人狼物語 三日月国


98 【身内】狂花監獄BarreNwort【R18G】

情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 6日目 7日目 8日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


「そういえば、この通信使えるんだった!」

「紅華〜!!呼んだだけ!えへ♡」
「こうしてお話ができる役割だったの、すっごく嬉しかったんだよねぇ」

ーーーそれはそれとして。

【報連相という言葉、お二人はご存知ですか?】


音声メッセージではない、短い文章。
目の前にいようとそうでなかろうと、表示された端末が向けられている。

そう。何も言わなかった二人にこの狼は拗ねている。

「えっ」

えっ と思った。

「ど、どれについて」

困った。

「え……」

え……になっている。

「それはセファーがトムを殺したことか? それともセファー達がジャックに加担したことか? 
他に何かあっただろうか……

「私が死んだ時のことかな……アマノが拷問に向いた能力だからって思って頼ったんだけど」

指折り一つ。

「それともチャンドラが復活すること知ってて…結果的に秘密になってた件かな……」

指折り二つ。

「……心当たりが……多いな……?」

残りの指も彷徨っている。

【そんなにたくさんあるのですか?】


あるの?

【セファー様がトム様を殺した事、驚きました】
【オリオンはトム様が何を望んでそのようにしたのか……何を聞いてセファー様がそうしたのか、知りませんから】

【事件の時もです。……オリオンは、オリオンは】
【チャンドラ様と対峙するセファー様と、それを支援するトム様を見て、酷く驚きました】

思い出して羽がぶわっ……したり、しょも……したりしている。顔よりも羽に出るタイプ。

【もしかすると、他にもなにかあるのでしょうか?】

「いやー、私が死んだ時はね。『殺してくれる?』『いいよ』くらいのもので、特に深い何かも無かったというか…… 強いて言うなら、君たちに絆されかけたから、絆されてなるものかと思って。基本的に私、他殺願望わりとあるから」

情報量のないやりとりが明かされてしまった。
要約するならばそうなのだ。

「あとジャックの方はなんも聞かされてないから知らなかったね……あの……血飲む?たまに支配するけど、って言われて、いいよ飲むー、しただけで……」

情報量のないやりとりが明かされてしまった。
こいつその場の勢いしかないのか?

「セファーがトムを……もうこれゲーム終わったからいいな、私がトラヴィスを殺したのは本人の申告通り。じっくり殺す羽目になったから
大分私も堪えた


自業自得である。

「ジャックのほうは……ルヴァの知る完璧に少しでも近づきたかったのと、ルヴァの普段置かれている状況に腹が立ったのと、監獄に疑問を持っていたのと、こういう事件を起こすことであちこちで見られるであろう知情意に期待したからで……」

ジャックのほう、ガッツリ関わっている。なぜなら共犯者なので。レイドボスAだったので……。

【絆されそうな相手に願望を叶えたもらったのですか】

完全に絆されてはいませんか、それ。

【たまに支配されるのは駄目ではないでしょうか?】

その場の勢い、支配する側としては確かに助かる。取り戻す事も容易かったため。
助かるけど、今回は裏目に出ているので駄目ですよ。

そんな顔で新たな拘束具のついた首を横に振った。

「他は多分なかった気がする……
 ああ、ゲームの前半でチャンドラが弱っていたのを君に教えなかったのはすまないと思っているが……
 実のところジャック以降は殆ど心身どちらかもしくは両方死んでいたからそれ以上のしでかしはしていないはず……?」

隙あらばしていたかもしれないのはよくないよ。

「ジャックの方はねえ、あの、私、
放送聞いて初めてそうなんだーって知って
……だから事前準備も何にもなくて、ナフとアマノがメンバーなのも知らないし2人に話通ってたのも知らないし武器捨てていけば身内なのわからなくても攻撃されないかなってその場の判断でやったくらいで……」

ほんとになんも知らん人でした
集合場所も知らん さまよってた

【私は、ルヴァ様の普段を知らないためそれについてはよく存じ上げません】

そもそも普段は常時拘束を受けている。そしてその状況に異を唱える事が無い。それが普通であると考えるからだ。
ーーー無知は罪であると、キンウは以前口にした。
知恵があるからこその苦痛を、キンウは知らない。

【……ただ、監獄に不満があるからと今回のような事件を起こす事は悪手であったとオリオンは考えます】
【失敗した時にどのような影響が出るか、セファー様のような方ならご存知でしょう】

事を起こすならば、成功させなければならなかった。
起きたという事実は、締め付けを強化する方へと向かいがちなのだから。

【……トム様……】

間が悪いと言うべきなのか。
それでもそこにいた事で治癒や蘇生が速やかに行われたのも事実であり。
難しい顔で端末を握り締めた。羽がバサバサしている。

「……ああ、あれね。【大損をする勝ち目の薄い可能性】に【賭ける】って認識だとそう見えるかもね。少なくともあれ、ルヴァは一人勝ちだよ」

肩をすくめた。
ジャックのことは何にもわからないけど、ルヴァのことは少しわかる。

「彼の希望は幾つかある。どう転がってもそのどれかは叶う。だからそうしたんだ。他のメンバーは知らないけど、彼はそうだったよ、おそらく」

「……私は報酬先払いだったから、満足してるしね」

【私は、ルヴァ様が愛のために何かを成そうとしていた事しか知りません】
【故に、勝ちも負けもわかりません】

【……ただ、】
【トム様のお話を聞いて、オリオンは思います】
【なにだか『わからない』もののために我々が巻き込まれていた事は、気持ちのいいものではありません】

……ゲーム外で大切な人達が傷付く所を見なければならない事だって、胸が締め付けられるようだったのに。

「……まあそうだな、ルヴァの一人勝ちだ。私としては……制圧するまでの間を耐え忍べばよかった上に、一対一ならそこまで分が悪いわけでもなかったのだがね」

看守二人、それも見るからに戦闘能力の高い二人を同時に相手せざるを得なかったからこその結果だと思っている。まあ実のところ看守二人以外にも様子を伺う者や働きかけを行うあなたという者もいたのだが。

「あとは……少し刑期が延びるくらいならば別にいいと思っていたのだよ。……残らねば得られない幸せがあったとしても、この狂った監獄で看守になってまで生きたいのかの自信がなかったんだ。あの話を貰った時点で、ね」

「…………それが罪だよ、キンウ」

犯罪に焦がれ、憎み、足掻いた男は笑った。

「罪とは為したもの以外のものには遠く、届かないものだ。
 知ろうと手を伸ばし、こじ開け、解体し並べても。
 そこには本人以外理解のできない理屈があるだけ。」

かつてのお前もそうなのだと言外に指しながら、トラヴィスは端末越しに話しかけた。遠い。全ては。誰に知られる必要もないと、そのくせ傷だけは振りまいて駆けるように去っていく。

「知りたいのなら、墓守の列に並ぶことだ」

だから逃さぬように埋めなければ。
あるいはそれが、口を開いて語りかけるようになるかもしれないのだと、トラヴィスはこの間、知ったばかりだ。

【私がチャンドラ様の害となる行為が目の前で行われるのに、何もしないとお思いですか】

問ではない。既に答えは示している。

【……それが、セファー様のみに留まらないとわかっていてもですか】

ーーー連帯責任を負わされる可能性を、僅かでも考えなかったのか。
否。考えても起こしただろう。そうでなければ皆を巻き込む場で、あのような事を起こしはしない。
それでも、

【この場所はそんなにも狂っていますか?】

此処で初めて『人』になれた金糸雀は、やはり理解を示せないのだ。

【……】
【これが、そうなのですね】

命じられるままに、かつてキンウ私達が行ったもの。当人すらわからぬ罪は、意味は、後から追ってきた。
何を思い告げられていた言葉だったのかは、キンウと共に燃え尽きてしまったけれど。

首に触れる。そこにある拘束具は、看守ならば知っているだろう。
これは言葉を失わせる効力を持つ。……目的は違えど罪を重ねたペナルティのひとつだ。

【それは……トラヴィス様達に並ぶ地位を得る、という事でしょうか?】

「お前もやはり犯罪者だねえ」

椅子を揺らしながらトラヴィスは頷いた。

「それを問うことが傷を作ることだというのをまだ理解していない。お前、『そうまでして嫌がるほど嫌だった』ことを、『そんなに嫌なのか』と問うことがどれほどの痛みを生むか、わかって問うているのかい?」

こんこん、と端末を叩いた。忠告するには距離が遠いな、と、現状を少しだけ憂いた。

「……思考や価値観は同一にはならないのだよ、キンウ。それが本来の世界だ。ゆっくりと学ぶことだね」

「学んだころには。
 常にチャンドラのそばにあることも、きっと許されるさ」

墓守はなにも、己だけではない。
数ある未来のうちの一つを示して、トラヴィスは目を伏せた。

男はそっと口を閉ざしている。
もうあんなものはペットではないと切り捨てられるつもりでいたのだ。友人になどなれやしないと切り捨てられてもいいと思っていたのだ。

【この場所はそんなにも狂っていますか?】というそれに男は口を開かずそれどころか目を逸らす。男の知っているこの場所は狂っていたから。
狂っているのが常ではないと学んだのもつい最近の事で、だからジャック前の男にとっては頷けてしまう言葉だった。今は、違うけれど。

「ああ、これ私も使えるようになったんですね」

「はい、白雪様」
「こうしてお話しできたこと、私も大変嬉しかったです」

【人】 知能犯 ルヴァ

「参加率悪いならしようかな、生存者だし、投票したし。」

勿論この少年には参加率も生存者であることも投票したことすらも関係ない
ので、参加がしたいのである。なんでかというと、癪だからだ。

「いいこと言ったように振る舞って結局殺されたがる奴、いっぺん殺しておきたい。」

つまりこれが目的の消え去ったあとの本音だ。だから貴方の思想とか願いとかは関係ないし、殺したくはないからキレてんのに殺す。矛盾。

そして当然のように銃以外の攻撃手段はないため、割合ダメージも状態異常もないよ!頑張ってね!
(22) 2021/10/17(Sun) 14:25:25

【人】 知能犯 ルヴァ

>>24 トラヴィス

「でも俺は殺すよ。怒りを受けてくれるならいいや。」

強めの感情で殺されたいな、は死にたいに入る。(ルヴァ曰くである。そしてルヴァはこの分野において天才であるわけではない。つまり個人の意見である。)

プロポーズには動じず、それはそうと貴方の思惑通りになろうと関係なく……あっ先制攻撃来てる〜いわないでおこ。
(26) 2021/10/17(Sun) 14:41:46

【人】 知能犯 ルヴァ

「…………」

結構動くなあと思いながら眺めている。手にある銃はまだ構えてすらいない。次は誰が動くだろう?
(31) 2021/10/17(Sun) 15:15:12

【人】 知能犯 ルヴァ

>>29 >>a10

──じゃあ。
と心だけで伝え。

がら空きの胴体と、目配せと、そして他に動く人がいないのを確認して、その僅かな間に撃つことに決定した。既に安全装置まで外れていた己の武器を構える。

構えから撃つまでは無駄がないものの、常人を超える速度ではない、が。
彼が狙いを違えることも、他人に間違えて当てることもない。舞台が動かない限り。
(33) 2021/10/17(Sun) 15:33:35

【人】 知能犯 ルヴァ

「死にはしないんだね」

予想外、を孕んだ声。
しかしそれを取り繕わなくていいぐらいに『間に合わない』だろうなと推測している。己が試して、使って理解しているから。

両手で拳銃を構えたまま近づいていく、焦らず慌てず、されどしっかりと己のできる限りの完全を示しながら。生きているのなら視界はあるだろう。又は聴覚はあるだろう。覚えてもらわねば。

「さようなら」

ニアにやったように銃口を貴方に突きつけて。
但し位置は貴方の上半分の上、あなたの眉間。既に血に汚れているあなたの顔に、それでも醜いのは受け付けないのか、真ん中をできる限り定めて。

あなたの顔を割った。

振動、反動、やはり少しズレたかもしれない。

でも少年は笑顔のまま、終われば何事もないように下がって、

「人が嫌がることやるからだ。」と最後に呟いた。
死体には聞こえてはないだろう。
(46) 2021/10/17(Sun) 17:24:12
ルヴァは、下がりきらずに、骸を見下ろした。
(a15) 2021/10/17(Sun) 17:51:33

ルヴァは、見えているが気にしていない。脚一本なら回復するのだろうし。
(a21) 2021/10/17(Sun) 18:07:04

【人】 知能犯 ルヴァ

>>a16 ナフ

「……丁度いいと思うんだけ、ナフ。ついでに約束も果たさない?」

処刑が終わったあと、見下ろし終わって半回転。少年はあなたを見ているよと振る舞う。

あなたが望むならこの場所は丁度いい。死体が1つ増えるだけだ。
(50) 2021/10/17(Sun) 18:25:41

【人】 知能犯 ルヴァ

>>51 ナフ

「…………っ」
それが了承の意味なのは認識し、返事をしようと口を開こうと。

だから、貴方のその次の反応に対応はできない。向かってくるのを認識し、己の身体は唐突な突進に僅かに後ろに倒し。

但し少年の反射的な反応はそれだけだ。避けることもしない。そうならないように制御する。殺される約束だから。騒動の主犯にもなった少年は案外約束を違えない。

腹に素早くも鈍い一撃が入り、少年は貴方の力によって踏ん張ることもできずに大きく後ろによろける。右手に銃を握ったままにはしてあるが。

「……条件は失血。忘れないで、ね」

攻撃の合間にそんなことも言いながら。時間があれば、どうすれば楽しいかなんて要望も聞いたりもしながら。
(52) 2021/10/17(Sun) 20:19:41

【人】 知能犯 ルヴァ

>>53 ナフ

「できるかなあ……、っ」
殺しても構わない。そう言われたらその通りにするだろう。ただ確率的には低そうだ。

だからそんなことを言いながら、貴方が武器を選ぶ間に急いで銃を構え直す。片手で連射する程の経験は積んでいない。

但し貴方が跳躍をすれば、少年は貴方が頭上に来る前には迷わず一歩前に進んでは後ろに振り向いて。後方上部に構える。

貴方の跳躍の軌道を読んで、あなたが後ろ側に着地する前に発砲するつもりだ。流石に、確実に照準を合わせる暇はないので、避けなくても致命傷を狙える程ではない。

又、貴方がそれを見て行動を変えてくると、対処できないだろう。精々、戦闘訓練は受けていない少年は、一般的に軌道を予測して先回りするしかない。先程殴られた痛覚も残っていれば、それに惑わされなくても反射に対応できるほどではない。
(55) 2021/10/17(Sun) 22:20:22

【人】 知能犯 ルヴァ

>>56 ナフ
(むりだったか。)

ここで心臓に当てなければ、貴方は向かってくるだろうと知っていた。あなたの戦闘は見たことがある。あなたの弱点も知っている。でもそれが実行できるかは。

それでも全力で反抗すると決めたのなら、諦める選択肢はない。

少年は身体を制御するのに長けている。それはいつもは感情で暴走しないように抑えるのが主だったが、何も力を抑えるだけではない。チャンドラ相手には射程がどうしても足りなかったが、ナイフ相手のあなたなら又は。

銃をぱっと、一瞬の気の隙を作る狙いで目の前で手放す。

そしてすぐさま拳銃を右手でキャッチし直すように、右腕を構えた姿勢から左へ移動させる。身体も捻って左に。
そのまま少年の脳は命令する。リミッターを外せと。それは体組織を壊しながら、常人を超えた力を出すことを数回だけ可能にするだろう。

そのまま身体ごと腕を右に捻って。
全力で
貴方の腕や頭めがけてなぎ払い、突き飛ばそうとする。

この際腕がナイフに刺さるかもしれない。それでも構わない。近づかれ、庇われてしまったのなら一旦距離を取らなければいけない。撃つだけでは対処法がバレてしまうだろうから。

……とはいえ、少年の身体能力は平均少々下。彼の全力だとしても、その2倍だろうか。全力というのは聞こえがいいが、男性二人分でしかない。少年が全力を出してやっと出した力をあなたはどうするだろうか。
(57) 2021/10/17(Sun) 23:04:15

【人】 知能犯 ルヴァ

>>58 ナフ

貴方は知らない話だが。アマノに『頭と両腕以外ならどこまで傷ついていいか』には、『頭だけ残してもらえればいい』と答えた。

目的を達成するのに、時に命すらいらない。それが今あなたと踊る舞台の由来だし、本当に、お互いよくやることだ。

ただ、少年は楽しんではいない。刺された腕と、全力を使った反動の痛みに苦しんでいる。
それを表情に出すことはなく、あなたと共に笑う。弱みを見せぬように。他の誰にも。

ナイフは外される。傷口が更に開いていき、赤い血が流れ始めていく。

両腕の痛みに耐えながら、息を制御できず粗く肺を揺らし、それを放棄しても壊れていく筋組織を出来る限り制御しつつ、銃をやっと構え直す。

もし間に合ったのなら、笑うあなたの心臓に向けて発砲するだろう。

出来たとしても、発射する前も、したあとの反動も、腕が銃に逆らえず、大きく揺れる。壊れていく腕と共に、傷口が開くのを感じる。命が流れるのを感じる。

それでもにこりと笑う。また来るのなら、また力任せに振り払うだろうという圧をもかけながら。楽しませるために、
出来るなら勝つために。
(59) 2021/10/18(Mon) 0:07:50
―――

【はい】
【キンウは犯罪者囚人だから、ここにいるのです】

首を傾ぎ、黒檀の髪がさらりと落ちた。

【傷を作るのですか】
【……いいえ。キンウはわかりません。けれど、わかりたいと思っております】

とん、とん。
まだ覚束無い動作で端末を操作する。

【故に】
【教えてくださいますか、トラヴィス様】
【許されずとも、キンウは知りたいと思うのです】

刑期は元より長かったと記憶している。
あれからどれほど経ったのだったか。
今回の件で幾ら加算されるだろうか。

……それでも、いつかの未来。
こうなれたらいいと、掴みたいと。
思える未来がひとつ、できたのだ。

これは紛れもなく『私』のものだ。

【セファー様……いえ】
【アマノ様】

口を閉ざした狼の名を、呼ぶ。

【あの後、チャンドラ様とお話はしましたか?】

あの後、どちらも慌ただしそうにしたり蘇生されたりしていたから。……少しばかり気になったのだ。

【人】 知能犯 ルヴァ

>>60 ナフ

笑うだけで貴方を制圧できないのはわかっていた。とはいえ同じ顔である限り、どれぐらい弱っているか推測がつきにくい、筈だと信じ。

少年は確かに約束をあまり破らない。でも必要があったら容赦なく破るだろう。それでもここで貴方に殺されることを持ちかけた。

この処刑室という場所が命をあげる場所として丁度いいと思ったし、丁度処刑を終わらせた時期が丁度いいと思った。銃弾を今倒れている人を死体にしたとき、もうやることは終わったのと感じたのも大きい。確かにこれでゲームは終わったのだ。
それだけだ。


そして、誘われたのなら勝ってやりたかった。勝って、何事にも勝って、全てにおいて完全へと、否、長年勝てることのなかった暴力に一回でも勝りたくて。その後はわからないけど。


そう、構え直すまで数秒。きっと少年は構え直すまでの正確な時間はわかっていた。それが貴方にとって大きな時間であることも。それでも短縮することは叶わなかった。
その間は撃つことができない。グリップを握った頃にはその間に貴方が入り込んできた。視界には貴方を捉えていても。

まだ腕をあげられない。上げるには0.8秒は足りない。今撃ってもその先は心臓でも脳でもなく、貴方の右の腿だ。

銃声は響かないまま。
少年の首から血が湧き出した。少年は己の命が流れるのを感じた。己の体がどんどん制御を失うのを感じた。寒さを感じた。生理的な恐怖を感じた。又死ぬのだと理解した。

そのまま少年は0.8秒又はそれよりも長い時間を耐えきり、制御を失い始めた視界を頼りに貴方の心臓の前に銃口を恐らく突きつけ、冷たい指でトリガーを
(61) 2021/10/18(Mon) 1:53:15
「……私はね。傷であることを知られたくなかった。私はそれを気にしていると言いたくなかった。過去に何があるのかも、それが自分にどう影響していたのかも……言いたくなかった。『役割を果たせない』ということを指さされれば、きっと魂ごと死んでしまうと思っていた。傷を自ら切り開くような痛みがあった。傷は弱点だ。辛いことは傷だ」

端末を叩いていた指で、自分のこめかみを叩いた。
少し前のこと。今は少しだけ置いてきた景色。未だ痛みは鮮やかで、振り返るたびに膿んで崩れていくようだった。

「包帯に血が滲む他者の傷を、君は手を出して握ったりはしないだろう。心も、同じだ。傷つけたいのでなければ、不意に突いてはいけない。『その傷を知りたい』と思った時、真っ先に傷を持つ当人に問うことは、それに近い」

ゆるやかにね、と、トラヴィスは囁いた。
ゆるやかに、隣人の治癒を願うことだ。

「……待つことだよ。そして進むことだ。学び、歩み、お前たちの傷が癒えたら。傷を振り撒くような生き方のほかを、選べるようになる。我々はその日を待っている。チャンドラも、私も」

【人】 知能犯 ルヴァ

>>64 ナフ

あなたの声は聞こえていた。何を言われたかもなんとか認識した。又は起きれば認識する。少年は死の記憶を忘れない。

身を捩ったのも銃口から感じ取った。どうあれど少年はしっかりと、止められずにトリガーを引いた。それが貴方の快楽からくる手加減であれ。少年は動作を完遂した。

再度反動。それを支えることができずに大きく後ろに倒れ、後頭部を打った。その衝撃が裂けた首を通して腕に伝わり、銃が己の手を離れた気がした。(血の海にはあるだろうから少しは操作はできただろうが、できたとて銃を持ち上げられるわけではない。つまり無意味だ。)

その後少年は青ざめた顔で天井を見上げたまま、動かなくなった。
(65) 2021/10/18(Mon) 2:25:28
ルヴァは、死体の二人目か、三人目となった。
(a30) 2021/10/18(Mon) 2:25:48

「……私は結局、まだ。まだ、あれ以降チャンドラと話せてはいないよ。避けているわけではなく、先に話に行くべき相手がいたからというのもあるし……
ジャック以降に死に過ぎている


一日一死ペースで死んでいるのだ、恐らく蘇生室で眠っている時間のほうが長い。会議でほんの少し言葉を交わした程度で、本当にそれだけで。……故に少しばかり目を伏せて。

「君がチャンドラの味方でいてくれたことを嬉しく思っている。これは本当だ。私も……少し合流は遅れるかもしれないが、まだ『ペットちゃん』の任を解かれたわけではない。彼の都合のいい時にでも、話に行きたいと思っているよ」

ルヴァは、ホッとしてから気づいたけどもしかしてここに今死体4つあります?
(a31) 2021/10/18(Mon) 2:29:32

【人】 知能犯 ルヴァ

目を覚ます。少年は死の最後までをすべて覚えている。

だから暗くなる視界が一体どうだったかを思い出せるし、彼の最後も思い出せる。その時の恐怖とその他の感情も。

ナフのその言葉に応えるほど余裕がなかった己も思い出し、己への不完全さをも認識する。だから死は嫌いなのだが。もう次があるかは不確定なので、その件について思考するのはやめる。

見れば治療は終わっている。
『引き分けた』相手はまだ隣りにいるだろうかと起き上がるが、開かれたポットは既にここを離れたあとのようだ。
代わりにぼんやりと眺めているアマノの蘇生カプセル(>>a47)を見つける。

まだいたのか、と。一旦外に出たあなたのことは知らない。ぼんやりと閉まったままのその蘇生カプセルを見下ろしながら残された思考を続ける。
(69) 2021/10/18(Mon) 20:48:40

【人】 知能犯 ルヴァ

>>70 アマノ

掠れた声に頷く。間違いない、己がルヴァだ。扉が開くのを待つ。

「もう動いていいのかな?」

扉が開いた後の貴方の体を一瞥し、己の認識していない死の蘇生であることを理解した。

貴方の声の掠れ具合から、心配というよりは確認の一言。
繰り返しの蘇生で人は心身を一時的にうまく制御できなくなる事もあると知っている。
己はそうなったことはない。蘇生ポットに長くいる習慣はあるが
(71) 2021/10/18(Mon) 21:28:05

【人】 知能犯 ルヴァ

>>72 アマノ

「そう。」
本調子でない貴方を見ている。貴方が本調子でないのなら、自主的に話すつもりはないようだ。回復するのを待っている。

貴方の言葉は聞いていて、答えるのだけど。

「構わない。残念だ……とは言わせてもらうけど。死んでも構わないのは言った通りだからね。」

本当にそれでもいい、という声をそのままに。あなたへの慰めではなく、本当にそのままの本音だ。もしかしたら貴方はその意図を知っているのだろう。
これは壮大な賭けであると同時に、壮大な自殺であったことも。
男は貴方の回りの誰かがやれなかったことを貴方達や周りを巻き込んで成し遂げた。

「いつお迎えがくるかはわからないけど、宣言通り君たちに大きく罪が被らないようにはしてあげるよ。」
己の罪が重くなるように、だ。
(73) 2021/10/18(Mon) 22:13:00

【人】 知能犯 ルヴァ

>>74 アマノ

貴方が正常に戻るまでをただ見ている。ああ配慮してくれたなと理解するが、それに礼を言うことはない。

「想定はしていた。勿論失敗がある以上、成功だけを見て動くのは良い策ではないね。その結末がどうなるかなど火を見るより明らかだ。その先のことも既に考えてある。」
戦争家ではないけどね、と一言。

「そうだね、君たちも自然に協力することになるだろうけど。今度こそ想定外を制御して、より都合のいい未来を望んでいるよ。君たちもこの先いい未来だといいね。
……そう、あまり関係ない。どうせ私はあの白痴と私のエリアから去ることができれば良いのだから。」

肯定。己が墓になった後のあなた達の未来までは保証しないし、する意味もない。存分になすりつけたあとは好きに生きればいい、己のように墓になるのを選ぶわけでもないのなら。

「もし出来なかったらその時だけエリアからは抜け出せるように君に頼んでおこうかな。そこであまりいい待遇を受けていなくてね。まあ、保険だ。ここまで『成功』したのなら、流石にその必要もなさそうだね。」

最悪凍土に行かなくても、きっと己は封じられるし、エリア移動は起こるだろう。それは少年にとってのより良い未来だ。
そもそも、己が凍土に行くのを予見していた発言が発覚していても凍土行き覆せない程度の大きなことをしたと考えている。なにもない可能性は低いと推測している。

「という訳で君が何処まで生きるかはわからないけど一旦は・・・お別れだ。遺言は……わたしを覚えててくれると嬉しいね、かな。何か他にあるかな。」

一旦は。存在の記憶を託し、凍土から帰る未来も思い描いてはいる少年だ。とはいえ貴方がそれを聞いてどう思うか。教えても教えなくてもいい話なのだろうと少年は思っている。
(75) 2021/10/18(Mon) 23:49:43

【人】 知能犯 ルヴァ

>>76 アマノ

「私が失敗しないとも言わないが、とはいえ同じ轍は踏むまい。」
この行動こそが失敗の挽回戦ではあったのだから。

「……感情に従う方が利ならそうするといい。私は君に細かい指示は必要なく、意味もないと思っているからね。ナフには……君が出せばいいんじゃないかな。私にはもうそこまで時間はないだろうし。」

感情を止める気はない。どのような情かは知らないが止められないとも思っている。貴方がそのほうがいいと判断するのなら尚更。貴方は己にある程度は似ているのだし。
少年はそれでも人間に情を持たない。貴方との会話を苦痛に思わなくても。それ以外で報いる以外はできずに、結局、彼は誰にも心を開くことはない。彼はそのような人間のまま。


「そう。なら心配することもないね。惜しいと思うのなら希望通りだ。」
貴方もそう思ってくれるなら、その声はきっとどこかに届くだろうと信じ。

「ふうん。」 
「その時はきっと映画の批評でもしながら語ってあげるよ。私の唯一愛した存在だからね。」

貴方が理解したことを理解して。
そしてさよならと言って。彼は先に蘇生室を後にするだろう。
(77) 2021/10/19(Tue) 1:47:52
静かに、咀嚼する。
他人の傷を、今までどうしただろう?
―――考えるまでもない。
全部に触れた。全部を包んだ。そうしてそっと前を向かせ続けて。

結果が、今だ。


ゆるやかに、見守る事。願う事。祈る事。
それだけなら、ずっとキンウがし続けてきた事だ。
……癒える事なく腐れ落ちてしまったらどうするのだろう?
キンウはまだわからない。
もしかすれば、確実な事は未だ傷の残る男にも。
学び続ければ、見えないものも見えてくるのだろうか。

【きっと、長くお待たせしてしまうでしょう】

償いの時間はまだ多く残ったまま。

【けれど、期待は裏切らないよう尽力いたします】

待っていてくれるほどには期待してもらっているのだと、解釈した。
並べるようになる頃には……今の言葉をもっと理解できるようになっているはずだ。

【何故そんなに死んでいらっしゃるのですか?】


毒殺の経緯は聞いたけれど、なんで?
短期間で死にすぎではないかと流石に不安になる。
あとで羽セラピーにでも行った方がいいでしょうか。

【傍にいると、キンウは約束をしましたから】
【……ちゃんとお話をされてくださいね】
【きっと、アマノ様とお話できないままであればチャンドラ様も寂しいと、キンウは思います】

アマノ様自身も。
呟きが空気を震わせることはなく、ただ唇だけが動いた。
……どんな思惑があったのだとしても、キンウは互いに悔いが残らなければいいと、思うのだ。

「……ちょっとナフとトレーニングルームでやりあって負けて殺されたり……メサの襲撃に行ったら15tが飛んできて衝撃で吹き飛んだり……」

ちょっとどころじゃない死に方をしている。毒殺から爆散までなんて本当に蘇生の時間と蘇生後の移動時間とあとちょっとくらいしかなかったんじゃないか。死のRTAである。
ただでさえ大丈夫じゃない男の精神がそりゃあもう大変なことになっているので、羽セラピーは素直に嬉しいだろう。実際に手はもう今虚空をもふ……になっている。
癒しがほしい。


「……ああ、そうだな。ありがとうキンウ。……全く、いつの間に寂しがり屋になったのやら」

彼も私も。唇の動きだけで呟いて笑った。

【殺されるところまでいくのはちょっとどころでは、ありませんよ】
【もっとお身体を大事にしてください】

端末の向こうでふえーん。羽もしょんもり。
この後、羽セラピーしに行った(確定ロール)

【ずっと前からですよ】
【ただ隠してしまえていた、だけで】

自分にも他人にも。
……気付いてしまった人達が、寂しくないようにと。
キンウはそっと、祈った。

【人】 知能犯 ルヴァ

いつか名を呼ばれる。多くが初めて会う顔と、彼奴は一回は会ったけど多分向こうはそれを覚えていないだろう……そして毎日見て来た顔。

『全てをやり終わった後の時間』は終わり。この計画、最後の目標へと。

「ああ久しぶり。はあ、遅いよね?確かに外に出ようにも出れないけどさあ。」
目を合わせずに話す。彼らが苛立つのを認識する。

「話はするからこのままにしてよね。ああいいよ。どうぞ。どうせ俺なんかが抵抗したって無理だってそこの人ならわかるでしょ」
そこ、で目を合わせる。一人だけ、やや困惑しているその目へと。

地続きの己の心臓が暴走しないように制御する。あと少しだ。焦りも恐怖も示す必要はない。

「何驚いてるんだい?君、これだけ私の担当してきて、データ見なかったのかい?そんなことないだろうに。」

拘束具をつけられて行く。重量を感じる。終幕へと近づいている。

離れていく。この無礼講のエリアから。

恐らく上手くいく。そして、さよならだ。

そしてもし新たに始まることができるなら、その時は。
また愛そうか。また話した約束を順にしていこうか。
(107) 2021/10/19(Tue) 17:14:56
 




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