人狼物語 三日月国


47 【半再演RP】Give my regards to Jack-o'-Lantern【R18】

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  変装……は、構いませんが
  採寸はどうすれば?


[仕立て屋をここに呼ぶのだろうか、と顔を洗う彼女の後ろで首を傾げた*]

――寝所――

 むむ、む。

[ メイベルが語る「好き」のきっかけに、
 反論は浮かんだけれど上手く伝わるかの自信がなかった。
 彼女が言うのは身体や外見、目で見たり触れたりして
 確かに実感を捉えられるもの。だけど――]

 ……ええと、ね、メイベル。
  だけどメイベルも、
「恋人同士がするように」
って言われて。

 ……私の、見た目だけを欲しいって思った?

[ 改めて彼女を見る。
 挿画やイメージイラストだけでしか知らなかった彼女。
 こうして、私の目の前で、私の手を押さえつけている彼女。
 いまそこに居る、って実感する。] 

 
 メイベルの姿形、も。
 好き、って言えるよ。
 でも、それだけじゃない……と思う。

[ 口づけを交わしながら、私の中に生まれてる感覚は
 いったい何なのか、探ろうと目を閉じて。
 私の中にある彼女のイメージ。
 こっちに来る前と、来てからと。
 その違い。]

 
 「 好きって、そう言う事でしょ。 」

[ 間近で囁かれた声にそっとかぶりを振った。
 否定の度合いが強くなりすぎないように、そっと。]

 メイベルの中にある気持ち、もっと知りたい。
 私に分けてほしい。

 できたら、私のものにしたい。
 それから、私のも同じように。

[ 押さえつけられてる手を片方、抜いていく。
 もう片方の手は動かそうとはしない。
 見上げる眼差しはメイベルを捉えたまま、
 自由にした手で彼女の頭を後ろから押さえた。]

 
 ……そういうのが、
「好き。」
って、
   ことかなって、私は思うの。

[ 脚を動かしてメイベルの脚に絡める。
 膝の後ろへとふくらはぎを触れさせ、引いて、
 彼女の身体を私の上に誘なうように。
 両足で挟み込むのは彼女の左脚。
 太ももで捉え、擦りあげ、横に身体を倒せるならば
 そのようにして見つめようと視線を向けていった。]**



[ オルフェウスの語った内容はこうだった。

 定期的な輸血という手段での安定した
魔素
の取り入れは、
 かつて異形になりかけていた俺の身を救った。
 それは陛下の成長を見守り、新しい時代を作り上げる補佐と働く為
 十分に作用し続けていた筈だ。

 しかし、
 以前問われた50年前からは勿論、ここ百年程度
 緩やかながら、あの頃に近い状態になりつつある。

 より高位の魔族、もしくは人間に出来る限り近い者。
 或いは俺の力に似通ったものを持つ存在。
 魔素の提供者の変更、鎮静効果のある術や血に施す魔除けなど
 様々な方法を試し続けているが、効果がない。 ]



  「最期まで最善を尽くすが、……」

[ 果たせなければ、辿る先は他の勇者と同じだろう。
 戦いで倒れなかった代わり、力に呑み込まれ異形となった彼らと。
 
……そう、あの額に御印を持った魔物のように。


 そんな方法があるのかも分からないが、
 魔素そのものを取り除いたとしても、意味するのは死である、と。 ]



[ ────「魔素」
 切り崩すことなど出来ないこの世界の構築物
 旧き時代の負の遺産そのもの。
 今尚明確な解析、対処は我々には出来ていない常識の先にあるモノ。

 魔族と魔物が生まれた原因であり、彼らの血液の中に存在する。
 それぞれの正式名称は、魔素種族、魔素生物。
 また魔王は魔素種族統一王と呼ぶのが正しい。

 人類から一部ながら魔法の素質を持つ者が誕生するのは、
 異形にはなり得なかったが魔素を取り入れてしまった者達を
 祖先とする人々が時折隔世遺伝を起こすから。

 其れは目に見えぬまま、いつでも傍に在る。
 聖木と呼ばれたかの木により、隅々にまで行き渡っているのだ。 ]

[ 寄生木の実とは、魔素の濃縮物に等しい。
 故に人間に魔王を倒す可能性すらある強大な異能を授ける。

 聖木の根の周辺に強い魔物が多いのは、
 濃い魔素がそこから放出されているせいだ。

 実を授かり、根を巡る勇者は
 濃縮物された魔素に侵される身体を力の増幅と引き換えに、
 不安定なものへと変えてしまう。

 教会は全てを理解し、操っていた。
 遠き過去に自分達が生み出し迫害した、魔の者達を滅ぼす為。
 死体が見つかれば分かりやすい、消息不明でも大して変わらない。
 根は世界のあらゆる場所に張り巡らされている、
 どれかは与えた力を亡骸から取り戻すだろう。

 また都合の良い民を見つけて、“神託”を執行すればいいだけ。
 若く逞しい年頃の、身寄りの無い孤児や貧民
 誇れるものを持たない代わり、素直で従順な────

 そう。御印とは、新たな贄の目印に過ぎない。 ]



[ その話を魔王から聞かされ、幾つかの証拠を見せられた時。
 既に両者で命の取り合いは終わり、
 落ち着いた話し合いが進められていたが。

 あまりの内容に声を荒げ、結局は認めざるを得なく嘔吐した記憶。

 自身が助かる方法を除けば全てを知っている今は、
 表情一つ動くことはなく、ただ受け入れていた。 ]



「生きたいのか死にたいのか分からない奴だ。」



────俺はただ、あの方を支えたいだけだ。


「……それが生きたいということで、あってほしいがね。」

[ そんな去り際のやり取りを除いては、だが。 ]


[許せないものがあったとしたら。

話の内容でも、配下でも研究員でもなく。
いつか告げた主の言葉を、
彼があまり心に置いていないらしいことでもなくて。
ましてや、秘された紙片の内容でも
秘密を作っていることでもありはしなく。]



[気づかないと思われていることだろう────**]

サラリーマン 御門 涼司は、メモを貼った。
(a10) 2020/10/24(Sat) 2:58:44

――酔い潰れて数日後・ゲイバー――

[たまには顔見せろと友人から連絡が来て
その日数カ月ぶりに馴染みの店へと出かけた。
そう言えば異動になってから行っていなかった。

店に入るとマスターにも心配されていて
仕事が忙しかっただとか適当に理由を付けておいた。
実際には慣れない仕事で忙しかったのは最初だけで
後はあの人に絡むので忙しかったんだけど。]

恋人?

あー、好きな人は出来たかな。

[どうやら友人の方は俺に男が出来たと思ってたらしい。
まあ確かに、恋人がいた時に足が遠のいた時期はある。
飲みに出かけると浮気を疑われたから。
そんな事実はなかったし、面倒ですぐ別れたけど。]

[俺に好きな人がいるってのが関心を惹いたらしく
しばらくその人の事を話す事になった。
所謂ノロケ話だ。
他人のを聞く分には退屈だけど、
友人はその手の話が大好きらしくて飽きる様子がない。

けれどしばらくすると話を遮られて
「虚しくなんねえの?」と言われた。

何でって返したら呆れ顔が返ってきた。
その後しばらく恋愛初心者ってネタにされたけど
結局最後まで何が虚しいのかは分からずじまいだ。

取り敢えず俺はめっちゃハッピーですけど。
人を好きでいられるって最高じゃん、と思うわけです。]*

サラリーマン 御門 涼司は、メモを貼った。
(a11) 2020/10/24(Sat) 3:30:23

──寝所──


  …………。

  でも、恋人同士がすることなんて
  それぐらいしか思いつかないわ。


[見た目だけを求めたと言われれば
それは違う気がする。
けれど恋人と言われるとそれを求めるものだと
私の知識がそう言ってくる。

今回は元々強い強制を持ったものでは無かったから
無意識にメイベルは知識の方に従っていた。]


  
  それ以外、何があるのよ。


[ベッドに彼女の手を縫い付けながら
その答えが出るのを私は待った。]


  ……分からないわよ。
  そんなの具体的じゃない。


[押さえつける手が片方になれば
私も片手をベッドから離す。

押さえつけていた片手はアリアの手首から
上に上がり、手を繋ぐようにする。

空いた片手は彼女の背中に回り
脚のほうに絡みつく彼女と対照的に
小さな胸を押し潰すように彼女とくっついた。]


  今の気持ちが何なのか……言葉に出来ない。

  でも知って欲しいと、思う。
  それから……知りたいって……。


[は、む、と彼女の唇を
弱く食みながら、伺うようにして
彼女の顔を見ながら。]



  アリア、私は────。


[そこで、パキン、と音がしたように思えた。
メイベルの瞳に混ざる蒼色が薄れて
いつもの翡翠の瞳に戻る。

そうすると私は眉を寄せて
不思議そうな瞳を向ける。]



  ……私は……なんだったかしら?

  ん。
  今日は随分と近いわね、いつもは
  クッションに抱き付いてる癖にっ。


[繋いでいた手を離すと
その手を彼女の腰に回して
抱き枕のように彼女にくっついた。]


  一度こうして見たかったのよね。
  命令すれば良かった。


[ふふん、と楽しそうに笑う。]*

──かつて──

[ 海を越え、洞窟を通り抜け、砦を突破し、城を守る者達を討ち
 ついに魔王の目前へ迫ることとなった勇者一行
 しかし、今代では────自分達ではそこまでだった。

 魔族との争いの最前線で、代々人々を癒やす聖魔法の使い手の家系
 増えていく死者に涙一つ流すことを許されない苦しみを知りながら、
 自分達も同じように励まし続けてくれた賢者の女性が

 よく似た生まれ、戦うこと以外用意されなかった選択肢
 気が短くすぐに手を上げてしまう、長身と強面で人に避けられる容姿
 その奥底で不器用に仲間を思っていた逞しい戦士の青年が

 強すぎた魔力により家族から離れることになった生い立ち、
 小さな身体に抱えきれない程狂い咲いてしまった才能に
 振り回される人生の中、決して弱音は吐かなかった魔法使いの少女が

 焼かれ、砕かれ、切り裂かれて順番に物言わぬ骸と化していった。 ]


[ 青く、蒼く。玉座の間に満ちた輝きは今は赤で穢れている。
 その全てが人間、自分と仲間達が流した色。

 本性は黒い竜であるとされる魔王は、
 黒衣の男性の姿を保ったままに目前に立っている。
 剣に付いた血液を払う仕草にも、体力の消耗は見られない。

 戦いが始まる前と変わらない足取りで、こちらへ歩み寄る。 ]




「……なんと悍ましい、これが勇者の成れの果てか」

[ まるで化け物を見るように、その白い顔で眉を顰めて。 ]


[ 握りしめたままだった槍の刃を魔王の足が踏み付ける。
 幾度となる打ち合いで罅が入っていたそれは、呆気なく砕け散った。

 今や立ち上がる気力も無く、横たわり相手を見上げた姿勢では
 頬を伝った液体が、散らばる破片と変わらない銀の色をしており
 鉱物の光沢を放ち落ちてゆくのが見て取れた。 ]


[ きっと同じ色が、沢山の刃が
 この身体を裂くようにして突き出ていることだろう。

 鋭い金属結晶を自分自身から創り出し、
 自在に形を変えて実在化する。

 それが刃の勇者の異能だった。 ]


[ 始めはただの体調不良と思っていた。
 魔王領に踏み入り、厳しい戦いが連続していた頃
 漸くそれが代償とも言うべく宿命であると知る。

 何の情報も得られなかった己が、
 楽観視していた仲間達が、
 気付いた時にはもう引き返せない場所にいた。
 
 未だ人類は魔族には届かない、女神は奇跡を起こさない
 果たすべき使命は根の元で土に還ることである。
 理解したその時には既に立っているのは一人だった。

 数多の疑念を抱えながら、
 俺は結局皆と同じように、最後まで教会を信じていた。 ]


[ 魔王はそれ以上何も言うことはせず
 ほんの少しの間俺の右手辺りに視線を下ろしてから、
 この首を刎ねようと、ゆっくりと剣を持ち上げる。

 だが──── ]

 




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