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224 【R18G】海辺のフチラータ2【身内】
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じゃあ割り勘!と元気な返事を返したりしていた店前。
その快活さは店内に入ってすぐ、ひととき鳴りを潜めていて。
「え、え〜でもぉ……あっ、待って、待って」
店を教えてくれた辺り貴方はこういう場に慣れているのだろう。
さすがだな、なんて内心感心しきる前に歩き出してしまう。
それで指先を離すということはなく、ちゃんと着いていけば隣り合ってカウンター席に座ることになるのだろう。
すぐにつまみの注文をしている辺りも"慣れ"を感じて、今度こそ素直に感心しながら。
「こんにちは〜……こんばんはか。
えっとドリンクメニューはこれで……」
テーブルに備え付けられていたメニューを開けば、視線を落として文字を追う。
文字を……追う……お洒落な響きがたくさん……並んで……。
「………………」
「……なっ、名前だけじゃ何がなんだかわかんね〜んだけど……!?」
どうしたら……!?みたいな顔で貴方を見上げた。適当に選んで博打するのかなって思ってる。
エナメルを剥がし終えた手を保湿する。
そうして漸く視線が上がった。鮮やかなミントブルー。
「…倒れませんよお。」
「そんな暇、ありませんしい?」
声に、多少の笑みが乗る。
お金のためであったとしても、その言葉は少し嬉しかった。
それでもその笑みに寂寥が乗ったのはきっと、続いたボヤきを聞いたからだ。
瞬きとともにその寂寥も、塗り潰して消えてしまったけれど。
「そお。あたしたちの可愛い後輩クン。」
さすが、名前くらいは知ってるんだねえと。
続いたその声は、少し明るい。
「新人だから、御しやすいとかあ。」
「同じことを署長代理も思ってるかもしれないとかあ。」
「…いろいろあるけど、1番は」
「ちょっと、個人的な事情。って、ことでえ。」
それに巻き込まれるあの子は本当に不憫だ。
だけど、煙が立つ前に日は消さねばならなかった。
![](./img/discordia/009.png) | 「アレさーん、やってますかあ〜」 朝を過ぎ、昼の前か過ぎた頃。或いはその他の都合の良い時間。 看板が出ている事を確認すれば、迷わず店内へ入っていく。 そこにドライブ中のボードが掛かっているかはさておいて。 先客が居る可能性も考えて、一応のうわべを被りつつ。 連れ はともかくとして。この猫被りには、店主が居なくとも 戻ってくるまで居座るだけの胆力はある。 #Mazzetto (113) 2023/09/13(Wed) 19:16:40 |
並んでカウンター席に座れば、マスターの向こうのボトルや道具なんかが良く見える。
探せばキープボトルに付けられたタグに見知った名前があるかもしれないが、まあ、それはそれとして。
貴方が開いたメニューを覗き見る。
何にしようかね、と並ぶ名前に指を滑らせ──、
「……フ」
「アハハ!や、そーだよな。わかるよ、オレも初めて来た時そうなったから……えーと?」
その反応に声を弾ませて笑った。
それもそうだ。ここはファミリーレストランじゃないのだから、ご親切に全てのメニューに写真が付いている訳じゃない。
ましてやどんな酒で何が入っているかなんて説明が書かれていることの方が少ないし。
「何が気になる?わかる範囲なら教えるよ。
オレもわかんなかったら……一緒に飲むべ」
「ラムコークとかホワイトルシアンとかもいいぞ。あれ殆どコーラと生クリームコーヒーだから」
![](./img/discordia/009.png) | >>115 黒眼鏡 「あいよ」 他に客は居ないらしい様子を見れば、うわべは取っ払われた。 投げ掛けられた二つには一つの返答で返しつつ。 椅子に座り、カウンターに肘を付きながら 我が物顔でクラッカーを抓み始めた。 「ダヴィード、お前どっち食う?」 クラッカーを一つ抓み、思い出したように連れに声を掛ける。 クラッカーとビスコッティ。 (116) 2023/09/13(Wed) 20:33:29 |
まだ緊張の抜けきっていない男はボトルをまじまじと眺めるほどの余裕を生み出せていなかった。
ので、キープボトルのタグには気が付かないまま、そもキープボトルの概念も知らない初心者だが…
笑われると少し恥ずかしそうに一瞬頬を膨らませたが、それこそ子供っぽいのですぐにやめて。
「えっと……えっと」
何が気になるかと言われると、全部気になる。分からなさ過ぎて。
強いて言うならを探そうとする前、貴方からの例示を受けたのでぱっと顔を上げた。
「オレ、コーヒーは好き!
生クリームコーヒーってうまそ〜……!
最初それにしようかな、ええっと、ホワイトルシアン?」
「ロメオさんはいつも何頼むの?どんなのが好き?」
おいしそうを思えば単純なので瞳の輝きが戻ってくる。
その勢いのままに貴方の好きなものも知りたくなって元気に尋ねていた。
/*襲撃まわりの描写について、いかがいたしましょうか。
アリソンからは初回は特にありません。
運営ちゃんさんには、寄付者の名前としてアリソン・カンパネッロ女史を伝えてあります。お二方から描写などありましたら投げて頂きましたら!
![](./img/discordia/009.png) | >>119 >>120 カフェ 「はいよ」 ずい、とビスコッティをダヴィードの方へ押しやった。 珈琲が準備される器具の音を空調の合間に聞きながら、 クラッカーをもう一枚抓み、ぱり。 「最近ねえ。 こっちはまあいつも通りだわ。良くも悪くも それが一番っちゃあ一番だけどな」 「あー、アマラントの飯は美味い」 雑な近況報告。或いは営業。 そわそわと落ち着かない様子の連れに対して、 こちらはたいそう我が物顔で居る。 「そう言うアレさんの方は? なんか良い事の一つでもあったか?ダヴィードも」 #Mazzetto (121) 2023/09/13(Wed) 21:29:53 |
「ひゃ、108人も?美しさと愛くるしさを兼ね備えた存在……
どうしたらそんなに殿方に意識して貰えるのかしら……
美しさと言うからにはやはり、見た目が10割だったり…?」
自信満々な調子で放たれた言葉を疑う様子はない。
むしろ108人の男を魅了した蠱惑的な人物ペネロペ氏に、
その極意の一つでも伝授してもらおう、と言う姿勢だ。
こんな女でも一応は異性としての意識はされたいものらしい。
「そう。現実にそぐわない理想論だと叱られる事もあるから
こうして静かに聞いて貰えるのって、嬉しい物なのね」
「夢なら、目覚めてもまたもう一度会って話がしたいな。
案外近くに住んでいたり。出会う予知夢かもしれないわ」
花については然程興味がなさそうだから、相槌を打つだけで深く言及したりはしない。女性は花を愛でる人が多いからふわりと聞いただけで、アリーチェも花が好きだが詳しい訳でもなかったからだ。
「さあ?神話の類はスケールが大味だからな。
108人もの男共を魅惑した所以はオデュッセイア…
古代ギリシアの『ペネロペ』に学ぶこった」
「俺はまあ素材が良いんだわ、素材が」
やはり自分の外見が良いと言って憚らない。
とはいえそれ相応の努力もしてはいるのだろうが。
「あんたも見た目は悪かないと思うが……
ここまで聞いた事を考えたら、
男よりトラブルの方を引き寄せてそうだな」
或いはトラブルの一つでもある悪い男か。
話す傍らにモヒートを一口。あーこれだよこれ、と呟いた。
「予知夢ねえ。
俺ぁオカルトは信じない質だが……
ま、あったらあったで面白いかもしれねえな」
夢ならば、あなたが実在する人物かすら怪しいのに。
そう思うのは、こんな奇妙な夢だからかもしれない。
「そうする? んじゃそれにするか。
カルーアミルクっつーほぼミルクコーヒーみたいなやつもあるんだけどさ。それよりも少し甘いのが、アイリッシュコーヒー……これは生クリームがホイップされて上に乗ってるしザラメも入ってる。しかも温かいカクテル」
コーヒーが好きと聞けば、
すらすらと他のコーヒーカクテルの名前を挙げる。
どれも一回は試し飲みしたものだ。酒は嫌いじゃない。
だからここにも、ここじゃないバーにも通っていたり。
「オレはフルーツ系が好きかなー……カンパリ・オレンジとか、
スカーレットオハラ……クランベリーとライムのやつね。
あとチョコっぽいのもおもしれーからたまに飲む。
グラスホッパーとかほぼチョコミントだし」
メニューを点々と指差してすらすら答えている途中、
自分でも慣れてきたな……と思っていたり。
![](./img/discordia/009.png) | >>122 >>123 カフェ 「いいんじゃねえの、飯だけでも。 マスターも嫌な顔はしないだろ」 憶測というよりは、断定形で。 店員として彼の店のマスターの食事への拘りを知っているから、 食に関してはそうそう客は選ばないだろうと。 この自称カフェの主がそうであるように。 「あー、例の噂か。 下が知ってる事は当然上も知ってらあな。 ま、この通りだよ。今はな」 いつも通り、と答えたダヴィードを顎で指し。 珈琲に砂糖一つ沈め、かき混ぜて一口。 あなたのバリスタの腕は以前より上がっただろうか。 「犬の躾も問題なしってわけだ。 何も無けりゃそれが一番だが、 何かあればお前にもしっかり働いてもらうだろうよ」 文字通りすっ飛んできそうな言葉には冗談ひとつ。 とはいえきちんと頼りにしてもいるらしかった。 #Mazzetto (127) 2023/09/13(Wed) 22:35:00 |
「お、おお……おお…………」
さらさらと貴方の唇から零れていくお酒の名前の数々。
ミルクコーヒーもおいしそうだし、温かいカクテルだって物珍しいし楽しそう。
そっか、ちゃんとフルーツ系もあるんだって納得しながら、そういうのもさっぱりしていていいんだろうなとか考えつつ。
「チョコミント……!?」
そんなのもあるの……!?の声色である。
瞳を輝かせながら口からハワワ…の声でも出てきそうなところ。
「……ど、どうしよ、ロメオさん。
全部おいしそうに聞こえるんだけど」
「全部飲んだらオレ潰れる……?」
入るまではそんなに飲みません的なことを言っていたくせに、すぐに覚悟は瓦解した。あれもそれも、気になる。
「すごいよな。しかもちゃんと酒なんだぜ」
「…………」
「飲み方によるかなー……。全部15度以上あるだろうし」
全部か。腕を組んで少し考えた後、
ペース配分によるだろうとの結論を出した。
「一気にいっぱい飲んだら潰れるよ、多分。
……オレでも潰れるし。少し分けてやろうか。
それかマスターなら小さめのグラスにでも
出してくれんじゃねーかなあ」
なー、とマスターに促せば、マスターは微笑みを返すだろうか。
「とりあえずオレはー……ブルームーンで」
それから、少しの思考の間。
今までの例には挙げなかったカクテルを一つ頼む。
![](./img/discordia/009.png) | >>128 イレネオ 片手が空くだけでもずいぶん違って感じますね、だとか。 そんな事を言いながら、二人用具入れまで歩く。 街灯の明かりはやや心許ない所もあれど、 近くの人や道を照らすには十分な光量だった。 「刑事さん!ううん、惜しい所で外しちゃいましたっ。 でも、確かに探偵さんより似合って見えますね。 ドラマや映画で見る刑事さんって感じです!」 外れた推理には少し残念そうにしながら。 とはいえあっさりと告げられた職業には納得したように、 刑事ドラマなんかも好きですよ、と 口元に空いた片手を添えて笑っていた。 「探偵でも、きっと似合ってたと思いますけどっ。 となると、お店にいらっしゃるのはたまの休日でしたか? お巡りさんって、なんだか忙しそうなイメージです」 こっちの方です、と用具入れへの道を先導しながら。 他愛無い世間話をぽつりぽつりと続けていく。 店に来たあなたの方が幾分上機嫌そうに見えるものだから、 休日、或いは仕事終わりの贅沢なのかもしれないと。 さてこの推理はどうだろう。 #共同墓地 (130) 2023/09/13(Wed) 23:11:37 |
/*な、何も考えてなかった〜〜
初手の初手ですから、大して匂わせずしょっ引きたいところ。
所長代理殿のお顔立ても兼ねて
『直々に選抜された部隊が突撃して抜き打ち検挙した』
って形はどうでしょうか…
他案あれば練り込んだりも考え…考えます…
「ギリシャ神話……
それなら相応しい名前を頂いたのね、ペネロペ。
込められた想いの通りに生きられるって憧れるもの」
「……あは、は……
見た目、はよくわからないんだけど、そうね……
トラブルを起こしてしまいがちだからかしら、女と言うよりはその、妹として見られている気がしてならなくて……」
愛には繋がるが、恋には繋がらない。
愛を得られているならそこで充分大事にされているのではないか、だからと言って恋に憧れを持たないわけではないのが、女の難しい性だ。
「もしオカルトが現実だったら。
警察だからって邪険にせずまたこうして仲良くお話して。
無視されたら、取り締まっちゃうんだから」
なんて、この弱気女では絶対にできないとわかり切った冗談を言って、目を瞬かせた。心なしか、ほんの少し視界が霧がかった気がして訝しむように何度も目を擦る。
夢が少しずつ覚める合図だと女は薄々気付きかけた。
「そういうあんたは……んん〜、
確かそうだな……アリーチェ、『高貴な』って意味だったか?
ま、いつかそんな日も来るんじゃねえの」
ずいぶん楽観的な事を言いながら、またモヒートをぐいと飲む。
見た目にも涼しいカクテルは、喉に通しても涼を運ぶ。
「個人間では分かり合える、だったか?
それで一本筋を通して見せたら、
今よりもっと魅力的な女になるかもしれねえし」
「そう、そう。そうやっておっかないお巡りさんで居てみろよ。
そうでもないと俺ぁ捕まんねえぞ」
けらけらと笑って、冷たいカクテルを飲み乾した。
それとほとんど同時に、視界がぼやけ霞んでいく。
なんとはなしに、それが目覚めの予兆だとわかる。
「んじゃ、『また』があったらまたな。Buona giornata」
/*それで大丈夫と思います!
お二人は現場にいくということでよいですよね?
(名前は出しませんが)
それで大丈夫そうなら運営ちゃんにいっておきます!
“いつか”はこない。
破られることがわかっている約束を交わす。
それに罪悪感を抱く必要なんてないはずで。
それでも一瞬、確かに良心と呼ばれるものがずきりと痛んだ。
「高貴さとはかけ離れている女だと思うけど……
もう、そんな簡単に高貴さなんて得られないのよ」
楽観的な発言に少し異議を挟むように呟く。高貴さ、だなんて、下手にいい女になるよりも遥かに難しそうだと思わず力なく首を振った。
「一本筋……私、すぐどっちつかずになっちゃうの。
……そうね、だからこそ、いつかそれを貫き通せる何かが来たら、今よりはきっと、」
「きっ、と……」
「わ、わかりあえるかなぁ………」
気弱さが途端に顔を見せた。全く、自分に欠片も自信のない女は言葉にすら強い自信を持てないらしい。
それでも、冗談めいて伝えた言葉は意外と好評だったらしく、へへ……と締まりのない緩い笑顔を返し。
「ええ、『また』。Buona giornata」
/*大丈夫です〜お手数おかけします!
そのような形で此方はお願いします!
![](./img/discordia/009.png) | >>133 イレネオ 「いえいえ。こちらこそ、 日頃平和を守ってくださってありがとうございますっ」 限りなく本物のようにした、うわべの言葉と笑顔を返す。 実際は都合の悪い時は都合が悪い以上のものではない。 とはいえ一般市民としての模範解答はこれなのだ。 そして、癪ではあれど都合の良い時も存在しなくはないだろう。 「じゃあ、元気を出したい時はどうぞ当店をご贔屓に! 秋の新作も出てますから、またいらっしゃってくださいねっ」 今度は外れてはいなかった推理に、やった、と喜んで見せて。 ちゃっかりとセールストークなんかも添えた。 時折墓石を向く視線の動きは見えていたか、見えていなかったか。 見えていたとしても詮索のし過ぎは怪しまれると判断したのか、 特別言及はしないまま。 「あ、ここです!ええと、掃除用具はそっちに。 決まった順番は無いので、一つずつ掛けていけば大丈夫です」 そうしている間に、気が付けば目的地へと着いて。 用具入れを開けば、中には様々な道具を掛ける為のフックがある。 園芸用具は数も少なく、すぐに仕舞い終わった。 掃除用具もそれよりひとつかふたつ多い程度のものだろう。 #共同墓地 (136) 2023/09/14(Thu) 0:48:51 |
/*
お返事遅くなりました、申し訳ございません!
特に出された案で問題ないかと存じますので、
そちらにてよろしくお願いいたします…。
また現場に行くで大丈夫です。
ガイオはお任せし、残りの部下確保にあたります。
お手数お掛け致しますが、
運営ちゃんへのお声かけよろしくお願いいたします…!!
/*確認ありがとうございます!
それではそのように運営ちゃんに良い感じにしてもらいますね!
二日目以降もよろしくおねがいしますーーー!
![](./img/discordia/009r.png) | >>138 カフェ 「シロートに運ばせたら腰やるやつだろ、それ」 けらけらと、軽口に野暮な口を挟みつつ。 珈琲をもう一口。いつも通りの味はおそらくは良い事だ。 「ま、当面仕事は気の早い輩に蹴り入れるくらいだろうな。 現状維持は得意技だ。犬も飼い主に似てくれりゃいいが」 また一口。そう温度が変わらない内に飲み干せば、 お代幾らだっけ、と言いかけて。 「…車ぁ?随分気の早い誕生日プレゼントだな。 俺はともかくコイツが貰っても私有地でしか乗れないだろ 運転手雇うんでもなきゃ暫く贅沢な鑑賞品になっちまうぞ」 コイツ、と指すのはダヴィードだ。 俺はともかく、と言う辺り自分は寄越されれば使うのだろうが。 #Mazzetto (139) 2023/09/14(Thu) 3:31:54 |
![](./img/discordia/009.png) | >>140 >>144 カフェ 「はいよ」 投げて寄越された鍵をしっかりキャッチ。 使える足が多いに越した事は無いのは事実、有り難く頂こう。 「アレさんと親父の若い頃を基準にしてたら 命が幾つあっても足りねえって。 ……ま、そのうちな、そのうち」 ヤンチャ自慢にはそら出たと言わんばかり、 いつかのお出かけにはそう返して。 「俺ほど情報共有きっちりしてる奴も居ねえって。 んじゃそろそろお暇するわ。ダヴィード、他に用無いか? 必要なモンあるなら頼むのは今のうちだぞ」 「ああそうそう、珈琲のお代は?幾らだっけ」 一応は客として来た手前、ちゃんと勘定はしておこうと。 車のキーをポケットに仕舞い、代わりに財布を取り出した。 上司らしく連れの分まで払ってやろうかと思いつつ。 #Mazzetto (145) 2023/09/14(Thu) 13:43:38 |
「まあこの年の新人は大層可愛らしいだろうよ。
……囲うだけでもなく、個人的な事情、か」
「いいじゃないか、わかりやすくて」
自分がそうしたいからする、大いに結構。
「俺も身内を漁る躊躇がないわけでもなかったからなあ。
お陰で美人に色のついた大金を払わせずに済みそうだ」
お金のやり取りがあるとはいえ身内を調べ上げることに躊躇がないわけではない、というような言い方をする。
その言葉と表情と声色は何処まで正直に身の内にある感情を伝えられただろうか。
しかし表面上以上に仲良くなろうにも、自分たちはまだ何かを起こす前。
今だけのビジネスパートナーとはいえ男女二人きりのホテルでお気楽にネイルを整えていることに注意をするのはお節介か?
否、今すぐにでもこうるさく叱ってやりたいが考えることが多い。
すべての情報を自分一人で調べ切るような真似もしていない。
部下にも指示を出さねばならないし、と。
「………………イレネオ・デ・マリア」
しばらくして呟いたのは一人の男の名前だ。
近々調べる対象にするのだろう、一応貴方へのひとまずの報告であった。
![](./img/discordia/009.png) | >>146 >>148 カフェ 「へいへい、そんじゃ次も忘れないうち来ますかね」 財布をしまって、ひらりと片手を振る。 仕事に必要な会話こそ無くとも、縁は大事にするべきだ。 何だかんだと情のある男はそのように考えている。 つまりは一杯の珈琲とその傍らの会話も同じ事。 「アレさん乗せるってなら、 まず重い腰を上げさせられるように頑張らねえとな」 冗談一つ添えて、席を立って伸びをひとつ。 「珈琲美味かった。そんじゃまた」 ダヴィードにせっかくなら乗ってくか、と声を掛けつつ。 車は無事引き取られていくだろう。 #Mazzetto (149) 2023/09/14(Thu) 18:04:18 |
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