Y『恋人』 クリスタベルは、メモを貼った。 (a32) 2022/12/16(Fri) 19:24:32 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル── 回想:薬師の君へ ── [ >>1:121おどけて言ってみたのだけれど、 まあ当然誤魔化されてなんてくれなくて。 怒られたには怒られた、けれど。>>125 心配。それもあるだろうけれど…なんだろう。悔恨? 誰あろう自分の所為だとは、いくら鈍くても察した。 貴女がそんな風に感じる必要なんてないのに。 ] ごめん、大事な君の薬を、よくない使い方して。 傷つけることになるなんて考えてなかった。 軽率だったよ。それは本当に謝る。 でも自傷のつもりはなかったんだ。誓って。 [ 傷つけたことを否定するなら、それでもいいけれど。 見ていられないくらい……なんだろう。そうだ。 寂しい。 見ているだけで、凄く寂しくなる顔をしてたから。 許されるなら、そのたおやかな手を掬い上げ、 自分のそれを重ねる。 ] (171) 2022/12/16(Fri) 22:16:00 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ 自傷のつもりは、本当になかった。 飲んでも飲んでも頭痛が止まなかった。 どうしてどうしてと、泣いても叫んでも許されなかった 痛みの記憶が鮮明に思い出されて。 アリアの薬なら、なんて 馬鹿なことを考えた。私の罪だ。 だから、今から語るのは彼女への誠意。それから、 …………多分、聞いて欲しかったんだと思う。 友達、だと、勝手に思っていたんだよ。貴女のことを ] ……ええと、わたしたちの家のことは話したんだっけ。 中央の名家で、とても恵まれていたと思う。 ただちょっと……折りが合わなくて。 物心つく前からの大反抗期でさ、親も手を焼いてた。 それでもなんやかんや落ち着きはしたんだけど、 まあ今から家族やりましょう、なんて言えない空気で。 腫れ物扱いの上に外に出られない生活で、 まあわたしたちはそれでもよかったんだけど…… ってそれはいいや。 この洋館に来て、それでも細々とやりとりがあってさ。 誕生日も、数日遅れてお祝いしてくれたりして。 この人たちもきちんと家族をやり直ししてくれようと してたのかなって。思ったんだ。 (172) 2022/12/16(Fri) 22:16:19 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル……馬鹿だよね、子供を捨てるまで 思い詰めてたなんて知りもしないで。 [ それを告げる書類が、奇しくも誕生日の朝── 一度目の喪失に重なった。 ああ、私はまたなくすんだ。 そして、どうしても諦められないものまでなくすんだと、 思って、しまった。 ] それで…………頭痛が酷くて。 痛くて痛くて、いっぱい飲んじゃったんだ。 本当に、ごめん。 [ それでも、本当のことだけは、 決して言葉には出来なかった。 言葉にしたら全て失う気がして、言えなかった。 ごめん、と、手を取ることを許されていたなら、 押し頂くように強く握り締めて。 ] (173) 2022/12/16(Fri) 22:16:55 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル…………まだ、わたしたちの先生でいてくれるかい? [ 薬師を指して『先生』と。 貴女が辛抱強く付き合ってくれたから、 痛みを憂うことも少なくなったんだよ。 生き易く、なってたんだ。 洋館に来て初めて訪った人。受け入れてくれた人。 薬だけじゃない貴女の真心が支えてくれた。 だからやめるなんて言わないでと、 縋り付くような気持ちを隠して、そう訊ねてみた。 彼女の、答えは ──── …… * ] (174) 2022/12/16(Fri) 22:17:24 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ >>126 ノックの音が微睡みに差し込む。 “彼”のものではない。 というより、彼以外で自室まで訪問する人の方が珍しい。 軽い、華奢な手で鳴らされた音が、夢に沈む思考をゆるり と呼び覚ました。 誰だろう。 ……いや、誰なんて考えるまでもなかった 女性陣とは殆ど個人的な付き合いはなかった。 彼女らと並ぶと自分との相似を感じさせ、 また彼女らを羨ましいと感じる心がどこかにあったんだ と思う。何となく、居心地の悪さを感じていた。 でも風に乗り届く彼女らの声を聞くのは楽しかった。 憧れて、遠くから眺めるだけで満足な気がしていた。 全てはもう遅いのだけれど。 そんな華やかな姿が過ぎりながら、 凪いだ水面のような彼女、本当は沢山の優しさを湛えた その人が その後ろ姿を見た気がして ベットを跳ね起き、沈黙を答えに立ち去る彼女を 捕まえようと──── ] (175) 2022/12/16(Fri) 22:18:08 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル待って!!! [ 扉の前にいなくてよかった。翻る蒼布はまだ遠くない。 咄嗟に彼女の手首を掴めただろうか ] ……あ、ごめん。 びっくりさせてしまった、よね。 どうしたんだい? こんな時なのに、君が来る場所はここじゃないだろう? [ いつもの顔で告げて、 それがもう必要のないものだと思い出す。 ] (176) 2022/12/16(Fri) 22:18:33 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル…………ああ、いや。 もう、嘘つく必要なかったんだった。 ごめんね。 私、先生に嘘ついてた。駄目患者でごめんなさい。 [ いつか語り損ねたこと>>173を、彼女に伝えた。 わたしたちが、ただ生きることを許されたかった少女の 幻想だということを。>>0:106 そしてその幻想は神の前に敗れ>>1:271、 そうまでして失いたくなかった人の手を振り払い>>1:315 何もかもが終わってしまったのだと。 ] (177) 2022/12/16(Fri) 22:19:34 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル私のことはもういいの。 私、諦めるの得意だから。 貴女の優しさが必要な誰かのところへ行ってあげて? 先生………………アリア。 来てくれてありがとう。凄く嬉しかった。 [ なくしたというには晴れやかで。 きっと、肩の荷が降りたような。 それがどれだけ厭わしくても大事なものだったか。 でも偽らざる顔で彼女と向き合えて良かった。 世界が滅びるなら、これが最期かもしれないから。 * ] (178) 2022/12/16(Fri) 22:20:12 |
Y『恋人』 クリスタベルは、メモを貼った。 (a39) 2022/12/16(Fri) 22:25:59 |
Y『恋人』 クリスタベルは、メモを貼った。 (a41) 2022/12/16(Fri) 22:27:56 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ アリアの訪問を受ける前。 >>126 他ならぬアリアの薬を飲み、うつらと揺蕩う。 鎮痛剤と、眠れない時の為の薬を少し。 眠りたいわけじゃない、ただ何も考えたくない。 いつまでも考えが巡るだけだ。 ただ彼が大切で、幸せでいて欲しくて、失いたくなくて、 独りにしたくなくて、離れないで欲しくて、彼が好きで。 ……彼はどちらを選ぶのだろう。 …………世界が滅びることを、選ぶのだろうか。 中央の華やかさが生み出す闇の中で独り、 世界の暗いものを知り過ぎてしまった彼が、 世界を呪いたくなる気持ちは、多分、理解していて。 でも、わたしに世界を見せてくれたのはあなただった ] (236) 2022/12/17(Sat) 3:12:45 |
【人】 Y『恋人』 クリスタベル[ 鳥籠の外なんてどうでもいいと 嘯いていた私を連れ出してくれた。 結局洋館の中でも篭りがちな私だったけど、 ここでの生活は面白くて、楽しくて、 そして彼がいたから好きになれた。 ……だから同じ気持ちを返せればなんて夢物語。 名前を呼ぶ権利もない私には何も出来ない。 ずっと彼のことを考えている。 呼べない名を想う度に息が詰まる。 世界も箱庭も私自身もどうなろうと構わない。 彼がいないなら、なんだっていい。 ────何も考えたくなくて、目を閉じた。 *] (237) 2022/12/17(Sat) 3:12:46 |
Y『恋人』 クリスタベルは、メモを貼った。 (a56) 2022/12/17(Sat) 3:20:16 |
Y『恋人』 クリスタベルは、メモを貼った。 (a58) 2022/12/17(Sat) 3:30:42 |
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