人狼物語 三日月国


123 【身内RP】夜見の城で夢を見る【R18G】

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現在の生存者は、イクリール、スピカ、ウミ、ミズガネの4名

【人】 彷徨民 ウミ

>>18 ミズガネ
『ひとはしっぱいからまなぶでしょう?』
『――そっか、そっか』
『みつかっているならよかった』

失敗を一言で言ってしまうには大きすぎる気もしますが、ウミは世間話をするような軽さでそう返しました。
最近でも昔でも、なくす前に見つけているならよかったと思うのです。
失敗からは学べますが、しない方がいいとも思うので。

『ゆめだよ』

頷き、肯定の意を示す。

『ウミは、ウミがいていいところをさがしているよ』
『ウミはおっきいから、さっきみたいにこわがらせちゃう』
『おしゃべりするのも、さわるのも』
『すきだけど、ウミはほかのひととちがうから』

ウミは本当はもっともっとずっと、大きいのです。
どれぐらいなんて気にした事もありませんでしたから、今の姿とどれだけ違うのかもわかりませんが。

お話するのも、触れるのも、どこかに落ち着くのも。
普通にはできなくて、ゆるされないから、探しているのです。
(0) 2022/01/24(Mon) 21:13:16
ウミは、絨毯をアルレシャが消えた日、絨毯を持ってお城に帰ってきました。
(a0) 2022/01/24(Mon) 21:36:54

【人】 彷徨民 ウミ

>>ふたり

――ミズガネとご飯を囲んでお話をした後のこと。
城主が姿を消して、『金魚』が消えて、アマノが消えて、そしてアルレシャが消えた日。

『ミズガネ』

ウミはミズガネを探していました。
『金魚』はあなたに悪戯をしに行くと言って、そのまま姿を消しました。
あなたがなにか知っているのではないかと。
ウミ――『鯨』は、そう思ったのです。
(1) 2022/01/24(Mon) 21:41:06
アルレシャとスピカを探している。

【人】 酔吟 ミズガネ

>>1 ウミ

「…………。ああ、お前か」

片手にはいつも通り楽器。
先日はこれを破壊し続けていたが、アマノと再会してイクリールの無事も確認した後。
適当なベンチに腰掛けて永遠の夜空を見ているミズガネを見つけるだろう。

「……何だ。魚料理はもう十分だぞ」
(2) 2022/01/25(Tue) 0:40:23
ミズガネは、いつも通りタバコを吸っている。
(a1) 2022/01/25(Tue) 0:48:28

【人】 彷徨民 ウミ

>>2 ミズガネ
『ウミだよ』

最初に見た時と同じもくもくだ、と思いました。
楽器をよく知りませんが、破壊していた事を知らないため大事なものなんだろうなぁと思いもしました。
けれど、今はもっと大事なことがありました。
ふわふわ、あなたに近付きます。

『金魚』
『……ラサルハグ。どこか、しっている?』

ミズガネに会いに行って、消えちゃったの。
そう告げて、あなたの答えをウミは待ちます。
(3) 2022/01/25(Tue) 1:23:02

【人】 灯された星 スピカ

>>c0 アマノ

「……」

今日も誰かを探している。
賑やかさに満たされた広間。煌めく内装、何もかも価値が無いと言わんばかりに通り過ぎる。

己に光を灯したあの男は、いったい何処で会えるだろうか。
(4) 2022/01/25(Tue) 2:06:55

【人】 酔吟 ミズガネ

>>3 ウミ

「……お前でもあるだろ」

子供のようなやり取りだ。特別火を消したりはしないけれど、貴方に視線を向けて、その話に耳を傾ける。

「金魚?」

その単語自体には、全く聞き覚えがなさそうに首を傾げるも、ラサルハグの話を聞くと、ああ……とぼんやりとした言葉を返す。

「アイツもいないのか?……隠れてるだけじゃねぇの。霊体化だかなんだかそう言うの使えそうだろ。
“城の主の協力者”ならよ」


“善意”でそれを口にした。言い切りに近い確信を乗せて。
(5) 2022/01/25(Tue) 2:53:22
 スピカ

「――……あれは」

初めて会ったときと変わらぬ凛とした佇まいのカタそうな女。
だけど何処か様子が変わった表情で。

誰かを探してる目線はおそらく、自分にも向けられているはず。

その姿を見るや、早足で近づいた。

「スピカ! ……探しもののご用命かい」

そのものいいは確かに、あの不器用な”何でも屋”のものだ。

【人】 彷徨民 ウミ

>>5 ミズガネ
火が消えなくてもウミは気にしません。
煙草の匂いはわかりませんし、なにより外の空気は全てウミにやさしくはないからです。

『あかくて、ひらひらしてて。きれいでしょう?』

ウミは彼女を見てそう感じたのです。
あなたの言葉を聞いて、眉を下げます。
次から出た言葉は、いつもより多少明瞭でした。
そして、あなたの“善意”を否定することもありませんでした。

『……
“城の主の協力者の協力者”
は、使えない?』

あなたは、そうであったはずです。
城の主から付与された役割は。
ーー最初に共食いが始まるとは思いませんでしたが、人間にだってそういう事はあるんだとウミは思ったのです。
思っていたのです。

『声、聞こえないんだ。あんなに聞こえていたのに』
『かくれんぼも、見つからないの。
 だから……アルと、ミズガネがなにか、知ってるんじゃないかって、話して』

尻すぼみに言葉は消えました。
あれだけ探しても見つからず、あなたも知らないのなら。
隠されてしまったか、帰ってしまったのでしょう。
(6) 2022/01/25(Tue) 12:45:48

【人】 灯された星 スピカ

>>+0 アマノ

「………………ぁ」

抱えていたバスケットを落とした。それすら気付かず、早足でやって来る男を凝視して身じろぎ一つしない。

「ア…………マノ…………」

はくはくと口を開閉させて、ようやく出てきたのは君の名前。
どこに行っていたのだとか、体は無事だとか、何が起きただとか、聞きたい事は色々あるけれど。

「………………あなたをさがしていたのよ、ばか」


ぽつり、それだけ呟いた。
(7) 2022/01/25(Tue) 15:40:06
 スピカ

「じゃあ、俺が探すまでもなかったなァ」

カカッと笑ったが、あなたの様子をまじまじと見つめ、ふざけた様子は鳴りを潜めた。
ぽり……と頬をかき、それからおずおずと手を伸ばせば、あなたの柔らかな髪を撫でることが出来るだろうか。

「すまん、心配かけたな。
 ちょっと死後の世界ってのを見てきちまったわ。
 正確にはまたちょっと違いそうだけどなぁ……この城の魔法ってやつかもしれねェ」

イクリールが呼び戻してくれなければ、こうして触れることも敵わなかった。
自分が、殺された妻子に抱いたあの絶望を、今度は彼女に抱かせてしまうところだったのだ。

【人】 灯された星 スピカ

>>+1 アマノ

柔らかな髪に触れる大きな手。
その温もりが降ってきた瞬間、叫びたくなる衝動と目が熱くなっていくのをひしと感じる。

「ばか、本当にばか……心配したのよ……」

俯きながらひたすら「ばか」と繰り返す。

「……やっぱり、城に何か仕掛けがあるのね。
 ……ねえ、ラサルハグは?アルはどこ?あの二人も見かけないの。勝手にいなくなる人たちじゃないし、まさか……貴方と同じように……?」

顔を上げないまま普段通りの調子で話す。まだほんの少しだけ声が震えていることに、女は気付いていない。
(8) 2022/01/25(Tue) 17:05:31
 スピカ

「あ”ー……泣くな。
 俺ァ女の涙にゃ勝てねぇからよ……もうどこにも行かねぇって」

眼鏡の脇から指を入れ、目尻に浮かんだ涙を拭う。
「ばか」は甘んじて受け入れておくしかあるまい。
震える声を、身体を落ち着かせるようその頭をかき抱いて、確かに自分はここにいるのだと自分の熱をもってあなたに伝えた。

「――ありそうだな。
 城の主が何か企んでやってることのようだ。
 あの城主が最初に消えたのは自作自演だったのかもな……と俺は思っている。
 ラサルハグはどうも、城主の協力者だったらしい。
 向こうに居た時アイツにゃ結局会わなかったが……どこかにいたのかもしれな……―――――アル……?」

あなたと、もうひとり探していた子供の名前が出てきて、ぴたりと動きを止めた。

「ちょっとまて。
 あのチビが、どうしたって?」

【人】 灯された星 スピカ

>>+2 アマノ

「……泣いてないわよ」

かき抱かれ、出てきた言葉はどこかむすりとした言葉。それでも大人しく体を君に預けているのだから、ただ素直になれないだけだと分かるかもしれない。

「……っ、ラサルハグが城側の協力者……。
 それでも、行方をくらませてしまうのね……」

暫く寄りかかって落ち着いたのか、目元は赤いままではあるが声も普段通りのしっかりしたものへと戻っていく。

「アルがね、アマノやラサルハグを探しに行ったきりなの。約束を破る子ではないと思うから、城の魔法ってものに巻き込まれた可能性があるわ」
(9) 2022/01/25(Tue) 21:35:15

【人】 酔吟 ミズガネ

>>6 ウミ

「……もしかしてラサルハグの事言ってんのか?」

赤くて、ひらひら。
確かに金魚には彼女の事を思うと首を傾げますが、
容姿だけを形容するなら、まあ。くらいの顔。

「…………。俺は知らねぇよ。
 協力者でも、協力者の協力者でも、それを誰かに教えて貰ったわけでもねーからな。ただ──」

「使えないんだろ、お前の様子見る限りだと」

自分が“協力者”なのを知っているのは、ある種の特異例なのは薄々感じていた。これが与えられた役割で、“協力者”とやらもそうなのかも、結局『金魚』には何も聞けずじまいだった。

ただ、テラスでぼんやり、
ほんの僅かに互いの棘を取ろうとしていただけ。

「……アルってあのガキか?
 そういや全く見かけなかったが…あれも消えてんのか」

帽子を弄りながら考える。己が殺したと思ったアマノすら、正確には本当に一度死んで、“神隠し”とやらにあってたとは聞いた。“協力者”を何故か認識できるのも、知っている。

「悪いが、俺もアイツに心当たりはねぇよ。
 お前は俺らと違って単に消えた奴が見えなくなってるだけってしってたんだろ?……それで見つからないなら、機嫌でも損ねたか、逆に先に帰っちまったのかね」
(10) 2022/01/25(Tue) 23:20:09

【人】 彷徨民 ウミ

>>10 ミズガネ
『そうだよ。どっちもキレイでしょう』

鯨は金魚の内面をよく知る事ができませんでしたから、見た目でそう呼びます。そう呼ぶことに決めました。

『――そう』
『使えないと思う。ウミも見つけられていないもの』

ラサルハグの事もアマノの事も、ウミは見つけられなかったのです。
だから。

『うん。消えちゃった。さっき、アルに悪戯をしたの』
『そうしたら、姿が見えなくなっちゃった』

お城の方に帰っていたので、きっと城内のどこかにはいるのでしょう。
けれど、もうウミにも見えないのです。

『……』
『帰っていたら、いやだなぁ』

出会ったなら別れがあります。
それは理解していますが、バイバイも言えなかったのです。
宙の上でしょんぼり。膝を抱えて丸くなりました。
(11) 2022/01/26(Wed) 1:12:04
 スピカ

「そうかイ」

ぽんぽんと背中をひと撫でし、あなたを解放する。
名残惜しいが仕方ない。
ここは往来だし、やるべきことがあるからだ。

「あぁ……情報を得て摘発するようなことをしたからな……。
 理屈が同じなら、恐らくラサルハグは今もこの城の何処かに居るが、声は届かないし姿は見えないだろう」

「っクソ……チビのくせに無茶をしたのかもしれねぇな。
 城の協力者はもうひとり居る。
 俺はソイツのことも知ってる……が、様子がちょっと、な。
 あまり悪気があるようにも見えねぇから調子が狂う…………」

彼女の手にかかったのであれば、きっとアルレシャもまた城の何処を探しても見つかることはないだろう。
その事に焦りを感じながらも、手がかりは協力者である彼女しかないだろう。

であれば、自分は。

もうひとりの協力者、ウミを探すほかないだろう。

【人】 酔吟 ミズガネ

>>11 ウミ

「見かけだけならな……」

男女と呼んでいた相手を素直に称賛するのは何か癪らしく、そんな半端な返し。

「……アマノは、戻ってきた。
 イクリールが無理矢理何とかしてな。

 話は聞いたが、本当に見えなくなるだけで俺らの方ずっと見てたって言ってたぞ。神隠しってやつだな。……だからそんな落ち込んでたら、それこそあのガキが側にいてお前見てたら、悲しがるんじゃねえの」

落ち込む様子を見てため息をつきながら言う。正直、ラサルハグについては自分もまるでわからない。けど、あの子供の方ならそんな特殊な消え方じゃないなら、可能性はあるように思えた。

「だが、そもそもこれを知れたのもイレギュラーだろう。
 根本的に決めないとだ。なあ、"協力者"。
 ラサルハグが本当に去ったかどうか、確かめる手段は──夢から覚めるのを願う事、じゃないのか」

アマノは夢に引き摺り込まれてる感覚があると言っていた。解除条件なんか、知るわけがない。ただ、漠然と彼女がそれを願うか、拒否するか。いずれにしても何か鍵があるとは思った。だって彼女はラサルハグと"同じ"なのだから。
(12) 2022/01/26(Wed) 2:21:20

【人】 灯された星 スピカ

>>+3 アマノ

「この城の何処かにいるが、声は届かないし姿は見えない……」

はっと顔をあげる。

「……もしかしたら私、それでもアルと連絡を取る手段を持っているかもしれないわ。
 少し試してみるから、貴方も貴方でもう一人の協力者との接触をお願いしても良いかしら」

不安げな色も、焦燥の色も、もうどこにもない。
あるのは子供を守るという意志だけだ。
自分は夢を見るだけの子供ではなくて――

「私、あの子を守りたいから」

――夢見る子供を守りたい、大人だから。
(13) 2022/01/26(Wed) 8:14:33
 スピカ

「……連絡を取る、手段?
 わかった、それならそっちは俺が請け負おうかァ」

どんな方法があるのだろうと訝しんだが、
あなたの表情をみてそれを問うのはやめにした。
前に見た、敷かれたレールの上で「自由は奪われるもの」などという事を言っていた、諦めた目ではなかったから。

「……昔の話だが。
 俺にも妻子が居たんだ」


「生きてりゃあ、チビくらいの年になる娘がなァ……。
 だから……、ウザかろうが煩かろうが……居なくなるよりは元気に走り回っててくれた方がイイ」

だから、頼んだと。
あなたにそう告げ、男もまたウミとの接触を図るべく、動き出すだろう。

【人】 彷徨民 ウミ

>>12 ミズガネ
『でしょう』

ウミは元より見かけで名付けたので、得意げでにこにこです。

『…… 
アル、アマノと行き違っちゃった?


側にいるならアルの頭はこの辺かな?撫で回すように宙で手を動かしました。
ラサルハグも近くにいるでしょうか?ちょっとだけ、頭が低くなる位置に浮き直します。そうすれば撫でてもらえますから。

『ーーゆめ、かなぁ?』

ここがどんな場所かと問われた時、ウミもあなたにそう返しました。
本当に夢ならば、覚める事で何かが変わる可能性は確かに高そうです。

『夢から覚める……なら、ミズガネもする?
 
ジェットコースター


ガッと掴んでギュンッと回って戻ってくるよと、身振り手振り。
城主は途中で落としたら消えてしまいました。
絨毯で勢いよく落下したアルはウミが止める前にクマに抱き止められたものの、気を失ったのか眠ってしまいましたが……夢の中で眠る事は膜を一枚隔てた現実への道にも繋がるでしょう。
もしかすれば半覚醒状態になるからこそ、夢の中では見えなくなるのかもしれません。
ーーウミの思考もまた、憶測ではあるのですが。

ウミは目覚めた場所でひとりになるとして。
夢から醒める事を拒否しないのです。

『皆でおはようをしたら、めでたしめでたし?』

目覚めない事を願う者はいないか。
そんな問いでもありました。
(14) 2022/01/26(Wed) 12:49:33
ウミを探している。

>>ウミ

「ウミ! 話がある、居たらでてきてくれ」

城内を歩き回りながら声を張り上げた。
彼女は常に漂っているから、視線は少しばかり上を向けさまよわせる。
浮いてると言うだけで目立つから、居れば探すのにそう苦労はないはずだが……さて。

【人】 酔吟 ミズガネ

>>14 ウミ

「……あー……タイミング的に、そう?か?」

アマノが帰ってきた情報があるから知れたこともあるし、ガキは嫌いだと常日頃から言ってるが、流石にそんな状況に一人でもしかしたらいるかもしれないのをざまあみろとまでは思えない。

少し気まずげだが、貴方が撫でられる位置に移動しているのを見て、もし見ているのなら少しでも癒されるかと、内心思っておいた。

「……は、はぁ!?今までそんなだったのかよ!?
 ……無意味に敵愾心を抱いてたってことか?ジェットコースターに……?


 と、とにかく!俺は絶対乗らないからな!絶対だからな!?……真面目な話をすると、城の主人に何か託されてるのはお前なら、ジェットコースターはお前がするべきなんじゃないのか……?いや、一人でできんのかは知らねえけどよ……」

どうなのか。さっぱりわからないが、とりあえずそれを試みるなら成功するように祈っておこう。ミズガネは決意した。

「……正直言って、俺はこれが夢なら覚めるのが怖いよ。……ただ、それならどうせらいつか『いつ覚めるかわからない事』に今度は怯えだす。だから、俺は。……俺とイクリールは、構わないというさ。だから判断はお前に任せる」
(15) 2022/01/26(Wed) 13:46:12

【人】 灯された星 スピカ

>>+4 アマノ

「上手く出来るかどうかは分からないけどね」

それでも諦めるつもりは毛頭ない。そんな光を夕焼け色に滲ませている。

「……貴方に妻子が……」

ぽつり呟かれた言葉を拾い上げ、なんて言葉をかけようか逡巡したあと。

「…………頼まれたわ。ちゃんと背負うわよ。貴方と、貴方の奥様と子供さんの分までね」

今度はこちらの番だとでも言うように一度だけ腕をそっと叩き、スカートを翻して動き出したのだった。
(16) 2022/01/26(Wed) 15:53:01

【人】 灯された星 スピカ

>>姿の見えない君へ

「有難う。助かるわ」

アマノと別れた後、女は使用人にお願いして長い長いミシン糸を用意してもらった。
それから、幼い子供から貰った封筒を取り出す。>>3:10

便箋の上を万年筆が踊る、踊る。
整った字がつらつらと並んでいく。空を飛んだり、物を浮かせたりなんて凄い魔法は使えないけれど。
私にだって、想いを伝える“言葉”という魔法がある。

「……お願いね、アルの元に辿り着きますように」

書き終えるとミシン糸を封筒に括り付ける。それから便箋をしまい、封をした。
封筒がアルの元に届くと言うのなら、城にまだ彼女がいるのなら。
封筒に糸をくくりつけておいて、それを辿ればどこにいるかまでは把握できるのではないか?

糸が途中で切れたり外れてしまったりしたら意味はなくなるけれど。
それでもやらないよりはマシだ。

女は願いも一緒にしまい込み、小さな子供宛に手紙を飛ばした。
(17) 2022/01/26(Wed) 16:05:56


スピカが封を閉じると、何者かが軽く手紙を咥えるような感覚がしました。手を離せば手紙は宙に浮いたまま動き出します。四つ足の何かが、手紙を咥えて運んでいるかのように。
手紙が動く度に、かろん、かろん、とベルの音が鳴りました。細い糸もその後を追います。

暫くして、階段の踊り場で手紙は止まりました。糸もその場に留まります。
ひとりでに手紙の封が開きました。途端に手紙は姿を消し、括り付けられていた糸が床に落ちてゆきます。

【人】 彷徨民 ウミ

>>+5 アマノ
『あ』

ミズガネとお話を終えた後の事です。
絨毯を持ってきょろきょろと辺りを見回すウミを、あなたは見つけたでしょう。
同時に、ウミもあなたの声に気づいてそちらを向きました。

『アマノ。だよね?』

ビュンッと飛ぶようにあなたのもとへ向かいます。

『アルなんだけど!アマノといきちがい!』

これだけで伝わるでしょうか。
なんのこっちゃになる気もしますね。
(18) 2022/01/26(Wed) 20:36:28

【人】 彷徨民 ウミ

>>15 ミズガネ
『ウミ達がなにしたと思ってたの』

じとーっとした目を向けます。
落としたから城主が怒ってしまったのかもしれませんがそれは、それ。
ウミとしてはちょっとびっくりしてもらって、ちょっと楽しいと思って欲しかっただけなのです。

ウミはジェットコースターになる方なの


星になったりジェットコースターになったり、節操がありません。

『どうしたらウミ、起きるだろう。
 お水に勢いよくばっしゃんすればいいかな?』

――もしくは。
ガスマスクを触って、これならできそうかも?とひとり考えます。

『幸せが続けば続くほど、終わりが気になるんでしょう』
『どっちも怖くても、逃げる事は選びたくない?』

『――うん。ウミもそう思う』
『めでたしめでたしになるなら、ウミはやるよ』
(19) 2022/01/26(Wed) 20:36:33
―――──夢から覚めるのを願う事。

それが消えた人を取り戻す方法かもしれない。
ミズガネはそう言っていました。

ウミは広い水の上。
いつも通りぷかりと浮いて、ガスマスクを外しました。