人狼物語 三日月国


131 蕐の残香、追憶のブーケトス

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【人】 患者 アンネロズ



[ ノックの音を聞いて、私は最初、
  お母さんかなって思ったの。
  そうじゃなくても着替え終わっていたから
  部屋に入られても問題ないと思って。

  彼は今日公演があるって前に話していたはず。
  来るとは思ってなかったの。>>76

  驚いたのはお互い様。
  不服だったけどすぐ機嫌をなおせたのは
  貴方の感想への興味が大きかったけど
  貴方の驚いた時の表情が可笑しかったから、なんて。
  そんな理由も少しあったのよ。 ]


 
(80) 2022/02/15(Tue) 23:15:53

【人】 患者 アンネロズ



[ 貴方がサプライズで訪ねてきたら
  普段通りなら、きっと喜んで
  お茶会を始めていただろうから
  貴方は何も悪くない。>>77
  ただ、二人してタイミングが悪かったのね。

  貴方があまりにもバツが悪そうにするものだから
  
気にしないで、
とかそんなことは言ったわ。 ]

 
(81) 2022/02/15(Tue) 23:16:24

【人】 患者 アンネロズ


 ***


[ エドとの約束の日。
  私は朝からずっとそわそわしていたわ。
  
いいえ、前の日の夜から、ずっと。


  綺麗に髪を梳かして
  いつもはしないお化粧だってして
  褒めてもらった服を着て。

  
貴方の演奏が聞ける
って、
  子供のようにはしゃいで待っていたの。 ]

  
(82) 2022/02/15(Tue) 23:19:47

【人】 患者 アンネロズ



[ 海の近くにある公民館に行って
  貴方の演奏を聴く予定。
  どんな演奏なんだろう、とか
  色々考えていたし、
  夢がかなうって思って、わくわくしてた。

  貴方の連絡に、>>79
  
楽しみに待ってるね、
と残して。

       
貴方と交わした言葉はそれが、最後。 ]


  
(83) 2022/02/15(Tue) 23:21:11

【人】 患者 アンネロズ


[ 貴方から連絡を貰った後、
  私は窓の方に立って、貴方が来るのが見えないかと
  ずっと景色を眺めてたの。
  
  
舞い上がってた気持ちは、胸の痛みに邪魔される。 ]



   
いっ……いた、い……。



[ 昨日まで、私の体調は安定していたし
  今日だって、大丈夫だろうと言われたから
  この日をずっと待っていたのに。

  
嫌だ、嫌だ、約束があるのに。


  立っていられなくなって、胸を抑えながら倒れ込む。
  近くで待っていた両親が慌てて
  ナースコールで医師を呼んだ。  ]
  
(84) 2022/02/15(Tue) 23:22:42

【人】 患者 アンネロズ



[ エドとの約束を破りたくない嫌だ、
  そんなふうに心が叫ぶ一方で。


         死が迫っているのを感じたの。
         死にたくない、って強く思う。 ]


  
(85) 2022/02/15(Tue) 23:23:15

【人】 患者 アンネロズ



[ きっとそれは音にはならなかった。
  最後に名前を呼ぶことさえかなわず。
  苦しくて、目をつぶれば、脳裏に浮かぶのは貴方の顔。
  
会いたいな……。

  それが叶わないとどこかで思ってしまったのは
  
死期を、悟ってしまったから。

  自分の身体のことは自分が一番わかる。
  そんな言葉の意味を死ぬ直前で知ることになるなんて。

  私は薄れゆく意識の中で、
  遅すぎる
後悔
をしていた。

  貴方に病気のことを伝えればよかった。
  貴方にもっと我儘を言えばよかった。 ]


  
(86) 2022/02/15(Tue) 23:25:26

【人】 患者 アンネロズ



[ 後悔なんてしてもすべてが遅い。
  ねぇ、エド。

  もし、私が秘密を抱えず、
  全部貴方に打ち明けていたのなら。
  何かが変わっていたのかしら。

         私には、わからないの……。 ]


  
(87) 2022/02/15(Tue) 23:27:48

【人】 患者 アンネロズ



[ 私が意識を失った後も
  医師は処置を続けてくれていたけれど。

         貴方が病院にたどり着く前に
         私の心臓は止まってしまった。 ]


  
(88) 2022/02/15(Tue) 23:28:20

【人】 患者 アンネロズ



   [ 私と貴方の時間は、

           
終わってしまったの。 ]


  
(89) 2022/02/15(Tue) 23:29:03

【人】 患者 アンネロズ


 ***

[ 貴方が到着したとき。
  私は病室のベッドの上で永遠の眠りに落ちていた。
  何が起こったのか、空気でわかったかもしれない。
  わかっていてもいなくても、
  私の父が、震える声で娘の死を伝えたはず。
  母はずっと泣いていた。
  でも、貴方に気づいたなら ]


   「 ごめんなさい…もっと早く、言えば…。 」


[ そんなことをずっと、繰り返したでしょう。
  両親は私が貴方に病気のことを伝えていないと
  知っていたし、伝えるべきか悩んでいた。
  でも、娘の意思を尊重して、
  自分の言葉で伝えるのを待っていたのだ、と。
  そんな説明を聞いたら、貴方はどう思ったのかしら。

  説明すら、聞く余裕もなかったかしら。 ]
  

  
(90) 2022/02/15(Tue) 23:30:05

【人】 患者 アンネロズ



[ 私の両親は娘を喪った悲しみに暮れながらも
  貴方のことを、ずっと心配していたはずよ。

  私の想い人だと、知っていて。
  もう付き合っているとすら思っていたはずだから。

  そして、どこかのタイミングで
  貴方にこう告げるの。   ]


  「 今まで沢山気にかけてくれてありがとう。
    アンネのことは、もう忘れていいのよ。 」


[ それは、両親の気遣いだった。
  でも……。それが貴方にとって
  果たして、慰めになったのかしら、ね。 ]*

  
  
(91) 2022/02/15(Tue) 23:32:36

【人】 ピアニスト イングラハム



   部屋を後にして数分。

   誰もいない部屋の隅の棚
   飾っていたピアノの写真が
   棚から落ちて砕け散った。

   砕け散るガラス片が何の予兆なのか
   私は取り返しがつかなくなった頃に思い知る。

   それが全ての終わり。

   
(92) 2022/02/16(Wed) 2:19:25

【人】 ピアニスト イングラハム



    そして二度と、始まる事などない。



(93) 2022/02/16(Wed) 2:20:18

【人】 ピアニスト イングラハム



 ***

   病院に辿り着けばもう一度アンネに連絡を送る。
   この前は急で驚かせてしまったから
   今度はそうならないようにと気をつけた結果だ。

   しかし、送った連絡に返事が来ることはなく。
   私は少しだけ心配になりながら院内へと
   その足を踏み入れることとなった。


(94) 2022/02/16(Wed) 2:21:01

【人】 ピアニスト イングラハム



   やけに重苦しい空気が満ちる。
   汗を垂らし走り回る医者に
   まるでお通夜のように顔を淀ませる看護婦


   穏やかな空気じゃないのは確かだ
   それはまるで、誰かが亡くなったかのようで。
   けれどそれが誰なのか、私には見当もつかずに。



(95) 2022/02/16(Wed) 2:21:43

【人】 ピアニスト イングラハム



    「えっと、すみません。
     アンネロズさんと面会を
     お願いしたいんですが......。」


   そう受付の看護婦にいつものように声をかける。
   けれど看護婦はいつものようには答えてくれず
   何かを隠すように口ごもっていて。

   その理由を知った時、私は息を飲んでしまった。


(96) 2022/02/16(Wed) 2:22:22

【人】 ピアニスト イングラハム




       え───────。



(97) 2022/02/16(Wed) 2:22:53

【人】 ピアニスト イングラハム



   本当の絶望を目の前にすると
   人は怯えることすら出来ないのだと
   私は最悪の形で学びを得る。

   アンネの訃報の引き換えに得たのは
   知りたくもない人間の真理と、消えない傷。


   けれど、彼女はそんなこと一言も言ってなかった。
   いつか自分が死ぬかもしれないなんて
   彼女は一言だって言ってはいなかったはずなのに。

   彼女はきっと、回復の途中だと思っていたのに。


(98) 2022/02/16(Wed) 2:23:48

【人】 ピアニスト イングラハム




     「なん、で.........。」



(99) 2022/02/16(Wed) 2:24:27

【人】 ピアニスト イングラハム



   現実を受け入れられなくて怒るのでも
   現実を受け入れて哀しむのでもなく

   まだこれが現実だという自覚すら持たず。
   私はただ鉛のように重い身体を引きずって
   彼女がいつも出迎えてくれた病室を目指した。



(100) 2022/02/16(Wed) 2:25:17

【人】 ピアニスト イングラハム




     しかし事実は残酷で。
     私の眼前に飛び込んできたのは

               アンネの、亡骸だった。



(101) 2022/02/16(Wed) 2:27:46

【人】 ピアニスト イングラハム



   くらりと意識が飛びそうになる。
   血管が悲鳴をあげるように
   血液までパニックを起こしかけた身体を
   無理矢理奮い立たせると
   病室にいた者たちの視線が私へと集まって

   私に気づいた彼女の両親が
   その全てを、教えてくれた。>>90


   こちらへ謝罪をする彼女の両親は
   私よりも深く哀しむことになるのだろうに

   最後まで他者を気遣うその心に
   私は彼女の面影を辿らずにはいられない。



(102) 2022/02/16(Wed) 2:30:27

【人】 ピアニスト イングラハム



   今ここで泣き叫ぶことだって出来た。
   それをしなかったのは
人徳者彼女の両親
の前で
   私がそんなことをするわけはいかないからで

   そんな私に追い討ちをかけるように
   忘れていい。>>91
そんな言葉が心臓を抉る。

   彼女の両親の気遣いだということは
   痛いほど伝わってきた。

   それに憤る資格など私にはないということも
   十分に分かっていた。


(103) 2022/02/16(Wed) 2:31:43

【人】 ピアニスト イングラハム




   「すみません。少しだけ...
    彼女と二人にさせてもらえませんか。

    彼女に...ちゃんと別れを、告げたいんです。」


(104) 2022/02/16(Wed) 2:32:18

【人】 ピアニスト イングラハム



   赤の他人の私が言えたことではない
   しかしこれまでの事を好意的に見てくれた
   彼女の両親は私の願いを聞き入れてくれて


   部屋に残ったのは
   取り残されてしまった私と
   逝ってしまったアンネの亡骸だけとなった。


(105) 2022/02/16(Wed) 2:32:54

【人】 イングラハム



 ***

   アンネに別れを告げて病室を出ると
   外で待っていてくれた彼女の両親に


    「ありがとうございました。 」


   そう深々と礼をして私はその場を後にする。
   向かう先は病院の玄関出口...ではなく
   誰も通らないような外付けの非常階段で。


(106) 2022/02/16(Wed) 3:31:25

【人】 イングラハム




    私はコンクリートの壁を


          己の握り拳で殴りつけた。



(107) 2022/02/16(Wed) 3:32:45

【人】 イングラハム




   なにが『約束』だ。


   なにが『強くなくてもいい』だ。


   なにが『一緒に背負いたい』だ。


   なにが『僕が連れていく』だ。



(108) 2022/02/16(Wed) 3:34:10

【人】 イングラハム



   自惚れるな、惚れた女一人守れぬクズが。

   お前に出来ることなど何もない。



(109) 2022/02/16(Wed) 3:35:06
 




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