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鏡沼 創は、何処にでも居るが、実は誰も居ない所には居なかったりする。 (a36) 2021/11/05(Fri) 18:48:45 |
鏡沼 創は、概ね、人の居る所に姿を現す。本当に一人で居る事があるとすれば、それは『本物』の鏡沼創だ。 (a37) 2021/11/05(Fri) 18:56:57 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖>>44 >>45 鏡沼 「…どんな異能も、持ち主が制御下に置く事ができなければ。 どうしたって、大小問わず困った事にはなる。 それを克服する為に、日夜研究は進んでいるのですよ」 明かされた詳細に動じないのは、自分の異能の事もあってか。 或いは単純に、そんな事もあると理解しているからか。 ともあれ柏倉は。 ままならない現実に、素直に甘んじてやるような人間ではない。 「気軽に訓練のできる異能ではないのは重々承知しています。 であれば、薬によってある程度弱めた状態から始めれば良い。 この頃はそういったやり方もあるのですよ。 少し専門的な所で行うものですから、 これまでご存知無くとも仕方ありませんけどもね。」 幾度も突き付けられる現実に、内心唾を吐きながら。 それでも。みっともなく、見苦しく、泥臭く。 利用できるものは、全て利用してでも。 ここまで足掻いて来たのが柏倉陸玖という人間だ。 「どのような形であれ、君が克服する事を望むなら。 俺はその為の道を模索し、そして提示し続けましょう。 尤も、その道を選ぶかどうかは、君の自由ですが。 利用するに値すると感じた時だけ利用なさればよろしい。 俺というものは、結局。前途ある君達の為の 引き立て役たる影であり、乗り越える為の試練であり そして君達に寄り添う相談役、なのですからね。」 (48) 2021/11/05(Fri) 19:00:38 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖>>44 >>45 鏡沼 「とはいえあの薬はダメですね。 いえ、それそのものは決して悪いものではないのですが。 やり方も良くなければ、適切に対応できる用意もない。 そういった条件下で異能を不安定にすれば。 それは、こうもなろうというものです。」 そうは言ってもそれはそれ、これはこれ。 生徒会副会長というものは、連日の騒動に対処する側でもあり。 杜撰な体制にそれはもううんざりとしていたのだ。 「ねえ、鏡沼君。 犯人探しは、やめておいた方が良いですよ。 少なくとも今は。直接関与した人間達を止めた所で 他の誰かが犯人になるだけですから。」 それはまるで自分が犯人ではないかのような口振りで。 とはいえ柏倉は、直接関与していたにせよ、していないにせよ。 結局は同じ事をするのだろう。そういう人間だ。 「それでも君が"できるからやる"と言うのであれば。 俺は決して止めはしませんけどもね。 何よりも、やり返してやるというのは胸がすくものです」 (49) 2021/11/05(Fri) 19:01:39 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖>>44 >>45 鏡沼 「けれど、今はもっと優先してやるべき事があるでしょう? だと言うのに無闇矢鱈と負荷を増やすというのは 俺はあまり、得策ではないように思うのですよ。」 今のあなたには、既に随分と負荷が掛かっている。 そのように見える。 今まで生徒会役員として、それなりに接して来た中で。 これまで出す事の無かったボロを出してしまう程度には。 「真に是正すべきは、これを看過し続けた学園側。 俺は実際の所、実に無力な副会長ではありますが。 君に代わって苦情を届けるくらいは致しましょう。 だから君は、今は知り合いの傍に居る事に注力なさると良い」 「幾ら君が、"何処にでも居る"としても。 心ここに在らずというのは、寂しいものですよ。」 (50) 2021/11/05(Fri) 19:02:05 |
【人】 何処にでも居る 鏡沼 創>>48 >>49 >>50 柏倉先輩 「……そういうやり方もありやがるんですねぇ」 克服したいという意志があったとは言い難い為、異能を 取り巻く昨今の状況については、決して詳しくない。 仮に調べようとしたとして、一介の高校生が知れる情報はそう 多くはないだろう。幾ら、目や耳が無数にあったとしても。 現実を、他人の認識を、在りのまま受け容れ。 抗う事すら知らず、流されるに任せ。 何処までが自分かすらわからない程に、透明な存在。 自分で足掻くという事を知らない──否。 足掻いている事さえ認識出来ないのが、鏡沼創という人間だ。 「望んでるかってのは、正直わかんねぇですが。 制御出来てねぇってのが問題なのは、理解しちまいました。 ……となると、公共の福祉に則って柏倉先輩が僕に異能の 制御を提案するってのは、強ちおかしな話でもねぇですね」 結局の所、鏡沼創は。 道を示された所で、自分の意志で何かを選べる人間ではない。 もし選べる人間なら、実質“何にでもなれる異能”を与えられて大人しく一介の高校生で居る訳がないのだ。 となると、その判断基準は相手。次に公益性。 「信用も信頼も期待も、正直ねぇですがね。 利用すべきって判断は下せちまいましたよ」 「柏倉先輩、アンタが『自分』ってのをそう定義しやがるんなら 引き立てられる光やら、乗り越えてく人間やら、寄り添われ 相談する側ってのは必ず要りやがるんじゃねぇです?」 (51) 2021/11/05(Fri) 21:10:21 |
【人】 何処にでも居る 鏡沼 創>>48 >>49 >>50 柏倉先輩 「──犯人探し、でやがりますか? 柏倉先輩には、僕がそういう事をする奴に見えちまってます?」 口調はふざけているが、声色は一段冷たいもので。 怒りを宿して尚、“鏡沼創”は透明だ。 「誰がやっただとか、やってないだとか。 別に、どうでもいい話だと思いません?」 一言漏れた言葉にだけ、いつもの口調が混ざらなかったのは。 それが 嘘偽り無い本心だから だ。「僕はただ、 “鏡沼創”がやったんじゃねぇかだとか “鏡沼創”ならやっててもおかしくねぇだとか “鏡沼創”のせいになりゃいいのにだとか “鏡沼創”がやってたらどうしようだとか そう思う人間が居りゃ、 ですよ」ご期待に沿っちまう だけこちらもまた、自分が犯人ではないかの様な口ぶりで。 「……ああ、“鏡沼創”に飲ませてやりたいってのだけは御免 被るんで、その時は流石に反撃しやがるでしょうがね」 (52) 2021/11/05(Fri) 21:12:21 |
【人】 何処にでも居る 鏡沼 創>>48 >>49 >>50 柏倉先輩 「しっかし、いやに気遣ってくれやがりますねぇ。 もしかして、僕に潰れられたら困っちまいます?」 言葉を切って、すっかりいつもの調子に戻る。 不自然な程の態度の切り変わりは、あなたの推測が的を射ている 何よりの証明だろう。 「代わってと言われちまいましても、どういう風に出しゃいいか サッパリでやがるんですよねぇ。 学園側に言いてぇ事がある訳じゃねぇですし。 柏倉先輩がそうすべきって思うなら、適当にやっちまっといて ください。僕の名前は、別に使っちまって構わねぇんで」 最後の言葉に、少し考える様子を見せて 「……そういうモンでやがるんですかね? ま、そこまで言ってくれやがるんなら、お言葉に甘えちまい ますかね。 お気遣いありがとうごぜーます、って事で」 その場から、鏡沼は姿を消すのだった。 (53) 2021/11/05(Fri) 21:14:05 |
牛丸紗優は、今日のお昼はどでか肉まんだった。購買部にある数量限定メニューらしい。 (a38) 2021/11/05(Fri) 21:30:47 |
【人】 綴り手 柏倉陸玖>>51 >>52 >>53 鏡沼 「はは、仰る通りです。 手の掛かる子ほど可愛いとはよく言ったもので。 こういう立場を選んだ以上、必要としてくれる人が居なければ 結局俺の居場所なんて何処にもありませんから。 つまり、こうして気遣うのは。結局は自分の為という事です」 柏倉は、日頃から必要とされる為の努力をしているつもりだ。 その為に副会長という立場を選んで、 その為に、誰もが頼れるものであるように振る舞っている。 「けれど、それと同時に。 知り合いが困っていたら助けたいと思うのは。 それって別に、誰しも当たり前の事だとは思いませんか?」 だからと言って、"自分"を蔑ろにしているわけではない。 寧ろ、それこそが自分なのだと開き直ってさえいる。 そう定義している。きっと誰もが呆れ返るほど頑固に。 「とはいえまあ、釘を差しただけですよ。 世の中言われなかったからと好き勝手する馬鹿も居るもので。 そう仰るのなら、こちらも"適当に"やっておきますとも。 ですから鏡沼君も、"上手くやって"くださいね。」 そんな言葉と共に、いつも通りに姿を消す後輩を見送った。 結局の所。 たとえその理由が、周囲の為に、であったとしても。 総合的に判断し、去就を"選んで"いるのは、『鏡沼創』だろう。 柏倉陸玖は、そのように認識している。 (54) 2021/11/05(Fri) 22:07:38 |
【人】 何処にでも居る 鏡沼 創>>+33 神谷 「おっと、驚かせちまいましたかね?」 普通は人間がリスポーンしてたら驚くし、リスポーンしてた 人間が話し掛けて来たら更に驚くだろう。 「迷惑って言うほどの迷惑は掛かってねぇですから、別に 気にしねぇで構わねぇですよ。 しっかしアンタ、意外と普通に喋っちまってますねぇ? あん時は、例のアレで意識朦朧でやがったんです?」 「解決する気もねぇのに、入ろうとしやがってたんです? 中々、正気じゃねぇ事言いやがりますね。 何か理由でもありやがるんです?」 (55) 2021/11/05(Fri) 23:45:34 |
【置】 保健委員 白入 熊「……貝く〜ん。聞いてくれる?」 ある夜。 寮の部屋で一匹、水槽に向かって話しかける熊。 透明なガラスの中で、ぷくぷく泡が立っている。 大きな身体を丸めて、隅っこで貝と一緒。 静かな夜を、大きな影と小さな影で分け合っていた。 「最近みんな静かでね〜、休んでる子とかもいて。 凛子ちゃんが休み始めてからかな。 そこから急に、お薬の噂が広がって」 異能が強くなる薬。 体育祭を前にしてかどうか、 強くなりたい子たちがたくさんいるらしい。 のんびり屋の自分には、闘争心ってものがわからない。 ちょっとだけ、その熱意に憧れる気持ちがあるのは本当だ。 (L0) 2021/11/05(Fri) 23:56:04 公開: 2021/11/06(Sat) 0:00:00 |
【置】 保健委員 白入 熊「でもね、お薬がどんなものかわからないし、 みんなには危険な目にあってほしくないんだよ。 けれど、ぼくには難しいことはわからないからさ」 効果とか、副作用とか。そういうもの。 知らずに飲んだ子だっているだろう。 何かしたくても、ぼくのハグは 苦しくなった子にしか大きく効かない。 それがちょっぴり寂しくて悲しい。 「ぼくはみんなに元気でいてほしいなって思うんだ。 だから朝も、玄関の近くで 元気のない子をぎゅってするようになったんだけど」 ふわふわして、もふもふして、それで幸せが増えたらいいな。 朝のハグ活動は、そんな小さな願いから始まっていた。 「それからすぐに動物いっぱいの騒ぎが起きて… あのときに貝くんと会ったんだよね。 仲良しのお友達ができて嬉しかったんだあ」 道でばったり出会ったきみと、ぼくはここまで仲良くなった。 日々の変化っていうものは、悪いことばかりじゃない。 良いこと、悪いこと。 それがミルクとコーヒーみたいに混ざり合ってる。 (L1) 2021/11/05(Fri) 23:56:28 公開: 2021/11/06(Sat) 0:00:00 |
【置】 保健委員 白入 熊「ぼくの知らないところで、きっと色んなことが起きてる。 わからないことは、わからないままなんだけど…… それでもぼくにできることって、あるんだよ」 また光樹くんの手料理が食べたいな。 また陽菜ちゃんの放送が聞けてよかった。 また、みんなの元気な姿が見れればそれで良いんだ。 慣れないことをいっぱい考えた頭はふわふわしたまま。 ぷくぷく泡立つ水の中で、 貝くんがずっと聞いててくれるからほっとした。 「だから体育祭の準備を頑張って、 頑張りすぎてる子をぎゅってして、 最後はみんな笑って楽しいお祭りにできたら、 とってもハッピーだよね」 そのために、ぼくが一番元気でもふもふしてなくちゃって思う。 「聞いてくれてありがと、貝くん。 また明日も、素敵な一日にしようねえ」 (L2) 2021/11/05(Fri) 23:57:02 公開: 2021/11/06(Sat) 0:00:00 |
白入 熊は、今日も、明日も、明後日も。白くて、もふもふで、ふわふわだ。 (a39) 2021/11/06(Sat) 0:00:00 |
牛丸紗優は、そう信じているし、そうなるように祈っている。 (a40) 2021/11/06(Sat) 0:12:48 |
鏡沼 創は、まだ迷っている。信じるべきか、否か。 (a41) 2021/11/06(Sat) 0:30:51 |
【人】 何処にでも居る 鏡沼 創>>+37 神谷 「あー……、異能に頭取られてたから、ああいう喋りで やがったんですねぇ」 あなたの言葉に、納得を見せる。 実際に、鏡沼の異能も脳のリソースはかなり食う方だ。 そのせいで、実は寝起きがとても悪い。 自身は処理能力でごり押し出来てるとは言え、似た異能の あなたがああなっていたのも、無理からん話だと。 加えて、我らが副会長が絡んでるとなれば、尚更だ。 きっと自分に焼いた様な世話を、あなたにも焼いたのだろう。 鏡沼からすれば、今の説明に不審な点は見受けられない。 「別に、咎める気なんてねぇですよ。 何なら、同行しやがりましょうか? 僕はこれ、一人じゃ通れねぇんですよね。 空間系の異能じゃねぇんで、力にはなれねぇでしょうが 一人じゃ踏ん切りがつかねぇんでしたら。 普通に入ったら分断されちまう可能性もありやがりますが 僕なら、それもねぇ筈ですし。 無事帰って来られるって保証は出来ねぇですが、命綱の 代わりくらいは出来るんじゃねぇですかね」 (56) 2021/11/06(Sat) 1:05:09 |
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