26 【身内】朧月夜とお散歩犬【R18】
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
[この大きな存在の前で
自分は、なんてちっぽけなのだろう。
そう思う時
羽をもいだ蜻蛉
腹を開かれたまま逃げ出した蛙
クスリを飲ませた
実験動物たちの姿が、浮かんでいた。
自分もまた
たくさんの命を
弄んできた代償なのだろうか。]
[望んで受け入れたい行為では決してないが
もしそうならば仕置かれるのは
仕方ないのだ、と。
反射的に漏れてしまう悲鳴は
どうしようもないけれど
ヤメて、と
嫌だ、と
殺さないで、と
繰り返される死という厳罰を
否定する言葉だけは
迸らせてしまわぬよう唇を噛んで耐えた。]
───────ッ、 んんん゛…ッ!
[結局、最後には
礼拝堂の硬く冷たい壁に
悲痛な叫びを反響させてしまっていたから
その些細な変化が
神に伝わったかどうかは、分からない。]
[もし、もしも…
赦されることがあるならば、
己が願うことは、────唯ひとつ。]
……タロ、に、… ッ、
タロの、とこ‥‥っに、
逝か、…せて……ほし‥‥ぃ、
[今も、ずっと
寄り添ってくれていることに気づけぬまま
ひたすら、それだけを懇願した。]
[死の断罪を受け入れ
”逢いたい”
”追いかけたい”
”彼の元へ逝かせて欲しい”
ひたすらに、それだけを願い続けて
どのくらいが経っただろう。
礼拝堂に静寂が戻り
這う音だけが響くようになった頃、
ひたすら発作を繰り返すばかりだった青年が
皮膚を透かす眩しい陽の光に
ぴくりと瞼を動かした。
のだが、
夜毎、繰り返す悪夢には
救いが訪れる瞬間のことは現れず
殺され続ける最中で、孤独に飛び起きるのだった。]**
── 目覚めの刻 ──
[起きて…と訴えかける
悲痛さを伴った懐かしい声音が
すぐ傍で響く。
ああ、
ずっとずっと
求めて求めて求め続けていた────]
‥‥‥っ、 タ、ロ‥?
[掠れた息で呼びかけて、
手を伸ばす。
何度となくそうしてきたように。]
[掴めたとしても、硬く冷えた腕だけだった。
だが、今回は違った。
俺の大好きな
新鮮な
の匂いを溢れさせながら
熱が、鼓動が、吐息が
重みを伴って乗り上げる。
薄く開いた瞼の合間
指が捉えた肌はぬるりと滑って
その感触と見た目の美しさに溜息を漏らす。]
………あぁ、 綺麗、だ、
[再会の喜びの発露でもなく、
共に逝けなかったこと
追いかけるのが遅くなったことを
詫びる言葉よりも先に
口から零れたのは、感嘆の響き。]
[唇から伝い
腕からも溢れる真紅で
彼と、自分が、彩られていく中
恍惚の笑みを浮かべ
抱きしめ返す。
なんとなく感じる違和感の要因に
気づくよりも早く
タロの言葉が、鼓膜に届いた。
]
…捌いて
、 グチャグチャ
に……?
[反芻しながら
その響きにゾクゾクと背筋を震わせる。]
[死後の世界が
どんなところか分からねど
虫も、動物も
無益な殺生はするまいと
繰り返し殺されながら、誓いを立てた。
己が抱く欲求は
どうやら
世の理から外れているらしいから。
天国でも、地獄でも
タロと同じところに逝けるのならば
それら全て、無理矢理にでも抑え込もうと
考えていたのだが‥‥‥、]
[
望んでくれていることを
止める必要は、流石にないよな…?
]
[この
を
ただひとり、叶えてくれる存在。
タロだけが特別で
タロだけが必要だ。]
俺の、好きに‥‥シてもいいんだ?
ああ…、うれしいな。
タロのことを精一杯
大切に、大切に、苛んであげる。
[此処を出る、の
正確な把握もできていないままで
望んでもらえる未来に
妄想の翼を羽ばたかせる。
興奮に沸き立ち
立ち上がったのは産毛だけではなかったけれど
厚い布団が開かってくれた。]
[そんな興奮も
病室の中に鎮座する
像の姿を目にした途端に、霧散する。]
……、 ッ、 ………ぁ、 ぁぁ…!
[あまりの恐怖に
呼気を取り込むのも忘れ
喉の奥に籠もる悲鳴を上げながら
ガクガクと体を大きく震わせて
ベッドの上で後退る。
男の病名は「強度の恐怖症」。
目覚めたレオを診た、精神科医はそう診断した。]
[1] [2] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 エピローグ 終了 / 最新
視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
トップページに戻る