人狼物語 三日月国


148 霧の夜、惑え酒場のタランテラ

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    ………一体、何が目的なんだ


  
[ 犠牲となった一人の少女の
亡骸
を前に
  呟けたのはそんな一言だけ。
  

            遊んでいたのだという。

  三国の王女を攫って、
  誰が一番に助けに来るか、と。


  もう帰っていいと言う男に、
  逃がすかと食いかかりたい気はあった

  …訓練された騎士を欺くほどの魔法の使い手
  ヴィオラを守りながら
  この数を相手にするのは、…無理だ。
  逃がしてもらうしか、選択肢は無い。 ]

 



   ……その子は、どうするつもりだ



[ ──それでも、生きているもう一人を
  見捨てて帰るだなんて そんなことは出来ないと


  男を睨みつけた。

  男は変わらず、嗤っていた。 ]

 



 「  殺すよ?

    当たり前だよね
    騎士くんが無能なのがいけないんだからさ
    この子の騎士は来てないんだ。

    …なぁに、その目。文句でもあるの?
    なら、君のお姫様

  この子の為に  犠牲にする? 」


 


[ 絶望の二択
  主に奪われた生存。

  …事の顛末だけを記す。
  少女は二人共生き残ったが、
  騎士の活躍によるものではない。


  一人の少女が
  その身を差し出すことによって、見逃された。


  私はまた、何も出来なかった。 ]

 


[ その日から 王女は毎夜 
  悪夢に魘されるようになった

  魘されても大丈夫だという彼女を
  見ていられなかった。


  私は王に全てを話した。
  年若い少女が 身体を犠牲にすることを止められなかった
  自分の力ではどう足掻いても 誰かが死んでいた

  それでも
  命を持っても償いきれないことをしたのだ、と。

  王は言った。 ]
 


  「 ──…忘れさせなさい。

    増える罪は 私も共に背負おう 」



[ 人の記憶を操る禁術。

  王女を蝕む破瓜の記憶を奪った。
  彼女の数年の記憶までも、犠牲にして。

  …それより現在に至るまで
  僕は 奪った記憶による悪夢を 見続けている。 ]

 


[ 吐くような痛み 胸を突き刺す下卑た視線


  許して  


      ゆるして


    赦して



           
ころして。
 


  声が頭の中を木霊する

  返してしまえば きっとこの
痛み
は消える
  返せるはずがない 
  それが
で 彼女の幸せになるのなら ]

 


         [ 自由になりたい

  
         
幸せでいて欲しい


  なら もう
  抱えて死ぬしか、ないじゃないか ]


 [  開かない扉に縋り着いた昼
    誰にも話すことの出来ない記憶

    相反する悩みの答えは
    未だ 見つかっていない。  ]**

 

【人】 ユスターシュ

 

 そっか。
 カイルは優しいな。


[そんな前の事を覚えて心配したのを>>163
 素直に褒めた。

 自分は優しくなんてない。
 自分を優先する利己的な男だ。

 だからこそ、その優しさを尊く思う。

 小言位は言われると思ったのだが。>>164
 皆もまぁあれこれ話している様子だし
 この酒場ではこういうものなんだろうな、と
 納得してそっか、と笑った。

 霧と共に、何もかも晴れたら 
 本当にいいんだろうな。]

  
(180) 2022/05/26(Thu) 20:23:36

【人】 ユスターシュ

 
[引っ込めてしまった手は
 何も掴まないままじゃなかった。
 相手に掴まれた。>>165


 ……ん、そうか。

 撫でてほしかったのか? なーんてな


[ゴースト同士、通り抜けも出来る手を、受け入れた。
 そしてカイルの気が済むまでそのままに。

 まだ未練が晴れると決まった訳じゃない。
 ノアが受けてくれるかどうかを抜きにしても
 娘が見つからない可能性だってある。

 ただ、何となく予感がしていた。
 自分は結果どうなったとしても
 きっとここを出ていくのだろう、と。]

 
(181) 2022/05/26(Thu) 20:23:59

【人】 ユスターシュ

 
[カイルがターバンの人に向かっていくのなら
 ただ見送った。>>166

 あの子も、何かをきっと抱えている。
 ゴーストでいるだけの、何かを。


 霧が晴れる時、この優しい少年の霧も 
 晴れてくれればいいのに       

 
 柄にもなく、願ってしまった。]*
 
(183) 2022/05/26(Thu) 20:26:12

【人】 ユスターシュ

 
[カイルを見送る前に、自分が彼に先に呼ばれた模様だ。>>182
 其方ににこやか〜に向かう。]


 はいは〜いっ! ご注文ですね。

 甘いもの、ですか。
 そうですね……
 私はクレープがご用意出来ますよ。
 其方で宜しければ。

 お酒はご希望は?
 甘いものに合せますか?
 それともこれが良い、というのがあれば
 其方をお持ちします。


[大人ですから。

 気分を切り替えにこり、と接客モードである。]*
 
(187) 2022/05/26(Thu) 20:40:26
ユスターシュは、メモを貼った。
(a23) 2022/05/26(Thu) 20:43:38



  命と天秤にかけても避けられない外出。

   
そう、セシリーだってわかっていたはずだ。

   
予想なんて、いくらでもつけられたはずだ。


          
覚悟の上だった、というの?
    

  


  続く彼の身の上話を、私は聞いていた。
  確かに、事前に船が沈むと伝えられていたら
  そもそも乗らないって選択だってあったかもしれない。
  

  でも、同時に思ってしまう。
  それは先延ばしに過ぎないかもしれない。とか。

  運命を覆した結果
  更に大きな災厄が待っているのかもしれない、とか。

  知らない方が幸せだった可能性とか。
  どこまでも考えすぎてしまう。

  変えた結果もたらされるものと
  変えない結果を天秤にかけようとしてしまう。
 

【人】 ユスターシュ

 

 どうも、有難うございます。


[にこにこ、とおっさんの接客スマイルは多少胡散臭いかもしれない。]



 はは、男じゃなかなか機会ないですよね。
 私の場合は以前働いていた宿屋で
 作る機会がありましてね。


[つまり味は店のだから安心してほしい。
 お酒の希望を聞けば、此方に視線が来た。>>199

 そういえば、このお土産どうこう、とかは
 聞こえていた。
 誰かにゴーストの酒を飲ませてやりたい、か。
 そう言われると少し考えた。]
 

 ……わかりました。
 ではお待ちくださいませ。


[そう言って、一旦厨房の方に入った。]
 
(211) 2022/05/26(Thu) 21:36:17

【人】 ユスターシュ

 

 うっし、まずはクレープ作るか


[材料をきっちり量る。こういうのはレシピをしっかり守るのが大事だ。
 粉類はきっちりふるう。細かいところで手を抜かない。
 薄力粉と砂糖を確り混ぜて、牛乳を加えて……

 手順の通りに作れば甘くて、ふわっとしたクレープ生地が出来上がる。
 久しぶりに作った出来栄えに満足げに笑えば
 次にそれを皿に盛りつけ、チョコソースをかける。
 皿全体にソースで植物模様を描けば見栄えもばっちりだ。

 魔法で冷やして作業時間を短縮つつ、ホイップを泡立てて付け加えた。
 ブルーベリーとラズベリーを飾って完成。

 酒は、自分が一番と思うのはこれだろうな
 と心のままに選んで、作ってフラスコにつめた。]
 
(212) 2022/05/26(Thu) 21:36:32

【人】 ユスターシュ

 

 お待たせしました。
 こちらクレープとなります。

 そして、此方が私が好む酒、という事で
 果実酒を使ったお酒となります。
 果実酒は
思い出の味
、なのですよ。

 思い出補正があるのですがね、一番美味しいと言ったら
 私が選ぶのはそれになります。


[そう、それはこの酒場に入って初めて貰ったお酒。>>0:170
 それを思い出してブランデーと合せてみた。
 ヴィムの方をちょっと見て。
 あの時の酒は、他に変えられない物があるよな
 そう、思った。]

 
(213) 2022/05/26(Thu) 21:36:43

【人】 ユスターシュ


 こういった手土産もいいですけど 
 相手との思い出があるものや、好きなもの。

 そういったものも喜ばれると、
 私は思いますよ。


[事情は分かっていなかったけれど
 わざわざゴーストの酒を求めるあたり
 普通じゃない用途だろうとあたりをつけた
 だから一言付け加えてどうぞ、と差し出した。]*
 
(214) 2022/05/26(Thu) 21:36:53

【人】 ユスターシュ

 
[フルーツやら具が入ったクレープは想定してなかった。>>219
 酒場ならさっと出せてつまみになる物がいいだろうと。

 差し出せばわりと、いい反応が。
 口元が自然と緩む。]


 普通で大丈夫ですよ。


[大事に、と言われて軽く笑う。>>220
 なにせ作り手がおっさんだ。
 有難がるには……どうだろうか。

 酒は酸味が少なく飲みやすいタイプだ。]
 
(222) 2022/05/26(Thu) 22:19:14

【人】 ユスターシュ

 

 まぁ、多少聞こえてはいましたし。
 わざわざ詰めるのならそうだろうと思いました。
 
 ……そうですか。
 喜んで頂けたら、私も嬉しいです。


[クレープの感想を知りたくて、少しだけ様子をみた。
 見られたら食べにくいだろうし
 その後は邪魔にならないよう立ち去るつもりで。]**
 
(223) 2022/05/26(Thu) 22:19:19
 
── 続・あの日の話   ──


[崖から足を滑らせ落ちた行商人一行の一人を
 救助しようと現場に向かった俺は、
 無事に目当ての人物を見つけた。
 それは女性のように見えた。

 長いブロンドの髪。
 遠くから見てもわかりそうな濃い目のメイク。
 大き目のネックレス、腕輪に指輪などの装飾品。

 酒場の女性が着るような深紅のドレス。
 
胸元が大胆に開いたそれからは

 
逞しい胸板が見える。

 
肩を出したそのスタイルは、

 
よく見ると結構な幅があるように思う。

 
首元に目を移す。

 
なかなかの太さに喉仏が見えるような。


 
いや、これは────…… 

 

 
(…………男性か?)

 

 
「ああ騎士様っ!助けにきてくれたのね!
 あたし、すっごく怖かったの……。」



[口を開く。低音が響く。
あ、これ男性だな。

 アリアから降り立ち、近くに駆け寄る。]


  もう大丈夫ですよ。
  怪我は無いですか?
  ……いえ、足を負傷しているようですね。
  痛みはどうでしょうか。とりあえずは応急処置を。

  仲間の皆さんは無事なので安心して下さい。
  さぁ、ここから上がりましょう。
  天馬に乗って一緒に───……
 

 
[少し、考えた。
 目の前の人物は男性だと思われるが、
 服装や口調はどちらかというと女性寄りである。

 ならば女性対応をするべきなのか?
 そして相手は足を怪我している。
 踏み台化ではなく担ぎ上げるべきだろう。
 触って、持ち上げ良いものかと伺いを立てる。]


 
「えっえっ……それじゃあ、あたし……
 
お姫様抱っこして貰うのが夢だったの!

 

 
[俺は夢を叶えた。
 重くない?との問いかけに
 
羽のように軽いですよ
、と答えながら
 岩のような重さを体験した。
 寒くはないですか、と外套をかけて渡した。
 落ちてしまわないように、彼女(?)を俺の体に
 しっかりと紐で縛り付けた。
 対応は何も間違えていなかった筈だ。

 
間違えては、いなかったのだが。



  念のため、後ろからもしっかりと
  私に掴まっていて下さい。

  …………っ!?
  いえ、あの、そこまで強く抱きつかれると
  鎧が割れてしまうので、もう少しソフトに……。
 

 
「あたしの名前はロザリンド。
 ねぇ白馬の騎士様、貴方の名前を教えてくれる?」

 

 
[ロザリンドは情報通だった。
 次の日には家に御礼の手紙が届いた。
 それに返事をして、そこで終わる縁の筈だったのに。]


「エアハート様って、
 お父様が騎士でお母様が商人なんですって?
 まるであたし達の関係みたいですね♡
 馴れ初めってどうだったんですか?
 もしかしてあたし達みたいな運命的な出会いだったかも。」


(何故、親の事を知っている)



「エアハート様がアリアちゃんと一緒に食べられるように
 人参のスコーンを作りました♡
 あたしの事をもっと好きになってくれるようにって
 おまじないをかけたので是非食べて下さいね。」



      
("もっと"とは??食べ物は粗末にしませんが

             
呪文の効果は無かったようです)

 

 
[じわじわと、攻め込んでくる。
 ついに家にまでやってくるようになった。
 "俺は恩人なだけ"そう言い聞かせて対応していたが、
 同時に何か身の危険を感じていた。

 ────そしてついに来た。]


「エアハート様、あたし……
 そろそろちゃんとした関係を持ちたいんです。
 本当はエアハート様の方から
 切り出して欲しかったのだけど
 
どうか、あたしとお付き合いして下さい。

 

 




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