147 【ペアソロRP】万緑のみぎり【R18G】
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『わたくし、貴女も転生者だと思わなかったの』
『だから』
『貴女に、わたくしの代わりになってもらおうと思っていた』
……!
[ ――…そうして、彼女は言葉を続ける。
自分もわたしと同じ転生者であること。
何れ、自分が闇の精霊に取り憑かれ
破滅の道を歩むであろうことを悟った彼女は
そうならないために攻略対象の不幸な過去を変え、
彼らの愛と信頼を得た。
だけど、それだけでは本当に
運命を書き替えられたかはわからない。
何れ、わたし…『本来の物語の主人公』が出てくれば
書き換えた物語は修正されてしまうかもしれない。
そしてそうなったとき、自身の破滅は
避けられない運命になってしまうかもしれない。 ]
[ マティルダの…彼女の前世は、
嘗ての「私」以上にこのゲームに詳しかった。
『夜明け告げるは星の唄』の、少なくとも本編には
登場人物全員が救済されるルートは存在しない。
本来の物語上で、悪役であるマティルダが、救われることはない。
いつだって、彼女は孤立し自身の心の中に闇を育て、
そしてラスボスである闇の精霊を此の地に召喚し、
愛する王子や世界を危機に陥れる。
……だから、彼女は。
主人公と物語の悪役の
『物語の役割』そのものを入れ替えようとした。
『攻略対象の彼らを癒し愛される公爵令嬢』と
『嫉妬心から嫌がらせをし、
やがて孤立して破滅の道を辿る
平民出身だけど特別な女の子』へ。
そう、シナリオを書き換えた。
最初から全てを作り直すのではなく、
予め存在した運命の通りに、物語を紡ぎ直す。
そのほうが万が一があったときに、
予測と修正がしやすいから。
……そんな、理由で。
彼女はわたしに
『悪役としての役割』を押しつけたのだという。]
[ わたしから嫌がらせを受けているように
攻略対象や周囲の人間たちに見せかけて。
わたしに関して良くない噂を広めて。
教師たちにも同じように手を回して、
そうして、わたしの周囲から人がいなくなるよう仕向けた。
わたしが、光の魔力を持っていることで
他の人たちが迂闊に手を出せなくなることも見越したうえで。
そうして、わたしが本来の彼女と同じように
孤独と絶望から世界の破滅を願うよう仕向けたのだと
そうして、闇の精霊ごとわたしを倒して、
ゲームの結末通りの大団円…犠牲を極力少なくした、
最大多数の幸福を、描こうとした。 ]
…。
[ 言葉に詰まる。
それはつまり、この学園でのわたしが経験した全ては
彼女によって仕組まれていたということで。 ]
…どうして、
[ ―――…今、そんなことをわたしに教えるのか?
此方の呟きに、彼女は続けた。
…最初に感じた違和感は、
星燈祭の後にわたしを見かけたときのこと。
本来のゲームならあの時点でマティルダは
闇に取り憑かれて、半ば自我を失い
ただただ、周囲の人間たちへの嫌悪を深める
そういう 生き物 になっているはずで。
わたしもきっと同じようになっているはずだと
彼女は考えていたらしい。
……でも、あの夜の後に廊下ですれ違ったわたしは
それまでと何も変わらないように見えたのだと。
そうして、彼女は考えた。
アウローラもまた、自分と同じ転生者なのではないか、
特別な存在なのではないか、と。
だから、闇に取り憑かれることもなく、
正気を保てているのではないか、と。 ]
[ 彼女は……悪役令嬢はわたしにいう。
主人公を物語の犠牲にしようとしたのは
自分と同じ転生者だと知らなかったから。
知っていたら、わたしを
自身の物語の生贄にしようとはしなかった、と。
だから……『ごめんなさい』と。 ]
…。
[ そう言って涙を零しながら頭を下げる彼女に、
なんていったら、わからなかったけれど。
それ以上に、彼女が続けた話には
更に言葉を失うことになった。 ]
[ 物語の進行は止められない。
最初にこの物語を書き換えたマティルダにさえも。
近く、攻略対象たちによる断罪イベントが発生する。
それによって物語の悪役は裁かれる。
大切なことは真実ではなく、誰かが悪役として裁かれ、
そして悪役を皆で滅ぼして大団円。
そこまでの、道筋なのだと。
―――…よって、生贄が出ることは避けられない。
大団円は皆が望むものだから。
誰にも、止めることはできない。 ]
『だから、ね。貴女をその生贄から外すことにしたの』
『筋書きはこう』
『闇の精霊に取り憑かれた平民の女の子を助けるために、
王子や公爵令嬢たちは皆で協力して闇の精霊を倒しました。
そして、闇の精霊に囚われていた女の子を助け出し、
みんなでハッピーエンドをむかえました。
めでたし、めでたし…ね』
[ 切れ長の瞳に真珠のような涙を煌めかせながら、
華やかな笑顔で、艶やかな唇で
彼女が口にした物語は、
わたしにはとても堪え難いものだった。 ]
…アルカード……!!
[ 反射的に礼拝堂を飛び出そうとした
その手を白い繊手が掴む。
見た目に反したその力の強さに、
反射的に其方を振り向けば。 ]
[ ―――…彼女は、微笑っていた。
悪意なんて欠片もない、純粋に善意に満ちた
きっと誰もが美しいと形容するだろう笑顔。
だけど、その笑顔は
『わたし』を必要としていない笑顔だった。
わたしの意志も、願いも、選択も、
なにひとつ、尊重するつもりのない笑顔だった。
……それが当たり前であるかのように。 ]
『どこへいくの?』
『大丈夫。
貴女を捕らえている闇の精霊を倒すために
皆、力を合わせて戦ってくれているはずよ。』
『貴女も知っているでしょう?
王子様方もわたくしの義弟も、皆とても強いわ。
わたくしと一緒にいれば、皆、貴女を守ってくれる。
貴女を受け入れて、大事にしてくれるわ。大丈夫』
『この戦いが終わったら、学園の人たちにも
きちんと説明しないといけないわね』
『闇の精霊はわたくしたちが倒しました。
皆安心して、アウローラさんとも仲良くしてね…って』
……っ!!?
[ 「肌が粟立つ」という言葉を、
今、この瞬間ほど感じたことはなかった。 ]
はなして…ッ
離してください!!
わたしは、わたしは……!!
[ 言いながら掴まれた手を振りほどこうとしたときだった。
――…パチンッ、と強く何かに弾かれるような感覚と同時に、
マティルダの手が離れた。
それを確認するのと同時に、わたしは礼拝堂の扉から
外へと一目散に駆け出した。 ]
[ 迷う暇なんてない。
彼は、アルカードは無事だろうか? ]
アルカード……!
[ マティルダは言っていた。
闇の精霊を倒すために戦っていると。
彼が強いことはわたしだって知っている。
だけど、胸騒ぎがするのを止められない。
だって、彼がどれほど強くて恐ろしい災厄であったとしても。
―――彼は必ず封印されてしまうのだから。
どうか無事でと、内心で祈りながら
誰もいない、図書館までの道程を駆け抜ける。 ]*
―― 図書館 ――
[そろそろ、娘の授業が終わる頃かと
室内に据え置かれた柱時計を一瞥する。
ん、と軽く伸びをして立ち上がろうとしたときだった。]
……鼠がいるらしいな?
それもずいぶん、毛艶のいい鼠が数匹…っと。
[言葉を紡ぎ終わるより先に、炎が我の鼻先を掠める。
幸い、蔵書たちに火の粉がかかるより先に消えたが。
我が領域で、このような暴虐を成すとは許しがたい。]
中世の詩人に曰く、
「本を焼く者は何れ人を焼くようになる」
知っているか、人の子の、それも王たらんとするものよ。
[我を取り囲もうとする人の子の影。
見覚えのある顔のうち、小さな炎の矢を此方の鼻先に掠めた
金髪の鼠にそう声をかける。
此れは確か、此の国の双子の王子の片割れであったか。]
(此れが何れ王となる国か……。
あの娘、本当に見る目がないな)
[呆れ半分、ため息を吐く。
それはともかく。
この鼠共は我が気配を辿って此処へやってきたということか。]
去れ。人の子らよ。
何故此処を訪れたかは知らぬが
今退くならばあの娘に免じて慈悲をくれてやる。
[此方の呼びかけに応じることなく。
深いな金属の音と共に剣戟が我が周囲を舞った]
―――…は。
全く、愚か者め……ッ
[鼠共の剣を伸ばした触手で捕らえるのと同時、
その剣を触手の表面から流れる酸で腐食させていく。
そのまま、触手を伝わせて奴らを軛き殺そうとしたところで
娘の声が聞こえた。
どうやらあちらでも何か良くない動きがあったらしい]
……ふん。
[何やら不快なことが続く。
とりあえず目の前の不愉快な連中を皆殺しにしてやりたいが
今は、娘の許へ駆けつけるのが先決だ。
ゆらり、足元の影を揺らめかせて。
そのままとぷん、と水面に沈むようにして
影にその身を潜らせる。
鼠共の前から姿を消したところで、影の中から娘の気配を探った。
そうして地上に視える"光”を捉えれば、其方へと身を運ぶ。]
―――娘よ、無事か?
[娘の身を搔き抱くようにして人の身を顕現させる。
そして取り巻くようにして、触手めいた影を周囲に揺らめかせた。
それはさながら、威嚇する異形の群れ。
――人の子からすれば、化け物以外の何者でもないその姿は、
さながら神話の再現。
囚われの姫を攫わんとする、異形の怪物に視えたかもしれない]*
[優しげな表情で下腹部を擦る様子に、彼の言う擽ったさが伝搬する心地がする。愛おしいと呼ぶには、生々しい肉欲を伴う感情を引き出されてしまいそうな気配がして、咄嗟に意識を逸らした。
……腹が痛いと言われているのに、自分は何を考えているんだ]
……、まあ。あまり擦らないような粘膜だからね。
それを長い間弄られて違和感が残ってるんだろう。
[眠りに落ちる前の私がそうしたように、彼の言葉に甘ったるい返事を重ねたいのに。冷静な自分に咎められ、彼が慈しみ撫でる場所をただ眺めていた。
私の知らないところで、可愛い表現を彼が試行錯誤する度に、言い表し難い引っ掛かりはあったが。それが何なのかまでは分からない。
可愛げない本音すら「可愛く」言ってのける──私の思い込みか、過去の印象から来るギャップか。違和感と呼ぶには些細なもので、猫被りや気遣いの類だと想像するには今の彼を知らな過ぎる]
……ありがとう。頑張ってくれて。
[自惚れた台詞だと他人事のように思いながら、彼の手に重ねて、もしくは先程まで触れていた場所をするりと撫でて摩る。思い返せば、必要な潤滑すら足さないで交わった。摩擦の名残であろう存在感を今更労うような手付きで触れた]
[──自分が知り得る限りの情報は、一通り伝えた。
普段と変わりない表情でいながら、得体の知れない緊張感に何処か居心地悪さすら感じる。説明の義務は果たした。この監禁は合意の上だ。そんな言質を取りたい故の言動に思えて、自己嫌悪に陥る。
「信じるよ」と言ってくれた彼に微笑んでみせた。
求めていた肯定的な台詞を得たはずだが、疲労のような安堵が重い。私は彼に何を言って欲しかったのだろう]
……君が大人しく監禁されるとは思わなかった。
嫌われて当然、という気持ちではいたよ。
でも、……そうだな。
もしこの病院が無かったら、私の家か……、
足が付かないように何処かへ連れてくだろうね。
[悪魔の甘言めいた勧誘が、監禁のハードルを下げたのは確かだ。罪はいつか裁かれるし、そうされるべきで。だからこそ犯罪者になれば、いつか彼と引き離される未来を覚悟する。夢はいつか覚めるものだ。
けれど「今」が手に入るなら、詐欺でも構わない。
そう思っている自分の優先順位は明らかだった。
あの病院で入院生活を続けさせていれば、また彼が危うい言動をすれば、遅かれ早かれ彼を攫う選択をするのは想像に難くない。彼の両親の性質を知っていても、自分行いが身内に迷惑を掛けると分かっていても、結局は……]
[行き先が私の家なら、彼に同行する必要がある。
外出許可を出した未来を想像しようとして、……頭の中がぐちゃぐちゃに乱れて考えられなくなる。紙屑を両手で丸めて捨てるみたいに思考を放り出しておきながら、そんな身勝手な内心を気取られたくなくて考えているふりをする。
彼の願望は叶えたい。
興味を持ってもらえたなら喜ぶべきだ。
彼の言葉を疑いたい訳ではない。
私自身が錨になれるかもしれない、希望も抱いてはいるが]
──……、……あぁ。そのうち、な。
[具体的な条件を設けず、曖昧にしたまま約束する]
[転落防止の手すりの向こう側に、立っている彼の姿。
風が吹いたら夜に呑まれてしまいそうな危うい背中。
飛び降りなくても、すでに記憶に焼き付いている。
恐怖が見せる思い込みという名の幻覚が彼を殺す。
窓が開いていれば、そこから彼は落ちようとするし
外に連れ出したら、彼は突然車道に飛び出そうとする。
そんな想像し得る「もしも」を無数に想像する]
先に風呂に入ろうか。
中に残ってて腹が痛いのかもしれないし……、
いつまでも裸だと本当に風邪を引きそうだ。
[水を取りに行こうとしていたのは覚えているし、喉も渇いているが。病室によくある備え付けの冷蔵庫は、近くに見当たらない。外出許可の話をしている時に不穏な想像をしてしまったからか、彼をひとりにしておくのが少し怖くなった。
細くても成人男性の体格だ。子供のように軽くはないと分かっていて、両腕を広げて「おいで」と呼ぶ。面倒であれば清拭でも構わないけれど]
[彼には病院着を、私は白衣を。
乱れて色んな体液で汚れたシーツを取り替え、ベッドを元通り整える。お互い干からびないように、手早く済ませる努力はするけれど、「可愛い」彼が相手なので多少の悪戯は許されたい。
最初はごく自然に彼の隣を抜け出せたのに、気が付けば病室から出るのを先延ばしにしていた。……いや、出来ないことはないのだ。ただ彼が、部屋の中を自由に出歩けるのが気になっただけで]
……何か食べたいものはある?
パンでも雑炊でも。カップ麺やハンバーガーは……、
まあ、ジャンクフードも時々なら良いか。
あとは林檎とか?
[ご飯ではなく雑炊が思い浮かぶのは、服装が病人を連想させるからか。以前彼が食べたがっていたものを思い出して、一応候補に入れておく]
[そうして、いよいよ傍を離れなければならない時に。
ポケットから手錠を取り出す。
病室の棚で見つけてから忍ばせていたそれを、まだ迷っているかのように弄んだ後、彼の右手を掴んだ]
なぁ、瑠威。
私が戻って来るまで……コレを使わせて欲しい。
[此処に来た当初は、拘束はしたくないと言った覚えがあるので後ろめたい。ふらりと彷徨った視線が彼に戻り、懇願めいた眼差しを向ける*]
[積極的な彼女を見る程に胸がきゅっとなった。
この姿を旦那にも見せていたのだろうか、という気持ちとこの姿を他の誰にも見せたくない。そんな気持ちで彼女に触れている。汚したいのは……、と考える。会えなくて寂しかったという彼女に片思いする心は、息を吐き。
望みを口にした。
触れあう熱と唇、淫魔のように彼女は熱を飲む。美しい口紅が肌に触れてつく。影を上から見下ろし。
長く息を飲み、吐いた]
……っ。
慣れているんっすか?
[先端を咥え、舐める姿に
つい聞いてしまった。女性に経験を聞くなんて、と思う。けど撫でる手は少しばかり強くなり、唇から漏れる息を抑えるため、もう一方の手で覆う。こんな風になるなんて、自分の躰は鍛えたりないのか。
彼女に翻弄される程に熱量は上がり。
頬張る彼女を見て、やがて
息をつめた]
……はっ、飲む?
くっ―――!!!
[彼女の妖艶な顏を見て、
そのまま喉の奥、窄められた場所で果てる未来が見えた。彼女を翻弄していたのは最初だけ、今は完全に彼女のペースだ。其れも悪くない。悪くないけど、飽きられるのでは、と喉が達する事を遅らせようと声を殺した。
けれど、顏を振り、手で快感を呼ぶ彼女に筒は限界を訴え、黒くグロテスクな熱の先端から白は出る。
容赦なく、気持ちと裏腹に彼女を焼き]
…… ナナミさん…ぁ
[うっとりとした彼女を目撃してしまう。
お掃除までされ、荒く息を吐き、彼女があーんと見せる咥内は女性の性器を思わせる。あの中に自分のモノが入っていたのだ。そう感じれば息が上がり、のみほされた熱がちりりと燃えた。開かれた口へ無遠慮に、もう一度、熱を詰め込みたい。今度は彼女の意思でなく俺の意思で。その肉厚な舌を蹂躙したい。
そんな思いに駆られ]
ありがとうございます
…よくできました。
[ちゃんと飲めて偉いっすよ。と
頬に手を添え、ちゅとキスをすれば、ご褒美と何度と触れ、彼女を立ち上がらせよう。此方を見つめる彼女を見つめて、リクエストを叶えようとする身をなぞり。
肩に、背に触れ
スカートの中、濡れた下着に手を]
裸エプロンいいっすね
でも、もし俺以外の男、……
旦那さんが急に帰ってきたら
どうするんっすか?
それか、他の配達員が
[この扉を開ければ、
裸にエプロン姿の彼女が出迎えてくれる。その姿をもし他人に見られたら、指先は彼女の下着をなぞり。濡れている箇所を重点的に圧して、小さな蕾を摘み。]