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【人】 オスカー 将来的には社長夫人、ひいては会長夫人ですね。 結婚式はそのお披露目なので、 ウェディングドレスも奮発しませんと。 しろははどんなドレスが着たいですか? [そんなことを言う自分たちが乗るのは軽自動車。 この国ではどこの誰でも乗ってるような極一般的な車両の中で、自分は極普通に――] 私は背中が空いてるタイプの、あれ。 あれを着ているしろはが見たいです。 [欲望に忠実な男は今日もおねだりを欠かさないでいた**] (145) 2022/08/10(Wed) 16:57:04 |
【人】 大学院生 須藤 裕也今日は! かつおが! 安かった! [かつおと貝類ともろもろ海の幸を近所のスーパーで買い込んでご満悦] 毎日海鮮丼の夢が叶うぞー! [山育ちだと憧れの海の幸なのでした**] (146) 2022/08/10(Wed) 18:17:47 |
【人】 社会勉強 早乙女 珠梨[そうして、夏の終わりが次第に近付く。 じっとり纏わり付く暑さはまるで手を抜かないけれど 海の家に足を運ぶ人も、砂浜に見える人影も 少しずつ減り始めたのは気のせいじゃないはず。 荷物の片付けを少しずつ進めていって 鹿ちゃんさんの用意してくれた線香花火を お裾分けしてもらったりして。 夏の夕暮れ、水平線に沈む夕日。 昼間より下がった風の温度に 一日の終わりを感じて、さみしくなったり。 流くんとは時間の許す限り何度も会ったと思う。 わたしはつとめていつも通りの顔を“作って”、 彼の前ではいつも通りに笑っていたけれど 流くんはどんな顔をしていたかな。] (147) 2022/08/10(Wed) 19:25:04 |
【人】 社会勉強 早乙女 珠梨[悲しくなることなんかわかりきってた。 でも、だから、知らんぷりをしていた。 ひとなつ荘を発つ今年最後の日まで――けど、 思えばそんなに強くもないわたしが 最後まで平気でいられたはずがなくて。 流くんに駅まで見送りをお願いしたかもしれない。 ついてきてくれたなら、我慢の決壊が切れたのは 改札を渡ろうとした寸前、振り返ったときだった。] (148) 2022/08/10(Wed) 19:25:35 |
【人】 社会勉強 早乙女 珠梨……じゃあ、ありがとうね、流くん。 またすぐに連絡するね。 あっ、電話もしようね? しばらく忙しくなるかもだけど、 連休の時とかならぜんぜん会いに来れるし! だから、あの、っ……元気で―― [堪えて、あと少し。少しだったんだけどな。 張り詰めた水膜は意図に反して零れ落ちる。 声は次第に震えを伴って、あと少しが言えなかった。 泣き顔なんて見せたくはなかったのに わたしはまた、彼に甘えてしまったかもしれない。*] (149) 2022/08/10(Wed) 19:26:23 |
【人】 元子役 辺世 流誕生日の日に思いを交わし、固く手を握ったまま過ごした夜からまたしばらく経って、夏の終わりが近づく。 暑さは和らぐ気配はないけれど、蝉の声は気がつけば聞こえなかった。日が暮れるのも少しずつ早くなった。 みんなで過ごすときは花火をして、スイカも割ったかもしれないし、海で泳いで、オスカーに紹介した洞窟にも行ったりして、最後の日はきっと寿司パーティに行った。 珠梨さんとは一日を惜しむように、なるべく一緒に過ごして、楽しい思い出を作るつもりでいた。 それでも、ふとした瞬間にどうしようもなく、例えば夕暮れの海を見たときなんかに寂しさを覚えて、そんな顔を見せてしまうことはあったと思う。 (150) 2022/08/10(Wed) 20:33:34 |
【人】 元子役 辺世 流珠梨さんのバイトが終わって、見送りに来てほしいと言われたらもちろん駅まで一緒に行った。 「連絡するね」と言って改札を渡って、ふと振り返った彼女と目が合った。 「うん、連絡する。電話もしよう。 毎日……は…もし迷惑じゃないなら… 僕も忙しくなると思うけど、こっちからも会いに行くよ、連休なら絶対… うん、元気で……」 そう言って見送ろうとした彼女の声が震えて、泣きそうに見えたから、気がつけば見を乗り出していた。 「絶対…絶対会いに行くよ! 僕は珠梨さんと離れる気、ないから… それだけ忘れないで…… 好きだよ!! 」そう伝えた。僕は気取ったことは言えないから、どこまでもストレートに** (151) 2022/08/10(Wed) 20:37:48 |
【人】 大学生 鹿賀 透>>140>>141 [ご飯の後、千翠は大丈夫とのことなので、出かけることとした。 まずは、お祭りが先がいいだろうと、神社に向かう] 夜でもなかなか暑いですね。 あ [浴衣の女の子がよろけるのを千翠が受け止める。 そして、優しくお姉さん的注意をしているのを見守る] 浴衣のは足捌きですか。 さすがにそれはわからないな。 浴衣のといえば、旅館でなかなか着こなしがわからないですよね。 そのまま布団で寝て、翌朝は結構すごいことになるくらいとしか。 [足捌きではなく寝相が悪い] 千翠さんは、浴衣も着るんですね。 今度みせてもらおーっと。 [さすが男子はガタイがよくないと、 どう見ても座布団配ってる丁稚にしかみえなさそうだ] (152) 2022/08/10(Wed) 20:54:23 |
【人】 大学生 鹿賀 透んー、そうだなー。 千翠さんとお揃いでもいいけど、 音とかも気になるしなー。 [リィン、ティリーン、リーリー 確かにあの時千翠が言ったように、 さまざまな音が鳴る。 面白い]* (154) 2022/08/10(Wed) 21:14:23 |
【人】 専門学生 結城 しろは― 後日談 ― [海の家のバイトをしている期間は 一緒にスケッチをしたり、イベントに出掛けたり もちろん触れ合ったりもしながら睦まじく過ぎていった。>>144 恋人として時間を共に過ごす間、 合間に彼のことも少しずつ聞くこととなったわけだが。] しゃ、社長、夫人……???? [実家の家業のこと、そして将来的には彼が その後を継ぐらしいことを聞けばぽかんとしてしまった。 いや確かに所作の端々に品はあったし 今までの彼の言動に思い当たる節は あったと言えばあったわけだが。 王子様みたい、なんて喩えたのがあながち冗談でなかったとは思っていなかった。 彼の実家が太いことは、 親に挨拶しにいく時に有利に働くだろうから、 そこはひとつ安心かもしれないけれど。] (155) 2022/08/10(Wed) 22:10:45 |
【人】 専門学生 結城 しろはお金の心配はいらないって…… そ、そう言われてもなんか……… スケール大きくて…… [そりゃ、結婚式や婚約指輪に相応の憧れはあるけれど、 お披露目ってどんな…?と想像がつかない。 しろはの実家はサラリーマンの父とパートの母で成り立つ ごく一般的な中流家庭である。 お金に不自由するわけでもなく、 両親にも大事に育てて貰っているとは思っているが、 本物のセレブとはスケールが違うわけで。 何だか悪いような気もするのだが。 しかしながら、高級なものを身に着けるのは 夫になる彼の顔を立てるという意味合いもあるのだろう。 となれば下手に遠慮するのも却って失礼にあたる。] (156) 2022/08/10(Wed) 22:12:38 |
【人】 専門学生 結城 しろは……そう、ね…… じゃあ、たとえばこういうのとかどう、かな…? 試着してみないと何とも言えないけど…。 [軽自動車の中、スマホでドレスを見ながら指し示したのは。 彼のオーダー通り、バックスタイルが空いて 腰のあたりに大きくリボンがついた ふんわりしたプリンセスラインのドレスだった。**] (157) 2022/08/10(Wed) 22:16:34 |
【人】 大学生 鹿賀 透ん?イヤリングじゃなくて、 小さいのにします? えーっと、ほいじゃ、色違いにして、 イヤリングは、俺、プレゼントしたいのですが、 いいですか? だって、千翠さんのイメージなんで。 [どです?とにこ。 もし、拒否られたら、素直に従います] (159) 2022/08/10(Wed) 22:42:42 |
【人】 大学生 鹿賀 透風鈴どこに飾ろうかな。 自分の部屋でもいいけど、 もっと風通しのいいとことか。 ってことで、おじさん、これとこれ。 [もし、イヤリング、本当にいらないですって言われたら、 妹宛のお土産となるだろう] 青緑色っていいですよね。 ターコイズ? [そんなことをつぶやきながら] あ、じゃ、飲み物でも買って、花火しましょうか? [神社の近くにあるという池。 大きな音の花火はダメだけど、 線香花火は許してくれるだろう]* (160) 2022/08/10(Wed) 22:47:40 |
【人】 大学生 鹿賀 透【線香花火と夏の月】 [池の周りは涼しかった。 全く誰もいないというわけではないようだ。 風もそんなに強くない] 場所、ここがいいかな? [小さな亭の前、 飲み物はベンチに置きつつ、 しゃがむと、池に映る月が揺れた。 白い蝋燭に、マッチを擦る。 燃え上がる炎を芯に移し、 蝋燭を、立てるべく、なるべく兵站なところに蝋を垂らした。 さて、綺麗に立つかな?] 子どもの頃って、この炎をにドキドキしましたよね。 こんなに綺麗なのに、絶対に触っちゃ駄目なもの。 [そして、立ったのを確認すると、線香花火のパッケージを開ける] (161) 2022/08/10(Wed) 22:53:45 |
【人】 大学生 鹿賀 透じゃ、勝負しましょうか? ふふ [そして、千翠に線香花火を渡す。 小さな紙縒の先は、心もとない。 でも、ここから、線香花火はガッツを、だすのだ]** (162) 2022/08/10(Wed) 22:56:44 |
【人】 オスカー おお……。 大変良いですね。 [赤信号で停車してから示された画面を見て、なるほどと頷く] これならプリンセスに見えますね。 この大きなリボンがしろはによく似合いそうです。 [式場はどこが良いだろうか。 選んでくれたドレス姿のしろはを想像して目を細めながら話をして、青信号になれば軽自動車はそれはもう軽快に本日の予定先へと向かうのだった**] (163) 2022/08/10(Wed) 22:56:51 |
【人】 元子役 辺世 流[その後] 夏が終わり、珠梨さんが自分の家に戻った後、僕は引き続き常勤スタッフとしてひとなつ荘に残り働き続けていた。 どうやら、常勤スタッフを雇うというだけあって、閑散期でもちょっとしたカフェのような形で営業はしているらしい。 大学に入る上で辞めることも考えたけれど、せっかく手にした機会、何があるかもわからないし、捨ててしまうべきではないと思った。 色々資料を取り寄せて、通信制の経営学科の入試を受けて、働く傍ら入学し、普段は教材で学び、休みの日は学校に通って手持ちの資産運用の勉強もして…… それまでが嘘のように多忙な日々。 (164) 2022/08/10(Wed) 23:01:13 |
【人】 元子役 辺世 流自由な遊び時間なんてものはほとんどなかった。 それは覚悟していた。僕の子供時代は二十歳の誕生日に終わったんだから。 唯一ほっとできるのは寝るときと、後は珠梨さんと電話かメッセージのやり取りをしていたときくらいだろうか。 連休ならどちらかが、多分主には珠梨さんの方が会いに来てくれて、次の夏には珠梨さんがまたバイトに来てくれたら一緒に過ごし… 卒業が近づいた頃に、色々あって、珠梨さんのお父さん、早乙女商事の社長に会いに行くことになって。 それから本当になんやかや色々あったけれど、僕も珠梨さんも、色々あったし、きっとお父さんにも色々思うところはあったはずだから。 (165) 2022/08/10(Wed) 23:04:53 |
【人】 元子役 辺世 流「珠梨さん。」 場所はあの時のカフェかもしれない。僕の格好はあの時よりもう少しフォーマルで。 二人でさっき選んだ指輪を箱を開けて差し出して、 「待たせちゃったけど…僕と…ずっと一緒にいてください。」 そんな風に言える未来が、僕達にはあるはずだ** (166) 2022/08/10(Wed) 23:10:30 |
【人】 専門学生 結城 しろは[生活の基盤が既にしっかりしていて、 自分が働かなくてもお金の心配がいらないと言うのは 素直にありがたい話ではある。>>158 今後芽が出るかもわからない、 絵を描き続けていきたいと願うならなおのこと。 ただ、あまりに世界の違う話に思えて 少し臆してしまったわけだが。 ずっと隣にいると言われて少しほっとした。] ……うん、ありがとう。 じゃあ頼りにさせて貰うわね。 そういうパーティとかにも…、 少しずつ慣れていけるよう頑張るから。 [社長夫人ともなれば今後付き合いもあるだろうし、 色々教えてね、と添えて。 彼がお金持ちだから好きになったわけではないように、 彼がどういう立場だったからと言って気持ちが変わるわけではない。 ただ、自分に出来ることをしていきたいと思う。 愛し守ってくれる人の隣で、これからも。] (167) 2022/08/11(Thu) 0:07:29 |
【人】 専門学生 結城 しろは[示したドレスは彼も気に入ったようで。 目を細める彼にふふ、と微笑みを浮かべる。] ……ふふ。良かった。 どうせなら似合うのを選びたいもの。 一生に一度の、あなたのお姫様だもん。ね? [なんて、冗談交じりに言いながら。 式場はやっぱり教会でチャペルがいいなあ、と あれこれ夢を膨らませるのだった。 それが現実になるのは、それからもう少し後の話。**] (168) 2022/08/11(Thu) 0:08:28 |
【人】 社会勉強 早乙女 珠梨[距離のぶん、はっきり見られなくて良かった。 そんな強がりを抱えるくせに、届いた声が嬉しくて。 わたしは足を止めたままで彼の姿に釘付けられる。 ほんとうに、いつだって嘘偽りなく真っ直ぐだった。] 流くん……っ [周囲の人は驚いて目を向けたかもしれない。 笑う人だっていたかもしれない、それなのに 躊躇いのない大きな声は確かに耳に届いていた。] ふふ、……うん、そうだね。 わたしも——離れててもずっと、 流くんのこと、好きだから……! [思わず零れた泣き笑い。それから深く息を吸って 返したのは、負けないくらいの大きな声だった。] (169) 2022/08/11(Thu) 1:35:54 |
【人】 社会勉強 早乙女 珠梨[そんなお別れも過ぎ去って、夏が終わる。 残暑の抜けきらないままじきに後期が始まって 毎晩のように電話をしては、近況を伝え合う。 後期は意外と講義の数が少なかったこと。 そろそろ研究室を決めなくちゃいけないこと。 彼氏が出来たって報告したら、友達が驚いてたこと。 他にもたくさん、たくさん—— 流くんの方は忙しそうだったけど とりあえず、元気そうで安心した。 秋の連休になって久しぶりに会いに行って あのカフェか、また別の場所に足を運んで。 そんな日々を送るうちに季節は流れていく。 夏にはパパの賛成をもらってバイトへ行ったけど それが過ぎたら今度はわたしの方が 卒業を控えてしばらく忙しくなった。] (170) 2022/08/11(Thu) 1:36:12 |
【人】 社会勉強 早乙女 珠梨[冬になって年が明けて、論文も落ち着いた頃 卒業の前に話をしようと決めたのは 二人で相談してのことだった。 やっぱり最初は気難しい顔がそこにあった。 今までにないくらい、パパと話して緊張した。 だけど流くんと二人で会いに行った後も 何度かパパと話しをして、ママのフォローもあって 「とりあえず、交際は認める。」 ……その言葉に舞い上がった覚えがある。 パパとママに内緒でお姉ちゃんに連絡した日もあった。 「素直じゃないからね、あの頑固親父。」 やけに楽しそうなその言葉に思わず笑ってしまった。] (171) 2022/08/11(Thu) 1:36:32 |
【人】 社会勉強 早乙女 珠梨[季節が巡り、わたしたちは歳を重ねていく。 流くんが大学を出て仕事も決まった頃、 小さな変化が訪れていた。 社会人としてのわたしはパパの会社にある部署で 事務の仕事をしていたけれど 家を出ることはなく実家暮らしだった。 大きな不自由のない生活を送る中で、 休日のママが今までより厳しくなった。 「今までずいぶん甘やかしちゃったからね。」 「家事も料理も出来るようにしておかないと ——お嫁に行ったとき困るでしょう?」 そう言って、少し寂しそうに笑ってたっけ。] (172) 2022/08/11(Thu) 1:36:39 |
【人】 社会勉強 早乙女 珠梨[それから——そう長くはない時が経った、ある日。 ドレスコートのあるお店に流くんと行ったのは これが初めてだったかもしれない。 一日の終わりだった。二人で指輪を選んだ日の。 改まって差し出された銀のリングを前にすれば わたしは晴れやかに微笑みを浮かべて。] ……もちろん。 流くんのこと、世界で一番愛してるから。 [——まるで幸せなジュリエット。 永遠の愛を誓い合うには一歩早いかもしれないけれど でも、そんな日も、きっとそう遠くはない。**] (173) 2022/08/11(Thu) 1:37:09 |
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