113 【身内】頽廃のヨルムガンド【R18G】
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「…………そうか」
結果を聞き、いつものように、静かにうなずく。
我々は人の隠れた力を表面上知ることができるだけだ。
何を思い、行動をしているかまでは知りえない。
ましてやその御布令の名を変える力だってなかった。
「……では、おれも伝えよう。
おれにできることがあれば、命令を」
命令を待つような姿勢は相変わらずだ。
『当たり前』だ。
己が誰かの所有物である人生のほうが長い男にとっては。
道具は人が使わなければただの置物。
そして、役に立たなければ捨てられるものだ。
「……貴方は。おれの隣に立とうとする」
上ではない。そこに戸惑うのは『当たり前』を崩されるからか。はっきりと言い切られた言葉に反論するすべもない。
ガルムは常々、誰かの味方でいたいとは思うが
誰かが己の味方である必要はないと思っている。
けれど、今抱いた戸惑いの他に感情があるとするならば
『──貴方が、此方の味方ある必要はない。だが、そうであるのなら、それは』
あの時にも感じたそれは
悪い感情では決して、なかった。
「さて、随分遅くなってしまったが…
この分ならホドも上手くやったと見て良いな」
「問題は、次だ。
俺は未だ取り立てて吊るし上げるべき輩を見付けてはいない。
身動きも…正直なところ、取りづらいな、これじゃ。
だから任せきりにはなるが、
あんた達が出ると言うなら任せる。
とはいえ行けと言われれば従うまで。それくらいだ」
昔、もう十数年も前の話。
***としての暮らしを思い出すことで平静を保つ。
今響き渡る煩い心臓の音も、
目に滲む涙も、存在しないかのように。
ここでの話は見るに堪えない。
だから、昔の思い出に浸ることにする。
歳にして15。
幼い頃から
としての人生を歩むようにしつけられた彼は、
幾つもの厳しい訓練を超え、一族の優等生となっていました。
しかし、影の中に潜む一族、彼らを敵視する存在もおり、
幼い芽は早めに摘むべしと、哀れ人さらいの餌食となってしまいました。
青年が薄く目を開くと、シャツとズボンだけという
心もとない格好で拘束されていた。
口は汚らしい布で封じられ、ブーツに包まれた足は柱に固定されていたが、
痛んだり折れても居ないのが幸いだった。
『お前の持っている秘術が邪魔なんだ、ここで消えるか配下になって貰おう』
青年を襲った男はもうどんな名前だったか忘れられてしまったが、
気持ち悪く髪を伸ばしていて、それに隠されていた片目に傷があり。
成人しきっていない子供を捉え、愉しそうに笑っているそのドブのような瞳はどろりと濁っていた。
(冗談じゃ無い、誰がこんな小物の言いなりになるか。
そんなことになるのなら、死んだ方がマシだ)
青年は、はじめは意識が無い振りをしようとした。だが、相手も上手だった。
気づかれているなら、大人しくしててもいいことなんてない。
少しでも縛られている縄が緩まないかと体をひねってたりを試した。
しかし、この首の輪が有ると力が抜けてしまう。
ああ、腕一本ぐらい折れてもいい。
せめて何とか抜けること、あるいは立ち上がることさえできたら。
逃げられる、そう思ったときだった。
「ぎっ、あ”……ッ! うぁあああっ!!」
左の太ももに鋭く冷たい感覚、次いで我慢できない熱さが迸った。
噛み合わない歯の間から悲鳴が上がって、
声が途切れる前に次の熱が襲いかかってくる。
『いつまで意地をはっていられるか見物だな』
見えない人影から囁かれる言葉が頭に入ってくるこない。
ただ、この苦しみを感じないために必死で彼は意識を自ら切り取った。
(はやく、師の元に帰りたい。主人に会いたい)
この口を開かないために、死なないために、
そして――己を保つために。
片足の感覚が無い、片腕が捻られて歪んでいる。
背中がしびれて、どこの皮が残っているかも定かでは無い。
中身は無事だ、呼吸は出来る。
喉が詰まっている、泡のようで口の中が気持ち悪い。
何度打たれたか、腰が酷く重い。
このままじゃ走って逃げることも叶わない。
頬を、顎を、太ももを伝った体液も乾ききり、
文字通りに目に光が差し込まなくなった頃。
彼の耳元に、地から湧くような声がした。
それは、目の前に居た厭らしい男の影であったが。
それは、気まぐれな祝福という名の呪いであったが。
影は青年に話しかけた。
―――世界の影に、闇に潜む者にならないか。
(この状況から逃れることができるのなら。)
―――見合う対価は、お前自身。
(***の?)
―――髪でも、爪でも、渡した対価は二度と戻らない。
(それならば、***の命以外の全部をあげます。)
目に入る世界の半分、片方の瞳を奪われた青年は姿を溶かす。
彼を探す慌てる声に耳も傾けず、腕を外し、
おぼつかない足取りで外へと出ればまぶしい薄暗い朝日が迎えた。
ここまでは、見事な生還劇と言えたのではないでしょうか。
青年は影を操りさえは出来ないものの、
見えない姿で悪さをしながら生き延びることが出来ました。
彼を襲った男の姿が見えたことから、
封じ込める魔術があると知り、アクセサリー、衣類を試し、最終的に帽子に影をいれることで落ち着いたそうです。
さて、そんなノアベルト、と
掃除屋を名乗るようになった彼は。
その頃からうまく表情が作れなくなっていました。
辛いと嘘でも思えず、苦しげな表情も演技すらすることができません。
そんな男にとって尋問は、
後遺症もなく過ごしたかった環境に不都合であり、結果。
見るにも耐えない姿になるまで、―――というのは嘘であり。
そういう、ことにした
噂
を流しました。
実際、オーウェンの部屋の前に、
いつかの予告通りの大量の血痕と、何故か猫じゃらし。
ノアベルトが借りていた酒場の一室の私物はなくなり、
どうしてか贈り物にしか見えない花の籠が置かれていたことから、
彼が大怪我を負い、
人前に出られない姿である噂が蔓延りました。
それは半分本当であり、半分偽りの噂でした。
男が尋問を免れたことも。
他の彼らと同じ拷問に合わなかったことも。
ほとんどの人物の耳には入らないことでしょう。
首輪を付け、傷と痣が目立つ体で酒場に駆け込んできたアンゼリカは、酒場の群衆のざわつきとどこからか聞こえてくる噂から、師匠の身によくないことがあったのではないかと予感する。彼に何があったかは、知る由もない。
「せ……せんせ……。ノアせんせ、どこ……。」
必死に辺りを見回すも、当然その姿はない。
よろよろとその場にへたり込み、誰にも聞こえないような声で呟く。
「やめて……。もうこれ以上、わたしの……
大切な人を、傷付けないで……。」
「わたし良い子にしてますから」、とお祈りをしている。その対象は神様ではないのだろう。
「その方が見やすいし、声も聞きやすいでしょう」
貴方の当たり前に自身の当たり前を突きつけて崩している気もする。それはそれで良くない事でもあるのだろう。
けれど、やっぱり見限ったり切り捨てたりなんて事はできないだろうなと思うのだ。
「私は意外と寂しがり屋なものでして。
だから隣にいて頂けると、助かります」
視線を下ろした時に誰もいないと、寂しいじゃないですか。
命令のようにもお願いのようにもとれる言葉と共に、そんな言葉を零した。
「…………。寂しがり屋。そうか……」
ふ、と笑い声のような吐息。
「貴方が、そう望むのなら、いなければ、ならないな……」
となりに。やはりどこか居心地のわるさのような、戸惑いが
なくなったわけではないけれど。そう命令されてしまっては、従うほかない。
「……ヘルの望む『より良き日々』とはなんだろうか」
ふいに浮かんだ疑問を投げかける。
「もしこの街がきらいで、壊してしまいたいと、自分の良い日々だけを願う人が革命軍にいたとしたら、どう思う?」
貴方はそれでもあちら側の味方でいようと思うのだろうか。
「そうですとも」
大真面目に頷く。
―――投げられた質問に、緩んでいた口元が微かに歪んだ。
「飢えない事。寒さに震えない事。
病に怯えない事。太陽の下で歩める事。
……皆平等にとは言いません。けれど下層市民が、もう少しマシな生き方ができればいいと思うのです」
『──ある者は、この街への憎悪から。』
誰かの言葉を思い出す。この街はそんなにも憎まれていたか。
「私、この街は意外と嫌いではないのです。
だから、壊されるのは困りますね。自分にとっての良い日々というのも、きっと破壊した上で行われるものでしょう。
……革命軍全体がそう考えるようになったなら。
私はあちらの味方ではいられなくなるでしょう」
政府側にもなれず、革命軍側にもなれず。
そんな立場でやれる事なんて高が知れている。
「まぁ、足掻いてみますよ」
それでも黙って見ている事は、きっとできないだろうから。
「…………そうか。
貴方は、この街が、きらいじゃない、と」
ガルムはこの街が好きかと言えば、わからなかったものだから、同意をすることはなかった。今日のメシも満足に選べないような男は、人の役に立ちたいのだって、それ以外の生き方を知らないから。
「おれも、下層市民が、誰かが、救われることはきっと喜ばしいことなのだろう」
「……けど、同時に、壊されようが、それで救われる誰かがいるなら、それでもいいと思っているおれは、どこか、おかしいのだろう」
政府側でもない、革命側でもない、うつろな存在。
番犬は、はじめてあなたとは明確に違う意見を言った。
「……」
「検討は、ついてきましたが。
今日は
エアハート
を調べてきます」
/*
先に占い先相談失礼します。そろそろフラグを圧し折りたいPLより
「ああ……わかった。では、おれは
チェルシー
を探ろう」
さて、これもいつまでつづくのか、次は誰が連れていかれてしまうのか。せめてそれが、貴方ではないことを、祈る。
戻ってきた次の日のお昼ごろ、酒場に姿を見せました。
「ああ、問題ない。
穏便に済んだ。報告する内容も特段ない。
むしろ穏便じゃないのはお前の方だろう。
下手にお前が動いても半端になってしまいだと思うが。
上手くやれる相手を見つけていると言うなら別だ。
野良猫、お前はどうだ。
正直な所、俺は少々気分がすぐれない。
それこそ穏便に終えたのを滅茶苦茶にしかねない。
……誰でも良いと言うなら動けるがな」
/*
噛みに悩む狼窓ですわ。私、凶狼なので仲間噛みもできますけど、噛む理由がまだ思いついてないので、何か提案あればそれも選択肢として使える、とお書きしておきますわ。担当者も悩みますわね。
「本音を言うと、吟遊詩人をいきたいんだけど……
奴はコネで護られてるフシがあるからにゃあ。
全く、好きに尋問もできないなんて。
中間管理職はいっつも貧乏クジばかり引くにゃ。
……接点があるところからいくならミズチでいく。
でも、それは積極的な理由じゃないにゃ。
だから誰か浮かんだらそれでいい、にゃん」
「……この後の身の振り方は、考えなければな。
ここから連鎖して、とかお話にもならない」
/*
こちらも似たようなもんです。一日延長して助かった……と思いつつ、暫定の相手は↑言っておきますね。
「このような場所でも、故郷というものなので」
ロクな場所じゃないとわかりながら残り続け、愛想を尽かして出て行くのではなく変えていけたらと願った程度には。思うところがあったようだ。
「……いいえ。おかしくはありません。
皆救われるおとぎ話なんて、現実で起こりうる事はないんですから。
どちらにも救われる者がいて、どちらにも傷つく者がいるでしょう。
私が片方を選択したように、貴方はどちらでも構わないという選択を行っただけです。
……ガルムの意見が聞けて良かった。
私の選んだ道が誤っていても、貴方を巻き込まずに済みそうだ」
「流石は〈骸狩り〉……仕事が早いのね」
同じ死霊術師である〈人皮綴〉が逮捕されたことに、にべもなく。
むしろ、あんな輩はそうなってくれて清々すると言わんばかりに。
「……何があなたをそうさせるんだか、ご苦労なことだわ」
レイ様
貴方に声を掛けられて、少し遅れて反応を返します。
ふわり、と笑顔にはまだ疲れが残るものの 以前のように振舞おうと努めている様子です。
「あ……は、はいなのです。
ごめんなさい、ぼーっとしてたのです。
えっと、どのようなお花をお求めなのです?」
勿論、希望がなければお任せでも構わないようです。
レイ【3日目時空】
「……ええ、舌は変わってないわ。今も」
旧知の仲には、ほんの少しだけでも皮肉気な態度もなりを潜める。
傷口に沁みるのだろう、注文された飲み物はゆっくりと口にする。
「……でしょうね。構わない、これは……少し零したくなっただけ。
けれど、騒ぎが収まるまでなんて、待っていられないわ……」
スカリオーネ
「必要だったから、ね……」
ふぅん、とその言葉の奥にあるものに想いを馳せながら、反芻する。
テーブルを指で叩く姿を一瞥してから、視線を宙に浮かせて。
「……教えたふたりは"はずれ"だったのかしら?」
「……随分、…いや…
…俺は現状無理に動く理由は無い。
後のことはあんた達に任せる事としよう。
任せきりにはなるが、新参者らしいと言えばらしい有り様だ」
「言うまでもないが、向こうにあんた達の事は吐かないさ
こっちに構わず為すべきを為すといい。
口を噤んだところで、バレる時はバレるだろうがな…」
/*
たいへんおそくなりました。
わたくしグチャグチャお嬢様、襲撃先も襲撃もお二方にお任せ致しますわ。
正直延長が無ければ終末(オワ)ってましたわ。
ギリギリでいつも生きていましてよ…
その夕方に『いる』。たしかにそこにいて鈴の音を鳴らしている。だが姿を現さない。
「そうか、……。だが、おれは、貴方の味方だ
それは今も変わっていない。
何が正しくて、何が誤っているかなど、わかりはしないが」
「──故郷、だから?」
よほど思い入れが強い場所なのか、と。
/*
時間が 時間が足りませんわ!!
暁月卿オーウェンお嬢様に噛みをお願いしてもよろしいかしら…!?
エドゥアルト
「……あ〜、エドゥアルトは目がいいですね〜……。
敵にしたくもなりたくもありません。
これでもモンスターにはほぼ見つからない奇襲100%の姿なんですよ」
気配がするから見ていただけだ、とすぐに判断すれば気が抜けたように机にへばりつく。
やってきたチキンの皿が手に当たり、おもむろに手を伸ばせば、握った手元からその肉が周りには見えなくなっていく。
あとから投げられたのはきれいにしゃぶり尽くされた骨だけだ。
カラン。
「ありがたいことに足と腕、その上首までつながっています。嬉しい温情ですね本当に……」
声が小さい。
見るからに、見えないが、元気がない。
レイに銅貨を一枚投げた。「ありがとうございます……」
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