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【人】 工藤 彩葉― 二日目・昼休み:天ヶ瀬くんと ― [さて、いざお昼の放送。の、前に。 ドサドサのノート写しは順調だったかな。>>3:532 もしそれに願いを使いたいなんて聞いてたら、 コピー機でよくない?って言ったと思うけど。 自分で写した方が身に付くかどうかは 勉強のやり方次第かな…天ヶ瀬くんはどうだろうね? 人の願いに干渉する話については、 そう聞くと確かに、かなり難しそうだなと思った。 思ったんだけど、翌日のメッセージを見て やっぱり気になっちゃったのは、またあとの話で。] ユメリンの音源は、大槻先輩のところへ行けば 大抵借りられるから大丈夫だと思う。 あ、天ヶ瀬くんも持ってるの? ならそっち借りようかな。 [即答された曲は、天ヶ瀬くんも持ってるなら>>3:533 その方が早いから、借りることにした。 もしかして四次元ポケットってこれのことかな ] (12) 2022/10/21(Fri) 2:00:48 |
【人】 工藤 彩葉[放送室に入れば、まずお昼ご飯を広げるのは 機材の反対側に置いてある机の上。 キャスター付きの椅子で行ったり来たりできるので そう不便なものでもないと思うけど、 放送の合間に食べるの、落ち着かないとは思うから 終わってからの方が良ければそうしたかな。 天ヶ瀬くんのお昼がパンなのを見れば、 お弁当の私は、おかず少し食べる?と聞いたりして。] 本日は、担当の鈴木さんがお休みのため 急遽ゲストをお迎えしています。 天ヶ瀬くん、よろしくお願いしますね。 [と、私はやっぱり真面目で、 面白みのない紹介から入ったんだけど。 天ヶ瀬くんのトーク力は私より全然高そうで>>3:534 レギュラー(?)としては複雑だけど、 すごく助かってしまった。] …えっと、よろしくね〜! [一応私も、ついて行けるように頑張りました。 …頑張りました!] (13) 2022/10/21(Fri) 2:00:51 |
【人】 工藤 彩葉それでは、次に行きましょう。 天ヶ瀬くんもおすすめの一曲で、 ユメリンの、 『悩んだ数だけつよくなる』…… [そんな感じで。 リクエストしてもらった曲はきっちりかけつつ、 三十秒のお願いも、ちゃんと聞いて。 放送が終わったら、あらためて] 今日は本当にありがとう。 すごく助かっちゃった。 [と、しっかりお礼を言ってから教室に戻ったかな。]* (14) 2022/10/21(Fri) 2:00:58 |
【人】 工藤 彩葉[すぐに返事をしたくて、ひとまずそれだけ。 だって、すごく勇気が要ったでしょ。 そんな願い事は想像していなかった。 でも、言えなかった理由はもう想像できたから。 急いで、言いたいことが先行して。 あ、大事なこと伝えてなかったって また慌ててメッセージを打ち込んだ。 文字を打つスピードの遅さがもどかしい。] (16) 2022/10/21(Fri) 2:01:11 |
【人】 工藤 彩葉[やっと、前の席の背中を見れば 私は何か、窺い知ることができただろうか。 もしも振り返ってくれたなら、 微笑んで手を振る私と目が合ったかもしれないけど。 二人して先生に叱られてしまいそうだから 今はやめておいた方がいいかもね。 だってそう、授業中なので。 でも、何を選んでも、あなたはあなただと思う。 今までも、これからも。 それを前向きな意味で伝えられるように 私は明日、もしくはまた今度、 これからの機会がほしかった。]** (17) 2022/10/21(Fri) 2:01:21 |
【人】 工藤 彩葉― 三日目・夜:千葉くん ― [私が旧校舎に着いたのは、>>18 約束の時間の五分前くらいだったと思う。 千葉くんの方が先に待っていてくれたら お疲れさまを言って、 私の方が先だったら、お帰りなさいって出迎えた。 仮に、迎えに行くだけになったとしても 私は全然かまわなかったけど。 予行演習の姿とか見てたら、ほら>>3:577 でもどうせなら、行く前にもう一度 頑張って、行ってらっしゃいって 声をかけたかった気もしていて。 さすがにお節介がすぎるかなと思ったから こうして、約束通りの時間に来たんだけどね。 そんな感じだったから、 お土産をくれるなんて予想もしていなかった。] (88) 2022/10/21(Fri) 22:54:54 |
【人】 工藤 彩葉え、これ [なんだろう、と思って差し出した両手の上、 そこに落とされた一枚のピック。>>19 これが楽器屋さんの帰りだったら、 お土産と言われてもそこまで驚かなかっただろう。 だけど旧校舎で拾えるようなものじゃなし、 つまりこれは] わ、私に……? 記念品とってきてくれたの? 千葉くんの、お願い事使って? [驚いてしまって。受け取った手は固まったまま 私は、千葉くんの顔を見上げた。 証拠の品をもらってくるとは聞いていたけど、 まさかそれを、私にくれるなんて思っていなかった。 でも選ばれた品を見れば、千葉くんが最初から そう考えていてくれたことは明らかで。] (89) 2022/10/21(Fri) 22:54:56 |
【人】 工藤 彩葉[応援しようと思っていた私の方が、応援されて。 喜ばないはずがないんだけど、突然のことに それをどう表わしたらいいのかわからない。 千葉くんの言葉を聞けば、>>20 私はまた手の平に視線を戻し] あ、ありがとう……。 [まだ戸惑うような声でお礼を言って、 受け取ったひとひらを、両手でそっと握りしめた。 ほころんだ顔が月明りに照らされたなら、 ちゃんと喜んでいるのは伝わったと思う…のだけど] ふ ふふ、あはは。 もう、千葉くんってば。 [最後のそれは、言わなきゃいいのに。 って思わず笑ってしまった。] ちゃんとわかってるよ。…大切にするね。 じゃあ、私も行ってきます。 [そう言って、大事なお土産を握りしめたまま、 私も旧校舎へ足を踏み入れた。] (90) 2022/10/21(Fri) 22:54:59 |
【人】 工藤 彩葉[思いがけない出来事のおかげで、 旧校舎に入った私の顔には笑みが浮かんでいた。 少し、肩の力も抜けたような気がする。 特に緊張していたつもりはなかったんだけど、 やっぱりどこか身構えていたのかもしれない。 せっかくもらったお土産は、なくしたら大変だから 一旦お財布にしまっておくことにして。 途切れてしまったギターの練習。 昨日話した、『あるがまま』の願い。 これを選んでくれた意味を考えながら、 私は幽霊の元へ向かった。]** (91) 2022/10/21(Fri) 22:55:02 |
【人】 工藤 彩葉[かなちゃんの、ユメリンに対する想いを 共有するのはきっと、私じゃなくて。 ただ、一人で爪弾く音と 誰かと奏でる音は違うんだって、 今の私は知っていたから。 ほんの少しだけ開いた窓越しに、 同じメロディーを口遊んだ。 存在を主張することのない声量は、 きっとただの自己満足で。 そんな僅かなものでも、 何もしないより、今はここに残して行きたかった。 後悔をする前に。]** (112) 2022/10/22(Sat) 3:42:22 |
【人】 工藤 彩葉― 旧校舎 ― [旧校舎の中は静かだった。 みんな一緒だった前回と違って、 自分の足音がはっきりと響く。 ぎし、ぎし、と床を鳴らす音はスローテンポ。 幽霊の元へ辿り着くまでの道のりに、 私は考え事をしていた。 後悔しないために。] (290) 2022/10/23(Sun) 1:51:42 |
【人】 工藤 彩葉[ギターを弾けるようにしてください、 は願わないと決めた。>>3:515 それは自分で頑張るとして、じゃあ、何を願うのか。 おじいちゃんに、私のこと思い出してほしい? それはあまりにも自分本位。忘れられて、 もっと辛い思いをしてる家族がいると知ってるのに。 記憶を全部取り戻しても、今後忘れない保証はないし なら死ぬまで完全な記憶を持ち続けられるように?は 何も忘れられないことで逆に苦しめてしまわないか。 だったらやっぱり、宝くじ当選がいいのかも。 あれ、わりと、本気で言っていたの。 一等じゃなくてもいい。今、まとまったお金があれば 家族みんなで、海の向こうへ会いに行けるから。 今すぐに。二度と会えなくなる前に。 それがきっと、一番平等で、罪悪感もなく 後悔の残らない選択なんだろうけど…… 私が選ぶのは、 ────────………… ] (291) 2022/10/23(Sun) 1:51:45 |
【人】 工藤 彩葉[そうしてスマホをしまい込んだなら。 もう、願う事は決まっていたはず。] こんばんは、幽霊さん。 私の願いを聞いてくれますか? [続けて告げた私の言葉に、 白く浮かび上がる彼女は、微笑みをくれて。 何を選んでも、それは自分で願うと決めたこと。 だから、間違いなく私の願い事。 願いはきっと、叶えられた。]* (296) 2022/10/23(Sun) 1:52:09 |
【人】 工藤 彩葉― 夜の旧校舎・その後:千葉くんと ― いけない、ゆっくりしすぎたかも。 早く戻らないと…! [願い事を告げた、その後。 私は一言二言幽霊に声をかけたりして、 そう、一言二言のつもりだったんだけど… あれ。意外と時間が経っていたかも? それに気付いたら、暗い中待たせてしまっている 千葉くんのことを思い出して、申し訳なくなり。 やや小走りになって、 今度はバタバタと来た道を引き返した。 一応、足元注意は忘れずにね。] (319) 2022/10/23(Sun) 8:13:48 |
【人】 工藤 彩葉[駆け戻って来た足音は、地面に着いてる時点で 幽霊ではないと認識してもらえたんじゃないかな。 壁にもたれる姿が見えたら、>>109 先に声をかけてから近付いた。] 千葉くん、ごめんね! お待たせしちゃって。 ただいま。 [さっき千葉くんの口から聞いた言葉を、 今度は私が口にして。 それどころか、私は見送りまでしてもらったんだから なんだかすごく過保護じゃない?って 今更少し、恥ずかしくなってしまう。 千葉くんがこういう場所苦手だって、 今は知っているのに。私ったら。] ほ、ほんとにごめんね [もう一回謝りながら、 待っていてくれた千葉くんの様子を窺った。] (320) 2022/10/23(Sun) 8:13:52 |
【人】 工藤 彩葉[でも、もし私の方がお見送りしていても。>>106 昨夜の予行演習、>>3:577 千葉くんが驚いた回数自体は多かったけど。 体が動いちゃったのは、 その半分くらいだったじゃない? 声に出ちゃったのなんて、 ずいぶん少なかったでしょ? 多分、そういうことかなって、私は解釈しました これは頑張ってるんだなあって、 口には出さなかったけど応援していたんだよ。 休憩中には「ほんとにお疲れさま」って 心から声をかけてしまったくらいに。 よく考えると、送ってもらっておいて その声のかけ方はどうなのって感じだったけど だからきっと、その通りの結果が出せるなら>>11 本番も大丈夫だったと思うな。] (321) 2022/10/23(Sun) 8:13:55 |
【人】 工藤 彩葉[だけど、私の方はお土産を持ってこられなかったから 言葉以上のお礼が思い付かなくて。 うーん、と考え込む顔になり。] でも私、記念品はもらわなかったから お礼に渡せるものが何もないな…。 どうしよう。 今度何か用意するね。 千葉くん、欲しいものとかある? [気が利かなくて申し訳ないんだけど、 この際だから、本人に直接聞いてしまおうか。]** (323) 2022/10/23(Sun) 8:14:00 |
【人】 工藤 彩葉[窓から柔らかく射す月明りの元。すぐ近くに来るまで あおちゃんの表情はよく見えなかった。 でもお互いの声色で、怯えがないのは見て取れる。 手元の花束を見つけて、それどうしたの、と尋ねれば プレゼントと返ってきた声に、私は数度瞬きをして。] あおちゃんは、優しいね。 [と、また笑みを浮かべながら言いつつ、 一緒に幽霊の前へ足を進めた。 昨日、かなちゃんにメッセージを送った時>>3:=4 私は幽霊に返事をしてもらえないんじゃないかって そう思ったのは、私の聞きたいことが彼女を通して 別の人のいつかの姿を思い浮かべていたからで。 幽霊さん自身に向き合える人だったら 別の結果になるんじゃないか、なんて考えていたから 紫色の花束を供えて優しい声をかける>>332 あおちゃんの隣で、話の行く末を 見守っていたんだけど。] (476) 2022/10/23(Sun) 21:10:53 |
【人】 工藤 彩葉[あれ。やっぱり難しかった? と肩を落としかけた時。 三つ目の質問には返答があったようで>>333 私はつい両手を握りしめ、やったね!みたいな リアクションをしてしまった。 やっぱりあおちゃんの場合、料理の話題が 一番心を通じ合わせられたのかもしれないね。 という感想は場違いかもしれないので 私も今はダンマリしておこう。 でも。後悔しないようにと考えた時、 自分と、近しい人のことばかり思い浮かべていた私は あおちゃんが何を考えていたのか、>>334 その結果、口に出された願いも>>336 全く予想できていなくて。] えっ!? [と思わず声をもらして、 幽霊ではなく隣のあおちゃんを凝視してしまった。] (477) 2022/10/23(Sun) 21:10:56 |
【人】 工藤 彩葉[口に出してしまったなら、 すでに願いの回数は消費されているのだろうか。 私は二の句が継げないまま、 続くあおちゃんの声に耳を傾けて。>>337] ……やっぱり、あおちゃん優しいね。 優しすぎて、心配になっちゃうくらい。 [ごめんね、という一言に>>338 まずは困ったような笑みを浮かべてしまった。 困った、というよりも言葉の通り、 心配からくるものだったけれど。 誰かのために使うなら、って話はしたけど まさか幽霊のために願いを使うなんて。 でも、あおちゃんの苦笑いがにっこりに変われば 私がその選択を否定する理由もなく。] 土壇場だったの? もう、しょうがないなあ。 [気付けば、そんな気の抜けた声と 穏やかな笑みを浮かべていたのだった。] (478) 2022/10/23(Sun) 21:10:58 |
【人】 工藤 彩葉[それから一度、幽霊の方に視線を向けて。 急かすような様子は見えないのを確かめてから、 私はあおちゃんに向き直り。] 私の願い事はもう決まってる。 今一番叶えたいのは、あおちゃんの願いだから。 だから…、教えてほしいの。 私はどんなふうに願えばいい? [おんなのこになりたい、は 彼女が天秤にかけていただろうものを思えば、 抽象的すぎるようにも思えて。] あおちゃんは、いつ、どうやって、 どんな女の子になりたいの? [真剣な顔で尋ねて、あおちゃんを見つめた。 首を傾げられるようなら、少し、相談しようか。] (479) 2022/10/23(Sun) 21:11:01 |
【人】 工藤 彩葉[私が考えていたのはこんなこと。 求められれば少しずつ、言葉にしたと思う。 一つ目は、過去を変える選択肢。 きっと、生まれた時からそうだったら、って 何度も思ったんじゃないかな。 でも失うもの、変わるものの大きさを考えれば それは難しいのかもしれなくて。 それでも願ってみる価値があると思うなら、 私はきっと、頷いたと思う…けど。 本音を言えば少し寂しいとも思っていた。 だってそしたら、私たち出会えなかったかもしれない 二つ目は、未来に変わる選択肢。 たとえば卒業の日に。 それとも、いつか決心のついた日に 何かをトリガーにして、発動するような願い方。 その猶予のかわりに、本当に叶うのかどうか ずっと不安がつきまとうことになるだろうけど。 あおちゃんが心の整理、ちゃんとできたのかどうか 私はまだ聞けていないから。>>2:=3] (480) 2022/10/23(Sun) 21:11:04 |
【人】 工藤 彩葉[……それとも。別の選択肢。 彼女は何も変わらずに、変わらないまま、 周りの方を変えてしまう選択肢もあると思った。 そのままの心と体を受け入れてもらえるように。 もちろん、全てを変えるのは難しくて 範囲は限定的になるのかもしれないけど。 でも、だって、本当は 何も間違ってなんかいないでしょ? 今のあおちゃんが、ここにこうして存在してること。 心を変えるのは苦しいと思う。 じゃあ体を変えるのは、どうなんだろう。 喜びだけが残るのだろうか。 それなら、いいんだけど… …これは、苦しむだけの道かもしれないと。 そうも思うから、躊躇して。 彼女が思いもよらない様子なら、 私は何も口にしなかっただろう。] (481) 2022/10/23(Sun) 21:11:07 |
【人】 工藤 彩葉[きっと今この瞬間に、 女の子の身体を願うのが一番確実な方法。 それがわかっていても、私はたくさん考えた。 だってすごく、大事なことだと思うから。 もし答えの出ない問いなのだとしたら、 幽霊さんに託してみるのも ありなのかもしれないけど。 今しか言えない一度だけの願いなら、 後悔のないように言葉を尽くしたくて。 あおちゃんは、なんて答えるんだろう。]* (482) 2022/10/23(Sun) 21:11:09 |
【人】 工藤 彩葉[欲しいものはすぐに思い浮かばなかったみたい。 急に言われてもそれはそうよね、って 逡巡する千葉くんを眺めつつ。>>326 帰りながら、という言葉には少し迷った。 旧校舎と、それから月の位置を見上げながら 日付変更まであとどれくらいだろう、と考えて。 今、何人くらいがお願いしたんだろう。 あと、何人くらい残っているんだろう。 破滅の願いとか、後悔のないようにとか、 三日間で話した人の顔や メッセージの文面を思い出せば、 最後まで見届けたいような気持ちになって。 …でも、遠くから眺めていたって 何かできるわけでもないし。 そんな時間まで出歩いていては さすがに私も、大目玉を食うし。 千葉くんだって同じだろうから、 巻き込むわけにもいかないし…。] うん、そうだね…… [と言いつつ、後ろ髪引かれていたところに。] (541) 2022/10/24(Mon) 0:29:31 |
【人】 工藤 彩葉[少し遡るけど、これは、 あおちゃんとのお話が終わって 願い事も済ませて、無事戻ってきたあとの話だから。 幽霊の前で色々真剣に考えてて、少しの間 千葉くんのこと忘れてしまっていたけど (ごめんね) 大分待たせちゃったなと気付いたら>>319 私は慌てて、あおちゃんに事情を説明し ちょっと行って謝ってくるね、と 一足先に駆け出したんだと思う。 そんな感じで、今。 千葉くんとの話が途切れたころに、 あおちゃんも旧校舎から出てきたかな。 それで、そこに人影があったなら。>>518 少しの間、月光を遮っていた雲が流れて その顔が見えるまで、あとわずか。 (542) 2022/10/24(Mon) 0:29:34 |
【人】 工藤 彩葉― 夜・その後:千葉くんと ― [旧校舎を出て、そのあと。 その場にいた面々で色々お話したりして、 帰るのは少し遅くなってしまったかもしれない。 でもまだ、お話の途中だったから。 千葉くんからギターの練習の話が出たのは、>>327 きっとまた、二人で歩く帰り道のことだったよね。 最初は、それが欲しいものの話の続きだと 私にはわからなかった。 わからなかった理由は、一旦話が途切れてしまった そのせいだけじゃなくて。 きょとんとしていれば教えてもらえたかな。 そうじゃなくても、少し遅れて気付いたら] ……それじゃ、お礼にならないよ。 だってそれ、どちらかというと 私のお願い事だもの。 [苦笑、ではないんだけど、どう言えばいいんだろう。 じわじわ浮かぶ喜びに、 どこか戸惑うように私は笑った。] (547) 2022/10/24(Mon) 1:11:32 |
【人】 工藤 彩葉[少し下がった声のトーンに、 滲むものが私にも見えた気がする。 それだけ真剣に、言ってくれてるんだってこと。 不思議だった。 一年近く放り出したままだった私に、 千葉くんはどうして そんなふうに言ってくれるんだろう。 楽しいって言ってくれるのは嬉しい。 でもどう考えたって、ろくに弾けない私より いつも組んでるメンバーと演奏する方が、 千葉くんにとっては楽しい時間のはずなのに。 頼むならともかく頼まれるとは思わなくて、 私はそこまで自惚れてなくて、 だから、なんて言えばいいのかな。 この気持ちのこと、よくわからない。] (548) 2022/10/24(Mon) 1:11:35 |
【人】 工藤 彩葉…でも、千葉くんがそう言ってくれるなら。 ううん、本当は私からお願いしたかった。 私、今度こそちゃんと、 真剣にギターの練習しようと思ってて。 [だからまた、お願いしてもいい? って、今は建て前も何もなく、 まっすぐに千葉くんを見て言うことができた。 私がギターを弾きたいと思った理由も、 果たしたい約束のことも、>>3:402 練習を途絶えさせてしまった迷いのことも。>>3:404 きっかけがあれば全て話したと思う。 それが今じゃなくても、もしかしたら、 重いとか面倒だと受け取られたとしても。 でもその前に] …困ったな。もらってばかりで、 どうお返ししたらいいかわからないの。 [やっぱり今は、その話題に戻ってきて。] (549) 2022/10/24(Mon) 1:11:38 |
【人】 工藤 彩葉……じゃあ、ねえ、 『 Let It Be 』が弾けるようになったら。 そしたらその次は、 千葉くんの一番好きな曲。 私に教えて? [それまで付き合ってくれるかな、と はにかむように言って、私は笑った。] (551) 2022/10/24(Mon) 1:11:43 |
【人】 工藤 彩葉[その曲を奏でる時のこと、 千葉くんに伝えられるのはいつになっただろう。 聴かせたい人がいて。 その人のために、私はギターを手にして。 くじけそうになったけど、 それでもまた、頑張ろうと思えたのは。 千葉くんがいてくれたからなんだよ。 というのを、今すぐ伝えるのは恥ずかしくって、 多分難しいんだけど。] (552) 2022/10/24(Mon) 1:11:46 |
【人】 工藤 彩葉[願いに向き合うための三日間。 あるがままに、って二人で話して。 だから私も、目を逸らしていたものに向き合った。 そしたらね。本当に今更、気付いたの。 一年もかかって馬鹿だなあって、 我ながら少し笑ってしまうんだけど。 私がギターを爪弾く時。思い浮かぶのは、 おじいちゃんとの思い出だけじゃなくて。 今はそこにもう一人、いてくれるんだってこと。 だから私はきっと、 ギターを嫌いになることはない。 今はそう思えるから。 約束を果たせても、果たせなくても 笑っても泣いても、あるがままにその曲を弾いて。] (553) 2022/10/24(Mon) 1:11:48 |
【人】 工藤 彩葉[そうしたらね、その次は。 千葉くんの好きな曲を、 千葉くんに向けて、弾いてみたいなって思う。 生徒が先生に演奏を披露するのが、 お礼になるかどうかはわからないけど。 できたら、受け取ってほしいな。 歌にだって、挑戦してみようかな。 千葉くんも一緒に歌ってくれないかな。 千葉くんのベースとも合わせられるように、なんて いくらなんでも高望みがすぎるかな。 そんなこと考えていたら、 やっぱり恥ずかしくなってきて。 千葉くんの顔を見ていられなくなった私は、 ギターを教えてくれた彼の手の方へ視線を下げた。 それは今も、ポケットの中にあったかな。]* (554) 2022/10/24(Mon) 1:11:51 |
【人】 工藤 彩葉[もし言葉にするんだったら、そうだな、 『 天ヶ瀬 青葉ちゃんの、 心からの笑顔が見たいです 』 …でも、うっかりそれが 幽霊さんへのお願いに取られちゃったら 笑いごとじゃ済まないから。 今は、心の中でだけ呟いておくね?] (564) 2022/10/24(Mon) 2:50:18 |
【人】 工藤 彩葉[それはさておき。90度傾いた視界では、>>532 世界は相当回転しちゃうだろうから。 戻して、戻して、と言いつつ 私の考えていたあれこれが、 あおちゃんの頭の中になかったことは察した。 なので、挟まれた相槌?も>>533 ありがたく受け取っておきましょう。 でもね、やっぱり色々言っていて、 内心、不安に思う部分もあったから。 だって、打ち明けてもらったばかりで どこまで踏み込んでいいかなんてわからなかった。 我慢してたこと、傷だってたくさんあるかも。 不用意に触れていいものだとは思えなくて、 この先、ゆっくり近付いて行けたらと思っていて、 でも今はそんなこと言っていられないと。 意を決して、した話。>>480 それに「ありがとう」をもらえたなら、 私もこっそり、安堵と笑みを浮かべた。] (565) 2022/10/24(Mon) 2:50:21 |
【人】 工藤 彩葉[…それから。 願いの取り違えはもう起こらないだろうと、 私も少し、幽霊に声をかけてみたりしたけど やっぱり、彼女のことはよくわからなかった。 幽霊の姿が見えなくなってからだったかな、 私はあおちゃんの、袖のあたりを軽くつまんで、 遠慮がちに声をかけ。] …その、大丈夫? 願いの実感とか、まだないでしょう。 やっぱり、心配かなって…… [一番いい道を選べたら、と思って あれこれ提案したけど。そのために彼女は、 これから不安と戦わなくちゃいけないんだろう。 少し申し訳ないような気もする。 …だからこそ、ううん、 さっきの言葉をもらったからこそ。>>537 私にはひとつ、伝えておきたいことがあった。] (569) 2022/10/24(Mon) 2:50:35 |
【人】 工藤 彩葉…あのね、これはさすがに… その、自惚れがすぎるかなって 言えてなかったんだけど。 私には、幽霊さんみたいな力はない。 でも、あおちゃんの望みには全然足りなくても、 少しならその願い、叶えられるんじゃないかって。 打ち明けてくれた時から、思っていて。 …つまりね、これからずっと。 明日からの三か月もだよ。ずっとね、 私の前では青葉ちゃんだから。 あおちゃんは、ずっと女の子だからね。 (570) 2022/10/24(Mon) 2:50:37 |
【人】 工藤 彩葉[そう言ってまた、照れくさそうに笑って。 でも私は、目を逸らさなかったよ? 今度、お店に行く約束は もちろん覚えていてくれるよね。 三か月の間にも機会があったら、 私の制服着てみる?と聞いてみようか。 あおちゃん、髪を伸ばしたりしないのかな。 今の長さでも、少し巻いてみたら可愛いかも。 私、それだけは得意なのよって 腕前披露の機会も狙ってみよう。 その先も、たくさん、たくさん、 一緒にやってみたいことがあって。 私たち同じこと考えてたねって、 いつかきっと、答え合わせができるはず。 …そうして話が一段落したら、 私は慌てて、一旦外に 走って行ってしまったんだけど。>>542 慌ただしくてごめんねって、あとで謝って。] また明日ね! [と笑って、その日はお別れできたと思う。]* (571) 2022/10/24(Mon) 2:50:41 |
【人】 工藤 彩葉― 夜・旧校舎の外で ― かなちゃん、 [その姿を認めたのは、>>518 千葉くんと話をしていたあとのこと。>>542 千葉くんも気付いたみたいで、>>558 少しみんなで言葉を交わすことはできたかな。] うん、幽霊さんには もう一回声をかけてみたんだけどね。 やっぱり、名前を聞くこともできなくって。 あ、でもあおちゃ…、天ヶ瀬くん、には 少しお話してくれたみたい。すごいよね。 [幽霊の話には、そう返したんだけど。>>519 あおちゃんのみんなの前での呼び方、 さっき確認しておけばよかったって、内心焦った。 どうしよう、私もう馴染んじゃって、 最初に出てきてしまう。 まだ色々内緒だったら気をつけないと… なんてこっそり頭の中で考えて。] (583) 2022/10/24(Mon) 4:52:42 |
【人】 工藤 彩葉[それから、少しの間。 私、何を言われるのか ちっとも予想できていなかったから。 かなちゃんの願い事は何だろう、 良くないことだったらどうしよう、 この時間なら、もう行ってきたあとかな、 そうだよね、悪いことは何もないよね。 なんて、顔には笑顔を浮かべているくせに、 頭の中ではぐるぐる考えて。 それでもやっぱり、聞けないでいたんだけど。] (584) 2022/10/24(Mon) 4:52:45 |
【人】 工藤 彩葉……かなちゃん。私も、 話したかったことがあるの。 …その、少し、二人で。 聞いてくれるかな。 [ちょっと、言いにくい話だから。 ちらりと周りを見て、 のけ者にするつもりじゃないんだけど ごめんねって、申し訳なさそうな視線を送り。 私はかなちゃんを、少し離れた場所に 引っ張って行った。 完全に聞こえない場所じゃなかっただろうけど、 こう、気持ちの問題だから。] (587) 2022/10/24(Mon) 4:52:53 |
【人】 工藤 彩葉[まず、私はかなちゃんに、中学時代の話をした。 事情は違うけど、かなちゃんと同じようなきっかけで 仲良くしてた つもりだった 同級生がいたこと。荷物とか、プリント届けたりとか。 お昼を一緒に食べた回数は、 多分かなちゃんよりも多かった。 だって先生に頼まれてたから 彼女は見えないところでいじめられていて。 だんだん、保健室登校の日が多くなって。 なんでも言ってね、友達でしょ、って そう言ってみたけど、答えはなくて。 もしかしたら、私も安心していたのかもしれない。 だって、私に何ができるかわからなかった。 その関係を、私は 傲慢にも 友達と呼んでいたけど。彼女にとってはそうじゃなかった。 私の『一番』は他にいて、 そうじゃない友達だって、何人もいて。 彼女には、――――…… …やっぱり事情は違うけど、彼女は最後、 今のかなちゃんのように学校をやめると言った。 そんな、面白くもない話。] (588) 2022/10/24(Mon) 4:52:56 |
【人】 工藤 彩葉それで、言われたの。 私のしてきたこと…全部、何もかも、 最初から気に入らなかったって。 本当はずっと、私のことが嫌いだったって。 ――かなちゃんをね、 その子と重ねて見てたわけじゃない。 そんなつもり、全然なかったのに。 …でも、気付いたら、 あの時のこと思い出しちゃって…私…… (589) 2022/10/24(Mon) 4:52:59 |
【人】 工藤 彩葉…………かなちゃんは、 私のこと嫌じゃなかった? 嫌に、ならなかった? 今、話していて、 [ずっと言えなかった理由はこれだった。 お前なんか友達じゃないって、 そんな資格はないんだって、 いつか言われるんじゃないか。 いつも考えてしまって。 だから、これ以上近付けなかった。 でもこの先に進むなら、言わなくちゃいけない。 掠れた声がこんなふうに、震えてしまっても。] (590) 2022/10/24(Mon) 4:53:01 |
【人】 工藤 彩葉もし、嫌じゃなかったら…… 私も、かなちゃんのことが好きだから。 こちらこそ、これからも。 友達でいてください。 [幽霊じゃなくて友達に叶えてほしい 願い事をひとつ、かなちゃんへ。] (591) 2022/10/24(Mon) 4:53:04 |
【人】 工藤 彩葉[…かなちゃんが頷いてくれたなら。 私は緊張で詰めていた息を吐きだして、 情けない顔で笑いながら、 それでもありがとうって言ったと思う。 グループ以外の連絡先も交換しようね。 くだらない話でいいから、いくらでも話をしよう。 それで私は、こう言うの。] …かなちゃん、今度、 調子のいい時に。 一緒にカラオケに行こうよ。 それで私、ユメリンの曲覚えてくるから、 かなちゃんと一緒に、歌いたいな。 ……駄目? [かなちゃんの方が、知らなくても。 私はかなちゃんの歌声を知っているから。>>527 その時がきたら、私もかなちゃんの声が好きなこと、 あらためて伝えられるかな。 え?もしかして、配信されてないとかあります? そこに持ち込み音源がありますよね] (592) 2022/10/24(Mon) 4:53:07 |
【人】 工藤 彩葉― Stand by me ― [月明りの下で、俯いた私の目には 千葉くんの手の動きがしっかり見えていて。>>582 照れ隠しの必要は全くなかったと思う。 そんなことしなくても、私は顔を上げられなかったし 隠し事を暴く余裕なんてちっともなかったの、 千葉くんも気付かなくていいからね。 ただ、触れた手を握り返した。 その感触が、楽器と触れ合った時間の長さを物語る。 私の手からは真逆のことが伝わってるんだろうなと、 そう思えば恥ずかしさが別種のもので上書きされて。 急に感じた、秋の夜長と思えないような暑さも いくらか和らいだ気がした。 千葉くんが何も言わないから、 私も何も言わず。 多分、言えなかっただけなんだけど 昨日より話し声も少ない、暗い帰り道なのに 今日はあんまり驚かないんだね、 なんて頭の中では考えていた。] (834) 2022/10/24(Mon) 23:22:20 |
【人】 工藤 彩葉[さて、互いの指先の感触を知ったところで、 私がその差について思い知ることになったのは 数か月も経ったころだったかな。] 千葉くん、どうしよう 指が痛くて練習が捗らないの…… [どこからどう見ても泣き言なんだけど、 千葉くんならこれで、私が真面目にやってるってこと わかってくれると信じてるから。 冬の乾燥が私に追い打ちをかけたに違いない] (838) 2022/10/24(Mon) 23:22:32 |
【人】 工藤 彩葉[そうは言っても、勉強はしっかりしてたし。 複数の誰かさんとも一緒に試験勉強とか 休み中の課題、こなしたりしたかもね。 頑張ろうね 自分の部活も、ちゃんとやっていた。 そういえばユメリンの曲、ついに私も買っちゃった。 それから、前より少し、ロックバンドの曲を 流す機会が増えたかもしれない。 でも息抜きだって大事だから。 いろんな人と、いろんな所へ 遊びに行ったりもしていただろう。 クリスマスパーティーみんなでやらない? って言ってみたりとか。 補習がなかったらね お正月も、今度は神社に願掛けに行ってみる? バレンタインは深く考えず、友チョコ交換しようって 言ってしまって、あとで後悔したかもしれない… 料理上手な友達がいたら、私だって手を抜けないし すごく頑張って手作りしたと思う。 誰かさんにもお裾分けするね。まだそういう名目。] (839) 2022/10/24(Mon) 23:22:35 |
【人】 工藤 彩葉[おじいちゃんとの約束を果たせたのは、 三年生になってからだった。 演奏難易度のこともあるけど、 せっかく覚えたんだからって、弾き語りにして。 直接会いに行くのはやっぱり難しくて、 画面越しにはなってしまったけど。 それに意味がないとは思わない。 もちろんそれまでの間、 千葉くんには練習を見てもらっていたから。 『 Let It Be 』は聴き飽きちゃったかもしれないね? いろんなこと、千葉くんにはもう話していた。>>581 でも終わったあとに、私が伝えたのは] おじいちゃん、すごく喜んでくれたよ。 大好きな曲なんだって。 千葉くんのおかげだね。本当にありがとう。 [それだけ。それで十分だった。 私にとっても、十分だった。] (840) 2022/10/24(Mon) 23:22:38 |
【人】 工藤 彩葉[お別れの時がやってきたのは、 それよりもう少し後。 うちの両親は、今は学業に専念すべきって方針で 高校生の間アルバイトは禁止されていたから。 大学に進学したらバイトしてお金を貯めて、 イギリスに会いに行きたいな。 なんて未来の話をしていた矢先のこと。 再び、風邪をこじらせての肺炎で 心の準備している暇もなくて、あっという間だった。 本格的に受験シーズンを迎える前だったのは、 私にとって、幸いだったんだと思う。 家族全員は無理だったけど。かろうじて、 お母さんと私だけは駆け付けることができた。 最期の時の準備を、両親はすでにしていたのだった。] (841) 2022/10/24(Mon) 23:22:41 |
【人】 工藤 彩葉[幽霊に会いに行ったあの日。 本当はもう一つ、選択肢があった。>>291 孫も、実の娘のことも忘れてしまったおじいちゃん。 でも、おばあちゃんのことだけは忘れなかったから。 このまま一生、最期のその瞬間まで おばあちゃんのことを覚えていてくれますように。 二人が幸せに暮らせますように。 でも私はそれを選ばなかった。 「私の顔はすっかり忘れたくせに、 ママのことは時々思い出すんだから、 愛妻家っていうか何ていうか。」 なんて、笑って言ったお母さん。 もし私が願っていたら、その『時々』を なくすことができたのだろうけど。 その言葉に、私は笑って頷けなったかもしれない。 代償ってやっぱり、そういうことなんだろう。 結果論になってしまうけど、 私はこれでよかったんだと、心から思っている。 思えている。 でも、もしおじいちゃんが何もかも忘れてしまって、 おばあちゃんやお母さんが悲しんでいても、 私はあの日の選択を後悔しない。 そういう覚悟はちゃんと持っていたつもり。] (842) 2022/10/24(Mon) 23:22:44 |
【人】 工藤 彩葉[日本に帰ってくるまで、不思議と涙は出なかった。 おじいちゃんの死に顔が安らかだったからかな。 少しの間、学校を休むことになったから 友達にはちゃんと理由を伝えていた。 次に登校したのは週明けのこと。 私はちゃんと笑えていたから、 心配はかけなかったと思う。 でもその前の週末に、私はまたギターを取り出して。 家族のいる家で弾く気にはなれなかったから、 天気のいい日に練習に使っていた河川敷に行って 私はもう一度、あの曲を奏でた。] Let it be, let it be Let it be, let it be Yeah, there will be an answer Let it be ... ふっ…… う [どうしてかな。急に泣けてきて。 歌にはそういう力があるのかもしれないね。 思い出も涙も、全部、 私にとって必要なことだったんだろう。 だから、本当にありがとう。] (843) 2022/10/24(Mon) 23:22:46 |
【人】 工藤 彩葉[千葉くんの好きな曲を聞いたのは、>>637 気持ちを切り替えた後のことになったかな。 お互いの進路も決まる頃だったかもしれない。] あ、その曲も知ってる。 映画も観たよ、スタンド・バイ・ミー。 [その曲も、っていうのは 『 Let It Be 』の件もあったけど。 千葉くんの好きな曲、今は色々知っていたし>>1:549 なんなら、私もたくさん聴いていたから。 ギター演奏の参考にしたいから色々教えて、 って言ったのは信じてもらえてたんだったかな だから、千葉くんが普段、 どんな曲を好んで聴くのか私は知っていて。 その歌が単純に、好みだけで選ばれたんじゃないと わかってしまって。 さすがにね、このくらい続けてると 千葉くんが練習したのかどうかも気付けるし。] (844) 2022/10/24(Mon) 23:22:50 |
【人】 工藤 彩葉……ありがとう。 [お手本を聴き終わって口にした一言には、 たくさんの想いを込めて。 でもそうだね、私もあの月明りを思い浮かべていた。] (845) 2022/10/24(Mon) 23:22:53 |
【人】 工藤 彩葉[その曲を私が歌って、奏でた日。 私たちの関係は、何か変わっていたかな。] それじゃ、聴いてください。 ……やっぱりちょっと、恥ずかしいな。 一緒に歌ってくれてもいいんだよ? [なんて笑いながら。 もう『お礼』という名目も、 必要なくなっていたかもしれないね。] (846) 2022/10/24(Mon) 23:22:56 |
【人】 工藤 彩葉Whenever you're in trouble (喧嘩をした日もあったかな) Won't you stand by me (それでもまた会いたくて) Oh stand by me (教本はもらうんじゃなくて、ずっと借りておくね) Oh won't you stand now (返す日は来なくていいと、そう思ってるから) (848) 2022/10/24(Mon) 23:23:28 |
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