[ 隠者との別離が決まり、女教皇の決断が情に流される前にと決行された後に、わたくしはひどい不安と後悔に襲われました。
まだ諦めるには早かったのではないか。
いや、隠者はわたくしの言葉も聞き入れられなくなっていたから決断の有無に関わらずわたくしたちはもう"おわり"だったのだ。
"おわりにしたのは、誰?"
胸をかきむしりたくなるほどの悪寒に震えながら頭に思い浮かんだのは、魔術師。]
(いつものように楽しく話せたら)
[思いながらもわかっておりました。
楽しく話せる権利などわたくしにはもうないことを。]
[隠者を失ったわたくしは己の後悔に苛まれて最悪の思考になってしまったのです。
わたくしが思いを寄せ、わたくしに思いを寄せてくれた方の思いを無碍にしてしまい距離を置かなければと思いました。
わたくしだけが幸せになるわけにはいかないなどと、独りよがりで身勝手なことを。]