 「今ので何人オレが殺人鬼だと知った? それに、ミズガネの野郎」 「誰にも見えないくせにッ! オレと同じ、ひとりぼっちの癖に!!」 ⇒ (22) 2021/10/23(Sat) 0:20:53 |
| 『嗚呼、嗚呼、この子の笑顔こそが僕の人生に射す光だ!』 『どうか少女を、救ってやってはくれまいか』
ひとりぼっちが、二人出会ったのならば。 きっともう、ひとりぼっちではない。
リーパーは掻きむしりたい程胸が痛い。 なんだかわからないけど目頭が熱い。
リーパーはゲイザーだった。 でももう、リーパーはゲイザーじゃない。 (23) 2021/10/23(Sat) 0:25:02 |
| 『辛かっただろう、唯一の友達ゲイザーに忘れられて。
苦しかっただろう、誰にも気付かれなくて。
君は沢山の苦痛と孤独を味わった。
だから、そう⏤⏤⏤⏤報われるべきなのさ!』」 「そうだ。……そうだ! オレは報われるべきなんだッッ!!」 「その為ならば何をしたって許される! 俺が許す!! まずはゾズマだッ!! 次はユピテル。その次にあの役者!! アマノ! テラ!! シトゥラ!! プルー!! 全員殺すッッ!!」 破滅的な動機の元、リーパーは便所を出た。 行く場所もなく彷徨う。ナイフを握りしめて。 ……この利き手の怪我さえなければ! 今すぐ通り魔をして回ったところなのに!! (24) 2021/10/23(Sat) 0:34:18 |
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