人狼物語 三日月国


47 【半再演RP】Give my regards to Jack-o'-Lantern【R18】

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  ……その身体をどうして創造したの。
  
  あんたもしかして。
  こう言う体型が好きなわけ?


[彼女に誘導されるまま
服をやや乱暴に脱がせれば
私と同じように平らな上半身が露わになるか。]


  教えなさい。

  言わないと……。


[敢えて強制の能力を使うこともなく
頭をゆっくりと沈めて、細い身体に唇を当てると
歯で噛み跡をつける。]*

【人】 微睡む揺籃 アリア

[ 本当に子供、という訳めもないだろうけど、水着の話。>>117
 異世界ながらご多分に洩れずファッション関係の技術レベルは現代と変わらないくらいに高い。無茶なデザインでも仕立てられちゃうあたりは現代以上かも。]

 どんなものであっても、必ず着ること、ね。
 約束するわ。

[ あえて能力は使わずに。
 自分の意志で着ることがこの場合大事だと思う。
 すぐに水着のイメージを構築し始めるメイベルを見て、
 どんなのが良いかなと考えた。]

 ……せっかくだから、こっちにはあまり無さそうな……
 ……だけど私が思い描けるような……
 ……あ。あれだ。


[ 思い付いた。もちろんただ見た目通りじゃつまらないし。
 仕掛けも施しておくことにしよう。
 参考にするのは今までに見た薄い本である。]*
(134) 2020/10/23(Fri) 0:34:11
 
 ひゃ、っ、

[ メイベルの雰囲気が急に変わった。
 怒ったような声にあう、って声にならないまま口を動かしてしまう。
 ごまかすようなキスになってしまった。
 後でちゃんと埋め合わせ、してあげないと。

 ――
「恋人同士みたいに」
そう言い出したのは私なのに、
  私まで呑まれてしまっている事には気づかなかった。]

 ……それは……どちらもだよ。
 ……元の身体じゃなくても……気持ちは、続いてるもん。

[ む、と唇を尖らせるようにして言う。]

 
 どうしてって……

[ パジャマに掛かる手を手伝うように腕と身体を動かして、
 脱がされてしまえば少女そのものの小さな身体が現れる。
 問い詰めるような言い方に、メイベルの身体を眺め返した。]

 体型が好きって訳じゃなくて。
 女の子を主人公で書いてみようって思ったの。

[ 教えなさいと言われれば答えは返そうとするものの、
 少し間に合わなかったか肌にちくりと痛みが走る。]

 ……んっ!
 ……本当、だってば……!

[ お返しだ。噛まれたとこと同じ辺りに手をやって、
 指先でつねるみたいにして返す。
 つるり、と肌が逃げたなら、また摘まもうとするのだけど
 メイベルが躱せば撫でるようになってしまうかも。]*

【人】 怪物皇女 メイベル

──浴室──>>133


 それ、どう言う意味?

 あんたの世界はロマー、だったかしら……

[彼女の口から耳慣れない言葉が出て来たので
ついつい気になってしまう。
まだ1週間しか経っていないから
まだまだ彼女の知識というのは新鮮だ。

だというのに私が持つ知識は
大抵アリアは持っているのでやや不公平である。]


  

  …………何?
  その、のぺっとしたの……。


[>>134彼女が作り出したのは
紺色のシンプルなもので。
あまりデザインなども凝られていない。

胸元に、めいべる、と書かれているので
まぁ良しとしましょう。
私の名前を刻んでいるのは良いセンスです。
(135) 2020/10/23(Fri) 1:08:33

【人】 怪物皇女 メイベル


[私は自分で作り上げた>>117水着を渡し
代わりにアリアが作り上げたものを受け取る。
すくーる水着なのだとか。
こちらの世界ではみた事がない。

足を通してから
上に引っ張り上げるようにして肩紐の辺りを
なんとかパチン、と肩にかける。]


  ……
ちょっと小さいわね……




[どうやらやや小さいようで
肉が少し組み込むようになっていた。
くい、と指でお尻の辺りを直せばなんとか整ったか]*
(136) 2020/10/23(Fri) 1:09:37


  ……んっ!

[ぴりり、とした感覚が胸に走る。
私は自分から避けたりしない。
客人で稀な力を持っているとはいえ
肉体的にはただの人間がすることを
私が避けたりするのは威厳が保たないから。]


 この世界で生きていくなら
 もっと大人の女の方が良いと思うけど?

 そうよ、やっぱり嘘だわ。
 あんたはアリアみたいな身体が好きなの。


[仕返しをして来た手を掴み
もう片方の手も掴んで、両手を彼女の頭の上で
ベッドに押し付ける。]



 それなら。

 私の身体だってアリアは好きになってくれるでしょ。



[私はやはり顔を近づけてアリアの間近で言葉を投げた。
その瞳は翡翠の物にどこか
蒼色
が混ざっている。

そのまま唇を重ね合わせると
今度は長い時間、息が苦しくなるほど口を合わせていた。

彼女が動こうとしても
出来るだけ手を拘束したままで。
本気で振り払えば、動けるでしょうけれど。]*

【人】 微睡む揺籃 アリア

――浴室にて――
>>134
[ 想像を凝らすことしばし、私の手元に独特の光沢を帯びた紺色の水着が出現する。白い糸でしっかりした縁取りがされているワンピース型の水着。この世界ではたぶんあまり流通してはいないだろうそれは、一言で言ってしまうと『スクール水着』である。

 ちなみに広げて見れば胸のところに名前用のゼッケンが縫い付けられていて、「めいべる」と書かれている。平仮名だけど読めるだろうか。読める気もするし謎の記号と思われるかもしれない。

 だけど本題は実はそこじゃないのだ。
 薄い本を参考にしたこのスクール水着の材質が何かといえば――
 
触手
なのです。

 普段は休眠状態で普通の水着と変わらない手触りだけど、
 着用者の体温で温められると徐々に目覚めて活動し出すという一品。

 まずはさらりとした粘液を分泌して性感を高めさせ、
 その後に繊毛を蠢かせてわずかずつ快感を与えていきます。
 やがて着用者が汗やその他の体液を滲ませたなら
 それを糧とする触手は正体を現し、犠牲者を責め始めるのです。

 といっても体液を吸い付くされて死ぬようなことはないでしょう。
 あくまで性的な快感を与え絶頂させるのが存在意義の水着なので。
 そう――(2)1d6回くらい?]
(137) 2020/10/23(Fri) 1:18:13

【人】 微睡む揺籃 アリア

 
 ん。これですか?
 スクール水着といって、私の世界の学校――人間の国にあるよね?
 学校の生徒が泳ぐ時に着るの。

 この世界には無いだろうし、って。

[ そういうフェチがあるのは知ってるけれど、
 私がそうでないことはあえて言っておく。
 メイベルと水着を交換すれば渡されたのは>>117
 セパレートの白い水着。にっこり笑って身体に合わせてみた。]

 ありがと。
 フリル可愛いね。それにサイズもぴったり。

[ まずは下から、次に上用、と身につけていく。
 私が仕込んだような変な感じは今のところない。
 もっともメイベルに渡したスクール水着だって、
 着てしばらくするまでは何の変哲もない水着のままだけど。]
 
(138) 2020/10/23(Fri) 1:28:19

【人】 微睡む揺籃 アリア

[ 私が言ったのを繰り返すメイベルに>>135くすっと笑う。
 そういうところは素直なんだと感じてしまった。
 名前が書いてあるのも悪い印象じゃなかったみたいだし。]

 んん、ことわざよ。
 こっちの世界にだってきっとあるでしょ?

 五十歩逃げるのも百歩逃げるのも、逃げたことは同じ。
 略して五十歩百歩、みたいな。

[ これは故事成語だったかな。まあいいや、と脇に置いて。
 スクール水着を着ていくメイベルを見ると>>137
 呟きが聞こえて、苦笑する。]

 あ……ごめんね。
 そいえば私も……スクール水着きつかった記憶、あったなあ。
 胸のところがね。今はこんなんだけど。

[ そう自分の身体を見下ろして。]
(139) 2020/10/23(Fri) 1:38:56

【人】 微睡む揺籃 アリア

[ セパレートの水着で覆われて、
 胸の曲線はいっそうなだらかなものになっていた。
 肩が凝るしじろじろ見られるし、大きな胸を厄介に思うことも
 しばしばだった現実世界のボディが少し懐かしい。]

 でも、似合ってるよ。
 活発な女の子って感じがする。
 身体動かすのとか、好きそうな。

[ 見たままの印象を口にして、戯れに泉の水を手で掬って、
 えい、とメイベルの方へ掛けてみた。] **
(140) 2020/10/23(Fri) 1:39:38

【人】 魔砲少女 シオン

―― 躾タイム ――

[魔砲少女シオンの扱う魔法は極めて大雑把である。
 広範囲を纏めて薙ぎ払う大火力は小回りが利かない。

 >>125足元に積もる星にもべと液が伸し掛かっていく。
 血餓竜は咢を閉じた後もその場に残るのだから当然だった。
 何せ形を崩して周辺一帯をべとべとにしてしまうからだ。

 テレビに映るのは巨大猫に纏わりつく大蛇の如き赤竜だろう]


  それならしてごらんなさい。
  そうする間に綺麗に磨いてあげるから。


>>126時間が切れれば魔法も解けてしまう。
 だからと...は手をめいいっぱい伸ばした]


  はい、これで一度は捕まえた。


[...は身震いする猫娘の脇の下に手を入れると
 強調された胸を鷲掴みにした。
 鷲掴みにしたままに二度三度と揉みしだき血餓竜のべと液をつけてしまおう]
(141) 2020/10/23(Fri) 1:39:47

【人】 魔砲少女 シオン

  い〜い?
  次は必ず捕えてしまうからね。


[テレビに映るは猫をもふる魔砲少女の姿であろう。
 当然猫は嫌がるだろうし周囲は悲惨な有様であろうけれど、
 その様なことは些事とばかりに振る舞う。

 耳元で次回予告を告げると...は猫娘を見失ったろう。
 手に残るは胸の感触だけで機敏な姿となった貴女を見つけることは難しかろう。

 ...は足に魔力を集めると地面を蹴って空に飛んだ。
 飛べば公園が赤いジュルを浴びて酷い有様になっていた。
 逃げ出したリーマンも視界の隅で粘液に纏わりつかれているのが見えたがそれは良い]


  魔法が切れる前に帰らないと……。
  あの子も我儘を言わないで大人しく捕まればいいのに。


[...は眠そうな吐息を漏らすと夜空に姿を消した*]
(142) 2020/10/23(Fri) 1:39:54

【人】 魔砲少女 シオン

―― 自宅 ――

[自宅のベランダに降り立つと丁度魔法が切れた。
 魔砲少女の装いが消え普段着の姿となった。

 ...は手首を鼻先に近づけ匂いを嗅いだ]


  うん、イチゴの匂いがする。
  魚臭くないのは良いわね……べたべたするけど。


[...は窓を開けて部屋の中へと入った。
 部屋は殺風景で最低限の家具しか置かれていない。
 箪笥から着替えを取り出し、ふと視線をあげれば伏せたままの写真立てがあった。

 ...はそれを一瞥するとそのままにして部屋を出た。
 向かう先は風呂場である]


  冷えたし温まってから……。
  そう言えばうちの猫はまた夜遊びかしら。
  父さんも母さんも甘やかしすぎよね。


[...はぼやきながらハチワレのために開けられている窓の傍を通って外を眺めた**]
(143) 2020/10/23(Fri) 1:48:45
[少し冷静になったとは言え酒が抜けた訳でなく
突然膝枕してきた相手にまた笑いが込み上げてくる。

自由人かよ。]

そうそう。ノルマ3つ。

[自分の2つ目を開封しようとした手を止めて
寝惚けながら素直に言う事聞いてる相手を観察する。
やる事分かってんのかなってにやにやしてたら
いきなりこっちのファスナー下げられたもんだから
もうにやにやじゃ済まなくなった。]

間違ってないですけど、ははは。
葛西さん、扱いが雑!

もっと大事に扱ってー

[適当に下着に手を突っ込んで
色気の一つもない手付きで触れるのがくすぐったくて
また笑いのツボが刺激されてしまった。]

[何も分かってない寝惚け顔で俺のを弄ってる姿に
大声上げないように何とか堪えながら笑って
特に止めも手伝いもせずに好きに遊ばせておく。

だって面白いし。
こんな無茶苦茶な葛西さんなんて見た事ない。]

…ふぁ っ

[けど余裕かましてたそこを突然別の感触が襲って
不意打ちすぎるそれに変な声が出て腰が引けた。

え。え?
何で口に入れてんの、この人。]

どんだけ頭溶けてんですか…

[何やってるか、分かってんのかな。
俺の陰茎にしゃぶりついてる相手の髪を撫でながら思う。
お世辞にも上手とは言えないんだけど、
やっぱり男同士だからか時々めちゃくちゃ良い所を責められる。

相手の唾液でびちゃびちゃになって
舌や頬肉から伝わってくる体温に腰が疼いて、
聞こえてるか分からない相手に向かって
時折俺の好きな場所とかやり方を囁いたりして。]

葛西さん、じょうず…
そうやってるの、めっちゃかわいい…

[俺はちょっと物足りないくらいの今ので十分で
この人にフェラされてるって状況の方が良かったんだけど
まあ相手は酔っ払いでこっちの都合なんて関係なくて、
突然俺の陰茎は暖かい所から追い出されてしまった。

けど残念に思う余韻もないまま次のフェーズへ。
恐らく相手が普段してるのと同じ手付きで
俺の感覚とか昂ってくるスピードとかお構いなしに
淫猥な音をさせて無遠慮に擦り上げてくる。]

待って待って。
ちょっ、速いですって…!

[逃げようと思えば逃げられるのに
制止を求める頭とは違って身体は動こうとしない。

気持ちいい。もっと激しくしてほしい、ってのと
彼にされてる時間を楽しみたいって感情が入り混じる。

イきたいのにイきたくない。
もうめちゃくちゃだ。
身体を支えようと後ろに付いていた腕が振るえる。]

[自分の事でいっぱいいっぱいで
物足りなさそうに脚をむずがらせているのも気付かず、
小刻みに弾む息が限界が近い事を知らせる。

もうイきたくないなんて考える余裕もなくなり
早く吐き出したくて相手の手の上から手を重ねて
いつもやってるみたいに一番いいところを責め続ける。]

…っあ、ぅ、っはぁ…

[出るって瞬間、目の前にある彼の顔を見下ろして
薄いゴムで隔たれて外に出るはずのない白濁を
まるで彼の顔にかけているみたいな姿を思い描いた。

大きく呼吸を繰り返して余韻を味わって、
もう一度見下ろした相手がまだ眠っていなかったから]

まず1つ目、ですね。

[転がった姿勢のままの相手の足元に移動して
脱力した彼を仰向けにして強引に下着ごとスラックスを引きずる。

そこは完全ではないけど変化は確かにあって
男のちんこ舐めて勃てるとか素質あんじゃん?とか
エロい事で塗り替えられた頭で考える。]

[一度出して少し元気のなくなった己を
少し締め上げてもう一度勃たせてから再度ゴムを装着。]

こんなのやった事、ないですよね…?

[答えの期待していない問いを投げてから
相手に跨ろうとして変に突っ張るスラックスを脱ぎ捨てた。仕切り直して無防備に転がる彼を見下ろして
この人、こんなんで大丈夫かなってちょっと心配になって
まいいか、今いるの俺だしって変な納得をして跨った。

膝立ちで腰を下ろしたら反り上がった陰茎の先が
ぐいと柔く陰嚢を押し上げて
もう少し力を入れるとずるんと跳ねた。

内股、足の付け根、また陰嚢と
一番敏感な場所だけを避けて擦りつけて遊んで
あんまりふざけてると寝ちゃうかなって時折顔を覗き込んだ。]*

サラリーマン 御門 涼司は、メモを貼った。
(a7) 2020/10/23(Fri) 2:37:50

【人】 ヤドリギの勇者 フォルクス



[ あの時間が嘘だったかのように、旅は順調だった。
 当然のように戦いばかりの日々であっても、自分には“神託の力”があり
 仲間を引き入れながら一つ一つ、着実に聖木の根を巡った。

 高度な擬態で人里に紛れ、夜な夜な人間を襲う獣人を
 狙われそうな村人の家を監視することで発見し、倒して。

 砂漠の国では野垂れ死にそうなところを助けられ、
 お礼に無償で魔族に拐われた姫を助け出し。

 魔物退治は一行にとって日課であり、結果的に多くの人々を救った。
 海の国に至る頃には“刃の勇者”の異名だけが既に到着していたらしく。
 立派な船を譲渡してもらうことが出来たのだ。 ]
(144) 2020/10/23(Fri) 9:44:21

【人】 ヤドリギの勇者 フォルクス



[ ある時、比較的弱い魔物しかいない筈の村で
 民が恐怖し家に閉じ籠もる程の脅威であり、
 村長が必死に討伐を頼み込んできた巨大な魔物だけが ]

嘘だろ……俺の、見間違えか?
        あれは、どう見ても

[ 描かれた筋書きのイレギュラーだったに違いはない。 ]
(145) 2020/10/23(Fri) 9:44:40
[ まるで頭髪のようだと思った。
 滑らかな銀の毛なみが、頭頂部の長角の間だけ色が変わっていた。

 見間違えだと信じたかった。
 その部分が乱れると、額に刻まれた紋様が垣間見えた。

 黒い痣のような、複雑に描かれた──── ]

違う、魔物に御印があるわけがない……!

[ そんな否定は言葉ばかりだった。
 生まれたのは、信仰で抑えきれない疑念。

 胸の中央、その奥の奥で
 今も神託の実が、あの赤い姿で脈を打つ。

 魔物の血と人々の称賛を浴びている日々では、
 意識から遠ざかっていたその感覚が蘇る。
 まだ消えてはいない傷跡が、痛覚を刺激し主張する。 ]

【人】 ヤドリギの勇者 フォルクス




   「ねえフォーク、まだ本は読み終わらないの?
    久しぶりの街なのにつまらないわ、わたし。」

[ ────その出来事から習慣が増えた。

 人里に立ち寄る度、貴族や長老の家に足を運んで
 歴史、勇者、それに教会が関わる本を読ませてもらう。

 世界を背負う勇者様のお願いだ、
 先人から学び、自身が魔王を倒したいと語る若者だ。
 誰もが快く受け入れ、自ら棚を漁り望んだ本を見つけてくれたけれど
 仲間達にとっては退屈だったのだろう、いつも不満を漏らしていた。 ]
(146) 2020/10/23(Fri) 9:45:15

【人】 ヤドリギの勇者 フォルクス


[ 女神に選ばれし者は本来、勇者もしくはヤドリギの勇者と呼ばれるが
 危険な旅路に生きる彼らの命は非常に儚く、
 民一人の一生の中で何度も代替わりが行われる。
 故に神託により身に宿った異能を元にした名を、
 人々は生まれ散ってゆく勇者達の識別名のように使う。

 フォルクスと語感が似ているから、
 フォークを床に落とした時に初めて力が表に出たから。
 仲間達に付けられた愛称のほうが自分にとっては身近だったけれど。

 食器の名前で呼ばれるのはあまり良いことじゃないと思う。
 実際、嫌がってみせたことはあった筈だ。

 でも、楽しそうに笑っているから
 勇者ではなく自分自身への呼び名だから、やめさせなかった。 ]
(147) 2020/10/23(Fri) 9:45:43

【人】 ヤドリギの勇者 フォルクス


[ 仲間達も決して、楽な立場ではない。
 十三の根、十三の教会。
 それぞれで仲間を得れば大所帯になる筈の一行は、
 多くて七人、少なくて三人。殆どは四人か五人程度。

 ……多くが旅路の途中で倒れ、或いは心が折れ故郷へ戻り
 時に立ち寄った土地で出会った民をそこに留まり守ることを、
 決断する者も中にはいたのだ。

 勇者を騙ったり、自らが取って代わろうとする者が現れないのは
 教会の管理が徹底されていることや背信行為である部分よりも、
 どれ程鍛錬しても神託の異能には届かない事実が大きい。 ]
(148) 2020/10/23(Fri) 9:46:00

【人】 ヤドリギの勇者 フォルクス


[ 始まりの勇者は、そんな勇者達の殆どより強かった筈だ。
 世界に光を取り戻し、根絶に至らずとも生き残った魔族を追いやり
 絶滅寸前の人類を現在の繁栄に導いたのだから。]

なのに、何故……

    「ねえフォークってば、フォークー!」

[ 何故、彼がどのような人物だったのか記録されていない?
 生い立ちは、性格は、容姿は、勇者になる以前の職業は?
 
 そもそも女神歴に至る前の歴史は何処だ、
 闇に奪われる前の世界はどんなものだったのか?

 仲間達はこの疑問を理解しなかった。
 殆ど魔に支配されていたのなら、過去の記録が失われても仕方ない。
 自分達のするべきことは歴史の研究なんかじゃない────

 正論ではあった。
 それで納得するには、教会の存在がネックだった。 ]
(149) 2020/10/23(Fri) 9:46:22

【人】 ヤドリギの勇者 フォルクス

 

[ 女神歴の歩みと共に在り続け、遥かなる伝説を語り継ぎ
 聖木と勇者を管理し続けたというのに。
 そんな連中が始まりの勇者のことすら記録出来ていなかった?
 彼亡き後教会を立ち上げたのは一体誰だというのか。

 勇者、勇者、勇者。どいつも同じことばかり口にする癖に。

 民は誰も神託がどんなものかすら知らない、
 どのような原理で全員の能力が違うのか、誰も説明出来ない。
 ただ口を開けて潰えては芽生える様を眺めている。 ]
(150) 2020/10/23(Fri) 9:46:37



  「もうやめておけ、余計なことを考えるから
      そうやって身体までおかしくなるんだろうが。」

[ 何も仲間達は不理解だけで否定しているわけではなかった。

 痣の発熱と体調不良が始まったのも、実らぬ調べ物を始めた頃から
 ただでさえ発動に激痛を伴う力、無駄に体力を奪われるのは辛かった。

 心配してくれていた。俺達はきっと、本当に仲間だったと思う。
 それくらいは信じないと、あの日々に救いが見えない。 ]

【人】 ヤドリギの勇者 フォルクス


[ 俺達は世界中を巡った、
 いつしか身体は随分逞しくなり幾つも年を重ねていた。

 望んだ情報は、その何処にもありはしなかった。

 全てを知ることになったのは、魔王領に踏み入りついに城に辿り着き

 ────魔王と刃を交えた後のことだった。 ]
(151) 2020/10/23(Fri) 9:48:36
 




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