人狼物語 三日月国


113 【身内】頽廃のヨルムガンド【R18G】

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【人】 花売り妖精 アイシャ

>>@4 フェリックス様
「お気に召したのであれば、幸いなのです。
 またべつの日に、違うお花占いを用意しておくのです。その時も御贔屓にしていただければ嬉しいのですよ」

ふふ、と笑みを浮かべて小さく頭を下げました。
続く言葉には、反応を見せる事はないでしょう。ただ、花売り妖精はいつものように振舞うだけです。
(39) 2021/12/11(Sat) 20:23:06
──日は移り、天から差す月明かりが怪しく華やかな都市を照らす。
それが暗い雲に隠れて、都の底にある陰りが差す、そんな時分の事。

「……わざわざこんなところにまで……ご足労、痛み入るわ」

死霊術師の工房に、ガタガタと物音を立てて衛兵が足を踏み入れる。

"何と穢れた居住まいか!"

"これが〈泥掬い〉の根城……"

"吐き気がする……腐肉の匂いだ"

などと騒ぎ立てる、取るに足るほどでもない画一的な装いのそれらに、
皮肉気に口を聞きながらも抵抗をすることはない。

何かの液体が入っていたであろう小瓶を片手にしながら、
自らを取り囲む衛兵をぼんやり……まるで無関心な様子で見やる。

「……どうしたの? 私を連れていくのでしょう?
 貴方たちを自由に操れる、腐った脳みその所まで……」

腫物を触るように警戒する衛兵に、不敵な笑みを向けながら言って。

『気味が悪い……何を企んでいるのだ、この反乱分子め……!』

衛兵のひとりが、その手に持った武器で死霊術師を殴打する。

「……っ……別に、何も……?」

打撃の衝撃に小さくうめき声を上げながらも、やはり抵抗はしない。

"もう、そいつは買い換えないとな……"

なんて、別の衛兵は至って真面目な調子で。

──死霊術師の扱いなんて、凡そ、こんなものだ。

その後も、死霊術師は抵抗もせずにそのまま連行される。

それが却って衛兵たちの恐怖や不信感を煽るのか、
拘束された後も理不尽な扱いは止まることはなかった。

そうして連行され、衛兵たちの長であろう人物の前に引き出される。
打撲や擦り傷など、衛兵に痛めつけられた跡がはっきりと残っている。


……この程度、冒険者をしているのなら軽い傷でしかない。


諦念か、覚悟か。
こうなると理解していた死霊術師の瞳に、恐怖や怯えの色はない。

じとり、纏わりつくような視線を目の前の人間に向け、
下賤な優越感に浸るその姿を収める。

『……最初に見つかった反乱分子は貴様か。
 〈泥掬い〉ペトルーシャ……
 フ、クク……何の驚きも……
 感慨も感じられないよ……どうしてだろうなあ?』


「……あなたたちはそんなに恐ろしいのね、
 私たちのような死霊術師が。
 金貨500枚だなんて、随分と高く買ってくれるのね。
 ……うぬぼれかしら?」


『いやいや、お上の方々はお前たちのような……
 塵芥拾いの事もよく見てらっしゃる。
 だからこそ、下賤の者に関わらずに……
 真っ先に連れてきたのだ、こうして──』

 
 
 
            「             」
 
 
 

"何か"の単語を呟いた。

『貴様……!いったい何処でそれを知った!』

男は酷く興奮した様子でペトルーシャに詰め寄る、それに向けるのはやはり不敵な笑み。

「……やぁっぱり。
 貴方たちが人間を墓に埋めてまで隠したいもの、
 墓を荒らしてまで見つけ出したいもの……
 死に近い私たちには、何だって筒抜け……
 だからでしょう? こうやって、私たちが邪魔だから」

骸糾問。
死霊術師であるペトルーシャが行使できる力のひとつ。
物言わぬ死者から言葉を、情報を、真実を。
あらゆるものを引き出すことのできる術。

口封じに誰かを殺して始末することなど、
古今東西、どんな場所でもありうる話だ。

死人に口無し。

黙して語ることのできない死者が、どれほど喚き、騒いだとしても。
それを聞くことのできない生者にとって、それは無いものと等しい。

……ならば、それを聞くことができるものがいるとすれば?

『ほう、そこまで理解しているのなら話は早い。
 早くその情報を渡すといい。袖の下も含めて。
 私の気分が変わらない内にな。

 そうすれば……わかるだろう?
 聡明な貴様なら、皆まで言わなくても──』


「お断りよ、腐れ脳みそ」


『…………』

『……残念だよ、〈泥掬い〉
 せっかく、身を清める素晴らしい機会を与えてやったと言うのに……』

男は肩を竦めて、何かを取るために後ずさる。
かつ、かつ、靴が床で擦れるような音だけが部屋に響く。

『ああ、付いた汚泥は綺麗に洗い流さなくてはな……穢れが移る……』

手に取ったのは何かの液体が入った瓶。
それは仄かに光を放ち、まるで闇を照らす灯りのようでもあった。

「…………それ、は」

「……まさか、知らないわけではないだろう?
 穢れた死霊を清め、焼き尽くし、天に御返しするためのもの
 そして、貴様たちのようなものが何よりも嫌がるものだからな」

──〈破邪の聖水〉

魔物に対しても用いられる強力な聖水。
特にアンデッドに対しての効果は覿面で。
扱いを間違えれば生きた人間すらも焼き尽くしてしまう、そんな代物。

じわり、と嫌な汗が噴き出す。
流石の死霊術師と言えど、
これから起こることを思えば、涼しげな顔のままでいるのは難しい。
こんな時は気付かないほうが幸せなのか、それとも。
気付くほうが、気付いてしまうほうが幸せなのか……

死霊術師は、自らの勘の良さを恨んだ、この時ばかりは。

──男が手を振れば、降りかかる聖水がペトルーシャの身体を焼く。

「────────!!」

まるでマンドラゴラのような、声にもならない恐ろしい悲鳴が上がる。

〈匙〉も〈焔喰らい〉もない。

今のペトルーシャに抵抗する手段は、何もなかった。

『まだ終わりじゃないぞ、〈泥掬い〉め。
 どれだけあれば貴様の穢れが浄化できるのか……
 試してみようじゃないか、ええ?』

男は、中身のなくなった瓶を、そのままペトルーシャに投げつける。

それに対して小さな呻き声を漏らしたかと思えば。

すぐに次の清めに打ち消されてしまう。
それは、喉すらも、焼けてしまいそうなほどに続いた。

──何度も繰り返される絶え間ない責め苦の合間。
ぼそり、ぼそり、と口を開いて、亡者の喚きのように呟いて。


「…………滑稽、ね」


「……私が、こうなると理解してて、何もしていないと、思ってるのなら」

どういうことだ、と清めの手は一度止まり──

「ふふ……!あははっ……!
 実はね、教えたのよ……私の他にいるの。
 貴方たちが知りたい秘密、知られたくない秘密……
 なんでも知れちゃう方法……それができちゃう、冒険者……」

気を失ってしまいそうなのを必死に堪えながら
それは誰だ、と問い詰める男に対し不敵に笑って……

……その顔面に唾を吐きかけた。

「……教えるわけないでしょ、腐れ脳みそ」


「……眠れぬ夜を過ごしなさい。
 墓に埋めようと……過去は追いかけてくるもの」


その言葉を残して、ペトルーシャは意識を失う。

これ以上は、政府の名目も潰れてしまうかもしれない。
男は部下に命令させ、あの首輪を持って来させる。

気を失った死霊術師は物々しい首輪を装着され、
乱雑に引き摺られて留置所に放置されることになった。

まるで塵芥のように。
同じような目に合った者たちとひとまとめにされ、
受けた傷の手当もロクに受けさせられないまま……

その夜、今まで見た夢の中で一番気味が悪く最悪な夢を見た。

──時間は移り、だいたいお昼くらい。

「…………」

酷く痛めつけられたペトルーシャが酒場にふらりとやってきた。
物々しい首輪を装着され、その顔は焼け爛れた醜いものとなっている。

「……最悪の夢見だったわ」

しかし、第一声はこれだった。

張り紙を見た。

アイシャから、とあるものを受け取っていた。

皮肉にもそれが、彼女が疑われる理由となってしまったのかもしれない……と思った。

スカリオーネは、ペトルーシャに無言で幾らかの金と、まともな治療薬の入った袋を投げ渡した。
(a25) 2021/12/11(Sat) 22:09:22

袋をキャッチしようとして、落としてしまった。

床に落ちたそれを拾いながら、ぶつくさと愚痴った。

【人】 灯屋 レイ

>>+13 ペトルーシャ
「ぺトラ」
声をかけたのは灯屋―――貴女にとってはまだ、墓守の方が馴染み深いだろうか?
しゃがむ事が辛そうであれば、それは袋を拾う事を手伝っただろう。

「……なにか入用なものはありますか」

ひと目で大丈夫でない事はわかる。
治療薬は渡されているようだが、他に必要なものがあってもその怪我と首輪では買いに行けないだろうと、考えての発言だった。
断られれば素直に引くだろう。
(40) 2021/12/11(Sat) 22:41:29
チェルシーは、目を伏せて、閉じて、開いた。
(a26) 2021/12/11(Sat) 22:46:13

【人】 埃運び オーウェン

「……チッ、酷いツラだな。
 それこそ墓場の死にぞこないみたいな。
 わざわざ見た目を寄せに行くこともあるまいに」

舌打ちは、何を不快に思ったからか。
幾つかの荷物を前に、いつも通り不機嫌さを隠そうともせずメモをつけていく。

「こんなことが起こり得る場で働いてかなきゃならないと思うと気が滅入る。働かなきゃ明日生きてく金はいつか途切れる。ああ、ホントに政府の言う革命屋がいるならとっととどうにかしてほしいね」
(41) 2021/12/11(Sat) 22:48:22
フランドルは、自らの手では、舞台の幕を下ろせない。
(a27) 2021/12/11(Sat) 22:59:49

アイシャは、ペトル―シャの姿を見て、傷に触らないよう一輪の造花をそっと近くのテーブルへ置きました。
(a28) 2021/12/11(Sat) 23:38:32

アイシャは、白いカモミールの花。逆境で生まれる力が、貴女に届きますように。
(a29) 2021/12/11(Sat) 23:40:29

【人】 大道芸人 チェルシー

「……夢見ですか!一体どんな夢だったのでしょう!
 素敵な夢を見られていれば、それは現実を生きるにも素敵なことなのですが、悪夢では叶いませんね!
 出来ることなら、チェルちゃんが皆さんの夢の中で芸を披露して……笑顔になって欲しいのですけれども!」

道化は、顔を上げて変わらない笑顔を見せた。
そのぐらいしか持ち得ていない。

「チェルちゃんではどうにか出来ないものでしょうかね〜。なにかほら、見たい芸のリクエストとか、皆さんあります?
 ない?机さんと椅子さんはないみたいですね……!」
(42) 2021/12/11(Sat) 23:48:49
いつもの席に忘れ物をしていた。空の椅子の上に赤いリボンがちょこりと乗っている。

フランドルは、その剣を捧げる先は、何処に。
(a30) 2021/12/12(Sun) 4:45:10

フランドルは、行き場の無い剣なら、折られる事も慈悲とさえ思う。
(a31) 2021/12/12(Sun) 4:49:32

「ああ、捕まえてくる。だから……待っていてほしい
 ……、では……調理場は、たのむ……」

あなたにも協力を頼むほどには、間違いなく、本気だった。
上手いチキンの素材である何かを、狩ってくる。
そう宣言したからには遂げて見せる。
無事に、美味しい明日がやってくるといい。

「…………それで、次は誰を、」

小銃を抱えなおす。ひとまず美味しい食事の話はさておき
できること、やるべきことを、遂行する。

「……ミズチ」

ぽつりと呟いた。自分で決めたというよりは
突然脳内に振って来たような。以前と同じ様式でそうするようだ。

「そこの男連中と一緒に踊らされる夢」

と、酒場にいる面子の何人かに視線を向けた。

「…………悪夢だったわ」

アイシャの姿を見た。こんなことをしていても、あなたには……

アイシャは、概ねいつも通り。
(a32) 2021/12/12(Sun) 12:54:27

オーウェンは、なんで揃いも揃ってそんな夢見てんだよ。
(a33) 2021/12/12(Sun) 13:28:20

ノアベルトは、花売りに花を注文して掃除屋の仕事を休んだ。
(a34) 2021/12/12(Sun) 16:16:47

【人】 残氷 の エアハート

 
「あの夢、なんであの人選だったんでしょうね……
 まだペトルーシャがいないならわかるんですけど……

 何か何処かの勢力が変な電波とかを、
 こう、実験がてらに飛ばして来てません?」

そう思うくらい摩訶不思議な夢だった。
(43) 2021/12/12(Sun) 16:28:49
 レイ

「……レイ」

痛めつけられた身体では、落とし物を拾うこともままならない。
あなたの厚意を拒むことはなく、全てを拾い終えて向き直る。


そして、ため息をひとつ。


「……あいつらから奪われたもの、取り返す手段」


ペトルーシャの姿を見てみれば、いつも持っている装備がない。
肌身離さず持っていた〈匙〉も〈焔喰らい〉も。

あなたはそれらが死霊術師にとって大切ものだと知っているだろう。

とは言え、そんなものを用意しろと言われても無茶がある。

「……それか、何か冷たいものが飲みたいわ。
 蒸し暑くて仕方ないのよ、ここの酒場……」

【見】 騎兵 リーゼロッテ

「えぇ〜?なになにぃ?ダンスパーティー?
 てかペトルーシャさん顔ヤバ!もったいなぁーい。
 約束どーりロッテからもカンパしてあげるぅ」

討伐依頼から帰ったそのまま、受け取った報酬金の目分量半分を死霊術師のテーブルに置く。
滅し方なら分かるが治し方は知らない。
下手なものを買って寄越すより、自身で調達する為の資金を遣った方が互い楽であろう。

もっとも、その首輪。
遠からぬ死が約束されるのであれば、少し早い手向けに過ぎないのかも分からないけれど。

「チェルちゃん踊ってあげたらいーんじゃない?
 気ぃまぎれるかもぉ?
 ゴーモン中もユカイなダンス思い出してね〜、的な?」
(@12) 2021/12/12(Sun) 17:06:05

【人】 大道芸人 チェルシー

「みんなで踊る夢……それって悪夢なんですか〜!?
 チェルちゃん的には素敵だと思うのですけれど!
 女の子の友達と踊る方が好きでしたら、
 チェルちゃんは手も足も貸しますよ!」

踊ってあげたらいいんじゃない、の言葉に応えて、
胸を誇張的に張った。

「痛みのお友達の位置にすり代われるぐらい、
 愉快なダンスをエスコートしますとも!」
(44) 2021/12/12(Sun) 17:20:05
貴方が美味いチキンの素材として魔物も視野に入れているとは露知らず、これは調理場……必要なら調理してくれる人も探しておくだろう。
美味しいならば

「わかりました。私は……」

暫し、悩むように間を置いて口を開く。

「今日は、彼の役者を調べてみます」

スカリオーネは、路地裏へ入っていった。
(a35) 2021/12/12(Sun) 19:33:36

【人】 灯屋 レイ

>>+15 ペトルーシャ
「返してはくれなかったのですね。
貴女のようにあれらを扱える者がいるとは思えないのですが」

強欲な。喧騒に消される程度の呟きが溢れる。
宝の持ち腐れだと思うが……恐らく政府側はなんの情報も得られなかったのだろう。
ならば、目に見える『成果』を欲しがったのではないかとこれは推測した。

「考えてはみますが、期待はしないでください。
少なくともこの騒動が収まるまでは、あちらもそう簡単に手放したがらないでしょうから。

……それぐらいならお安い御用です。
甘いものは大丈夫でしたか?」

見た目がこの有様なら、口の中も怪我しているように思えた。
せめて刺激物は避けた方がいいだろうと、果汁を冷やした飲み物を注文しただろう。
(45) 2021/12/12(Sun) 20:06:44

【置】 錆鉄御納戸 ミズチ

──音が、音が、音が。


 両手で耳を塞いでも、聴覚機能自体を停止させても、やまない聞こえるあれはなに? 形になり切らない思念の濁流の中にいる。

 何があった? 覚えていない。
 何かあった? なかったはずがない。

何か、何が、

大事なことを忘れている。聞きたくない。考えることをやめてはならない。聞きたくない。考える為には知らなければならない。聞きたくない。摂理を世情を人々の思惑を為すことをそのすべてに至らずとも可能な限り。聞きたくない。足を止めてはならな、

──どうして?

なに、どこにいる、小生はミズチという存在はどこへ向かおうとしていた、生きなければならない、これは誰の望みだ、声が聞こえる、いや聞こえない、聞いていない、聞かない、知らない、、
(L1) 2021/12/12(Sun) 20:24:04
公開: 2021/12/12(Sun) 20:25:00
ミズチは、整備のために外した頭を両手に抱えていた頃、思考の渦の中にいた。
(a36) 2021/12/12(Sun) 20:24:16

【置】 花売り妖精 アイシャ

妖精は、人に信じられることでその存在を強固にすると言われてきました。
その性質故に、アイシャを含む妖精の一族は"信じる事で効果の現れる魔法"を代々受け継いできたのです。

人と妖精の合いの子であるアイシャ自身にも、媒介を通してであればその魔法を使う事が出来ます。
彼女にとって、その媒介は花でした。花の持つ意味が、偶然ではなくなるように。
希望には希望の言葉を、悲しい言葉には、より良いことがあるような言葉を。

だから、彼女は取り調べの前に1つ言葉を残していくのです。
(L2) 2021/12/12(Sun) 20:45:10
公開: 2021/12/12(Sun) 20:55:00
アイシャは、自分の座っていた椅子の上に、ヒペリカムの黄色い花を置いていきました。
(a37) 2021/12/12(Sun) 20:55:46

「………………ヘル」

思い出したように、呼ぶ声。

「もし、おれが余計なことをしてしまったら、失敗してしまったら。見限ってくれても、殺してもいい」

まるでそれが当たり前かのような言葉を吐く。

ミズチは、夕食は食べそびれませんでした。
(a38) 2021/12/12(Sun) 20:59:20