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【人】 目明き ブラキウム>>19 朝の食堂 サルガス 「焦る気持ちもわかるんだ。 好きなものの為にできることを探したくなる気持ちも否定したくはない。 僕だってそうだったから。 だけどそれだけじゃうまくいくとは限らない」 人の顔も随分と認識できるようになってきた。 あなたの事もよりはっきりと認識できる。 自分の身体中に張り付いた重みを振り払いながら、もっと多くのしがらみに囚われようとしているあなたを連れ出そうとする。 「そう言ってもらえると上に立つものとしては誇らしいね。 少しだけ頑張ったんだ。 サルガスも変わったのがわかるだろう? まぁこれは僕一人じゃなくてみんなの頑張りだから、きっと凄いのはここの子ども達なんだよ」 もちろん君もその一人だよ。 そう笑いかけて食事に取り掛かる。 「もう見失わないように、逸れないようにしたいんだ。 僕は君を置いてきぼりにはしたくないよ」 足取りが重いなら肩を貸そう。 足並みが揃わないなら手を引こう。 それでもあなたはいつのまにか穴の中に飛び込んでしまうんだろうね。 昨日も一昨日もそうだったように。 それがとても残念で緑色のうさぎを齧りながら願いを零していた。 (32) 2021/05/31(Mon) 18:06:20 |
【置】 目明き ブラキウムあの日あなたに抱いた黒いきもち。 僕がいっそーー そう思った気持ちも嘘じゃない。 間違いだと戒めて繋ぎ止めてしまえと、 醜い支配欲が簡単に消えはしない。 中庭でのあなたを見てしまった。 会いたい人に会えて喜ぶあなたを。 僕が君に手を伸ばすことの方が君を苦しめるのだろうか。 あぁサルガス。いい子で馬鹿な子。 いっそ全部"お願い"してくれればいいのに。 (L4) 2021/05/31(Mon) 18:36:43 公開: 2021/05/31(Mon) 18:40:00 |
ブラキウムは、あなたを悲しませる為に手を伸ばしたくはない。 (a37) 2021/05/31(Mon) 18:41:07 |
【人】 大好き ルヴァ――森の中で、一人寝転んでいる。 朝食も取っていない、どうしても食欲が湧かなかったし、 何より今日誰が居なくなっているかを確かめるのが、 怖くて怖くて仕方がなかった。 だから、逃げてきたというのが正しいのだろう。 小さいころから、自分が逃げる先はいつもこの森の中だった。 森は、外と中とを明確に隔ててくれる。 そこに寄り添うように寝ていると、 羽を持った自由な鳥が空を横切っていく。 それが羨ましく思うのと同時に、 自分のいるこの閉じられた世界も、 まだ外側と繋がっていると感じられて おれさまは、とても好きだった。 (33) 2021/05/31(Mon) 19:03:37 |
【人】 大好き ルヴァ小さなころから、その森の向こう側に、 きっと『正義の味方』がいて、 自分が本当に困ったら、鳥のように空を飛んで、 助けに来てくれるんだと信じていた。 どうしようもなくなったとき、 自分が助けを求めたときに、 自分の前に降り立って助けてくれる。 そんなヒーローの存在を、信じていた。 「………」 森は、深く、そして静かにざわめくだけだ。 ――心のどこかで。 正義の味方なんていうものはどこにもいなくて、 自分が心の底から助けてほしいときでも、 誰も助けてくれないんじゃないかということに、 ずっと怯えてもいた。 本当に、喉奥が枯れるほど叫んでも、 誰も助けに来てくれなかったら、 自分は、どうすればいいのか。 考えるだけで、夜も眠れない日が続いた。 (34) 2021/05/31(Mon) 19:09:41 |
【人】 大好き ルヴァ「だからずっと。 『団長』に、なりたかったんだよね……」 ずぶ濡れの中で傘も挿せずにいる誰かを。 夜の暗がりから現れる手が怖くて泣いている誰かを。 生きているだけで辛いと思うような苦しい誰かを。 団員だからっていう理由だけで、 助けられる誰かに、ずっと、なりたかった。 自分では。 なれないことも、 一番最初から知っていたけれど。 カストルと、ポルクスのことを。 ルヴァ団と名乗ってくれたみんなのことを思い出して。 何もできなかった自分の無力さを噛み締めながら。 ただ一人、森の中にいる。 (35) 2021/05/31(Mon) 19:14:37 |
ブラキウムは、盲目のまま約束の為に頑張ってきた。 (a38) 2021/05/31(Mon) 19:35:33 |
ブラキウムは、知るべきことも知らない方が良い事も知らない。 (a39) 2021/05/31(Mon) 19:37:13 |
【人】 演者 シェルタン>>『メレフ』 「うん。……茶とか菓子とか気の利いたモンなくて悪いな」 招き入れて、 以前彼が来たときに座ってた辺りに座布団をぽい、と出す。 そして、自分もその横に座布団を置いて座った。 目線を合わせたくて、用意してもらったものだ。 「ま、ゆっくりな。 焦って何か言おうとしてもあんまりよくないし」 (36) 2021/05/31(Mon) 20:39:25 |
ブラキウムは、やっとルヴァの顔が見えたよ。 (a40) 2021/05/31(Mon) 21:04:36 |
ブラキウムは、ルヴァが大好きだ。 (a41) 2021/05/31(Mon) 21:04:54 |
ブラキウムは、二人ならきっと。きっと。きっと―― (a42) 2021/05/31(Mon) 21:08:33 |
【人】 小さな心臓の サルガス>>4:32 朝の食堂 ブラキウム 「……ごめん、ごめん」 貴方の声を聞くごとに。人を率いるものである姿を見るごとに。その成長と認めるごとに。 自分がやはりどれだけ愚か者であったかを知るのだ。貴方が最初に見出した通り、愚か者なのだ。 いかに貴方が自分を利用しようとしていたかを、傀儡にしようとしていたかを、どうして。 どうして、最初に理解してしまって、踏み込んで論戦することなく見ないふりをしてしまったのか。 少年を取り巻く多くのからかいと一緒くたにしてしまわなければ、今は同じ高さで戦えただろうか? いまや、貴方の前にあるのは今にも泣き出しそうなくしゃくしゃの顔ばかり。 「どうしてだろう、どうしてきみと語り合うのを、あきらめてしまっていたんだろうね。 きっとひとこと、嫌だと、いっていたなら。たがいのほんとうにほしいものを、わかっていたかな。 もっとこどもらしく、心の中の白も黒も、あかしていれば、よかったかな」 食器を持つ手が止まる。取り落とすように落ちた腕は、伸びかけて、やめてしまった。 あなたを引きずり込んでしまわないために。 大人でも、子供でも、患者でも、被害者でも、もう、なんでもなくなってしまった。 ぼろぼろと涙をこぼしながら、少年は貴方に唯一で、最後の"お願い"をする。 「ねえ、ぼくのこと、さんざんにうらんでしまってもいいよ。 きっとこれはとても残酷になるのかな。これほど、歩み寄ってくれたきみを、おこらせるかな」 → (37) 2021/05/31(Mon) 21:08:47 |
【人】 小さな心臓の サルガス (38) 2021/05/31(Mon) 21:11:42 |
サルガスは、一つ、一つ。握ってくれた手を放して。彼らを、解放する。 (a43) 2021/05/31(Mon) 21:33:52 |
ルヴァは、ブラキウムの首筋に優しく指を当てた。 (a44) 2021/05/31(Mon) 21:36:15 |
【置】 あなたと一緒? ブラキウム(1/2) 3日目の深夜のお話。 ブラキウムは賭けに出ていた。 まずは力技では勝ち目のないがっしりとした大人に先制を奪うための策。 回した左手に隠された銀が窓から差す月の光に照らされた時、大人は一瞬おののいた。 予想だにしていなかった凶行は一瞬の隙を生んだ。 もちろんこのまま振り下ろしたところで、致命傷にはならない。子どもは殺せても大人は殺せない。 本命は別にある。 左手を跳ねさせると同時に懐から取り出したのは白いナフキン。 とっておきの香 を染み込ませた秘密兵器。凶器を止めようとした大人の腕は逆方向から顔面に飛び込むそれに無防備だった。 ブラキウムが調香師の家からひとつだけ秘密裏に持ち込んだ香は独特の甘い匂いを余すところなく大人の体内に染み渡らせる。 ひとつ。麻酔効果。 屈強な体も一瞬で崩れ落ちる。 ふたつ。思考能力の低下。 もはや何が起きているのかすら理解できなくなる。 みっつ。記憶の混濁。 己の制御を失った脳は、容易く塗り替えられてしまう。 あとはじっくりと仕込みを行うだけだった。 (L5) 2021/05/31(Mon) 21:36:16 公開: 2021/05/31(Mon) 22:00:00 |
ルヴァは、サルガスと―― 同じ―― 。 (a45) 2021/05/31(Mon) 21:37:34 |
【置】 あなたと一緒? ブラキウム(2/2) ――だから僕は僕のままだった。 大人もギムナジウムの地獄も知らないまま。 あちら側を無遠慮に踏み荒らして帰ってきた。 今度は守る為に使ったから君も許してくれるかな。 … …… ……… さぁさぁ! あとはご存知の通り。 全ては上手く収まったのでした。 これがブラキウムにできた事。 約束は無事に守られたでしょう。 ブラキウムは今日も明日もそれは変わらないと信じられる。 (L6) 2021/05/31(Mon) 21:37:34 公開: 2021/05/31(Mon) 22:00:00 |
【人】 演者 シェルタン>>『メレフ』 まだ殴られたのが痛むかな、 と、心配するような目線を向ける。 「……仕方がないよ。 行きたくて行くわけじゃないのは分かってるから。 オレは、アンタが無事ならそれでいい、メレフ」 僅かに擦り傷の残る手を、すり合わせて。 「だから気にすんな。 何があったって普段通りに接するって、決めてるしな」 (39) 2021/05/31(Mon) 21:40:03 |
ルヴァは、ブラキウムが、ずっと、ずっと必要だった。 (a46) 2021/05/31(Mon) 21:40:26 |
【人】 演者 シェルタン>>31 サルガス 「……メレフにも、サルガスにも。頼れる誰かに。 沈んだ顔はしないで、でも辛かったらちゃんと言う。 オレは、絶対に抱え込まないようにするんだ」 二人の繋がりだけじゃない。辛いことをより多くに分担できるんだったら、それに越したことはない。ただ、二人だけ大切にしたもの。みんなで大切にするべきもの。 それらを積み重ねて、何かを成し遂げて行くのだから。 「…… 喜び も、悲しみ も。その音色に含まれてる意味だって、聴こうぜ。 堂々とそれができる日を、オレは作りに行くから」 「じゃあな。あんたこそ、元気にしてろよ!」 (40) 2021/05/31(Mon) 21:53:21 |
サルガスは、シェルタンの"手"を放した。もう、彼が暗がりに再び立つことのないように。 (a47) 2021/05/31(Mon) 22:09:05 |
【人】 あなたと一緒? ブラキウム>>37 >>38 朝の食堂 サルガス 「ね。どうして謝るんだい」 零れる涙を止める事はできない。 ひとつも動くことができない。 「みんなを助けるんだろう。 君がやっと口に出来た"お願い"なんだろう。 泣くなよ。これからだろう。 まだ何も始まってない。 これから一緒に助けに行くんだよサルガス。 君の言っていることがわからないよ」 何にでもなれるはずのあなたをブラキウムは待っていた。 ターニングポイントはたくさんあったはずだ。 馬鹿な子どもたちはそれをいくつも通り過ぎてきた。 向かう先がずっと変わらない同じ明日だから進路を改める事をしてこなかった。 こんなところに来てしまってようやく繋いだ手の意味を知る。 歩いてきた道の行く末を予感する。 「ありがとう、だろう」 "お願い"を聞いてもなお君の願いがわからないよ。 あぁ。わかりたくない。わかりたい。 僕は君の為にどうすればよかったのかな。 すべては遅すぎた。 (41) 2021/05/31(Mon) 22:18:35 |
【置】 褐炭 レヴァティ『ぴんぽんぱんぽーん♪ ほほほ〜い お知らせですよ〜 門限の頃やと聞きよらん人 居るんかなぁて感じやけんこの時間〜 夜の森に入らないでね〜っていうんの改めてのお知らせです ここ数日、そんなことをしていた人らが いるのは聞いちょります? 探しに行った大人にもね、 "いなくなった人"が居るんですよぉ それくらいですけん、こわいもの見たさの冒険心とか、 居るかもわからない"犯人"探しの正義感とかで 入らないでくださいね これ聞いてこわがる子も居るでしょうけど、 本当にね? 聞きよらん子が多くって 自分でええ子と思っちょる子も、悪い子と思っちょる子も、 ええ子になりたい子も、悪い子になりたい子も、 夜の森には入ったらいけませんよ おっけー? ありがと〜 ぴんぽんぱんぽーん♪』 昼休みに入った頃、そんな放送が構内に流れた。 (L7) 2021/05/31(Mon) 22:23:39 公開: 2021/05/31(Mon) 22:25:00 |
レヴァティは、少し話を聞きました。 (a48) 2021/05/31(Mon) 22:23:45 |
【人】 小さな心臓の サルガス>>4:41 朝の食堂 ブラキウム 「ああ、そうだね……ぼくは、どうしてこうも、ばかなんだろう。 きみに、ここまでみんなに声をかけ、あつめ、のりこえてくれたきみに、ちゃんと言わないと。 ――ありがとう」 "今まで"。 半ばまでを食べただけの食器を下げて貴方に微笑みかけ、確かに言葉にする。 さあ、まだ、遅いことなんて無い。これは悲しい離別ではなく、旅立ちなのだから。 "明日、また明日、また明日と"。今日という日を乗り越え、行くべきだ。行かなくてはならない。 明日のわれら (us) を思うのならば、貴方は自らの大切なものを守るべきだ。決してこれは、絶望のための決別ではない。 貴方が幸せになることを、祈っている。 (42) 2021/05/31(Mon) 22:44:14 |
サルガスは、サルガスは、ブラキウムの"手"を放した。もう、彼が思う人々を見失わないように。 (a49) 2021/05/31(Mon) 22:45:16 |
レヴァティは、また少し話を聞きました。 (a50) 2021/05/31(Mon) 22:50:35 |
レヴァティは、話を聞きました。井戸のあたりでも。 (a51) 2021/05/31(Mon) 22:52:31 |
アルレシャは、朝方、食堂の近くで、シトゥラからある話を“承諾”した。 (t3) 2021/05/31(Mon) 23:05:01 |
シトゥラは、アルレシャに と伝えた (a52) 2021/05/31(Mon) 23:06:37 |
シトゥラは、レヴァティに頼み事をした (a53) 2021/05/31(Mon) 23:07:38 |
ブラキウムは、三度、銀を閃かせた。 (a54) 2021/05/31(Mon) 23:10:02 |
シトゥラは、深夜、 に手を伸ばしてる、『 』 (a55) 2021/05/31(Mon) 23:11:49 |
ブラキウムは、ルヴァと目が合った。 (a56) 2021/05/31(Mon) 23:16:29 |
シトゥラは、深夜、血の中に沈んでいる (a57) 2021/05/31(Mon) 23:17:00 |
ブラキウムは、ずっとこの日を何よりも恐れ、何よりも夢見ていた。 (a58) 2021/05/31(Mon) 23:17:26 |
シトゥラは、一刻も経たずにその場から消えていた (a59) 2021/05/31(Mon) 23:17:42 |
ブラキウムは、誰かに必要とされる人間だったでしょうか? (a60) 2021/05/31(Mon) 23:19:57 |
ブラキウムは、ルヴァに微笑んだ。 (a61) 2021/05/31(Mon) 23:21:22 |
シェルタンは、いつも通りであることを、自分に課している。 (a62) 2021/05/31(Mon) 23:22:33 |
シェルタンは、周りがいつも通りでないことに気付いている。 (a63) 2021/05/31(Mon) 23:22:44 |
シェルタンは、いつも通りであることを、自分に課している。 (a64) 2021/05/31(Mon) 23:22:59 |
シェルタンは、いつも通りである。 (a65) 2021/05/31(Mon) 23:23:07 |
【人】 演者 シェルタン >>『メレフ』 「……うん。メレフにはまだ伝えてなかったけど。 オレは、あの”治療”から。今までよりずっと良くなった。 歪んだ欲への執着は捨てられて。”正しい愛”が分かって。 自分が変わったら、ギムナジウムも変えられることがわかって。 その方法は。もっとも都合のいいものになるだけで」 目を伏せている。 自分が”治療”でされたこと、したことは、 到底、直ぐに忘れられることじゃないから。 「…………でもな。オレは何よりも。 メレフ、アンタが無事でここにいることが嬉しいよ。 死ななくてよかった。それだけで、いいんだ」 (43) 2021/05/31(Mon) 23:29:31 |
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