[書斎の奥にまだ扉があったから、私はそれを開く。]
……冗談だと言ってくれ…………。
[思わずつぶやいた言葉が素だったはもう仕方ないだろう。
目の前に広がった何百という本がつまった本棚がつまった巨大な図書館のような部屋。その本のいくつかが見ただけで『鍵かもしれない』と感じたのだから。
広すぎる。対象が多すぎる。だが触らない訳にいかない……。]
ええと、目の前にいくつか鍵らしきものはありそうですが……
申し訳ありません。少し休憩させてくださいませ……。
[動く前に流石に気力を戻したい。
返答がどうであれ私は御免なさい、と部屋にあった椅子を引いて座り込む。
……そういえば、ここまでアマミ殿が何かを手にして消える、という事がなかったし記憶が消えてないという判断はそれで多分平気だと思う。思うがちょっとだけ心配だった。]
アマミ殿、生憎でもなんでもなく記憶がなくなってないとおっしゃってましたが
昔の記憶は平気です?
ほら、そういった時期ならすぐ思い出せなくても不思議はないじゃないですか。
[自分が過去そうだったから心配だった。
踏み込むのに躊躇していた理由すら覚えていない。今まで問えなかったことも平気で口に出来る。]**