68 【身内】空想模倣機体は駒鳥達の夢を見るか?【R18G】
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ガルデニアの奴はつれないな。
何が邪魔なのか参考までに聞かせてくれる?
俺は勿論、お前の幸せも願ってるよ。
『聞こえるかい?続報だ。』
いつもの様に指輪からあなたに声が聞こえる。
「ブラキについて調べたが、
記憶改竄を受けた形跡があった。
俺もお嬢もブラキと取引はしてねェ。
つまり他に似たような魔法を使える魔術師なりがいるか、
……ブラキの生まれ自体が特殊か。
黒とまでは言わないが、
気になってきたのは確かだ。ただ判断は任せる。」
「また占いのキファから話を聞いた。
俺たちと同じく人を視れる能力者だ。
ギルドマスターの話は伊達じゃないねェ。
ただ俺達に危害が来る訳じゃない。
むしろ占い先については手が回らない状況だ。
場合によっちゃ、純粋な意味での取引もありかね」
「こうなって来ると、逆にまるで話してない奴らの方が、
占うべきかと思えて来るねェ。ヌンキやシトゥラ…
その辺りで俺は迷ってる。決まったら連絡する。」
「ハハァ。随分愛されてたか。カワイイことを言う。
嬉しいねェ。傍に居たら抱きしめたくらいだ。」
「(……普通に育てたつもりなんだが、俺の責任になるのかねェ。)」
即答
で返ってきた自分の名前に、
嬉しいような困ったような悩ましい感覚に陥った。
別に人生は恋愛をしてこそとは欠片も思っていないが、
ラスも25歳だ。元々そう言うタイプだったのか、
或いは自分達のせいでこうなったのか。
手元にいてくれるならと猫可愛がりしてやりたくもあるが、
ラスはラスの人生がある。故に責任を少し感じた。
嬉しくはずがどうにも心配してしまう。怒られるだろうか。
「まあ一応その二人と。覚えておく。
……ラス、お前女を抱いた経験あるかい?」
指輪ごしに息を飲む気配。
「ブラキウムの件、了解した。
今度うちに来るように誘った。
その際に聞き出せるか、努力する。
俺はブラキウムから占い先を動かす気はないことを
先に伝える」
「俺は話してない者の方が多い。
だから判断は任せる。
被らなければ問題はないと考えている」
「アンタレスを探っている。
推測だが、
黒なら人を隷属させる魅力を有していそうだ。
またブラキウムと両黒はないと思う
」
「取り急ぎ、了解だ。
『モス』の名に近そうなのは、確かにアンタレスだねェ。
そう言う読みが一致していてよかった。
お前が味方で助かったよ、ラス。」
「俺はラスともだが、キファと被るのも避けたい。
そう言った意味であちらも警戒してなさそうで、白に近い奴。
と言う事で今日は騎士様……ヌンキにしておこう。」
「結果が出たら、また。」
「あなたに抱きつかれたら潰れかねない。
遠慮する」
元々が恋の熱情に乏しく、情に厚い性質だ。
それに加え両親を失った事故は変な達観を与え、
性向を増幅させた。
間違いなくあなたのせいではない。
「……………………………………」
溜息の後に、ラサルハグには珍しい不機嫌を隠さない声。
「性経験はない。
だが、あなたは俺の母親か
」
気恥ずかしい、という感情はあるようだ。
「取り急ぎ連絡だ。
アンタレスは『モス』ではないが、
『モスが誰かを知っている』
詳細は追って、また」
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