気に入らないわけがないよね。
本当に?君も同じ気持ちでいてくれてる……?
君は落ち着いて見えるし、僕が望めば何でも叶えようとしてくれてしまいそうでさ……
[望んだ温もりが順番に降り注いで
お気に召さないわけがなかったけれど……
……ちがう。違うだろ。
いやそこも良いんだけれども。
するのもされるのも好きだけれども。
もっと相思相愛の男女がキスを交わすべき相応しい場所があるだろ。そう言いたげに眉を寄せて、もうすっかりその気で突き出していた唇を尖らせた。
尋ねておいて眼鏡に唇を寄せた自分のことは棚上げして
こういうところが君に子供扱いされてしまう所以なのだろうが、唇同士を触れ合わせるキスはやはり欲してやまない特別なものだ。少なくとも僕にとっては。
お預けを食らいつつの希望が叶えば漸く相好を崩して、追い求めるように唇を押し当てた。]