人狼物語 三日月国


77 【ペアRP】花嫁サクリファイス 弐【R18/R18G】

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【人】 鬼の花嫁 千



[朽ちた穴を板で塞いでいるような廃寺の中はとても寒い。
座敷牢は、陽が入らないがしっかりとした家の中だった。

それでも、千にとってはこの場所のほうが好ましい。

いつも共に食事を摂る、かつて像が置かれ経を唱える為に使われていた広い部屋の中。
長らくしまいこんでいたあの白い着物を纏った上に、更に外套を羽織り
燃えた石炭を、灰が入った火鉢の中へと火箸で移していく。

鉄瓶で湯を沸かすのは、鬼が帰ってきてからだ。
時折灰をならし新しく炭を運びながら、火鉢の前で手を擦りその時を待っていた。]
(54) 2021/07/01(Thu) 1:57:59

【人】 鬼の花嫁 千



[──待てども待てども、その時は来ない。
陽は既に暮れようとしていた。

まさか自分のように子供が襲われてしまったのだろうか。
見つかっていないなんてことは、まさか無いだろう。

いくら送って行くとしても、怯えられたとしても遅すぎる。
鬼にとっては庭に等しい筈の山、理由の分からない不安。

今更飛び出すことも出来ず、もどかしさが胸に渦巻くばかり。]
(55) 2021/07/01(Thu) 1:58:12

【人】 鬼の花嫁 千



[そんな時に戸口が開く音がすれば、何の思考もなく喜んでしまう。

立ち上がり、直ぐに迎えに行ってしまう。


最初から迷子などいなかったなど、鬼すら知る由もないことだ。]
(56) 2021/07/01(Thu) 1:58:23

【人】 鬼の花嫁 千



 紅鉄様……!随分遅く……

[その時の千は、鬼子であった男は

まるでらしくなく、ただの人間みたいに笑みを浮かべていたのだろう。]
(57) 2021/07/01(Thu) 1:58:36
「何故だ……何故、生きている?」






    ッ……

[だが、立っていたのは待ちわびた鬼ではなく
大鉈を携えた中年の男、招かれざる客。

男が薬屋の店主であるともその娘達に起きた悲劇も、鬼に引き合わされず語られもしなかった千は知らないが
開いた瞳孔や発した言葉、生き物としての本能の警報が危険をありありと伝えてくる。

戸口は相手に塞がれている。後退るしか出来ない。
台所にある戸から外に出られる、逃げる隙を見つけなければ──]




「何故、お前だけが!」



    あ゛……
       
あ゛あ゛、あ゛ぁぁっ!!


[振るわれるのは想像したまま。
避けようと身を逸らせた時、起きたことは想定外。

嫌な音を立てて失われた視界の半分。
叫びに近い悲鳴を上げながら蹲り、たまらず熱と激痛を発する部位を手で抑える。

千はただの人間だった。良い家に生まれ、閉じ込められてもその中にいた。

こちらに殺意を持った相手との戦いの術など、持っていない。
伯父に振るわれる暴力は拳か足で、気絶すらしない程度のものだった。]




「鬼の子がのうのうと生き延びて、
 何故うちの娘達が死ななければならなかった!」


[その腕を男が掴み剥がし、床へと引き倒す。

最早千に出来るのは、呻き叫びながら罠に掛かった獣より惨めに無意味に身を捩り続けることしかない。

そこからはされるがままに、激情を吐き出され引き裂かれてゆくばかりだった。]



[やがて声すら潰えてゆく。
陸に上げられた魚のように振り下ろされる大鉈の動きに重なり身体を跳ねるばかりの、獲物。

獲ってきた獣を見て喜んでくれた記憶が過ぎったのは、走馬灯なのだろうか。
紅鉄坊との日々は、やはり鬼の子なぞには過ぎた幸せだったのだろうか。
こんなことになるなら、やはり喰らわれたら良かったのだろうか。

男の憎悪の叫びも与えられる痛みも、今は遠い。]

[鬼子の残る左目から流れた涙は、すぐに紅に混ざって分からなくなった。]



[がらりと色彩を変えた空間、動く者は何処にもあらず

誰もいなくなった部屋で虚しく音を立てる火鉢の熱は、開かれたままの戸から吹き込む風で意味を成していない。

横たわり、その寒さに晒されている男の上下する胸の動きは眠りの最中よりずっと微かなもの。
老人のような白髪は身体や部屋と同じく斑に紅で汚れ、乾き始めている。

命がかき消えるまで、残る時間はもう僅かだろう。*]

【人】 鬼 紅鉄坊

「帰れ、今すぐに!」
(58) 2021/07/01(Thu) 2:02:10

【人】 鬼 紅鉄坊



[ 人の善意を信じる鬼は、何の情報もなく未だ彷徨い続けようとしていた

 何処からか怒号のように響き渡る、
 育ての父たる男の声がその歩みを漸く止める。

 直ぐに同胞が狼狽え囁き合うような気配を、あちこちから感じた。 ]

まさか……

[ 鬼は漸く気づく。
 山に棲まう妖らにとっても想定外の、非常事態が起きている。

 迷子など、何処にもいない。 ]
(59) 2021/07/01(Thu) 2:02:28

【人】 鬼 紅鉄坊



[ 輿入れの季から時は過ぎ、
 鬼の知る彼らしい振る舞いをしていた薬屋の店主。

 その傷は決して癒えないものだとしても、
 裏で何を考えていたのか、思いもしなかった。

 体躯に似合わぬ速さの走りが、鬼の焦りをありありと表す。
 己を傷付けることなど無い枝や草など押し退け、
 道無き道を駆け、最悪の想像を払う為に寺を目指す。 ]
(60) 2021/07/01(Thu) 2:02:43



なんだ、この匂いは……

[ 酷く食欲を唆る。濃すぎる血の芳香だ。
 門に到達する前から、強く鬼の鼻腔へと届いた。

 ほんの一時、指から流れる一筋を舐めただけの
 千の血を思い出すことは、流石に無い。

 だがこの状況で嗅ぐそれは、不穏を煽るに充分なもの。 ]

千!!


[ 開かれたままの戸が、淡い希望を握り潰す。
 それでも、それでも、どうか応えてくれと名を叫ぶ。
 何も、返ってはこない。

 駆け上がった石段の先で、見えたもの
 ───季節外れの梔子が、紅い世界に散っていた。 ]



千……ああ、千!

何故、どうしてお前が……

[ 衝撃でぐらついた視界、なんとかよろめきを堪えて戸を潜った。

 込み上げる本能への嫌悪で、胃酸がせり上がる。

 抱き上げよく見れば、片目から顔に掛けて傷つけられている。
 外套の前を開けば、白い着物が無残に色を変えている。
 まるで自分と対照にされたような傷の他にも、
 酷く虐げられた跡が身体中に存在していた。

 刃物を使ったのだろう。同胞の所業ではない。
 これはやはり──薬屋の店主からの、村人からの報復だ。 ]



お前は何も悪くないのに
全て、これからの筈だったのに……

[ かつて同じであった人の子を喰らい続ける同胞と、
 彼らを見捨てられず約束を取り付けた自分に罪はあろう。

 それでも千は無関係だ。
 村で千が何をしていても、鬼子と呼ばれるに相応しい悪人でも
 花嫁たちは彼のせいで死んだわけではない。

 報いを受けるべきは自分だ。
 村人を飼い殺すような契を押し付け、長きに渡り花嫁を送り
 今更全て捨てて千と外の世界へ向かおうとしていた鬼だ。 ]



千、死ぬな……
私を置いて行かないでくれ……


[ 微かに息があることに気づいても、鬼の声は絶望に震えている。

 血が足りない。傷が多すぎる。

 収穫した実は全て薬屋に渡した。
 対価は後日、寺まで届けられる筈であった。

 約束の傷薬も、“これからの為”求めた止血の生薬
 ──梔子の薬も此処にはない。

 血に塗れた愛しい唯一に、何も出来ない。

 命が、消えてゆく。このままでは、千は死ぬ。 ]**

【人】 水分神

 
[妾はずぅっと嫌だったのじゃ。

 人の子を気に入ってしもうた

 その先に

 必ずきたる別れのことが。

 最初から近づかなければ良い。
 そう自らに思い聞かせてきたと言うに。]
 
(61) 2021/07/01(Thu) 2:32:25

【人】 水分神

 
[どうしようもなかった。

 その男は、料理がンマかった。
 掃除が完璧じゃった。

 我儘な妾に懲りず呆れず
 笑顔でついてきおった。

 優しかった。

 単なるご機嫌取りじゃと思うて
 抑えようとしても抑えられぬほど
 まいにちが嬉しさで満たされてしまったのだから。]
 
(62) 2021/07/01(Thu) 2:32:29

【人】 水分神

 
[頼み事を投げ出し
 村に逃げ帰ってくれていたらと
 考えていた一方で

 いいや逃げ出してしまう様な
 お主ではないと確信する妾もいた。

 故にこそ
 行かせてはならんかったのじゃ。]
 
(63) 2021/07/01(Thu) 2:32:49

【人】 水分神

 
[後悔の念が喉を震わせる。]


   
ひっぐ、うっぐ……いや、いやなのじゃぁ……



[自分の声がうるさすぎて
 話しはじめは聞き漏らしてしもうた。>>7
 
(64) 2021/07/01(Thu) 2:32:56

【人】 水分神

 

    ……う?


[遅れて気づけば、拘束を少し緩めた。>>8
 腕の中で彼の向きが変わる。>>9


    お主……っ、あぁ……!


[顔色は……悪くない。
 命を繋ぎ止めることが叶ったのじゃろうか。

 ────いつのまに妾にそんな力が?

 そもそも死にかけておらぬとか知らぬので。]
 
(65) 2021/07/01(Thu) 2:33:33

【人】 水分神

 
[妾を置いて行かなかったこと。
 存分に褒めたい気分じゃが
 彼は妾に感謝を伝えてくる。]


    そうかそうか、役に立ったか……

              はっっ


[懐剣を差し出されれば今の体勢────、
 抱き着いていることを思い出す。
 慌てて身体を離して、両手で受け取った。>>9

 妾は、なんちぅことをしていたのじゃ……!]
 
(66) 2021/07/01(Thu) 2:34:10

【人】 水分神

 
[心の中でぎゃあぎゃあ騒いでおる間に
 彼は自身の腕に何かを見つけた。

 妾もその視線を追い────]


   (ひっ)


[なななんでそれが、と
 止まっていた涙が目元へ集まった。]
 
(67) 2021/07/01(Thu) 2:34:22

【人】 水分神

 
[どうして、じゃと?>>11
 とぼけおって。
 懐剣を仕舞い、ぼぼぼっと熱くなる顔を手で押さえた。]


    〜〜っ
    白々しいことを言うでない……っ

    村の者なら知っておるじゃろう
    其れは我らが心を寄せた証


[つまりふぉーりんらぶとゆーことじゃ!]


    認めたわけではないからな……!
    妾のもうひとつの
    くーるでごーじゃすでびゅーちふぉーな姿を
    身に宿したからと言って
    調子に乗るでないぞ……!


[元は余所者であったと妾は知らぬので。
 村人から聞かされていても聞き流しておったので。

 べらべらと語 るに 落ちるのじゃ。]
 
(68) 2021/07/01(Thu) 2:39:35

【人】 白竜 ヤオディ

― 祝言 ―

[花婿は困惑していた。
夜ごとに花嫁に抱きつぶされる。それはいい。お互いの承知の上でのことなので。それに体力もついてきて、平気になっている自分もいる。

でもって、かんぅの希望で祝言を上げるというのもいい。
しかし、かんぅが花嫁衣裳なのはどうしてだろう。
いや、かんぅが花嫁であるというのは、最初からそうではあったのだけれど、日々、これでいいのかという疑問がわいてくるのだ。

そう。夜な夜な抱かれているのは自分の方だったから。

これで合ってるの?
余の人間世界の知識が間違っておったのかの?

疑問符だらけになるのだが、かんぅ本人が堂々としているので、そうなのかこれでいいのか、とその度に思い直す。

元々、祝言を上げるというのは人間の習慣であり、魔物であるヤオディにはそのような風習はまるっきりわからない。

白い花嫁衣裳のかんぅに合わせて、こちらも白い紋付き袴を着ている。元々色素が薄い顔立ちに髪色なので、様になってはいるだろう]
(69) 2021/07/01(Thu) 13:24:51

【人】 白竜 ヤオディ



 して、これはどうすればよいのかの?


[しきたりなどがわからず、かんぅに聞くしかないが、花嫁の背中に青龍偃月刀がある時点で色々間違っていることを、花婿殿は気づかなければならなかったのだが。
祝いの酒をふるまわれ、一息に飲み干すと、その飲みっぷりに、やんや、と拍手喝采がわく。
頬が赤く染まり、ほぼ白一色の花婿のそこだけが赤くなり、ほわっと花が咲いたようである]
(70) 2021/07/01(Thu) 13:25:12

【人】 白竜 ヤオディ


 のぉ、花嫁どの。


[皆が祝いだと騒ぐ中、花嫁ににじりより、そっとその手を握る。
とろん、とした目でかんぅを見てその耳に囁きながら、かんぅの花嫁衣裳の中に手をさし入れた。
彼が穿いてないだろうというのは知っている。だっていつものことだから]
(71) 2021/07/01(Thu) 13:25:46
 




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