124 【身内P村】二十四節気の灯守り【R15RP村】
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[兄が出ていってからしばらくしてだったか。
彼が訪ねて来たときに、溜まっていた鬱憤を全て吐き出した
。
彼はただ、静かに聞いてくれていた。
傍にいてくれた、それだけで充分だった。
気休めでも、心遣いはありがたかった。
言いたいことを全て吐き、泣き疲れてぐったりしたころに。]
……付き合わせてごめんなさい。
でも、もう大丈夫。落ち着いたわ。
[一人になりたかった。
これ以上、彼の時間を奪いたくなかった。
かけられた言葉を聞きながら、見送ったの。]
[そんなお世話になった人だから、葵のことを任せられたなら頷く以外の選択肢はなかった
。
祝福の言葉を掛けようとしてーー声にならなかった。
兄に比べれば挨拶の時間があるだけ、まだマシだと思うけど。
それでも置いていかれることには変わりなくて。
]
わかった。葵のことは任せて頂戴。
私も楽しかったわ。
[彼の言い分はわかるもの。
新しい風を入れるなら、古いものは去らなければ。
古いものが残ったままでは、入れ替えても変わらない。
だから引き止めたりしない。
隠れた理由の存在には気付かないまま。
でも、もう少し早く言ってくれても良かったと思うの。
そうすれば、ゆっくり時間をかけて心の準備ができたのに。
……ねえ。]
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