224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】
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並んでカウンター席に座れば、マスターの向こうのボトルや道具なんかが良く見える。
探せばキープボトルに付けられたタグに見知った名前があるかもしれないが、まあ、それはそれとして。
貴方が開いたメニューを覗き見る。
何にしようかね、と並ぶ名前に指を滑らせ──、
「……フ」
「アハハ!や、そーだよな。わかるよ、オレも初めて来た時そうなったから……えーと?」
その反応に声を弾ませて笑った。
それもそうだ。ここはファミリーレストランじゃないのだから、ご親切に全てのメニューに写真が付いている訳じゃない。
ましてやどんな酒で何が入っているかなんて説明が書かれていることの方が少ないし。
「何が気になる?わかる範囲なら教えるよ。
オレもわかんなかったら……一緒に飲むべ」
「ラムコークとかホワイトルシアンとかもいいぞ。あれ殆どコーラと生クリームコーヒーだから」
まだ緊張の抜けきっていない男はボトルをまじまじと眺めるほどの余裕を生み出せていなかった。
ので、キープボトルのタグには気が付かないまま、そもキープボトルの概念も知らない初心者だが…
笑われると少し恥ずかしそうに一瞬頬を膨らませたが、それこそ子供っぽいのですぐにやめて。
「えっと……えっと」
何が気になるかと言われると、全部気になる。分からなさ過ぎて。
強いて言うならを探そうとする前、貴方からの例示を受けたのでぱっと顔を上げた。
「オレ、コーヒーは好き!
生クリームコーヒーってうまそ〜……!
最初それにしようかな、ええっと、ホワイトルシアン?」
「ロメオさんはいつも何頼むの?どんなのが好き?」
おいしそうを思えば単純なので瞳の輝きが戻ってくる。
その勢いのままに貴方の好きなものも知りたくなって元気に尋ねていた。
/*襲撃まわりの描写について、いかがいたしましょうか。
アリソンからは初回は特にありません。
運営ちゃんさんには、寄付者の名前としてアリソン・カンパネッロ女史を伝えてあります。お二方から描写などありましたら投げて頂きましたら!
「ひゃ、108人も?美しさと愛くるしさを兼ね備えた存在……
どうしたらそんなに殿方に意識して貰えるのかしら……
美しさと言うからにはやはり、見た目が10割だったり…?」
自信満々な調子で放たれた言葉を疑う様子はない。
むしろ108人の男を魅了した蠱惑的な人物ペネロペ氏に、
その極意の一つでも伝授してもらおう、と言う姿勢だ。
こんな女でも一応は異性としての意識はされたいものらしい。
「そう。現実にそぐわない理想論だと叱られる事もあるから
こうして静かに聞いて貰えるのって、嬉しい物なのね」
「夢なら、目覚めてもまたもう一度会って話がしたいな。
案外近くに住んでいたり。出会う予知夢かもしれないわ」
花については然程興味がなさそうだから、相槌を打つだけで深く言及したりはしない。女性は花を愛でる人が多いからふわりと聞いただけで、アリーチェも花が好きだが詳しい訳でもなかったからだ。
「さあ?神話の類はスケールが大味だからな。
108人もの男共を魅惑した所以はオデュッセイア…
古代ギリシアの『ペネロペ』に学ぶこった」
「俺はまあ素材が良いんだわ、素材が」
やはり自分の外見が良いと言って憚らない。
とはいえそれ相応の努力もしてはいるのだろうが。
「あんたも見た目は悪かないと思うが……
ここまで聞いた事を考えたら、
男よりトラブルの方を引き寄せてそうだな」
或いはトラブルの一つでもある悪い男か。
話す傍らにモヒートを一口。あーこれだよこれ、と呟いた。
「予知夢ねえ。
俺ぁオカルトは信じない質だが……
ま、あったらあったで面白いかもしれねえな」
夢ならば、あなたが実在する人物かすら怪しいのに。
そう思うのは、こんな奇妙な夢だからかもしれない。
| >>110 カンターミネ 半ばまで他人の中に埋まっていた手指を 念入りに洗いながら、喜色めいてドアの方を見る。 サテン地のタオルで手を拭きながらドアを開けた。 「ほう。好い時分だ。 仕事終わりと同時に訪れた故、 時報かと思うたが、持っておるな。 ガイオが如き賭けに興じてみては如何だ」 実際、このような幸運は二割ほどであることも、 承知の上で、布で頬の赤を拭きながら言った。 「明日か、仕事が多きことは好いことだ。 女史が手空きなら 明日以降にむしろ手伝うてもらうのも一興か。 切れすぎぬ刃の方が後遺症を残すというからな」 他人と共に"責め"を行うと その酷さがさらに増すことは自覚していた。 ましてや、彼女とであるなら、それはそれは酷い有様になる。 #拷問部屋 (126) 2023/09/13(Wed) 22:20:55 |
「そうする? んじゃそれにするか。
カルーアミルクっつーほぼミルクコーヒーみたいなやつもあるんだけどさ。それよりも少し甘いのが、アイリッシュコーヒー……これは生クリームがホイップされて上に乗ってるしザラメも入ってる。しかも温かいカクテル」
コーヒーが好きと聞けば、
すらすらと他のコーヒーカクテルの名前を挙げる。
どれも一回は試し飲みしたものだ。酒は嫌いじゃない。
だからここにも、ここじゃないバーにも通っていたり。
「オレはフルーツ系が好きかなー……カンパリ・オレンジとか、
スカーレットオハラ……クランベリーとライムのやつね。
あとチョコっぽいのもおもしれーからたまに飲む。
グラスホッパーとかほぼチョコミントだし」
メニューを点々と指差してすらすら答えている途中、
自分でも慣れてきたな……と思っていたり。
「お、おお……おお…………」
さらさらと貴方の唇から零れていくお酒の名前の数々。
ミルクコーヒーもおいしそうだし、温かいカクテルだって物珍しいし楽しそう。
そっか、ちゃんとフルーツ系もあるんだって納得しながら、そういうのもさっぱりしていていいんだろうなとか考えつつ。
「チョコミント……!?」
そんなのもあるの……!?の声色である。
瞳を輝かせながら口からハワワ…の声でも出てきそうなところ。
「……ど、どうしよ、ロメオさん。
全部おいしそうに聞こえるんだけど」
「全部飲んだらオレ潰れる……?」
入るまではそんなに飲みません的なことを言っていたくせに、すぐに覚悟は瓦解した。あれもそれも、気になる。
「すごいよな。しかもちゃんと酒なんだぜ」
「…………」
「飲み方によるかなー……。全部15度以上あるだろうし」
全部か。腕を組んで少し考えた後、
ペース配分によるだろうとの結論を出した。
「一気にいっぱい飲んだら潰れるよ、多分。
……オレでも潰れるし。少し分けてやろうか。
それかマスターなら小さめのグラスにでも
出してくれんじゃねーかなあ」
なー、とマスターに促せば、マスターは微笑みを返すだろうか。
「とりあえずオレはー……ブルームーンで」
それから、少しの思考の間。
今までの例には挙げなかったカクテルを一つ頼む。
/*な、何も考えてなかった〜〜
初手の初手ですから、大して匂わせずしょっ引きたいところ。
所長代理殿のお顔立ても兼ねて
『直々に選抜された部隊が突撃して抜き打ち検挙した』
って形はどうでしょうか…
他案あれば練り込んだりも考え…考えます…
「ギリシャ神話……
それなら相応しい名前を頂いたのね、ペネロペ。
込められた想いの通りに生きられるって憧れるもの」
「……あは、は……
見た目、はよくわからないんだけど、そうね……
トラブルを起こしてしまいがちだからかしら、女と言うよりはその、妹として見られている気がしてならなくて……」
愛には繋がるが、恋には繋がらない。
愛を得られているならそこで充分大事にされているのではないか、だからと言って恋に憧れを持たないわけではないのが、女の難しい性だ。
「もしオカルトが現実だったら。
警察だからって邪険にせずまたこうして仲良くお話して。
無視されたら、取り締まっちゃうんだから」
なんて、この弱気女では絶対にできないとわかり切った冗談を言って、目を瞬かせた。心なしか、ほんの少し視界が霧がかった気がして訝しむように何度も目を擦る。
夢が少しずつ覚める合図だと女は薄々気付きかけた。
「そういうあんたは……んん〜、
確かそうだな……アリーチェ、『高貴な』って意味だったか?
ま、いつかそんな日も来るんじゃねえの」
ずいぶん楽観的な事を言いながら、またモヒートをぐいと飲む。
見た目にも涼しいカクテルは、喉に通しても涼を運ぶ。
「個人間では分かり合える、だったか?
それで一本筋を通して見せたら、
今よりもっと魅力的な女になるかもしれねえし」
「そう、そう。そうやっておっかないお巡りさんで居てみろよ。
そうでもないと俺ぁ捕まんねえぞ」
けらけらと笑って、冷たいカクテルを飲み乾した。
それとほとんど同時に、視界がぼやけ霞んでいく。
なんとはなしに、それが目覚めの予兆だとわかる。
「んじゃ、『また』があったらまたな。Buona giornata」
/*それで大丈夫と思います!
お二人は現場にいくということでよいですよね?
(名前は出しませんが)
それで大丈夫そうなら運営ちゃんにいっておきます!
“いつか”はこない。
破られることがわかっている約束を交わす。
それに罪悪感を抱く必要なんてないはずで。
それでも一瞬、確かに良心と呼ばれるものがずきりと痛んだ。
「高貴さとはかけ離れている女だと思うけど……
もう、そんな簡単に高貴さなんて得られないのよ」
楽観的な発言に少し異議を挟むように呟く。高貴さ、だなんて、下手にいい女になるよりも遥かに難しそうだと思わず力なく首を振った。
「一本筋……私、すぐどっちつかずになっちゃうの。
……そうね、だからこそ、いつかそれを貫き通せる何かが来たら、今よりはきっと、」
「きっ、と……」
「わ、わかりあえるかなぁ………」
気弱さが途端に顔を見せた。全く、自分に欠片も自信のない女は言葉にすら強い自信を持てないらしい。
それでも、冗談めいて伝えた言葉は意外と好評だったらしく、へへ……と締まりのない緩い笑顔を返し。
「ええ、『また』。Buona giornata」
/*大丈夫です〜お手数おかけします!
そのような形で此方はお願いします!
| >>134 カンターミネ 「……心得た。 拙も、" 人間の生命維持の最小単位"を 是非とも女史に披露しようと思うておったところだ」 冗談か本気か、仕入れた"箱"を見ながらそんなことを返す。 言いながら思案する。 ……成程、片付けのこの折が、 最も拙が情報を抱える折ということか。 部屋の中に散乱した物も、臭いも、肌の濡れも、 それらに付随する情報こそが、女史の"主食"である。 で、あるなら、この折に部屋を訪れたことも或いは偶然とは、 とまで考えて、去りゆく背を眺め、一人部屋で屈々と哂った。 「偶然であろうな」 であるならば。 このようなところで使った機運によって、 恐らく女史の行く先の道に、 五割の確証など齎さぬことになるだろう。 「道理、道理よ」 それが、我らの生業にて。 #拷問部屋 (135) 2023/09/14(Thu) 0:33:48 |
/*
お返事遅くなりました、申し訳ございません!
特に出された案で問題ないかと存じますので、
そちらにてよろしくお願いいたします…。
また現場に行くで大丈夫です。
ガイオはお任せし、残りの部下確保にあたります。
お手数お掛け致しますが、
運営ちゃんへのお声かけよろしくお願いいたします…!!
/*確認ありがとうございます!
それではそのように運営ちゃんに良い感じにしてもらいますね!
二日目以降もよろしくおねがいしますーーー!
「まあこの年の新人は大層可愛らしいだろうよ。
……囲うだけでもなく、個人的な事情、か」
「いいじゃないか、わかりやすくて」
自分がそうしたいからする、大いに結構。
「俺も身内を漁る躊躇がないわけでもなかったからなあ。
お陰で美人に色のついた大金を払わせずに済みそうだ」
お金のやり取りがあるとはいえ身内を調べ上げることに躊躇がないわけではない、というような言い方をする。
その言葉と表情と声色は何処まで正直に身の内にある感情を伝えられただろうか。
しかし表面上以上に仲良くなろうにも、自分たちはまだ何かを起こす前。
今だけのビジネスパートナーとはいえ男女二人きりのホテルでお気楽にネイルを整えていることに注意をするのはお節介か?
否、今すぐにでもこうるさく叱ってやりたいが考えることが多い。
すべての情報を自分一人で調べ切るような真似もしていない。
部下にも指示を出さねばならないし、と。
「………………イレネオ・デ・マリア」
しばらくして呟いたのは一人の男の名前だ。
近々調べる対象にするのだろう、一応貴方へのひとまずの報告であった。
「でしょおー。」
へらりと口許が笑みを形づくる。
わかりやすい。確かにそうだ。
女もそう思ったからこそ、言わずともいいことまで口にした。
それこそ信頼関係云々の話もあるが、
話せないこと
に比べれば、それくらいは易いものだった。
「あたしも、良心的な情報屋さんに巡り会えて果報者ですよお。」
「…だから、その辺は安心してくださあい。」
少なくとも女の命令で、あなたが身内を調査対象にすることはないだろう。
…あなたから言い出した場合は、別だろうが。
しかしその場合女が色を乗せねばならない義務もない。
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