203 三月うさぎの不思議なテーブル
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[そら豆を煮る間に、玉ねぎはみじん切り。
目に染みるという長年の悩みには
電子レンジで温めることで回避できるようになった。
目にも染みなくなる上に皮も剥きやすくなる。
みじん切りにした後は、
バターで熱して透き通るまで火を通す。
玉ねぎの甘味が十分に引き立つまで。
フライパンを置いて煮立ったそら豆は
冷水に晒して皮を剥いていく。
スープのベースは牛乳と生クリーム。
そしてメインのそら豆。数粒だけ残して、
ザルで丁寧に濾した後、なめらかになるまで
ミキサーにかける。
ベースができれば炒めた玉ねぎと合わせて
火にかけコトコトと煮込んでいく。
店のほぼ常備品となっているコンソメを加え、
塩と胡椒で味を整え。
そら豆の緑の色が引き立つようにシンプルな
白の器を選んで彩りも楽しんでもらえるように。]
[コーヒー片手に公園へ。
ミモザって咲いてるのかなと何となく上の方見上げてたけど、隣のシャミさんの視線が下がって、こっちを見上げてて
]
っ!
……、
[その視線の高さ、弱い。
一気に全身痺れるみたいに好きと可愛いが駆け抜けて、頭の中が真っ白になる。]
あ、あのさぁ!
……その、行ってみたい場所、ってとこ。
フレグランスショップ、行きたくて。
体質的にダメ、とかじゃなかったら、このあと、どう。
[あんまり気が動転したせいか、サプライズで隠してた行き先が、口から勝手にまろび出た。]
[形を残したままのそら豆を中央に飾って。
少しだけパセリを散らしたら、完成。
そら豆を食べたことはあると言ってたけれど、
スープにしたものは初めてだという。
彼の身体に入っていくものの『初めて』を、
自身の手で作れることに、
密やかに楽しみを覚えていく。
血液は120日。
細胞は遅くとも200日。
骨は成人なら二年半で入れ替わるという。
彼の身体を俺の料理で作り変えていくにはまだ日が浅い。
さて、先程のメッセージへの返信は
まだ悩んでいただろうか。]
[年末ならきっと、まだ。
猶予はあるはず。
彼がどちらを選んだとしても。
それが彼の出した選択なら反対するつもりはない。
ゆっくり決めてもらうとして。
今は、彼の『初めて』を目の前で堪能しようか。
小さなバスケットにバゲットを添えて。]
お待たせしました。
どうぞ、召し上がれ。
[彼の『好き』と『美味しい』を味わおう。**]
[今日、何も纏ってこなかった香り。
飲食店勤務では基本的にご法度だし、普段からつける習慣はなさそうだなと思って、やめた。
代わりに、好きな香りを知りたい。それを纏いたい。選んでほしい。
服よりもずっと感覚的で、五感に直接響くものを、欲した*]
[平凡な人生を疎んでいた。
何もかもが平均的なスペックだということに劣等感を抱いていた。
そこから脱却しようと通信制の高校を選んだり
フリーランスの職についたりしたのに、
つまらない自分の人生を笑顔で彩ってくれる
特別なたった一人に出逢って
彼女にも好きになって貰えるという奇跡を得たのに、
思考にはまだ「一般的には」というつまらないブレーキが残っていた。
勝手に止まりかけたそのブレーキを壊してくれたのは
やっぱり彼女だった。]
[秘められた覚悟を、自分は知らない。
脱兎の得意な白うさぎさんは、「どうでしょう」と言うまで離れずにいてくれた。
「神田夜綿」の元にしか真白の幸せはないのだと、言葉で態度で示してくれた。
それは、自分になら通じると信じてくれていたからだ、と思う。
誰かに丸つけをして貰う必要はない。
互いの愛しか入らない器が並べられたテーブルが出来たら、
自分達に必要なのはそれだけ。
臆病で彼女を寂しがらせなくて良かった。
うさぎは寂しいと死んでしまうから。]
[緊張で強張る肌が自分の体温を覚えるまで触れた。
唇以外に落とすキスがどれだけの湿度と熱を持つのか、丁寧に教え込んで。
砂糖の塊みたいに甘い「かわいい」と「愛してる」を無数に注いだ。
他の料理人に対しライバル心を抱くのは職業病、だっけ?
さて、「食べられる」側と気づいた白うさぎさんにとって、僕は「やさしい」料理人だったかな?
君が評価を言う前に声を枯れさせてしまったかもしれないけれど。]
[――窓の外が白み始め、遠くに電車の音。
額に貼りついた髪の束を摘まんで動かし、額にそっとキスをする。
そういえば、今日は彼女の仕事は昼からだったか、夜だけだったか。
着替えは首元の隠れた服にして貰うことにして。
そうそう、朝ごはんは何にしようね。
「何でもない日」が特別な日になった朝、
二人で食べる朝食の内容を考えることがあまりに幸せで、
布団の中でくつくつと暫く笑っていた。]
夏服、そうだね
上着の有無くらいしか考えたことなかった
[厨房は季節問わずに室温が上がりがちだから、汗をよく吸うみたいな観点で見ていた。
かわいい服の沼、わくわくするけどこわい……はまってお金つぎ込んじゃったらどうしよう。普段着という枠はプチプラにしようね]
愛してるの方が上、……か…?
[首を傾げる]
ほんとに好きだよ
たぶん2,3年前から
[特にこれというアプローチもしていなかったのだから、実感はなかったことだろう。
それこそ、ヒトシちゃんを見せて欲しいと、チエの新しい興味の対象を覗きたがるまで。
欲求はあっても、成就は願わなかった片思い]
ナギの色か
そうか、小物の色もおしゃれのうちだよね
メガネとか
[そんなこと言いながらの公園。
どこかへ向いている横顔を、下から眺めると綺麗な顎のラインが見えて得をしたような、味見をして狙い通り美味しかったときのような、ふつふつと湧く幸福感。
それから視線があう]
え!
フレ……えーと……香水屋さん?
行ったことない。香水、つけてみるの?
[その発想はなかった。
面白い。今までの自分には絶対に知れなかった、店の外の世界のいろが鮮やかに光る]
体質的にダメなのは、酸化した揚げ油の匂いくらいかな
たぶん売ってないと思うから大丈夫
[それはそう、と誰もが賛同してくれるだろう]
自分の部屋や、オフの日にだけ使う香りってこと
一緒に選ぶの? それって、それはなんだか……
[言いさして、唇を閉じる。
もう一度チエの顔を見た*]
でしょう?
しかもこれ、ほぼ確定事項だと思うから
返事したら即決定みたいなものだよね。
[ 画面を見せて、年末……?と
言われれば、そうだよ、と頷いた。
察するような仕草があれば、
スマホを手元に引き戻して ]
そう魅力的。
でもリハのこととか考えると
年末、ほぼ埋まるんじゃないかと思うんだよね
[ 悩ましげに片手で片目を覆いながら、
ライトが消え真っ黒になった画面を
とんとん、と指で叩いて見せる。 ]
そうかな、そうだったら恋人の方が
大人かもしれないな。
俺、今まで素通りしてたイベント
全部体験してみたいからさ。
年末っていったらクリスマスも
潰れちゃいそうで。
[ 店員のお兄さん、曰く、
不満を言うような人ではない、らしい。
そうだろうなと胸中で笑ってしまう。 ]
[ なんだろうね、
堂々と宣言できないことよりも、
暗号の受け渡しをしているようで、
楽しくなってしまって。
二人だけで共有する秘密。
なかなか、いい味がする。 ]
[ ――とは言え、だ。
クリスマス、はもしかしたら相手の方が
都合つかなくなるのではないか。
きっとこの店も大盛況だろう、
予約で埋まったりもあるのでは。
その大変な日に、稼ぎ頭である
彼を連れ出してしまうのは、どうだろう。 ]
いいね、温泉。
恋人と旅行ってしたことないから
出来たら嬉しいし、今度誘ってみよう。
[ どうですか?だってさ。
このしれっとしたところが、また――良い。 ]
[ そうではない、顔を思い出して
にやけてしまう前に、スマホの画面を
明るくし、返信をした。
『前向きに検討させていただきます』
たった一言、打ち込んだ後は
いつも通り、カウンターの中で料理をする姿を
見つめていた。
ちょうど玉ねぎを炒めている頃だったか。
相変わらずの手際の良さに惚れ惚れしながら
完成を待つ時間も、愛おしいもの。
それ以上の視線を感じてしまっても、
まぁそこはご愛嬌、というやつです。
やがて、白の器にクリームを足した
抹茶のような柔らかな色のスープが
盛られて、カウンターから差し出されたなら ]
きれいな色だねぇ
[ 瞬き三つ分、それを眺めてから ]
いただきます
[ そっとスプーンを沈め、掬い上げ口元へ
軽く角度を変えると、なめらかなスープが
口の中に転がりこんでくる。
シンプルな味付けがより、そら豆の風味を
引き立てて ]
あぁ美味しいこれ ポタージュも
美味しいんだね、好きだなぁこれ
[ 実に美味しかった。
彼が自分の身体を作り変えようと
していることまでは、気づかないけれど。
好きな味を増やしてくれていることと、
愛情持って、作ってくれていることは、
身をもって、知っておりますとも。* ]
上……じゃない、かな? たぶん……?
2、3年。
[それってつまり、えっと?
自分が店に入ってからの期間を、思い出す。
就活してたのがあの頃だから……いや、深く考えると余計恥ずかしい。
なんにも気づいてなかった自分を悔やむ。情けないスタンプ一個追加。
ここにも鈍感がいますと首から看板下げられたような気持ちだ。]
[結局、ミモザは見つけられない。
代わりに、結構いろんな花が咲いてるのには気づけたけど。
菜の花が風に揺れている。]
メガネ、する?
この前ナギさんが眼鏡だったの、良かったよね。
借りてかけさせてもらったら、結構度強くてびっくりしたけど。
[一応ありがたいことに生まれてこの方裸眼だが、じんわりじんわり下がりつつある。
遠くない将来コンタクトになるんだろうという予感はしてたけど、シャミさんが眼鏡にするんなら、伊達でフレームだけでもかけようかな。]
……うん、香水屋さん。
ちょうどコーヒーでリセットしてるし、どう?
飲食だと、つけてらんないもんね。
[酸化した揚げ油は、たぶんボクでも嫌だから。
そこのところは、苦しまずに済むだろう。]
休みの日とか、部屋ではつけてるよ。
寝る前も多いかな。
今日もつけてこようかなって、思ったんだけど。
シャミさんの前でつけるのは、シャミさんの好きな香りがいいなって思ったから、やめちゃった。
……いっしょに、選んでよ。
その香りがするたび、シャミさんを好きになる。もっと。
[閉じた唇。それを開いてとは言わない。
でも、特別がほしいと、欲を滲ませて求める。
顔を見られれば、視線を合わせて。笑みの形に目を細める*]
行く
[私の前でつけるのは、私の好きな香りがいい
あまりにも、ぐらぐらと揺さぶるような口説き文句じゃないか]
……行きたい、いっしょに選びたい
[その香りがするたび好きになる。
視線が絡んで、誘う笑顔に。
閉じた口を開いた。眉を下げる]
こんなこと言っていいのかな?
その
[香りの重要性は知っている。
料理の要素の中でもっとも、深いところの本能を刺激する嗅覚]
それって……官能的