人狼物語 三日月国


113 【身内】頽廃のヨルムガンド【R18G】

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「ぎっ、あ”……ッ! うぁあああっ!!」

左の太ももに鋭く冷たい感覚、次いで我慢できない熱さが迸った。
噛み合わない歯の間から悲鳴が上がって、
声が途切れる前に次の熱が襲いかかってくる。

『いつまで意地をはっていられるか見物だな』


見えない人影から囁かれる言葉が頭に入ってくるこない。
ただ、この苦しみを感じないために必死で彼は意識を自ら切り取った。

(はやく、師の元に帰りたい。主人に会いたい)

この口を開かないために、死なないために、
そして――己を保つために。


片足の感覚が無い、片腕が捻られて歪んでいる。
背中がしびれて、どこの皮が残っているかも定かでは無い。
中身は無事だ、呼吸は出来る。
喉が詰まっている、泡のようで口の中が気持ち悪い。
何度打たれたか、腰が酷く重い。
このままじゃ走って逃げることも叶わない。


頬を、顎を、太ももを伝った体液も乾ききり、
文字通りに目に光が差し込まなくなった頃。

彼の耳元に、地から湧くような声がした。


それは、目の前に居た厭らしい男の影であったが。
それは、気まぐれな祝福という名の呪いであったが。

影は青年に話しかけた。

―――世界の影に、闇に潜む者にならないか。


(この状況から逃れることができるのなら。)

―――見合う対価は、お前自身。


(***の?)

―――髪でも、爪でも、渡した対価は二度と戻らない。


(それならば、***の命以外の全部をあげます。)


目に入る世界の半分、片方の瞳を奪われた青年は姿を溶かす。
彼を探す慌てる声に耳も傾けず、腕を外し、
おぼつかない足取りで外へと出ればまぶしい薄暗い朝日が迎えた。


ここまでは、見事な生還劇と言えたのではないでしょうか。

青年は影を操りさえは出来ないものの、
見えない姿で悪さをしながら生き延びることが出来ました。
彼を襲った男の姿が見えたことから、
封じ込める魔術があると知り、アクセサリー、衣類を試し、最終的に帽子に影をいれることで落ち着いたそうです。

さて、そんなノアベルト、と
掃除屋を名乗るようになった彼は。

その頃からうまく表情が作れなくなっていました。
辛いと嘘でも思えず、苦しげな表情も演技すらすることができません。

そんな男にとって尋問は、
後遺症もなく過ごしたかった環境に不都合であり、結果。
見るにも耐えない姿になるまで、―――というのは嘘であり。

そういう、ことにした
を流しました。


実際、オーウェンの部屋の前に、
いつかの予告通りの大量の血痕と、何故か猫じゃらし。


ノアベルトが借りていた酒場の一室の私物はなくなり、
どうしてか贈り物にしか見えない花の籠が置かれていたことから、

彼が大怪我を負い、
人前に出られない姿である噂が蔓延りました。


それは半分本当であり、半分偽りの噂でした。


男が尋問を免れたことも。
他の彼らと同じ拷問に合わなかったことも。
ほとんどの人物の耳には入らないことでしょう。

首輪を付け、傷と痣が目立つ体で酒場に駆け込んできたアンゼリカは、酒場の群衆のざわつきとどこからか聞こえてくる噂から、師匠の身によくないことがあったのではないかと予感する。彼に何があったかは、知る由もない。

「せ……せんせ……。ノアせんせ、どこ……。」

必死に辺りを見回すも、当然その姿はない。
よろよろとその場にへたり込み、誰にも聞こえないような声で呟く。

「やめて……。もうこれ以上、わたしの……
 大切な人を、傷付けないで……。」

「わたし良い子にしてますから」、とお祈りをしている。その対象は神様ではないのだろう。


「その方が見やすいし、声も聞きやすいでしょう」

貴方の当たり前に自身の当たり前を突きつけて崩している気もする。それはそれで良くない事でもあるのだろう。
けれど、やっぱり見限ったり切り捨てたりなんて事はできないだろうなと思うのだ。

「私は意外と寂しがり屋なものでして。
だから隣にいて頂けると、助かります」

視線を下ろした時に誰もいないと、寂しいじゃないですか。
命令のようにもお願いのようにもとれる言葉と共に、そんな言葉を零した。


「…………。寂しがり屋。そうか……」

ふ、と笑い声のような吐息。

「貴方が、そう望むのなら、いなければ、ならないな……」

となりに。やはりどこか居心地のわるさのような、戸惑いが
なくなったわけではないけれど。そう命令されてしまっては、従うほかない。

「……ヘルの望む『より良き日々』とはなんだろうか」

ふいに浮かんだ疑問を投げかける。

「もしこの街がきらいで、壊してしまいたいと、自分の良い日々だけを願う人が革命軍にいたとしたら、どう思う?」

貴方はそれでもあちら側の味方でいようと思うのだろうか。

「そうですとも」

大真面目に頷く。
―――投げられた質問に、緩んでいた口元が微かに歪んだ。

「飢えない事。寒さに震えない事。
病に怯えない事。太陽の下で歩める事。
……皆平等にとは言いません。けれど下層市民が、もう少しマシな生き方ができればいいと思うのです」

『──ある者は、この街への憎悪から。』

誰かの言葉を思い出す。この街はそんなにも憎まれていたか。

「私、この街は意外と嫌いではないのです。
だから、壊されるのは困りますね。自分にとっての良い日々というのも、きっと破壊した上で行われるものでしょう。

……革命軍全体がそう考えるようになったなら。
私はあちらの味方ではいられなくなるでしょう」

政府側にもなれず、革命軍側にもなれず。
そんな立場でやれる事なんて高が知れている。

「まぁ、足掻いてみますよ」

それでも黙って見ている事は、きっとできないだろうから。

「…………そうか。
 貴方は、この街が、きらいじゃない、と」

ガルムはこの街が好きかと言えば、わからなかったものだから、同意をすることはなかった。今日のメシも満足に選べないような男は、人の役に立ちたいのだって、それ以外の生き方を知らないから。

「おれも、下層市民が、誰かが、救われることはきっと喜ばしいことなのだろう」

「……けど、同時に、壊されようが、それで救われる誰かがいるなら、それでもいいと思っているおれは、どこか、おかしいのだろう」

政府側でもない、革命側でもない、うつろな存在。
番犬は、はじめてあなたとは明確に違う意見を言った。

「……」

「検討は、ついてきましたが。
今日は
エアハート
を調べてきます」

/* 
先に占い先相談失礼します。そろそろフラグを圧し折りたいPLより

【人】 大道芸人 チェルシー

「カニさん行くんですか〜?そういえばチェルちゃんも、カニさんについて気になってることがあるんですね〜……
 カニさんの脳みそがカニミソさんじゃないなら、本当のカニさんの脳みそは一体何なんでしょうか!?!?
 チェルちゃん、好奇心が爆発しそう!カニさんは可愛そうですが……リーゼちゃんに脳刺してみて欲しいですね、脳!」

ひょっこりと宿に顔を出している少女は、やんややんやと口を出す。
役人の話題には触れない。自分は狙われる側だとわかっているから。


「というわけでチェルちゃんも見に行きたいですね、見に!出来ることはと言えばフェリちゃんの曲に合わせた芸とか、囮とかですけれど!」
(24) 2021/12/14(Tue) 14:26:31
「ああ……わかった。では、おれは
チェルシー
を探ろう」

さて、これもいつまでつづくのか、次は誰が連れていかれてしまうのか。せめてそれが、貴方ではないことを、祈る。

【人】 大道芸人 チェルシー

「わぁ〜いさすがリーゼちゃん度量がBIG!
 そこしびれあこがれついていくっ!

 チェルちゃんも一応冒険者ですからね〜!
 切った刺した張った張ったは不得意ですが……
 身体を使わねばならない時がありますとも!
 それに最近全身を輝かせる芸を習得しまして……」

そんな感じでカニパ(本人呼び)に付いていくのであった……
(25) 2021/12/14(Tue) 18:06:39
戻ってきた次の日のお昼ごろ、酒場に姿を見せました。

 
「ああ、問題ない。
 穏便に済んだ。報告する内容も特段ない。

 むしろ穏便じゃないのはお前の方だろう。
 下手にお前が動いても半端になってしまいだと思うが。
 上手くやれる相手を見つけていると言うなら別だ。

 野良猫、お前はどうだ。
 正直な所、俺は少々気分がすぐれない。
 それこそ穏便に終えたのを滅茶苦茶にしかねない。

 ……誰でも良いと言うなら動けるがな」

/*
噛みに悩む狼窓ですわ。私、凶狼なので仲間噛みもできますけど、噛む理由がまだ思いついてないので、何か提案あればそれも選択肢として使える、とお書きしておきますわ。担当者も悩みますわね。

「本音を言うと、吟遊詩人をいきたいんだけど……
 奴はコネで護られてるフシがあるからにゃあ。
 全く、好きに尋問もできないなんて。
 中間管理職はいっつも貧乏クジばかり引くにゃ。

 ……接点があるところからいくならミズチでいく。
 でも、それは積極的な理由じゃないにゃ。
 だから誰か浮かんだらそれでいい、にゃん」

「……この後の身の振り方は、考えなければな。
 ここから連鎖して、とかお話にもならない」

/*
こちらも似たようなもんです。一日延長して助かった……と思いつつ、暫定の相手は↑言っておきますね。

外れた手錠を壁に投げつけた。

「このような場所でも、故郷というものなので」

ロクな場所じゃないとわかりながら残り続け、愛想を尽かして出て行くのではなく変えていけたらと願った程度には。思うところがあったようだ。

「……いいえ。おかしくはありません。
皆救われるおとぎ話なんて、現実で起こりうる事はないんですから。
どちらにも救われる者がいて、どちらにも傷つく者がいるでしょう。
私が片方を選択したように、貴方はどちらでも構わないという選択を行っただけです。

……ガルムの意見が聞けて良かった。
私の選んだ道が誤っていても、貴方を巻き込まずに済みそうだ」

チェルシーは、今日の風さん………………………騒がしいですね…………………………と言った。
(a36) 2021/12/15(Wed) 0:12:54

ぼうっとお花を並べています。

『人皮綴』が逮捕された事を知った。

「流石は〈骸狩り〉……仕事が早いのね」

同じ死霊術師である〈人皮綴〉が逮捕されたことに、にべもなく。
むしろ、あんな輩はそうなってくれて清々すると言わんばかりに。

「……何があなたをそうさせるんだか、ご苦労なことだわ」

メモを貼った。

メモを貼った。

【人】 大道芸人 チェルシー

#蟹討伐

「………今日のカニさん………………
          騒がしいですね…………………」

今日のも昨日のも無いわけだが。
小娘は首を0度に曲げ、天を衝くと言わんばかりの"壁"を前に、ぽつりと呟いていた。

「お二人組なんて言ってましたっけ?
 複数人でご来場の際は言って欲しいですね〜!
 心臓が口からまろびでるかと思っちゃいましたよ〜!」

普段ならそのまま後ろにゴチーンと倒れては一回転する芸をしている所だったが、もはやそれを見る誰かもいないだろう。目線は皆が皆、前だ。

「流石にヤバいなあと思ったので、チェルちゃん見守ります!
 フレーッ、フレーッ、リーゼちゃんーーーっ!!!!」
(28) 2021/12/15(Wed) 1:10:49

【人】 大道芸人 チェルシー

大怪鳥程度なら相手が出来た。砂上船での露払いも担っていたかも知れない。
けれどこれは無理だろうと思って。一介の芸人風情なら、戦いを見守り、勝利の跡に芸を披露するぐらいでいいかと思って。
でも、


「あ、……」


鋏が振り上げられた時の、冒険者らの動作で、
”ああ、あの人はダメだな” ”避けられても、あれじゃ”
そう勘付いてしまって、気付いた時には、空に踊っていた。

誰も見ていない間に、溜め息だけ零す。ごく短い間のことだ。

(29) 2021/12/15(Wed) 1:12:08
 レイ様
貴方に声を掛けられて、少し遅れて反応を返します。
ふわり、と笑顔にはまだ疲れが残るものの 以前のように振舞おうと努めている様子です。

「あ……は、はいなのです。
 ごめんなさい、ぼーっとしてたのです。

 えっと、どのようなお花をお求めなのです?」

勿論、希望がなければお任せでも構わないようです。

【人】 大道芸人 チェルシー

「〜〜〜〜なんて言いましたがやっぱ我慢できません!
 チェルちゃんもやりま〜〜〜す!!!!!!!!!!」

倒れ込むように。
空を舞って、一回転。着地。駆ける。
馬はいらない。馬術は知らないし、速さが一番の取り柄だ。

音が響く。揺れで跳ねる。
駆けて、地割れにもつれた一人の元へ。
種も仕掛けもある速度。

「躓いちゃいましたか?人間誰しも躓くものですね〜!
 でも立ち上がるのが人間の資質なんで、すよっ、と……」

そしてチェルシーは、なけなしの力と器用さで手早く、
手早く……

「抜けませんね!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

抜けませんでした。
(30) 2021/12/15(Wed) 1:27:32

【人】 大道芸人 チェルシー

雷鳴の音が響く。あと近くですっげえ貫通音聞こえた気がする。ついでに早く抜け!って言われてる。

「お太りのお友達ですね〜!
 ちょっとダイエットとかしませんか?ダメですかっ?
 いやこれちょっとほんと……」

やっぱこんなこと、やるもんじゃないな、と思う。
今もすごい罵倒されてるし。小娘がふざけんな速くとか。


──でも。良かったことがあった。
力を込めて抜こうとする、その時に、見上げた光景で。目の前の人物が慌てている所で──
チェルシーは見た。一番の特等席で。
一際大きい破砕音と、良く知る声。


ああ、あれが──カニさんの脳みそなんだぁ……
チェルシーは、呆然とそう思った。
(31) 2021/12/15(Wed) 1:28:24
 レイ【3日目時空】

「……ええ、舌は変わってないわ。今も」

旧知の仲には、ほんの少しだけでも皮肉気な態度もなりを潜める。
傷口に沁みるのだろう、注文された飲み物はゆっくりと口にする。

「……でしょうね。構わない、これは……少し零したくなっただけ。

 けれど、騒ぎが収まるまでなんて、待っていられないわ……」

 スカリオーネ

「必要だったから、ね……」

ふぅん、とその言葉の奥にあるものに想いを馳せながら、反芻する。
テーブルを指で叩く姿を一瞥してから、視線を宙に浮かせて。

「……教えたふたりは"はずれ"だったのかしら?」

 
「……随分、…いや…
 …俺は現状無理に動く理由は無い。
 後のことはあんた達に任せる事としよう。
 任せきりにはなるが、新参者らしいと言えばらしい有り様だ」

「言うまでもないが、向こうにあんた達の事は吐かないさ
 こっちに構わず為すべきを為すといい。
 口を噤んだところで、バレる時はバレるだろうがな…」

/*
たいへんおそくなりました。
わたくしグチャグチャお嬢様、襲撃先も襲撃もお二方にお任せ致しますわ。
正直延長が無ければ終末(オワ)ってましたわ。
ギリギリでいつも生きていましてよ…

その夕方に『いる』。たしかにそこにいて鈴の音を鳴らしている。だが姿を現さない。

姿を現したくない。

「そうか、……。だが、おれは、貴方の味方だ
 それは今も変わっていない。
 何が正しくて、何が誤っているかなど、わかりはしないが」

「──故郷、だから?」

よほど思い入れが強い場所なのか、と。

「なんですか……」そのへんから声が聞こえる。

 
/*
時間が 時間が足りませんわ!!
暁月卿オーウェンお嬢様に噛みをお願いしてもよろしいかしら…!?

ノアベルトの声に顔を上げた。

/*
構いませんわ。参りましてよ〜

 エドゥアルト

「……あ〜、エドゥアルトは目がいいですね〜……。
 敵にしたくもなりたくもありません。
 これでもモンスターにはほぼ見つからない奇襲100%の姿なんですよ」


気配がするから見ていただけだ、とすぐに判断すれば気が抜けたように机にへばりつく。
やってきたチキンの皿が手に当たり、おもむろに手を伸ばせば、握った手元からその肉が周りには見えなくなっていく。
あとから投げられたのはきれいにしゃぶり尽くされた骨だけだ。

カラン。
  
「ありがたいことに足と腕、その上首までつながっています。嬉しい温情ですね本当に……」


声が小さい。
見るからに、見えないが、元気がない。

 レイに銅貨を一枚投げた。「ありがとうございます……」