人狼物語 三日月国


205 【身内】いちごの国の三月うさぎ

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[――――これは余談の、蜜月の話。

 
 翌日の休みが合えばいつもの流れで
 彼の家に尋ねることになり、その日も。

 少し遅めに帰宅した後、
 二人で珈琲を飲んで休憩を入れて、
 先に風呂を促されたので、遠慮なく汗を流しに向かった。

 泊まる日に、何もしないで抱き合って眠る日もあれば、
 互いにどちらともなく熱を求める日もあった。

 そういう"準備"をするのは、出来るだけ。
 彼には見つからないように密かに浴室で済ませることも
 度々、あって。]


  …………、


[今日も後ろに伸びていった手は、
 相変わらずぎこちないまま、自分の身体を解す為に、動く。]

【人】 瑞野 那岐

[風呂が長くなった時は、暗にそういう合図でもある。
 きっと彼も長くなっていることには気づいている、はず。

 それを口に出されることは、恥ずかしいから、
 できるだけ気づかない振りをしていてほしいけれど。

 ほんのりと上気した頬を隠すように頭からタオルを被り、
 自宅用の緩めのTシャツとハーフパンツを履いて、
 浴室から出てみれば。

 まるで正座するみたいに畏まったあなたがいて、
 いつもと違う様子に、タオルで口元を抑えながら小首を傾げた。

 目の前に差し出されたのは、
 真新しいながらも洗濯された、自宅向けのよくあるエプロンで。]


  ……俺に?


[既に彼の家には使用してるエプロンが、
 俺用のものと、時々彼も使う用として二着ある。
 だから、三着目?と素直に疑問符を浮かべたら。]
(35) 2023/04/03(Mon) 23:58:43

【人】 瑞野 那岐

[ぽそり、とエプロンを前に慾を告げられて。
 一瞬、理解できなくて。]


  え?


[思わず聞き返してもう一度視線をエプロンに落とした。

 『着けた君と、したくて』

 頭の中で反芻して、ぐるぐると思考を回す。
 自身が男ということが念頭にありすぎて、
 発想がなかったけれど、エプロンでしたい、といえば。]


  
……あー…………、



[ようやく合点がいったように感嘆を洩らして。
 タオルで隠れた顔が、ほんのりと赤く染まる。]
(36) 2023/04/03(Mon) 23:58:57
[『俺で勃つのか?』という考えは、
 以前にもあったけれど、これもまた。

 『俺で興奮するのか?』という疑問符はあれど。
 求められていることは把握してしまった。

 エプロンと彼の前にしゃがみこんで、
 エプロンを拾い上げた後、布面積の大きさを確認しながら。

 少し、躊躇い。]


  ……服の、上からで、いいなら。



[ぽつ、とこちらも零すように返した。

 さすがにエプロンだけを身に纏うのは恥ずかしいが過ぎる。
 ……し、料理人の手前、
 どうしてもエプロンというものが意識的に制御をかける。]

[そうして、立ち上がったなら用意された
 エプロンを拡げ、頭から被って後ろ手にリボンを括る。

 エプロンの裾より少し短い丈のパンツが前掛けに隠れるが、
 上はTシャツの上に胸当てをつけるという、
 何ら不思議はない、エプロンの形。

 女性のように胸の膨らみもない。
 それでも気のせいか、最近胸筋周りが
 肉付きがよくなってきている気はするけれど。


 汚れのない、何の変哲もないエプロンを装着して。
 くるりと、半身を回して。背中側を見せれば、
 後ろはリボンだけで少しずり上がったハーフパンツと、
 Tシャツが覗いているだろうか。]


  ……これで、い?


[首だけを後ろに向けて、彼の様子を伺いながら、
 これから、いたします。というのなんだか少し恥ずかしい。*]

 

[ ──行かせてあげない、なんて少し束縛めいた物言いが
  心臓を加速させるのは何故なのだろう。
  自分にはそんな性質は無いと思っていた筈なのに、
  彼限定で、まるで被虐心が芽生えているような。

  いやまさか、と内心で必死に否定して
  考えを振り払おうと、くるくる回ったのだ。 ]


  えへへ、その写真、帰ったらアルバムに入れたいな。
  夜綿さんの浴衣、夏祭りとかでも見れるだろうけど
  今日の姿は今日しか見れないから、大事にしなきゃ。


[ 自分も今までずっと写真を撮られることは無かったから
  増えた二人の写真は、どれも大切な思い出だ。
  アルバムを作るという行為も、写真に残すということも
  彼と恋人になってから覚えた優しい喜び。
  そこに貴方が映っていれば、もっと幸せ。 ]

 

 


  ……もう。痕つけるの好きなんだから……。


[ 彼の薄昏い考えまでは知らない。
  けれど識る時がもしも来るのなら、きっと少し驚いて
  それから「うれしい」と咲ってしまうのだと思う。

  項に残される赤い独占欲の花を止めはしない。
  うさぎの穴で暫くは髪型を考えなければならないだろうが、
  薄まる頃にはまたつけられているのだろう。

  独占したい、と想ってくれている証なら
  たくさん余すところなく刻んで欲しいし、つけて慾しい。
  ──今度、自分もつけ方を教わってみようか。
  いつかの"魔除け"ならぬ、匂い避け。 ]

 

 

[ ──なんて戯れを口に出来たのはそこまでで。
  一度また火が灯った身体は快楽を得るために熱を帯び、
  既に期待で膣が蜜で潤んで、秘芽も熟れたように膨らみ
  誂えたように彼へ差し出される。 ]


  ──〜〜ッひぁ、ンっ、 ふ、ぁあっ、ンん……ッ!!


[ すんなりと指を迎え入れた媚肉はきゅうと締まって、
  蜜の潤いを皮膚越しに彼へ伝えた。

  ぬるついた舌が水音を立てながら秘部を舐め、
  ナカから抜けていった指が今度は膨らんだ秘芽を
  指腹でぐりぐりと強く弄り、快楽の痺れを奔らせるのへ
  もう押し殺す必要のなくなった喘ぎを零し。 ]

 

 


  ンぁ、 ん、ゃ、だめ、だめなの……っ
  きもちぃ、から
  すぐイっちゃ、ぅ …っ♡


[ 声も瞳もすっかり蕩けて、
  "我慢"から解放されたせいか、いつもより甘ったるい。

  自分を見上げる彼の口が、確かに四文字を形作り、
  また卑猥な音を立てて舐め始める。
  ────だめ、とめなきゃ、そんなところ、


  ばちばちと瞼の裏がしろく弾ける。
  背徳感と快楽と、いつもと違う追い詰められ方への
  ──……これは 名前を付けるなら、興奮、? ]

 

 

[ ナカからは次第に蜜が溢れて、
  彼へ快楽を憶えていることを体で知らせている。
  爪先から頭までを一気に気持ち悦さが迸って、
  だめ、と彼の頭へ弱々しく触れた。 ]


  ふ、ゃ あっ、ン、 〜〜っ♡
  っは、ぁふ、イっちゃうから、はなして ぇ…ッ♡


[ だめ、と必死に訴えるのとほぼ同時。
  びくん、と大きく身体が跳ねては震え、絶頂に達し、
  その快楽に堪らず涙を流して何度も息を吐いた。

  お腹の奥がむずがるように疼いている。
  さっきみたいに噴いて布団を濡らさなくてよかった、と
  僅かに安堵し、すっかり力の抜けた四肢を投げ出して ]

 

【人】 マシロ

 


[ "可愛い"ものが好きだった。
  可愛くなりたくて、いつの間にか好きになっていた。

  小さい頃 街ですれ違う家族連れがいつも
  子どもに紡いでいた、「かわいい」という言葉。
  ──可愛くなれば私もお母さんに、なんて淡い期待を
  抱いてしまったのが始まりだった気がする。

  可愛いものが好き。
 
それが愛される様を見て過去の自分を救っていた。

  可愛く在ろうとする道以外知らない。
 
親に愛されるための条件だと思っていた。



  わらわなきゃ。
  だって、"大咲"はたくさんわらうという意味だから。
  わらわなきゃ。
  ────いつの間にか義務みたいになっていた。 ]


 
(37) 2023/04/04(Tue) 0:07:17

【人】 マシロ

 

[ 腐ったように生きていく自分が惨めで、嫌いで、
  それ以上いやになる前にとうさぎの穴へ飛び込んだ。
  "独りでも生きていく術"は識っている。
  せめて"一人でも生きていける心"を持てるように。
  私の料理が、 私のなにかが、
  ──誰かの笑顔になれるように。


  貴方を初めて見つけた時、
  確か貴方は、じっと此方を見ていたんだっけ。>>2:-173
  穏やかそうな人だな、というのが第一印象。
  声音も春の陽だまりみたいに暖かくて、
  「カウンター席、おすすめですよ」なんて珍しく
  自分から、店員と距離の近い席へ誘導した。


  真っ直ぐに、自然に笑えた。
  他愛ない雑談を交わすだけで楽しくて。
  少しずつ好みを探るように変えていったブレンドが
  ぴた、と嵌った時の反応が、一等うれしくて。 ]

 
(38) 2023/04/04(Tue) 0:07:28

【人】 マシロ

 

[ 仕事終わりの

  終電を逃しても、多少の危険を顧みず歩いて帰ったのは
  貴方の名前に 夜 があると知ってから。

  孤独を示すだけの夜が少し好きになれたのだ。
  まるで貴方が近くにいるような気がして、
  ──独りぼっちじゃなくなれた錯覚に抱かれながら。
  そんな未来は有り得ないんだろうな、なんて諦観と共に
  雪のように 心と思考に 貴方が積もった。


  もし、 一緒に帰れる夜があったならどうしよう。
  もし、 想いの花が咲いたら、どうなるのかな。

  ────……答えは今、食卓テーブルの上にある。 ]


 
(39) 2023/04/04(Tue) 0:07:57

【人】 マシロ

 


 [ 三月うさぎが開く"なんでもない日のパーティ"も
   貴方となら毎日が特別ななんでもない日。
   何月でも、どんな季節でも、いつの時間帯でも。


   やっぱり神さまがくれた贈り物みたい、なんて
   アリスの冒険よりもおかしな夢見事だろうか?
   今までの傷も過去も、全部全部
   貴方と仕合わせて、幸せになる準備だった気がする。

   ねえ、いつか私たちに家族が増えるなら
   たくさんたくさん愛して、幸せに出来るって
   信じられるようになれたんですよ。


   ────……少し前の自分なら、嘘みたいな話。
   でも、これは全部、私たちの現実だから。 ]

 
(40) 2023/04/04(Tue) 0:08:04

【人】 高野 景斗

[ セルフで準備をしていると知っていたら
 ほぐす事から任せてほしいのにと唇を尖らせる
 事もあったかもしれない。

 が、羞恥を煽りすぎてもいけないし
 本人が気づかないで欲しいようなそぶりを
 するので、そちらには気づかないふりを
 することにしている。

 ――そうすると、彼の方からお誘いが
 掛かることもあるので嬉しい時もあるわけで。

 差し出されたそれ、自分に?と問われる
 言葉に小さく頷いて。

 一瞬、理解できないという顔をされたら
 ですよね、って表情を返したことだろう。

 それでも瞬きいくつか分で、
 したいこと、言いたいことは、伝わっただろう。

 タオルで隠された顔が、ほんのりと赤い。 ]
(41) 2023/04/04(Tue) 0:19:33

【人】 高野 景斗

 うん それで、いいです。

[ 求めていることを正確に把握した君が
 少し躊躇いながら、ぽつ、と返事を寄越して。

 躊躇いの中、職業上身につけるものを
 汚すような事をする、ことに対して
 思うこともあるのだろう。

 でもそれ、もう三十回ほど、俺も自問自答
 しているので。口は挟まないし、
 心を決めてくれたなら遠慮をするつもりもなく。

 身につけるまでの間、見ないふりを
 しつつ視界に入る、手慣れた身に付け方に
 ぞくぞくする。

 そう、これまできっと数え切れないほど、 
 それを身に着けて、自分にもそれ以外の
 人たちにも料理を振る舞って、幸せに
 してきたはずだ。 ]
(42) 2023/04/04(Tue) 0:19:46
[ その姿を今から、自分が
 欲望の赴くままに、汚すのだ。

 理想が期待になり、
 期待が現実に変わった瞬間、

 ギラついた視線が、君の全身を舐める。 ]

 あぁぁ……… やばい、予想以上、………

[ 様子を伺うようにされて、
 たった二歩の距離を焦るように詰めて。

 ぎゅう、と後ろから抱き締めた。 ]

 
もう、勃ってる……


[ 抱きしめればゆるりと、どころか
 ぐわっと、熱を蓄え始めてるそれが、
 体に当たる。当たれば、どうしたって
 気づかれてしまうだろうから、口に出して。 ]

 すごい、興奮する……

[ 今夜、寝られなくても諦めて欲しい。
 明日は休みで仕事もない、昼まで寝てても
 構わないから。

 ぴたりと隙間なく、抱き締めたなら
 興奮気味に、熱い息を、聞かせながら
 悪い手が、するりと、Tシャツと肌の間に
 割り込んでいく。* ]

[狼がすぐに餅を黒く妬くことを白うさぎは散々目にした筈。

どうしても何か買いたいものがあって外に出たいなら
自分は喜んでパシリになろう。
でもノーブラで浴衣を着ている真白は駄目。
たとえ下着をつけても駄目。
着せたら思っている以上に可愛いから、誰にも見せたくなくなった。

いるかも――いないかもしれない「すれ違うだけ」の人にまで妬く始末。]


 うん、浴衣のも、今日撮った他のもね。
 またここに来れば同じ浴衣で撮れるかもだけど、
 同じ写真になるとは限らないし。

 ……てかマシロちゃんの浴衣って買い取れたりしないのかな。
 あんまり似合ってるからもう他の人に着てほしくない。


[いるかも――いないかもしれない「同じ浴衣を着る可能性がある女性」にまで、]

[痕をつけるのは魔除けの意味もあるけれど、
誰にも見せなくても真白の肌に自分の痕跡を刻んでおきたいという慾の発露の意味が近い。

施せるならそれこそ先刻のシャンプーも嬉しかったし、
赦してくれるならドライヤーやネイルだってやってみたい。

逆に真白につけたいと言われたら、諸手を上げて賛成する。
何度だって練習してほしいし、つけられた記念にこっそり写真を撮ってしまいそうだ。]

[男を咥え込むことを覚えた媚肉は舌をあしらうように動く。
気持ち悦くしているのは此方の方なのに、舌にある性感帯が刺激されて腰をもぞりと動かした。]


 ん、イッていーよ。
 イキやすいとこも好き。


[ずろろろ……とバキュームのような音を立てて吸引し、秘芽を摘まむ。
離して、と言われて手も頭にあるが、その力では自分を引きはがすことは出来ない。

びくんと身体が大きくしなるのに合わせて舌を抜き、
力の抜けた身体が一気に倒れてしまわないように
一度腕を出してクッションになる。]

[とさりと真白が背中から倒れた布団の上。
はだけた浴衣はこれからの行為の水分を受け止めてもらう役割を与えよう。
自分の浴衣も脱いで真白の臀部の下に敷き。

白い胸に思い切り吸い付いた。
明日の服は見えないものを選んだと聞いているから、遠慮なく。
何か所かに花を咲かせる間、3回目で少し角度が足りていないものを自分で少し扱いて準備した。]

[1、2回目よりも時間をかけてピストンを繰り返し、今度こそオーダー通り最奥で精を放つ。

繋がったまま手を伸ばして、サービスで枕元に置かれた急須から湯呑にお茶を入れて漱いで吐き出して。
今度はキスをしながら段々中のものが大きくなるのを感じさせて、もう一度。

もう出ないかなと言いながらも揺さぶって――それからどうしたんだっけ。

気づいたら寝ていた。*]

【人】 グルメライター ヤワタ

――
い三日月に
綿
雲の、
――

[横で真白が寝ている。
幸せだなぁという実感が胸に湧いてくる。

そっと布団を抜け出した。
朝までに用意したくて。]
(43) 2023/04/04(Tue) 0:37:32

【人】 グルメライター ヤワタ

[嵩張るのを承知でモバイルプリンタは持参している。
この旅行で撮った写真を選別し、
真白を起こさないように布団から離れて印刷した。

次にカフェオレ色の色画用紙を取り出す。
家で既に正方形に切って四つ折りにし、開いて三角に折ってから両端を内側に折り込んで1/4の正方形にしてある。

それを開いて、左上に出発前に車の前でセルフタイマーで撮った写真を貼る。
右上と左下は折り込むので三角が二か所ずつ。
籠の中に積んだいちご、2つ並んだケーキボトル、いちごカレー。

右下は浴衣のツーショット。

それを再び折って、別のカフェオレ色の二つ折り画用紙の内側に斜めに貼れば、開いた時にポップアップカードのように写真が出てくる仕組みだ。]
(44) 2023/04/04(Tue) 0:37:50

【人】 グルメライター ヤワタ


 マシロちゃん、朝だよ。
 今日も良い天気で暑くなりそう!


[枕元に置いたカードに真白が気づいたらにこにこと頷いた。
写真の貼っていない三角の部分には


  『2023.04.04 しあわせの日に Yawata & Mashiro』


                      と書いてある。]
(45) 2023/04/04(Tue) 0:38:35

【人】 グルメライター ヤワタ

[平日でどちらの誕生日でもないが、「なんでもない日」を「なんでもなくない日」にするのは二人の得意技だ。

初めての場所に遠出して
二人でスイーツを作って交換して
一緒のお風呂に入って
隣の布団で寝たちょっと特別で
せな――
4合わせ
の日。

4が5になっても、6に7になって語呂合わせが上手くできない日でも、

朝起きて、晴れた空の青さを報せたくて、
雨だったら移動を心配して、
「おはよう」は誰よりも先に言いたい。

これからも 誰よりも 傍にい。**]
(46) 2023/04/04(Tue) 0:39:26
[エプロンを身に纏うのにそう時間は掛からない。
 たった布一枚、紐で結んで留めるだけ。
 それがキッチンのあらゆる助けになることを知っている。

 後ろ手に紐を結んでいるとき、
 ふと視界の端でそわそわしている姿に苦笑を零して、
 そこまで期待されていると、完成度の低さに、
 笑われてしまうかなと思ったものだったけど。

 いざ、お披露目するように半身を翻せば、
 想像以上に色欲の色の付いた目を向けられて、
 少し、ドキリと心臓が跳ねた。

 時折見せる堪えきれないような雄の顔に、
 これまでも何度、狼狽えさせられたことか。

 下から這い上がるように向けられる視線が、
 身体の隅々まで、見られているようで。]


  ……いつも通り、ですけ、どっ……


[普段通りを装うとして、手を伸ばされ、
 後ろから抱き竦められたら勢いに、語尾が跳ねた。]

[ぎゅう、と隙間なく抱き込まれて。
 意識せずとも腰元に硬いものが当たる。

 抱きしめられている分、身動きが取れなくて。
 興奮して掠れた声が、耳朶にちょうど当たって。]


  ……ンッ、 ……、


[それだけでぞく、と期待に身が甘く震えた。
 とくとくと、早まっていく心臓が収まらない。
 
 前に回った腕に、そっと手を添えて。
 もう一度、改めて後ろを振り向いたら、
 首を向けた先に、溜息を漏らす彼の顔があって。]

[俺が好きだと言った近所の食パンと、
 コーヒーメーカーが置かれたカウンターテーブル。
 
 そこに両手をついて、腰を上げて。
 ハーフパンツと下着が片方の足首に纏わりついている。
 ばつん、と肌がぶつかり合う音が、
 キッチン近くで響いて、ぞくぞくと背筋が震える。]


  ……っぁ、あっ、 ……
、ンッ……、


[勃ち上がったものが、エプロンを押し上げて。
 内側から自身の先走りで汚れていく。

 後ろからじゃ、エプロンも見えないだろうに。
 そんな余裕もないのか、胸元までずり上がったTシャツの下、
 彼の指が、赤い尖りをきゅう、と摘んで。
 また、腰が、びくんッ、と跳ねた。]

那岐は、景斗にキスをした。
(a0) 2023/04/04(Tue) 0:59:41