人狼物語 三日月国


77 【ペアRP】花嫁サクリファイス 弐【R18/R18G】

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視点:


[しゃべったぁぁぁ]

(注意二人ともここまで全裸です)*

 それにしても、ずいぶん痩せちょるの小僧

[断りもなく、迷いもなく白無垢をはだけさせて薄い胸元をねっとりと撫でまわす
見たところまだ子供からようやく抜け出した程度の歳だろうが
天狗が力を与えている以上、食うには困らぬ村のはずとの疑問は今は放り投げた
]

 なぁに、暴れたりしなきゃ最初はすぐ終わらせてやる
 男を犯るのは数十年ぶりなんで加減は利かんかもしれんがの

[そう言って再び小僧の顎を捕らえて口を吸った
舌先で唇と歯列をこじ開けて、まずは口内に天狗の毒を注ごうと**]



 ***

   それから何年の時が経たか。
   ソフィアがどれだけ『ラサルハグ』に会おうと
   していたかは分からないが。

   『花嫁』になると決まった日。
   『 大蛇 』は村へと現れるだろう。

   大蛇の姿ではなく人の姿で
   傍からは旅人にも見えるだろう風貌で。

   かつて『ラサルハグ』に会いに来た『ソフィア』を
   今度はこちらが迎えにゆくのだった。*






[死んでるんだったら素直に死んでてほしいんだけれど……]

 


[生贄という言葉が過る]


(どっちが生贄)

[何でやねん]

【人】 書生 茅

[手首の縛が解かれ、そのまま落ちるようにして敷布に転がされ。>>13
まさに、俎上の鯉とはこのような心持ちかと、どくり脈打つ心臓を抑え、『山神さま』を見上げる。
見下ろす視線が楽しそうで、悲鳴の一つでもあげた方が良いのだろうかなんて、逃避じみたことを考えもするが、喉から溢れるのは乾いた音のみで、いがらっぽいのを潤すように、ごくりとひとつ唾を飲み込んだ。*]
(30) 2021/06/19(Sat) 13:20:50
[胸元を滑る手は、まるで検分でもされているかのよう。]

 え?
 そんなことも……

[無いとも言い切れないのだが、自覚がないから戸惑う。
ただ、役立たずとは幾度となく言われていたから、そう言うことかとも思う。
実際のところ、年よりは5つばかりは幼く見える体格であるのだが、そのことは茅本人すら知らないことだ。なんなら村の人たちも。

なんとなく、居心地が悪くて少しだけ身を捩った。抵抗したわけでは無い。]

 えぇ…と……

[暴れなければ、とか。
最初は、とか。
男を…とか…何やら引っかかることはたくさんあるはずなのだが、あり過ぎて青年の思考容量を超えた。
結果、よくわからないままに、流し、流され…気づけばまた顎を掬われて。]

 ん…んっ!?

[混乱に何もかもが流れゆく。
待って欲しい、口と口を合わせるのは、なんかこう、アレだ。
なんだっけ。
……なんだっけ?
混乱しているうちに、舌先が口内を明け渡すよう要求してくるから、『抵抗するな』の命令通り、促されるまま口を開いた。]

 んぁ…あッ、

[口吸いなど経験がないから、それはさながら餌を求めた雛鳥のような、ただただ開いただけの動作。
けれど餌付けではないのだから、侵入してくるのは総じて異物だ、それでも口閉じること叶わずに。
とろ、とした蜜が、喉を滑り落ちる。
]

 
[ごくり、と喉が鳴った。]

[びく、と身体が不随意に跳ねる。]

 ッぁ……

[ちか、と瞼の裏で星が瞬く。
喉を通った
は熱く、焼けるほどに
かった。
それはまさに
劇薬
で、けれど青年はまたひとつ、ごくりと喉を鳴らす。
青年の目元がとろ、と溶けた。
無意識に、自ら舌先を差し出すなどする。
息苦しさもあるはずなのに、今も止めるべきが空気かその
なのか、よく分からないままに、無自覚に飢え切った雛鳥はまた口を開けて見せ…**]

書生 茅は、メモを貼った。
(a1) 2021/06/19(Sat) 13:24:42



(いやいや、色々順番おかしいよ)



[順番の問題ではないことは確かである。*]

 

***


  ─── あれから幾らの時が経っただろう。
      少なくとも、私が成人を迎える程に
      時は経っていた。

  短かかった手足はすらりと伸びて。
  丸かった顔は程よくほっそりとし。
  
  綺麗にお化粧をすれば、
  この村伝統の花嫁衣裳を着て
  友人と抱きしめ合い、別れを惜しむ。

  今日、私は神様へと嫁ぐこととなる。
  でも、まさか神様が直接この村を訪れるだなんて
  村の人間は、誰も予想出来ていなかったに違いない。*
 

[天狗の言葉も行動も、やはりよくわかっていない様子の小僧
戸惑いか羞恥か、身を捩る様子さえ天狗には物珍しかった
だからと言って優しくするとか加減をするとか、考えないのが物の怪というもので

むしろ、もっと手酷く扱って愉しもうかなどと
戸惑うままの小僧に毒を注ぎ込む……情欲引き出す蠱惑の毒を]

 ん   くちゅ……

[されるがままに開かれた口内に、とろりとそれを流し込めば
何かも知らぬままに飲み下す様子がわかる、そうして]

 どうじゃ? 善かろ?

[身を撥ねさせ、その目がとろりと蕩けていくのを見る
これなら、この先の痛みも多少は和らぐだろう
痛みに啼く姿は情欲を煽るが、壊れてしまっては困るのだから
丁寧に気持ちよくしてやろうというという考えも、まあ無かったが]

 ほう、もっと欲しいか?

[強請るかに口を開け、舌を差し出すのに応えるように口を吸い
開かれた中に舌を差し入れ思うがままに蹂躙して舌先絡めて吸い上げた

思った以上に反応がいいことに目を細め、口を合わせたまま再び胸を弄った
女に比べれば慎ましいだろう尖りを掻いてやれば、さてどんな反応を見せたやら]

 は 

[合わせていた口を離して小僧を見下ろす
己が体に起きていることにどう反応しているかを確かめるように
愉しむかのように、見下ろして]

 いい顔しちょるの、小僧

[と意地悪く間近で囁く
その目に、先ほどまでとは違うあからさまな熱が宿るのを
無垢な小僧はどう捉えるか**]

[かんぅが風呂に入っている間に、あんな大物を獲ってきたのだから、きっと腹も空いているだろうと思い、家人にいいつけて、食事の用意をさせようか*]

[よかろ?
問われ青年は、またひとつ喉を鳴らして、それからこくりと頷きを返す。
何が良いのかはよくわからないが、とにかく注がれる
が、甘くて、甘くて。
漸く継いだ息が、熱く零れた。]

 ん、ぁ、

[もっと、と言わんばかりに嘴を開ければ与えられる、その事実に軽く酔う。
抵抗するなとは言われたが、欲しがるなとは言われていないなそういえば。
赦されるのを良いことに、与えられるまま吸うて、]

 ぅぁ、ん…ッ

[かりりと掻かれた胸の先、またびくりと身体を跳ねさせる。
その反応に青年自身が驚くけれど、酔った頭に恐怖などは微塵も残らず、ただ、青年の指先が淡く『山神さま』の手に添うた。
唇が離れれば、その視線に出会う

嗚呼……愉しんで、いるようだ。]

 いい…顔……?

[はふ、と継いだ息の隙間、微かに問う。
それが意地悪だなどと、善良な青年にはあずかり知らぬことで、『いい』と言われたことで、安堵する。
ただ、その表情が新たに帯びる熱には流石に気づいて、つい……ぽかん、と、見惚れた。
だから数拍の間を置いて、つい、手を伸ばしたのはそう、完全に出来心だったのだ。]

 ッァ、

[伸ばした手の先がどこへ向かおうとしたのか、直後与えられた刺激にびくりとまた身をすくませると、反射でその掌は空を握る。
まるで熱に浮かされたような脳みそはその瞬間、村のこともお嬢さんのこともすっかりと忘れていた。

茅という青年は、恐ろしいほどに順応性が高かったので。**]

[それから、幾日。
かんぅは立派な
野生人
に成長した。
どう考えても進化ミス。
腰みの一つをつけ、蔦を使い。あーあーと叫ぶ日々。また時代と歴史、文化が違う。今日も手刀で仕留めた鹿を肩に乗せ。

滝の前へ]


 婿殿、今帰ったぞ。



[いい笑顔です。
ええ、武人というか愛の狩人。
細い婿殿に体力をつけさせようと山を飛ぶ姿は、まさに猿人。ふもとの村では魔物が活性化しているとか噂になっているらしい。どっちのことだって、どっちでしょう。

本人は押しかけ女房中。
ここ数日、色々した。【色々】
性的な方面ではなく心を掴む方向で。
突拍子がないのはもはや通常運転で日常
*]
 


[かんぅがこの明泉洞に住むようになって何日もすぎて。
どうなることかと思ったが、ちゃんとトイレのしつけもできているし、無駄吠えもしないので困らない。
放置しておけば一人で勝手に遊びにいき、そして自分の食い扶持分くらいの食糧を取って帰ってくるので、楽ではあるが]


 おかえり。帰ってきたかの。
 今日は何を獲ったのだ?


[ほてほてと滝の入り口までかんぅを出迎えて、招き入れてやる。
かんぅがいない時は中の水を満たしているが、かんぅは水の中では生きられないから、かんぅが戻ってきたら水を呪術で外にくみ出して、の繰り返し。

服は用意していたはずなのに、体に合わなかったのだろうか。
腰みのをつけて奇声を発しながらの山をかけずりまわっている姿は、大きな猿のようである。
まさかかんぅの姿を見て、村人が怯えていることも知らず、滝壺のヌシは元気だなぁと微笑ましく思うだけなのだが]

[無垢な体は思った以上に反応がよく
無知な小僧は予想以上に順応性が高かった
今まで多くの嫁を迎えたが、此度は特に「あたり」らしい]

 ああ、いい顔じゃ

[言いながら意地悪く刺激を送れば、伸ばされかけた手が空を掴む
無垢なくせにこうも感度がよいとなれば、自然欲は高まるというもの
元より時間かけて馴染ませるなどする気もなかったが]

 どぉれ、もっとワシ好みになるようにしてやろうかね

[そう言うなり両の手で今だ僅かに重なっていた白無垢を広げ
その内に着ていた服をも剥いで小僧の体を曝け出してしまう
そうして、その肌に一つ、二つとまた印を刻み込み]


 今日は鹿かの?
 よくもまぁ、器用にとらえるものよの。


[食べるたんぱく源は基本的に魚なヤオディにとって、四つ足の獣は珍しく。
肉食系男子なかんぅはよく食べるので、これくらいでないと物足りないのではないだろうか。
ちゃんと食べさせておかないと、そのうち自分までも食べたいと言い出すのではとひやひやものだ。
これではどちらが贄だかわからないが] 


 これより鹿の処理をいたしてくるが……。
 そちは絶対に入ってきてはならぬ。いいな?


[まるでどこぞの異種婚姻譚のようなことを言っているが、何をしているか素直に聞けば、普通に答えただろう。
単に凍るレベルの冷たい水の中で、腐らないように空気がない場所で処理をするので(いわゆる冷凍処理)かんぅが下手に顔を出せば死ぬので禁止しているだけだ。
入ったが最後、冷凍マグロならぬ冷凍かんぅの出来上がりだ]



 そなたは毎日裸に近い格好で走り回っているが、着物を着るのは嫌いなのかの?


[随分と日に焼けている、とかんぅの肌を見てため息をつく。
対照的に彼の肌は真っ白だ。
少しずつ、少しずつかんぅがいる生活に慣れ、彼が言うように体力をつけねばとこっそり筋トレをしているのは内緒だ*]

 こっからが本番じゃ小僧
 ワシのもんになるっつーことがどういうことか
 しーっかりと体に教えてやる

[言い終えて胸元から手を滑らせて下へ
何の前振りもなしに、下着の上から小僧の「小僧」を握り込む
天狗の毒を受けて、そこは一体どうなっていたか気付かせるかのように手を動かす]

 なあ、ここもこうされると善かろう?
 気持ちいいって泣いとるわ、ほれ

[下着が湿り気を帯びてくればわざとらしくそれを強調するように擦り上げ
小僧に問うこともなしに下着をはぎ取ってしまおうか
そうして、ついにははだけ落とした白無垢の上に、小僧の全てを晒させて
ふと、気付いたかのように繋がれたままの足元を見る]

 あぁ、こいつは外さんといかんなぁ

[痛そうだからではなくただ邪魔なだけだが、足枷に手を触れればその戒めは解けるだろう
逃げる心配も、もうないだろうから
痕のくっきり残った足首を持ち上げべろりと舐めて]

 これも、ワシのモンじゃって印じゃがの
 本当の「
」はこれからじゃ

[足首を持ち上げたままもう片方の手で小僧の芯を弄ぶ
雫が零れだしたならそれをたっぷりと手に絡ませる
愉しげに、それこそ恐ろしいほどに愉しげに
承諾も確認もない、小僧は天狗のものだから**]

[あれ、これ飼い犬か何かじゃないか。
そんな可愛いものだと認識しているのか。とまず根本的な問題から始めないといけない。が、今は狩りの終わりを婿殿に報告しよう。すっかり気分は新婚生活。

ほてほてと現れ、水を汲みだす姿はいじらしくも映る。本人は無自覚のようだが、さすがのかんぅとて、共に過ごす時間が増えれば、婿殿の事が分かってきた。

この婿殿は無自覚に可愛い。
鹿を肩からおろし]


 うむ、鹿を狩ってきた。
 鹿は中々に逃げ足が速くてな 
 追いかけるのにも苦労した。


[追いかけたのか。
もはやこれぐらいでは言わないぞ。(ツッコミ)しないぞ。一見微笑ましい狩人夫婦のやり取りのように思えるかもしれない。現物は魔物と魔物だけど。もしくは野生人と文化人。
時代でも二人は隔てられるのか。

いやかんぅが勝手にこしみの一丁になっただけだが]



  婿殿もどうだ?


[もうすっかり婿殿だ。
一狩いこうぜ。その勢いである。もちろん自分の腹を満たすという理由もあるが、これは婿殿にも食べてもらいたい為の狩りである。あまりの細さにいつ折れるやもと思うのだ。それはいけない、体力は付けなければ、そう。

人は簡単に死ぬ。
将軍であったかんぅは知っている。
婿殿は魔物であるが、見た目は細く華奢なのだ。]


 …あい分かった。
 婿殿が言うのなら守ろうぞ。


[守るのか。守れるのか。
疑惑。だが、真面目な理由であればかんぅは頷かないはずがない。むしろこうして此方を思ってくれるのが分かるのがむずがゆくも嬉しく少しずつ距離を縮めていこうと考えていたのだが、冷凍かんぅを回避した身はきょとんとして
服の話題に目を瞬かせ]



 ん?花嫁らしい衣装がなかった故だが。


[急募、妻の衣装。
どんな理由だこれは。ため息を吐く婿殿が密かに体力をつけるために頑張っていると露しらず、明後日の返答をしつつ、そうだとこしみのに手をつっこめばがさごそ。

白い百合の花を取り出して]


 婿殿に似ておると思うてな。
       …つい、取ってきてしまった。


[いかがであろう。
そう問いかける目は最初の日より変わらぬ慈しみに溢れ。唇に触れぬ代わりにその花びらでちょんと触れてみた。
こしみの・・
]


  愛しておるよ、婿殿。


[そうして告げるのは、日課。
トイレのしつけや無駄吠えをしないのと同じように。一途に彼の知らぬ言葉を綴り、微笑むのだ。
いい雰囲気(全裸)
*]

[ああ、いい顔じゃ、って
また聞こえたものだから、青年は無意識に淡く笑む。
『これは良いこと』と認識したものだから、踏みとどまる理由がない。]

 ん……ッぁ……、あ、

[肌に華を咲かされる度、喉を鳴らして身を震わせて、洞窟内の湿った空気は夜陰に更に冷たいのだろうに、青年の肌は与えられる熱に汗ばんですらいる。
触れる熱が、心地よかった。
……まるで、求められているように錯覚して。

だから、『抵抗するな』という命令に関わらず、その手に逆らおうという気持ちなんて、今やこれっぽっちもなかった、のだけれど。]

 あ……ッ、ゃ、ぁ!

[突然の強い刺激に、青年は眼を見開いて高く啼く。
青年のまだ、子供じみた格好をした中心は、それでも健気に『悦』を主張していた。
そこを急に握りこまれたものだから。
なお、青年自身には自ら触った記憶はほとんどない。
それがどういう反応なのか教えてくれる者はいなかったし、一度触れてみたら何やら未知の感覚がしたものだから、それ以来どうにも触りづらかったのだ。

与えられた刺激に軽い恐怖に似た感情を覚え、握りこむ大きな手へと己の手を伸ばすが、触れたところで指先で何かを訴えるのみ、力などまるで込められたものではない。]

 ぁ、あッ……ゃぁ…ぁ、

[気持ちよくて泣くのは握りこまれたところだけではない、青年本人もだったりする。
やぁ、と泣くと、揶揄するように下着を奪われてしまった。
とたん、下半身がすぅとして、それすら刺激になり、ひくひくと薄い下腹を震わせる。]

 ぁ……

[足首を縛めていた枷が、いともたやすく取り上げられて、ほっとしたような声を漏らす。
足首を掬われて、縛められていた痕を舌先がなぞり、またひくりと内腿を震わせた。
舐められたところが熱を帯びる。
なんだか『山神さま』のその行為が、傷を労わられたような、
そんなはずはないのだけれど、まるで……慈しまれたような、
錯覚を覚え、ぶわと心臓が熱を帯びる。
けれどその正体をゆっくりと考える間など与えられないから、持ち上げられた足首をそのままに、股を開かれるようにして、立ち上がり切ったその場所をまた握られて、遊ばれて]

 や、ゃぁ、もう……ま…って、

[ぁ、あ!と啼くと同時、赦されるなら白濁が弾けたことだろう。
赦されなかったなら、体内を駆け巡る熱にまた泣いて。

それが、『気持ちよい』のだと、『快楽』なのだと、青年が学ぶまで、あと僅か。**]




[ 小さき者を見守り見つめる一つの紅色
 静かな凪ぎに密やかに宿った温かなものに

 遥か昔に死んだ──とされている誰かの面影があったように。 ]

 

[ 仏の名の元繰り返される輪廻転生。
 繋がれてゆく人の血。

 それらとは違う何かが齎した影の中の面影は
 今や誰も気づくことが出来ないだけで、きっと最初から奥底に

 この山の中、あちこちに犇めいているモノたちにも。 ]




[ 此処は神仏に見放された土地なのだから。 ]**'

[名前は教えたはずなのに、かんぅは自分を婿殿とずっと呼んでいる。あだ名のようなものだろうと諦めた。
かんぅはしょっちゅう肉を献上してくれるが、あまり得意ではないので、かんぅを始め、他の者の口の方に多く入っているきらいはあるが]


 ん、余は言うことを聞く子は好きぞ。


[ちゃんとあらかじめ言っておいても、嬉々として地雷を踏みぬきそうなかんぅへの認識は赤ちゃんと一緒であるので。
信頼具合も似たようなものであるが。静かだなと思っていれば、壁に落書きしているかもしれないと思って放っておけない]

ああ、なるほど……花嫁らしい衣装をお好みか。


[視覚の暴力だと思ったので、あえて落ち着きのある色の男物をそろえていたのだが、あれは花嫁としてここに参っていたから着ていたわけではないようだ]


 でもの、かんぅ殿……。
 花嫁らしい衣装とは、婚礼衣装なのかの?
 あれは婚礼の儀の特別な時に着るから喜ばしく、いつも着ているとその嬉しさもなくなるのではないかの?
 普段は動きやすく、肌なじみのよい服の方がよいと思うのだが。


[女物を用意する前に説得をとりあえず試みるが。
問答無用に用意した服を着ろと押し付けるという知恵がないのが、この婿さんの弱点である。
かんぅが我儘を言うようなら、村人たちにお願いするしかないかの、とため息をついていたら、目の前に白いものが突きつけられた]


 え……?

[目の前には白い百合。
この辺りには色のある山百合が多く、白百合は珍しかった。
そっと手にして、ふわりとほほ笑む]


 余に似ているか。
 百合は美女の形容に使われる。
 そちには余はそのように見えているのだな。

[なんとはなしに、くすぐったくて。
彼が触れた唇と、ちょうど真向いの位置にある花びらに自分も唇を触れさせて、小さな口づけを送る]


 ありがとう。

[その言葉は、百合をもらったことに対してか、それとも愛の言葉を貰ったことに対してか。
少しずつ打ち解けている最中ではあるが、羞恥のせいで素直にもなれずにもいるし、同じ言葉を返すほど気持ちも育っておらず、ただ今日も「帰ってきたら、まずお風呂」と湯殿に自称嫁を叩きこむのだ*]

[あれ、犬の次は赤ちゃん認識されていないか。
こんな大きな赤ちゃんが居てたまるか。と心の声。でも似たようなものではあるよな。放っておいたら落書きはしそう。落書きというか、壁画を作ってそうであるが。

身につつむのは花嫁衣裳。
とは言わないものの、花嫁として嫁いだのだからそれに似た服装を好んだが、ふむ。と髭を撫でて婿殿の云う事も最もだ。
と考える、時間ができた。]


 あい、分かった。
 折角婿殿がかんぅにと用意してくれたのだ。
 今からでも着ようぞ。


[そう頷いた。
おお、あのかんぅが文明人のような事を言いだした。恰好は野生人であるが。これが進化であろうか。かんぅは耳を傾けることを覚えた。婿殿のため息はみたくない。と今更にいう。
それ今更にいうの。と誰かが言うが何気のせいだ。

こうして婿殿は少しずつ
手綱を握るのである。

やっぱり婿殿が女房ではないかな]

[白い百合を手にとり
ほわりと微笑む姿は胸をきゅんとさせた。こしみのから取り出したものなのに。それでも受け取る姿は聖母か、聖女か。それでいいのか。本当にいいのか。と声がするが無視。

美女の形容という言葉にふっと笑い]


 そうさな、かんぅからすれば
 婿殿は美しすぎて

 …眩しいものゆえに。


[あながち美女というのも間違えではないのでは。
そんな風に思う事を告げて入れば、彼の唇が百合の花に触れた。其れは一種の風景画である。ああなぜこの時代にこの一瞬を閉じ込めるものがないのか。紙と筆を持て、と思わず叫んでしまいそうになった。が、突然の奇行は避けられた。

無事回避ぃぃぃ。回避したが]


 ………。


[婿殿のお礼に心がどったんばったん
どっかーんであったのだ。火山が大噴火。まずお風呂と叩き込まれるまでかんぅは無言であった。可愛い花婿殿の笑顔、それにお礼の一言。それがぐるぐると頭の中を回って。

小さな(みに)婿殿を脳内に誕生させたところで]



 
うぉぉぉぉぉぉ!!!!!



[叫んだ、湯殿の中で愛を叫ぶ。]


 紙と筆、紙と筆を頼む婿殿!!



[そして、汚れを速攻で落として
体を拭いて、用意された服を着て勢いのままにかんぅは走ってきた。お家では走らない。という声が聞こえてきそうな全力疾走である。たなびく美髯、ぱつんぱつんの服。喋らず行動しなければきっと立派な武人に見えただろう。

だが、歩き喋る姿は……*]

[かんぅが花嫁衣裳以外のものを着ることを妥協してくれてほっとした。
花嫁衣裳か全裸か、よくてこしみのだとなれば選択肢が少なすぎるし、洗濯の暇もなくて困っていたのだ

かんぅはたまに文明人のように褒めることがあり、それでも少し驚かされる。
普段やってることが原始人というか野蛮人なので、そのギャップ萌えもあるのかもしれないが。いや、萌えているわけではないのだが、きっと、けっして]


[かんぅが持って帰ってきた百合を活けるように命じていれば、今度はものすごい勢いで洞内を走り回る物体がいた。
湯殿で吠えている姿はいつものことだったが、このように駆け回るのは珍しいかもしれない。
何事ぞ、と思うまでもなく現れるかんぅに眉一つ動かさずに相手するのは、さすがにもうかんぅの扱いに慣れたから]


 紙と筆?


[唐突に叫ばれ、なんだろうと思う。紙だけなら厠の紙が切れていたのかと思うが、筆もセットであるなら違うだろう。
用意した服を嫌がることなくちゃんと着ているようだけれど、少しきつそう。
ふむ、もう少し大きめの服を用意させねばと思うところはやっぱりこちらが嫁かもしれない。

紙と筆だけ用意しても、台がなければ書きにくいだろうと卓も運ばせる]



 かんぅどの、手紙でも書くのか?


[風呂でゆっくりしているとネタが浮かぶものだが、と連載を抱えている漫画家のようなことを考えていたが]


 余もたまには何かをかくかの……


[かんぅ殿よりいただいた百合の絵でも描くか、とかんぅの前で筆をとり、さらさらと百合の絵を描き始めた*]

[触れた小僧のそれはいまだ大人にはなり切れておらず
それが年相応なのか、栄養が足りていないか判断しかねた
子供の様に素直な無垢な表情のまま淫欲に染まっていく様は
毒に中てられたとわかっていても、それ以上に好ましく「旨そう」で

早く皆まで喰らってしまいたいと疼く熱は、天狗の鼻のごとく主張を始める]

 や、じゃなかろ?
 そんな顔しとらん、それは「気持ちええ」って顔じゃなぁ

[自分でしたこともないのか、戸惑うように鳴くのをそう揶揄って
毒に侵されただろう頭の中に、それが何かを浸み込ませて]

 待て、って顔じゃ無かろう?

 ほれ

[零れた声、それは小僧にもわからない物だろう
明確な意思をもって立ち上がった芯の先を責め上げれば
短い声と共に天狗の手を熱い白濁が濡らす
それを掌で受けながら、からからと声を上げて笑って見せた]

 あっという間じゃの、そんなによかったか
 ほれ、こんなにたっぷり出して

[言いながら掌で受けたそれを見せつけるようにぺろりと舐めてみせる
愉しげな様子は、それが「悪いこと」ではないと小僧に教えるかのように
我慢させて、焦らしてからのそれも面白いが
解放を知ればなお「耐えるのが」苦しくなると知るがゆえ
それは後の愉しみにと]

 本当に小僧は素直で覚えがいいのぉ
 それでいい、ワシのすることを
受け入れて善がり啼いて
いればええ

[小僧のすることを肯定するような言葉を投げながら、手の内で受け止めた精をこね回す
女と違い、男は挿れるのに苦労すると知っているので]

 さて、今度はワシの番じゃ
 おとなしくしとればすぐにお前さんも「よくなる」

[汚れていない方の手で脚を支え開かせると、精に塗れた手を尻へと伸ばす
そうして、何の前触れもなくその奥で小さく窄んだ孔に触れ、つついて]

 こっから先は嫌といっても止まらんぞ
 お前は、
全部ワシのモンになる
んじゃ、小僧

[いうと同時にその狭い孔に中指を押し込む
精の滑りがあるとはいえ狭く硬いそこを容赦なく推し進めて**]

 きもち……えぇ…?

[教え込まれるまま繰り返した言葉は音になっていたか否か。
けれど新たなその感覚は、確実に青年の中に根を下ろし、芽吹きを迎える。]

 ぁ、あ!

[ほれ、と煽られ、抗いようもなく白濁を散らす。
ちかちかと、頭の中が真っ白に染まり、全身を駆け抜けた衝撃に刹那身を固くして、それからふっと力が抜けた。
はく、と喉を震わせて、息を整えようと、呼吸を繰り返し。]

 は…ぁ……
 よか…た……?

[『気持ちいい』のだと、『よい』のだと、繰り返されて、そういうものかと、
端的に、怖がるようなものではないのかと、漠然と理解して、飲み込んで。
見やった『山神さま』が舐める掌を汚したのが自分だと、それすらもまともに理解せぬままに、ぼんやりと眺める。]

[『覚えがいい』なんて、それはシンプルに誉め言葉だ。
青年はふわと笑う。
ずーっと覚えが悪いと言われては、打たれてきた青年だ。
褒められれば、嬉しくなってしまう。]

 は…ぃ、

[だから、それでよいのだと、受け入れるのが正解なのだと言われたならば、諾として従う。
もう、命令などなくても抵抗する気など微塵も残ってはいなかった。されるまま、受け入れれば褒められる。
そのシンプルな構図はあまり頭のよろしくない青年にもわかりやすかった。
だから、脚を開かせる手の力にも抗うことなく、促されるまま大きく開き、指先で窄まりへ触れられたときにもひくりと孔を震わせるのみで、制止の声ひとつあげなかった。]

 ん……

[ピリピリとした痛みと共に、胎内へと埋め込まれる指に、僅かに喉を鳴らす。

『全部ワシのモンになる』だって。
]

 っぁ、

[きゅうと胸元に握りこぶしを抱いて、侵入を阻まぬよう、下半身から力を抜こうと試みながら、瞼を閉じ青年は息を吐く。
わざわざ言葉にするくらい、俺のこと欲しいのかな。なんて。
]

 ぁう……っぅ、

[はじめこそ、排泄間に似た異物感に呻くが、そこに質量が存在することに慣れてくれば、あとは物理的に声が押し出されるだけだ。
青年の口元が笑みを描く。
]

 はぁ……っぁ、あッ

[侵入してくるそれが、嬉しいだなんて、
だって俺…
あんたの何もかもを、受け入れたいって、思ったんだ。
**]

[教えたことをそのまま飲み込んでいく様子は天狗にはとても好ましく映る
ヒトの嫁など思うまま慰み者にするためでしかないというのに
この小僧は疑うこともなく「天狗のモノ」になろうとしている
この天狗を、悪童の卑劣感を、信じている]

 ああ、お前はいい子だ、小僧

[天狗からすればそれは、その気にさせるための出まかせにすぎない
それを信じ切った小僧はうれしそうで、安心しているかのようで
どういうわけだか胸が疼く


ここまで毒されているのなら好きに蹂躙しても構わないだろうと
いつもなら気に掛けもしないことを、今更のように考え口元を緩めた
泣かせたくない、とからしくもないが

小僧ならこの先も天狗を受け入れるに違いない、と]

[些か乱暴に指を突き入れたというのに
痛みに呻きながらも懸命に受け入れようとする様子は天狗にはとても新鮮に見えた]

 ああ、いい声じゃ
 それに、ここの具合もいい感じじゃの

 ほれ、もっと欲しかろう?

[精の滑りを借りながら抜いて挿して指を増やして押し込んで
気持ちよくするためじゃなくただ孔を広げるためのそれ
声は苦し気なのに体は毒のせいとはいえ受け入れようとして
苦し気な中で笑みなど浮かべられたなら、何故だか天狗の眼が止まる
どくり、と、今までにないほどに胸が跳ねる
今までに感じたことのない思いと共に、情欲は増していき

もう我慢できぬとばかりに指を引き抜いた**]


 ***


   経った時などとうに忘れた。
   彼女にとってはどうであれ、『 大蛇 』にとっては
   些細なことでしかないのだから。

   だが彼女があの日を忘れぬように。
   『 大蛇 』もまた彼女を忘れはしない。

   たとえ容姿が変わろうとも
   その裏葉を見間違えたりはしない。







   運命の日。
   『 大蛇 』は赤髪の青年の姿で村の門をくぐる。
   村人達はどのような反応をするのか
   もしも不遜を働くようならば。

      「愚かしい人間よ。控えろ。」


   そう威圧をかけることになるが
   そうでなければ村人に危害など加えまい。

   もとより『ラサルハグ』の目的は
   『ただの子供』だった『生贄の女』ただ一人だ。

   果たして赤髪の青年の問いかけに答えはあるのか。
   それは村人達次第。









      「ソフィアという者はいるか。」**







 そんなに俺が心配なら、舐めておくれよ
 応急処置にはなると思うぞ?

[こちらと同じく身を休めていた草の上の身体、膝を跨ぐように上に乗り上げる。
至近距離から囁いて、有無を言わさず口元に紅を流す指を持っていった。

変われはしない心根がぬるま湯の日常から目覚め、黒い目に輝きを齎す。
それは捕食者か、はたまた牙を心待ちにする贄か。

鬼の子の気質は、同胞より誰かの面影を抱え犇めくモノらに近い。*]

[新項目(じゃんる)かんぅ萌え。
まさかそんな事になるなんて、毒されてませんか。誰か、誰かお客様の中にお医者様はいませんかーーー。かんぅですよ、かんぅでございます。元々かんぅは文明人だったはずなのに、何故か野生人に進化してしまったのです。

それでも服を着る事を覚えた。
元々着てたはずなのに。と突っ込んではいけない。
後、厠の紙を貰ったらおもわず鼻紙にしていたかもしれない。紙と筆だけでなく、卓も用意してくれる至れり尽くせり。
どういう状況だ、これ。という人はいない
真面目になってはいけない(戒め)]



 いや、婿殿の先ほどの顔を
 絵に残そうと…


[美しかったのだ。とかんぅは語る。
少し照れて、何照れているんだ。てれてれ。
筆を持ち、いざと思えど先ほどの顔が中々に形にならず、悪戦苦闘している間に、百合の花を描きだす婿殿をみれば、ほうぉと感嘆の息を漏らし。]


 見事なものだ。


[かんぅきゅんきゅん。]



  かんぅも負けてられぬな。


[穏やかな時だ。
とても穏やかに進むこの時間。戦場にあった身には到底無縁であったはずそれが今はある。其れは婿殿が自分を花嫁として受け入れてくれたからこそだ。(もう突っ込まないぞ)婿殿は何処か無知なところがある故、いまだ愛を知らぬ。

だがいつか、自分が朽ちる前に
同じ心を添えてくれれば]


 …ふっ


[らしくない事を考えた。
さらさらと描く絵は、婿殿と白百合。
13点の出来栄えに、目を細めて。
おおっと服が破けかけた。
現実の婿殿と見比べるように穏やかな笑みを浮かべた*]

[残念、かんぅには絵心がなかった*]

[文明人が野生人になったなら、それは退化ではないかというツッコミはおいといて。
かんぅはどうやら自分の絵を描きたかったようで驚いた。
ほう、目に映る美しいものを描きとめて永遠にするような、そういう風雅な心がこの無骨そうな男にもあったのか、という意外な驚きだ]


 余の顔?

[美しかった、など、とかんぅがいうのもだから、はにかんだ顔をする。
百合の絵を褒めてもらえるのも嬉しく、彼が描いた絵は何を描いたのかよくわからないものだった]


 もしや、それは余か?


[絵を描くからこそ、難しいというのはわかる。
しかし、かんぅの素直な性根がそのままに残るいい絵だな、とほほ笑んだ]

 かんぅ殿は絵がお上手だな

[技量というより、子供が描きたいものを描くようなあどけなさがいい。
ああ、余には描けぬものよと思い]



 かんぅ殿。もしよかったらその絵を余に譲ってはもらえぬか?


[そうおねだりしたが、毎日の獣といい百合といい自分はもらってばかりだな、と少し気が引けて]

 もし、かんぅ殿が欲しいものがあれば、交換いたすが、どうだろう


[そうおずおずと尋ねた。ちなみに、かんぅがこの滝を訪れてから毎日のように破く服やら、身一つで来たために用意した日用品やらはノーカンである*]

[どうしよう、婿殿が尊すぎて川に飛び込みたい。
其処ではにかむなんてつらい。息ができない、しんどい。限界、もう尊過ぎてむりぃ状態である。できるのならごろごろ転がりたいが風雅な雰囲気でかんぅも流石に自重した。いや自分の絵心のなさに固まっていただけともいうかもしれない。

余か、と問われ、端切れ悪く頷いて]


 ……な、上手?


[驚きは瞬きを持った。
心から婿殿が褒めているのがわかる。何かも分からぬ絵にわざとそういう方でないと知っているから、言葉を失った。ああ、この方は何処までも綺麗なのだろう。その神々しさに溶けそうだ。こうして傍にいられるだけでも浄化されそう。

塩を与えられた蛞蝓の気分だ。
ああ天界に行ってしまう。

と遠い目。]

[…即追い出されました。]



む、む?この絵をか?


[強請る声に遠くへ行っている目は戻され。
婿殿の方を見れば、おずおずと尋ねる声が聞こえた。欲しいもの――。欲しいのは婿殿。いや、最初から婿殿は花嫁であるかんぅのものであるが。]


 かんぅは沢山のものを貰っているぞ。
 だが、…


[筆をおいて、紙を差し出す際に告げるのは彼より頂いたものを告げる言葉、自らの胸に手をやるのは衣類とそして、心。婿殿と出会い愛を宿した。婿殿の心に同じ愛がなくとも。
生まれたものは彼から頂いたものだと微笑み。]



 そうだな、…


[婿殿が描いた百合を差し。]


 絵をかんぅにも譲ってくれぬか。


[婿殿が描いた百合の花を。
百合に例えた貴方が欲しい。その言葉は微笑みの中に隠して、叶うのなら絵に手を伸ばそうか。そのとき、指先と指先が触れ合えば、柔らかく目尻を緩め。その手を軽く絡めるように握りしめて、指と指での戯れを交流とし]



 この絵を懐に収めれば
  婿殿を傍に感じられよう。


[焦がれば
夢でも会えるであろうか。と若く*]

[疑うことを知らぬ青年は、与えられるものを与えられるままに飲み込んでゆく。
それはきっと、ヒトというものを知れば知るほどに異様な様相だったろう。
だからこそ、青年はヒトの世で生きづらかった。青年自身に自覚は無くても。

いい子だ、って、褒められるからまた、青年は喜ぶ、悦ぶ]

 ぁ…ッ、あ……んッ!

[粘膜を擦られる感触が、
気持ちいい

青年の知らぬ感覚だ
だが押し込まれたところからぞわぞわと背筋へと走る感覚は、嫌ではない
何かの衝動に流されるように、声を上げる
指が増やされても、孔が広げられても、それを厭うことなく受け入れる
綻ぶ身体は毒だけが理由では、きっとない。]

 んぁ……ほ、し……

[強請ることは、きっと赦されると、今度こそ『山神さま』へ、手を伸ばす。
両手を差し伸べて、口を開いて、もっとあの
甘い蜜
が欲しいと訴えて。]

[求めたものは与えられたか否か、
与えられればまた一つ満足げに、与えられなかったなら指先が『山神さま』を求め、
温もりを、熱を描き抱くように、その腕をさし伸ばして
それすらも与えられなかったなら、寂し気にくぅんと鼻を鳴らす]

 んぁ……ぁぅ、

[けれど胎内に埋め込まれた指……もはや何本だったのか、勿論青年にはわからない……が抜かれると、拡げられた孔が戦慄いて、小さく鳴いた。
続く行為を青年は知らない。
けれど本能的に悟ったかのように、再度股を開くようにして、それはあたかも迎え入れるかのような素振りで、
それはただただ抜かれた所が寂しかっただけなのだけれど。
『山神さま』の怒張が見えたなら、あるいは触れたなら、その熱量に、質量に、ごくりとつばを飲み込んで
きっとその姿には恐怖よりも期待が見えることだろう
頬どころか肌全体を主に染めて、はぁと熱い息を吐き、とろりと蕩けた眼差しで

                       
誘 う
 **]

[天狗は本来、特に麓の村人たちには恐れられるものだ
そうなるように仕向けたこともあるが、子供の頃よりそれが当たり前だったから
毒を与えたせいとはいえ、小僧がここまで「懐いてくる」のが天狗には不思議だった

暴かれる痛みさえすぐに飲み込んで、もっとと欲しがる
それを嬉しいと、愛しいと思うなど気のせいと打ち消して
]

 気に入ったか、これが……ん

[雛が強請るように口を開くのに、唇を重ねて毒を注ぎ込む
過剰な毒はそれだけ早く蝕んでいくだろうに
欲しいなら与えようと慈悲めいたことを思ったことに驚いて

縋りついてくる手が心地よいと思うなど、らしくないと己を嗤う
目の前にいるのは欲を満たすための嫁なのだ、己が欲を満たせばいい]

[指を引き抜く、天狗の逸物を収めるにはまだ足りないだろうが
小僧があまりにもおいしそうに啼くものだから、もう堪らずに
猛るソレを小僧に見えるように曝け出す
黒く脈打つソレは並の人より大きく、大人のそれを知らずとも「違い」は知れるだろう
今度こそ怯えるだろうと見遣れば、こくりと息を呑むのが見えた

怯えて逃げようとしたところで天狗はやめる気は無いが
が]

 小僧、お前

[熱に蕩けた視線を向け、脚を広げて誘うような姿に
胸にあった疑問も迷いも弾け飛んで、「喰らいたい」という欲が渦を巻いた]

 ああ、望み通りに犯してやる
 いや、も、やめろも聞かんぞ

[言いながら両足を掴んで大きく開かせた
その間に自身の体を割り込ませ、指で弄んだ孔に熱く滾るモノを押し当てる]

 いいか小僧、天狗が喰らうんはこういうことじゃ
 お前はワシのモンじゃ、ワシのモンになるってのは、こういうことじゃ

[孔の入り口に何度か擦り付け先走りという毒を塗り込んで
持ち上げた両の脚を肩に乗せ、腰をしっかりと押さえつけて]

 そらっ!

[掛け声とともに狭い中へと無理やりに押し入る
女陰のように一息に貫くとはいかないが、強引に亀頭を飲み込ませ、揺さぶる
そうして遠慮なく腰を使いながら更なる奥を目指そうと**]

 こんなものでよいのか?

[かんぅ殿に描き終えた絵を渡す。
技巧に長けているのは描きなれているせいと、見ながら描けたせい。
絵を渡した時に触れ合った指先が温かく、彼の手が自分の手を握りしめてきた。
かんぅから流れるその想いの交歓とかができるほど育ってない心は、どうしたのだろう、と普通に謎めくだけだ]


 それならば、余はかんぅ殿のために首から下げる掛守(かけまもり)を作ろうか。
 どこにいてもかんぅ殿が怪我などしないように願いを込めて。


[絵を持ち歩くより、その方がよほど楽に違いない。
すぐに全裸になるかんぅだから、首から下げられる方がいいだろうと。
既にヤオディの中でかんぅは全裸が基本と刷り込みが起きている]



 かんぅ殿、こちらへ。

[彼を自分の衣装が納まっている部屋へ連れていくと、衣架に目を当てる]


 かんぅ殿はどのお色が好きか?

[どうせなら自分が着ている着物をほどき、それで作ろうと。
布も用意し綺麗な刺繍糸も用意して、縁起のいい図案も考えて。
どのようなものがいいか、とウキウキしていた*]

[愛おしさが爆発しそうだった。
こんなものではない。と否定の強さは強く。

彼の心が恋しい。思わず山に登って雄たけびを上げそうになるのを踏みとどまり。兄者偉いぞ。絵を持つためにと掛守を作ろうとしてくれる婿殿に連れられて衣装部屋に。
なんでこの子、こんなに献身的なの。

もしかして惚れられているんじゃ。
という淡い期待は抱かぬ方がよい。彼は魔物。
長く恋焦がれる覚悟はできていて]


 白が好きだな。
 ……婿殿ばかり見て何時の間にか
 白が好きになってしまった。


[その薄い唇に重ねる事を考える。
だがかんぅは学習した。突然の熱い口づけ(べーぜ)は無垢な婿殿を驚かせるだけだと。ウキウキとする婿殿の頬にそっと手を添える傍まで寄せるのは突然のふれあいは邪となると知ったから触れぬ距離を保ち。]



 婿殿、抱きしめてもよいか?


[溢れる愛しさの逃れどころを探し
そんな事を聞けば、許しが出るかどうかを迷ったであろう。文明人、服を着ている今はとても文明人にみえる。
かんぅどうしちゃったの(困惑)*]



なっ……

[ 気づけば吐息が掛かる距離。差し出された紅色と甘く響く囁き。
 こんなにも二人の顔があるのは、初めてではないだろうか。
 そんなことを冷静に思考する余裕が、鬼には無かった。

 離れていては意識の外だった血の芳香が、すぐ傍に香るのだから。
 千太郎に付きっきりで暫くありつけてない新鮮な血肉が、
 そこには、いや、それこそが千太郎で──

 その千太郎が誘ってくる。求めてくる。]



[ 誘われるように手は伸びて、手首を掴み強くこちらに引く。

 傷ついた指を口内に迎え入れれば、甘く噛みながら舌を這わせた。
 理性を遠のかせる味を齎す一筋を、何度もなぞり先を押し付ける。

 引き摺り出された本能。切り捨てられない本質。
 咎める言葉の代わり、漏れ落ちるのは獣じみた息ばかり。
 捕食者じみた贄の望むままに、今その目には「千太郎」は映っていない。 ]

[求めるままに与えられる密に、伽藍堂だったナニかが『満たされる』ような心持ちがした。
求めることを赦され、
触れることを赦され、
青年は初めて己の『飢え』を知る
まだ…まだ、自覚こそないけれど

そうして求めた毒は更に青年を酔わせて、曝け出されたモノを知らず求めた。
青年が正しく『行為』を理解していたわけでは無い。
けれどどういうわけか、『何を求められているのか』を漠然と悟る。
求められること自体が悦びと変われば、青年はくったりと力の抜けかけた身体を開いてみせるのだ]

[いや、も、やめて、も無い。
自ら開いた脚の間に『山神さま』が陣取って、赤黒く膨らんだ熱を、指抜かれて寂しい所に擦り付けるものだから、喉を逸らせて鳴らす。
触れたところが熱く、疼く。
はくはくと、その先端を食むように戦慄いて、ぞくぞくと、背筋に甘い電流が走る。
これは『快感』だと。脳が、覚えた。

山神さまに…天狗さまに、喰らわれる。
天狗さまの、モノに……]

 っぁ、

[苦しい態勢に、小さく息を吐いて、けれど胸を潰すのは…これは、きっと。
『多幸感』、だった。

   
たべて、


吐息に混ざった囁きは、音になったか否か。
ぐ、っと腰を掴まれて、直後、熱に貫かれる。]

 ぅぁ、あっ……ぁッ!

[苦しくて、ぼろぼろと涙がこぼれ落ちる。
けれど、苦しいけれど、必死に受け入れようとする。
縋るところを探した指先が、腰を捕まえた手を探り当て、添う。]

 ぁっ……あ、ぁッ

[揺さぶられる度、腹の奥から押し出されるように声が漏れ、それを抑えようとも思わないから幾度となく鳴く。
それが苦しさから来るものなのか…それ以外に端を発するものなのか、それすら分からないままに、けれど穿たれたところが熱くて、無理矢理に押し入られた痛みすら、気づけば快感に塗り替えられる。
堪らず腰をくねらせた。]

 あっ…ぁぅ、ぅ……んん、

[じくじくとした痛みから生まれる熱に浮かされて。
繋がらんとするところから、注ぎ出される毒にどこまでも酔わされて**]

 かんぅ殿ったら

[彼がまさか雄たけびを上げそうになるとか野蛮なことを思っているとは思わず、色にかこつけて好きだと言われて照れて頬を染める。
かんぅは出会った当初から自分に対して好意的な言葉ばかりを口にしてくれて、嬉しがらせてくれる。
最初は呆れるばかりだったのだけれど、どうしてだろう。
いつしか照れて仕方がなくなってきた]


 そ、そうか。
 それならば、生成りの白の地に、白い絹糸で縫い取りをしようか。
 平織のものなら縫いやすいし、肌に触れても痛くない。


[長く身に着けてほしいから、と彼の肌に傷みがないように思うのは、自分の肌が弱いせいか。
すぐに治ってしまうが、人に化けているとどうしても白竜での鱗とは違って傷つきやすいのだ。
かんぅの肌は強そうに思うが、少しでも自分のせいで傷がと思うと胸が痛くなってしまうだろうし]


 ん?
 よいぞ、そんなのはいくらだって。


[抱きしめたいと言われて、何を今さら、と思ってしまう。出会い頭は傍若無人に抱き上げられたりしていたような気もするが。
それならば、と自分の方から抱き着こう。
彼の太い胴に抱き着いても腕が回らない。
本当に、子供と大人のような体格差だ。そのせいだろうか。自分の方がうんと年上だというのに、かんぅ殿にいつも子供扱いされてしまうのは]


 かんぅ殿には、余はどう見えているのかの。


[無鉄砲さや突拍子の無さから、余の方がかんぅ殿が子供ように見えるのに、と彼の胸に頬を擦りつけながら拗ねたように唇を尖らせて]

 余はもう色々と知っている大人だというに

[その知識がとても偏っていて薄いなどとは本人気づいていないのだが*]

 
***


  『神様』である彼のもとに、
  嫁いだ者は何人もいただろう。
  その一人ひとりを、彼は覚えているのだろうか>=2
  それとも、記憶に留めてさえいないだろうか。
  
  あの日のことは忘れもしない
  あの優しさを覚えている

  けれど、彼は『生贄』を求める『神様』で。
  ……私たちとは、違う存在。
 

  

  小屋を出ればざわめく声が聞こえた
  私と友人は何事だろうと顔を見合わせる。
  
  そう大きな村ではない。
  歩けばすぐに理由はわかるのだろうけれど。

  こちらは大切な花嫁なのだから。
  そう外で逃げ出さないようにか
  見張っていた村人に言われ、
  報告を待つことになる。
 

 

  やがて、伝え聞いたのは

  「 よそ者がどこから聞いたのかわからないが
    花嫁に会いに来た 」 という話。


  ざわめきはどうなっていただろう。
  疑問を抱いたものの、
  周囲の目から逃げられない私は
  その人に会いに行くことなく、
  静かに、声のするほうを見ていた。*
 

[動悸が激しい。
照れて頬を染めている姿に目を奪われた。可愛い、愛い。愛らしい。幾つもの言葉が胸を回る。真面目に死にそう。このままでは血が足りない、輸血を頼む。心が滾って血管がいく。様々な表現では追いつかぬ程の愛いを見て、その上心遣いまで聞けばかんぅは死にそうだった。

可愛さで。]

[人は可愛いで殺せる。]



 平織のものか。
 恩に着るぞ、婿殿。
 ……そこまでしてくれるとは、婿殿は
 まさに神!


[魔物です。
かんぅの肌は多分やすりでも大丈夫だけど、その心が嬉しい。あ、また天国が見えた。そして追い返される。その繰り返しである。絹糸は彼の髪に似て見えるだろう。白く艶めく其れは、さらりとして流れのように美しい。肌もまたきめ細かく少し触れるだけでも傷つきそうだった。
だからこその躊躇い。

いや婿殿を知る程に
尊さが増して、知らぬ頃よりもずっと
壊してしまうのではと考えるようになった]




 …いくらだって良いのか?



[思い出すのは最初のやり取り。
あの時自分は聊か勢いが良すぎた。聊かか、聊かぐらいだったか。婿殿は初めて会ったとき怯えていたのではないか。と思うようになったのは穏やかな時を過ごすようになってから。今気づくのか、愛は深さを増すごとに相手を思いやる気持ちを生む。愛ってすごい。

躊躇いと確認のために問うていれば
婿殿の方から抱き着いて]


 …!!!!!!!!!


[かんぅは、息を飲んだ。]

[やばい、すごいやっばい]



 …ど う?


[ぎゅっとして壊れないか。
怖くなった。大丈夫だろうか、ぎゅっとしていいのか。分からない何も分からないが胸に頬を擦り付けて拗ねる唇を見ればおそるおそる背に手を回した。最初のときは何も考えずに触れていた。けれど、今は違う。愛しいの深みを知ったのだ。
其れに彼から触れてくれた。

壊さぬように背を撫でて]



 大人といえど、命の精の意味も
 知らぬかったではないか。


[ふっと笑い。
其れから背から髪を撫でてその瞳を覗きこもうか。確かに婿殿の方が自分よりも長く生きているのだろう。そして長く生きる。美しい白竜。この洞の主。下界に触れず、天女のように清く生きてきた彼は欲に関しては幼子のようだ。

拗ねたような唇が幼さを増して見えるのだと
指摘するにはあまりに愛らしく]


 かんぅには、愛おしく見えている。


[恋しく愛おしく。
髪を撫でる手とは異なる手で顎をなぞれば
唇に指腹を触れさせて、触れても。と問うのは接吻。トキメキが抑えられずに、唇を重ねる許しを待つのだ。*]

[苦しい姿勢を強いているというのに
欲しがるように自ら合わせようとしてくるのに、じぃ、と小僧を見る
小僧の胸の内など知らぬ
だが、擦り付けた熱を欲しがるようにひくつく孔と
震える唇が形作る言葉に
本来ヒトに情など抱かぬ天狗の体が「かぁ」と熱を上げた

ただ、毒に当たって溺れているのではない
この小僧は、自分の意志で天狗を欲しがり受け入れようとしているのだと

理由など知らぬ、要らぬ
小僧が欲しい、喰らって、天狗のものにしてしまいたいと
欲しがる孔に熱源を突き入れれば、上がるのはやはり苦しげな声]

 ああ、ええ声じゃ
 我慢しないで好きなだけ声を上げぇ

[触れてくる手を払いはしない、縋るものがあれば少しは楽になる
竿の先から常に零れる毒も、痛みを快楽に変えるだろう
腰がくねるのをいいことに、容赦なく奥へ奥へと腰を使い
やがて辿り着いた奥の奥を、逸物の先でぐりりと捏ねて]

 は、さすがにきついの、小僧
 じゃが、熱いのぉ、お前さんのここは
 嬉しいか、ワシに犯されて、ワシに食われて嬉しかろう?

[言葉で煽りながらゆっくり抜き差しを繰り返し、腰を支えなおす]

 ああ、小僧、こんな気持ちいい体は久しぶりじゃ
 流石のワシも我慢できん、乱暴になるが容赦せえよ

[天狗らしくない言葉をかけて、宣言通りに手荒く攻め立てる]

[小僧を気持ちよくする、などという余裕は珍しく欠いていた
湿った肉がぶつかり合い、擦れ合う音と荒い吐息
そこに小僧の声も混ざり合えば、引き摺られるように上り詰め]

 イク、ぞ、小僧っ!

[声を上げると同時、ズンッ、っと最奥まで突き入れて
その奥の奥に滾る精をぶちまけた**]




   記憶はいずれ朽ち果てる。
   たかだか100年の中ですら言伝はヒレを生やし
   伝聞は姿形を成すことすら叶わない。

   忘れぬということ。
   ただそれだけが如何に尊いか。

   我が『花嫁』に全てを示そう。
   それはただ一人、お前にのみ相応しい。







     花嫁が逃げぬように?

     実に愚かしい。

     私が選んだ唯一無二の女が
     己の運命に背を向けるような
     醜女だとでも言うのか。








   紅のシャシュカを携え村の奥へと進む。
   先程逃げ出した人間がそろそろ報告に
   向かっている頃だろう。

   あぁ実にバカバカしい。
   自分達が祀る『神』から『供物』を守ろうなどと。
   その勇猛にソフィアへの愛などあるのだろうか。

   『ラサルハグ』は『花嫁』を憂い、村人達を退ける。
   そして、いつかたどり着くその場所で



[ぎゅうっと抱きしめるというより抱き着いていると、そっと背中を撫でられる。ああ、癒される。やはり人のぬくもりはよいものだ。
水の魔物である自分は、水生生物をやはり傍に置くものだから、それを人の姿に変化させたとしても本性は変わらずにいて。
そういうものたちは元々抱きしめる腕がないから、そのような習性がない。
だから、抱きしめることの温かさを教えてくれたのはかんぅだった]


 そ、そんなことは知っている、もう知っているぞ。


[ふいっと知ったかぶりをしてしまうのだけれど。
優しく髪を撫でるかんぅの手が心地よく、顎に添えられた手が上を向かせる。
どうしたのだ?と思えば顔がなぜか近づいてきたので、自然と落ちる瞼をそのままにしておけば]



[―――唇同士が触れた。

いや、最後は自分の方から求めるように動いていったかもしれない]


[唇が触れただけだというのに、なぜだろう、すごくドキドキしてきた。
それはかんぅが移した何かの病かもしれないのだけれど。

しかし、その病は嫌いではない]

 かんぅ、どの、どうしてだろう。
 余は病かもしれぬ。
 妙に、ドキドキが止まらない………。
 すまぬが閨に連れてってくれ。

[そう言って、抱っこ、と彼に向って両腕を差し出した*] 

[しったかぶりの言葉が愛おしい。
自然と近づいた唇は柔らかなものに触れた。婿殿から求められたのは気のせいではない、と思いたい。掌が彼の背に強く触れた。人と人のように。愛を育むように唇が重なった箇所が熱い。人の鼓動を感じるのはいつぶりであろうか。

彼が初めてなのは口づけだけでないと
知ればその尊さを抱きしめる力を強めてしまったかもしれない。抱きしめてその華奢な体を壊してしまったかもしれないから知らなくてよかったのだ。

ただトキメキはとまらず]


 …病だと?


[婿殿が病にかかった。
医者を、医者を、名医を寄越せ。と村に降りていきそうになった。だがそのはた迷惑な行動は行われなかった。何故なら、両腕を差し出し抱っこと告げる彼に息を飲んでいたからだ。ドキドキが止まらない。とは……

閨…閨 ……閨!!!]



 あ、あいわかった。


[抱き上げてそのまま
すさまじい勢いで閨へと走った。布団の上に彼を下ろすまで一瞬だっただろう。ふんどしでかける如く。閨に寝かせた彼の姿は髪を散らばらせて、トキメキを抱えてみえた。

愛だ、愛しかない。]


む、婿殿
 どきどきは止まらぬか?


[無事か。と問いながら
その衣の胸元にと手をやり、人ならば心の臓がある場所を撫でて息が苦しくないか。と問うように衣類を緩め。それから、少しだけためらったのち。]



 婿殿…その
 どきどきは その

         恋 …ではなかろうか



[そいや、そいや。
祭りだ祭りだ、ああ、漢祭り!!*]

[駆けるかんぅは風のごとくであった。

閨に下されても、かんぅが腕に抱き寄せ、触れている限りドキドキが止まらない―――気がする。

衣を緩め、かんぅの手が胸を撫でてくる。
そうされると、もっとドキドキするのに、もっとしてほしい、と言いたくなるのが不思議だ]


 鯉?
 あ、いや、違う。
 恋……とな?

 そうなのか?


[このドキドキは恋という病なのか、とうなずく。
かんぅの手に、直接肌を撫でられると、ドキドキは止まらぬのに、病が良くなる気がする]

 かんぅ殿
 もっとさすってほしいのだ。
 そう、布を脱ぐでの………


[中途半端にまとわりつく衣類がもどかしく、彼の前でしゅるり、と帯を解いていく。
彼とはもう一緒に風呂に入った仲なのだから、恥ずかしがることもない。
それに、彼には童と思われている身なれば、恥ずかしがる方がおかしいと自分で言いきかせ]

 ふう………楽だの。
 そちがいつも裸で野山を駆けまわる気持ちがわかるの


[そう笑うが、もし自分がそうするとなったら、白竜の姿でするだけだろう。
彼の手を勝手に持つと、ぺた、ぺたと自分の体に当てていく。
まるでおさまりのよい寝方を探す蒸し暑い夜のように]

 やはり、かんぅ殿が傍にいるのが、余は心地よいようだの。
 恋とは、異なる病よの


[そう思わぬか?と、かんぅを自分の隣に寝るように促せば、彼に抱き着きながらすり寄り、裸の足を行儀悪く彼の腰の辺りにかけて、ぎゅうっと密着するように甘えて抱き着いた*]



[なんだ、こんなにも簡単なことだったのか。
────この男の表層はこんなにも脆かったのか。

もっと早く、実行に移っていれば良かった。

これ程近い距離に在りながら、強く寄せられる手首。
引っ張られる身体が更に鬼と密着し、両者の温度が交わる。どうしようもなく、全てが熱い。]



 ………っは、ぁ

[鬼の舌先は傷よりも大きく、広げられてしまいそうだった。
しかし、傷口を抉る柔いものより、容赦無く腕を掴む力の痛みより
背筋を走る刺激が強くて、呻きの代わりに吐息が漏れる。

歯は獲物を抑え込むように甘く噛むばかりで肉に突き立てられないのは、喰らう前に味わっているのかはたまた、抵抗する理性が残っているのか。

早く喰ってほしいのに。花嫁として、全てを腹に収められたいのに。
今も咥えられている指を更に押すと関節が歯に引っかかり、ごり、と骨が鳴った。肉を食い千切る部位に強く当たる痛みに切なげに眉を寄せる。

満たされる期待と焦らされるもどかしさが、更なる行動に駆り立てる。]



 なあ……
 此処に牙を立てたら、もっと沢山飲めると思わないか

[囚われていない手が衿元を引き、もっとよく見えるよう緩める。

思い通りに操られる他者を嘲る笑みは何処にも無い。
ただただ、求められることを求めて熱に浮かされているだけ。]

 全部喰ってしまったって、構わないんだぜ
 俺の血も肉も命もあんたのもの、そうだろう?

[逞しい身体に包まれるように片手が背に半端に回る。
そうすればきっと、視界に、すぐに噛みつける位置に首筋があるだろう。]

 ぁ、あッ……!

[声を上げることを赦されて、
触れることを赦されて。
腰をくねらせればさらに奥へ、奥へと熱は割り入ってくる。
胎がいっぱいに埋められるような錯覚に、浅く息を吐いてはまた啼いて。
切っ先が、最奥を貫かんと、]

 ひぁ、あんッ!

[強く押し上げられるような鋭い刺激に一際高い聲を上げた。
はくはくと、声にならない声で唇を戦慄かせ、触れた手の甲にかりりと爪を立てる。
ぼろぼろと止まらぬ涙が零れ落ちて敷布を濡らす。]

 ぁ……あ……ッ

[『嬉しい』問われるままに、青年は何度も頷く。
嬉しかった、ひたすらに悦んでいた。
青年自身には何が何やら分かってはないが、とにかく嬉しかった。
表情こそ、慣れぬ刺激に歪んではいるが、悦ぶ目の色は隠しようもなく。
ゆっくりと、言葉で身体で煽り立てられて、子供じみた分身も健気に天を突こうと立ち上がって震える。]

[『気持ちいい』と天狗さまが言うから。
                 
嬉しくて。

『我慢できない』と天狗さまが求めるから。
                    
悦んで。


間断なく与えられる衝撃に泣きながら、笑み浮かべる。]

 ぁ、あっあぁッん…ッ!

[強引に引きずり上げられるように、青年の身体も高みへと、叩き込まれるようにして、
あ、あ、気持ちい、気持ちいい、って
もう、そればかりしか考えられなくて、]

 

 ぅあ、あ……ッん……!!!!!


[ずん、と最奥に叩き込まれた重たい衝撃に、
ぴんとつま先までを強張らせ、絶頂を迎えた。]
 

[青年はそれが何か、勿論知らず、知らぬまま、ちかちかと脳裏を占める白い光の中に揺蕩うように、全身を投げ出して、明け渡して、暫くは息も忘れたように、呆然としてしまう。
じわじわと、胎の奥に広げられた熱に呼び戻されるようにして、手足の感覚が戻ってくると、そ、と腹を撫でる。
新たに腹を汚す白は無かったが、それすら気づかぬままに、胎の内で脈打つ熱を、そ、と噛みしめるように、感じて。

漸く、深く深く息を吐いた。

じわじわ、じわじわ。
胎に注がれた毒を、青年の身体は貪欲に飲み込む。

甘い、甘い
のような
は、
   青年の身体を内側から
犯して
侵して


そうして青年の身体を巡る体液と混ざり合い、
            青年の身体はそれを……


                  
受け入れた。
]

【人】 書生 茅

[
どくり
、心臓が脈打つ。

ざわり
、と青年の背中で何かがざわめいて、
        その肌に刺青のような
を刻む。

いつの間にか閉じていた眼を開く時、
     鳶色だったはずの瞳がいつしか、

  より
みを帯びていること……

            天狗さまは、気づくだろうか?**]
(126) 2021/06/22(Tue) 0:43:48

[ 日常に埋もれ蔑ろにされていた、断ち切れぬ本能が血肉を求める。

 ほんの一筋の細やかな芳香に乗せられるまま誘われ、
 舌を痺れさせる味に夢中になるのは、果たしてそれだけが原因か。
 ひと思いに齧りつかずに蜜の壺を探るように舐め続けるのは何故か。

 この状況で漏らすには異様な、顔に掛かる甘く熱い吐息のことすら
 意識の外にある今、分かるわけがない。 ]



[ 薄い肉越しに当たる骨、喰い応えの無さそうな身体。

 しかし、
 苦しげな顔──としか、今は思うことはない──に唆られる。

 追い詰めていく感覚は、たまらない。
 他の獣を喰らう獣も、人を喰らう鬼も
 その瞬間にどうしようもなく昂ぶることに変わりなく。 ]



[ 己の手で肌を晒し、自ら胸に収まって大人しくなる身体。
 生を諦めた小動物のようで、
 ついに捕えたと、今こそ喰らえと本能が騒ぐ。

 指を離し、顎が更に開けば鋭い犬歯が見えて
                     そして──── ]



[ 欲を誘う首筋に流れる、あの日から見つめ続けた白色が

 此の男が獲物ではないことを、鬼に思い出させた。 ]


  ─ さとという女 ─


 「あら、見つかったわ」


    「折角逃げようとしていたのに」

[許可なく山に立ち入ってはならない。深くまで踏み入れば命はない。
この村に住まう者は誰しもが知っている。

繊細な花の刺繍を施された白い着物を纏った女は、向き合う角の生えた大男を見上げ、少しも悪びれない声で呟き
白魚のような手の右を頬に添え淑やかに微笑んだ。]



 「紅鉄坊様には見えないの?
  わたしの首に掛かった、運命の縄が」

[何処か夢見がちな顔で女は語り、締め上げる如く己の細首に触れる。
何度目かの失敗を遂げた、ある日のこと。

幾度鬼と面しても怯え一つ見せることはなく反省もせず、追い返されても村の者に連れ戻されても、懲りることもなくやって来る。
遂に廃寺の中まで入り込むようになり、咎める声にも気にした様子もなく山での暮らしや鬼という生き物について聞きたがる程に懐いていた。

鬼の落ち着いた振る舞いと、見目に合わない優しさがそうさせたのだ。

望まぬ許嫁の花嫁となることが受け入れ難い。
ただそれだけとは言えない事情が、彼女の足を山に向かわせ続ける。
しかし若い女が追手を巻きながら一人下るには山は険しく、大型動物より危険なモノたちが暗がりに犇めく。
望みは中々叶うことはなく、鬼との親交だけが深まっていく。]



 「従順な道具で在らないのは、そんなにも罪かしら」

   「女には思考の権利すら、無いのかしら?」

 「知っているのよ。あの家がなんでこんな息苦しい村に来たのか」

   「幕府のお膝元の呉服問屋を分家に任せて逃げるように……、」

[鈴を転がす声色が、吐き捨てる一言を発する時だけは低くなる。

優しい母は立場も心も非常に弱い、父や兄に逆らうことは出来ない。
女にとって胸の内を打ち明けられる存在は鬼だけだった。]

 「一つしかない人生を、家と兄様の為にすり減らしたくないの」

[分かるでしょうと影の中の紅い光を見上げる。]



 「心配してくれているのね。紅鉄坊様は、いつもそう」

  「村の皆とは違うわ。
   自分の為ではなく、ただ心から誰かを想っている」

 「…………、一体どちらが鬼なのか分かったものじゃないわね」

[選ばれる言葉の節々から、穏やかな低い声から伝わるもの。
性を理由にしてもそこにあるのは嘲りや見下しではない。
弱者と定義されながらも女の胸に憤りがないのは、ただただ目の前の鬼が真摯であり続けるからこそ。]

 「でもわたし、どれだけ辛くてもいいの。自由になりたい
  何の苦しみもない世界には、喜びだって存在しないでしょう?」

[理解しながらも頷くことが出来ないのは、夢があるから。
女の身で男達と同じように働くことが、必ずしも不可能だとは思えなかったから。]





 「ねえ紅鉄坊様、わたし好きな人が出来たの。
  向日葵より綺麗な御髪の、異人さんよ。
  お父様に会う為に、村に来たんですって」

[ある日初めて、逃げるでも苦しみを語るでもなく幸せそうな笑顔で鬼の元へやって来ることとなる。
道で足を挫いた女を、海の向こうからやって来た異国の商人である男が助けてくれたのだという。

彼の目的が父親だったこともあり、二人は何度も顔を合わせ語らう機会があった。自立を望む女の想いを理解し、外の世界について沢山の面白い話を聞かせてくれた。
幼子のようにはしゃぎ語るその頬は赤らんでいた。]



 「わたしを連れて行ってくれるって
  一緒に船に乗って、彼の祖国に行こうって」

 「あの花がまた咲く頃に、迎えに来てくれるのよ」

 「ええきっと、国を渡るのはとても大変なことだわ
  それでもわたし、理由を探して諦めたくない。
  あの方となら、頑張れる気がするの」

[だからその時は──……と女は願う。
鬼にも立場がある、あの約束を結んだことも知っている。
それでも、愛する人と山を越える為には彼を頼る以外には無かった。]

 




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