69 【R18RP】乾いた風の向こうへ
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
全て表示
『私は……私なりに国の為を思って動きました。
だって団長……ダイゴ。
貴方、何も変わってくれないんだもの。』
[鼠の剣がずるり、という音をたてたような気がしたかと思えば、たちまち錆びたように黒ずんでいく。
彼女の得意とする毒の魔法だ。自分と同じように遠距離ではなく近接で攻め、齧りついた所で弱らせていく。手の内がわかりきっているのは此方も一緒だ。
けれど、ぶつからざるにはいられなかった。]
『王が作ってきた国が、こんなにも揺らいでいるのに、
守ろうとか、なんとかしようなんて、一言も言わない。
私達にも何も相談してくれない!
私、この国が好きなの!守りたいの!
でも私の立場じゃあどうすることもできない!』
[ずぐ、と毒から漏れる腐臭が漂う。]
『国を変えようって、言ってくれたのよ、
ココウの力を貸して欲しいって、だから!!』
ひとつ。私は、
王にこの国を「守ってくれ」なんて命じられていない。
結末を見届けてほしいと言われたんだ。
それが例え砂の城であったとしても、だ。
お前ほど多分、私はこの国を愛してはいなかったよ。
私は何も変わってない。
アーサーも何も変わってない。
本当に変わろうとするなら、その時に私が止めるさ。
……戦場の友として、必ず。
格好悪いだなんて思ったことないけど。
[ 寧ろ、容貌なら優れている方ではないだろうか。
そういえば彼が自国に足留めされた初対面の折、目ぼしい宿は既に埋まり、個人が片手間に開いているような自分の宿を漸く探し当てたなら、断られては困る為心象を良くしようと努めていたなど、その夜の酒の席で聞いたような覚えがある。]
見栄っ張り。
[ 断定でもなく揶揄でもなく、もしかしてそうであるのかと問い掛けのような投げ掛けだ。
更に加えて、自分の為の嵩張る荷を彼に任せているのだから、酒瓶の1本くらい片腕に抱えると、憮然とも言えない表情を帰路に浮かべていたようことも思い出す。
様が好いであるとか、振る舞いが洗練されてあるだとか、そういったものに心を惹かれている訳ではないと言える。ふとした育ちの良さを感じる温柔さであるとか、良くあろう、それは自分が彼を見栄っ張りと呼びつけてしまった部分かもしれないが、そういった部分を愛しく思う。
歳の離れた兄弟や、その子である甥姪に囲まれる彼の話を聞くのが好きだ。願わくば、遠くからでいいからいつかその風景を見てみたい。
何故自分が泣いているかわからないと言うと、余計に彼が自分を抱き寄せた。
僕が君を泣かせたんだという言葉に、腑に落ちる思いがする。いつかも似た事があった。自分にとってダンテは特別なのだと彼が言った。それと同じ心持ちだ。]
悪い。
[ だからこれはダンテが悪いのだからと、余計に溢れる涙を勝手に彼の夜着で拭う。]
泣かないで。
[ 自分は駄々を捏ねる子どものような素振りの癖、彼の腕の中で手を伸ばす。手を伸ばし彼の頬に触れる。温かい。
ずっと穏やかで優しいものだけが彼にあればいいのに。]
[ 今は眠いと言うよりも、泣いたせいか頭の奥がぼんやりと重い。明け方の今は問題ないが、流石に昼方、熱射の中を動くのは厳しいのではないかと思う。
眠気を我慢せずともいいとのダンテの気遣いに、恐らく甘えてしまうことになりそうだ。
抱き締める腕が甘く温かく心地良く、このままもう一度寝台に潜ってしまおうと誘い掛けるのを堪え、寝台を出る。
窓からまだ陽の登りきらない街を眺め、そのまま浴室に向かうと思ったダンテが、長椅子で着替えを解く自分の傍へ身を屈めたのではずみで見上げる。目が合うと、謎掛けめいた言葉が落ちた。
答えは待たされることなく、彼が唇を寄せるのと、目覚めの口吻の許可を問うのとどちらが早かったか自分からは判然としない。どちらでも、先に目を瞑った自分が待ち詫びていたようで、唇が触れる感触に羞恥を覚える。]
おはよう。
[ 彼が型通りの挨拶をするから、何でもないことのように平静のなりで挨拶を返す。彼がどんな顔をしていたか、見られたら良かったのに。]*
[ 嗚呼、やはり。
責めるような、縋るような声が、
澱んだ空気をひりつかせる。
いい年をして、彼女の言いたいことが
わからないはずもなかった。
けれど、どうしようもないではないか。
あの主のもとにいる限り。
そうして己の飼い主は彼女の父なのだから。
アウドラにと彼女の父親が選んだ相手が
どんな人間か、そんなことは
どうでも良かった。
ただ、彼女を大切にしてくれるなら。
彼女が幸せなら、それで良かったのだ。 ]
[ 自分自身に言い聞かせるように
ぽそりと呟いて
こちらを見ることも
別れの挨拶もないまま去っていく姿。
翻るドレスの裾はいつもと変わらないはずなのに、
やけに重く、いつまでもその場に残像が残るよう。
まるで幼子が、母親の衣服の袖を握りしめて
引っ張って離さないような。
そんなふうにそのゆうるりと揺れる
柔らかな生地を、白い指ごと掴んで
引き留めることが出来れば
どんなに、と─── ]
[ 彼女が幸せならそれで良いと思っていた。
意思を無視して諸々の事情のみで与えられた
婚姻であっても、その全てが
不幸というわけでもないだろう。
けれど、彼女は。
自身の足で、自身の手で、
掴みたかったのではないだろうか。
そんなことをふと思う。
その相手が己だったと自惚れて良いなら、
えらく泥濘んだ道を選んだものだと
苦い笑みも浮かんだ。
同時に、何もかも与えたつもりで、
何もかもを奪い、全てのことから彼女を
ひとりにする彼女の父親に、
今まで以上の怒りを感じた。 ]
*
[ なぁお、と鈴を転がすような声がする。
目を閉じたままの頬にざらざらとした鈍い痛み。
ゆっくり持ち上げる瞼が重い。
こつん、と滑らかな毛皮に包まれた
小さな頭が擦り寄せられたのがわかった。]
………… ピヤール。
[ 希少な宝石よりずっと煌びやかに輝く
エメラルドグリーンの瞳。
ふ、と息を吐いて、久しぶりだね、と
声を掛けた。 ]
……君のご主人は、元気かい?
[ 訛りのように重い腕を動かして頭を撫でる。
身体中の傷と痛みで、起き上がることは諦めた。
喉もとをそっと掻いてやろうとした時、
美しい首輪に結ばれたものに気付く。
両手をどうにか伸ばし、首輪から外そうとした。
がたがたと震える両手で、
それが傷つかないように外すのは
存外に苦心したが、優秀な配達猫は自慢げに
じっと座って喉を鳴らしていてくれた。]
[ 別れの言葉。
今まで幾度となくここで会い、
けれど聞いたことのなかった、
Au revoir
さよなら───
ぎり、と唇を噛み締めた。
このままでは、きっと。 ]
[ がり、と音を立てて、歯で薬指の皮膚を破く。
ぷつぷつと湧き上がる赤い滴を、
そのまま己の唇に塗った。
ここには返事を返すためのペンも、紙もない。
感謝を、もしくは朧な愛を告げるための
花も、宝石も。
言葉すら、届かない。
ならば。
その手紙の隅に、そっと唇を押し付けた。
血の赤が、唇の形に咲く花のように
見えただろうか。 ]
─── ピヤール、ありがとう。
返事を書いたんだ。
また、お使いを頼める?
[ 乾いたことを確認して、
もとのようにピヤールの首輪に手紙を結んだ。
届かなかったら、それはそれで良いのだ、と。
なぁお、とピヤールの声が凛と響く。
良い子、と頭を撫でれば、
また、目の前に暗幕が張った。 ]**
そう?かなあ ふふ、
[ 格好悪いことはなかったと言ってもらえたが、いつも回りくどいことばかりしているような気がするのだが。それも大事な時にばかりだ。
見送りをしてくれると言ってくれていたのに、変に気遣ってしまったのと、別れ際が寂しいなんて考えて一人で列車に乗ろうとしたこと。]
たしかに
[ 伺うような言い方だったが、見栄っ張りと言われたならしっくりきてしまって同意を返す。いつでも格好良いと思われたい、彼の前でみっともないところを見せたくない。なのに反作用することばかりだ。
自分のことなんて特筆するようなことも無いと思うのに、ヴィは宝物でも見たような目で聞いてくれる。それで、いつか自分の故郷にもきて欲しいなんて思うようになった。]
……
[ ダンテが悪いのだからと、いっそうぐしぐしと涙を拭うような仕草をするから、可愛いのと愛おしいのと、自分の至らないのともうないまぜで泣けてくるところに
泣かないでと、ヴィが少し身じろぎをして腕を伸ばすと彼の冷たい手のひらが頰に触れた。多分泣き笑いっていうんだろうか、自分の顔はそんな表情を作ったと思う。*]
[ 一緒に二度寝しようなんて言われたら抗えなかった気がするし魅力的すぎてそんな候補は今は知らなくてよかった。
おはようとバカみたいに口づけのあと呟いて。]
君からは?
[ 自分の声はどんな風に聞こえたんだろう。触れたい、触れて欲しい。自分では平素のつもりだったが恥ずかしそうだったろうか、声はかすれてしまってはいなかったか。
そんなことを考えながらも、今の自分の思考を占めるのは
この宝石みたいな緑色の瞳が閉じられた瞼の向こうにあって、目を開く瞬間を見逃したくないとかそんな。*]
[ それから、ヴィは眠たそうにしてはいないかと、様子を伺い。]
一度部屋に戻る?
そういえばシャワーをつかいたいし
[ 朝食を終えた頃にはそう提案してみる。シャワーなんてのは割とこじつけだ。自分が楽しげにしているから、空中回廊や上階のほうにも彼が付き合おうとしてくれそうな気がするから。**]
| [一向に振り向く気配も、 向こう側に靡く仕草も見せない姿に そっと耳打ちをして真に背を任せる。 >>65 背後以外のどの方角から襲撃を受けても 迎撃出来る様剣の構えだけは解かぬ儘、 ひそりと意識を集中させ始めた。 薄く、微かに何かの言語を呟きながら まずはこの場にいる全員の居場所を把握し 一つ一つ狙いを定めていく。 剣の刀身が薄らと、しかし着実に 何かの印の様に赤い色を帯びていく。] (77) 2021/04/22(Thu) 5:02:43 |
[男とその同僚の話す内容に
乾いた笑いを零しそうに成るのを止めて。
余程信頼をされている様な気がして、
これはうっかりした事は出来ないなと
駒手先が迷う思いに駆られる。
さて、彼の手を煩わせる事になるかは
明日に吹く風しか分からない、が、]
| [これが終わったら また飯屋に連れて行ってやろう、 信用の言葉にはそう返して。 >>64 駒を執り、 終わりの手をその背の後ろで打ち始める。]* (78) 2021/04/22(Thu) 5:05:28 |
| [唯の昇格であれば「プロモーション」だが、 敢えて自身の駒を取らせるならば「サクリファイス」 其処から手を有利に進めたなら「トラップ」と 言った所だろうか。 >>81 いつも変わらず身に纏い、 大事にしていたであろう装束を 敵を欺く為に使ってみせたその様は、 久しく眺めて感嘆たるものだった。 牽制と陽動とを複数人に対し加え、 全敵側の意識を自身に引き付けてみせる かの男の勇姿は猛々しくも優雅で、 しなやかに踊る虎の様だと 独りまた称した。 雷光が閃き。 金糸雀色が跳び回り。] (83) 2021/04/22(Thu) 10:45:30 |
|
[そうして創り出して貰った時間を費やし、 此方の手は完成の形を成した。
…何処か、虎の男は此方を龍の様だと 称しているのには気付いていた。 いつかに零してしまった言葉を拾ってしまったのか。 何方かと言えば狐や蛇と言われた方が 合う自負はあるのだが、強い響きで 此方を称す其の心に敬意を表して。
ふっと自身の剣に息を吹きかけ、 爛々と赤く染まった刀身から火を生じさせる。 其の様は龍の息吹にでも見えるだろうか。
その火が強く、 高く燃え上がれば ―― ]
(84) 2021/04/22(Thu) 10:46:24 |
|
[―― 一人、また一人と 動きの激しかった者から倒れ出すだろうか。 次は後方支援の身体の作りが甘い者から。 意識を失うまでは行かずとも、徐々に 膝を着き喉元を抑え荒い息を 立て出すだろう。
残る意識と呼吸がある者は 余程鍛錬を積んだ兵くらいだったか。]
(85) 2021/04/22(Thu) 10:46:41 |
| [仕組んだ手は簡単で、 単純に肺の空気を燃やしてやったのだった。 乾燥地帯、且つ優れた魔法具が 露店でも売り出される様な国( >>0:124)では 自身が扱える炎の魔法とは酷く相性が悪かった。 牽制や装備の甘い野盗、また異国の兵士等 効果のある相手に対しては惜しみなく使うが >>1:80 こと国土内となると途端に無能にも 等しくなる事もあった。 ので 一つ思考を凝らし 無防備の体内へ仕掛ける術を磨いたのだった。 表面を覆う防具のを縫う様に入らせ、 体内に見えずも着々と酸素を奪う 炎を発生させるその術を。] (86) 2021/04/22(Thu) 10:47:53 |
| [対策も薄いこの魔法の強さは、今 この現状が示している程のものだが。 如何せん発動までにある程度の時間と 消耗とを強いられなければ ならなかった。 よって先程彼に伝えたのは かの時の様に先陣を切ってくれ >>1:48>>1:49 というもので。 意図を読み切ってくれた様で、 その時間稼ぎと守備は 成功の一助を大いに担ったのだった。] (87) 2021/04/22(Thu) 10:48:28 |
| [同じ金糸雀色の軍服の彼女の事は彼に任せ、 消耗は誰にも気取らせない様に 悠々とした足取りを以て、指揮を執っていた 将兵の方へと歩み寄っていった。 からりと、戦闘や陽動の際に壊してしまった 木箱や壺やの破片が足元で音を立てて 此方の来訪を相手に伝える。 意識を奪う前にと止め、 黒紅に戻った刀身を相手に突き付け 相手に一言を送る。 あの時と同じ声で、 同じ笑顔で。] (88) 2021/04/22(Thu) 10:49:43 |
|
流石 国の要所たる関所を衛る将兵殿。 *
(89) 2021/04/22(Thu) 10:50:09 |
[ 見栄っ張りなのかと伺うように問うてみたら、すんなりと肯、と帰ってきた為思わず笑ってしまった。これは諦念ばかりの笑いではない。]
別に、気取ったりする必要ないのに。
[ こう言えば、彼にとっては甲斐のないことだろうか。彼がそうであろうとする意を汲み取れていないことはぼんやりわかるが、大事に思うこと変わりないとどうして伝えればいいのか惑う。
或いは、自分が彼の望む姿であろうということも、彼に同じ様な気持ちを抱かせているのだろうか。
胸内は言葉にならず、泣かないで、との自分の言葉に彼が笑みを作ってみせるから余計に苦しい。]
[ それから朝の口吻を、と彼が言う。唇が離れて暫く目を閉じたままでいた。おはよう、と掠れたような囁きに漸く目を開くと、間近に此方を覗き込むような彼がいる。
あと何度、目を開けば彼がいる幸福を過ごせるのだろう。
与えたものを同じ様に与えて欲しいと望まれもう一度触れ合った唇は、先よりも少しだけ長い。]*
[1] [2] [3] [4] [5] [メモ 匿名メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新
視点:人 狼 墓 恋 少 霊 九 全 管
トップページに戻る