[それからわたしはお父さまや叔父さまなど、目に付く大人に「どうして?」を繰り返した。
どうしてこのような仕来りがあるの?
どうしてそれに長い時間従っているの?
変えようとは思わないの?
結論から言えば、満足する答えは得られなかった。
誰も彼も、現状に満足しているか、すんなりと受け入れていた。
それでもわたしは何かを変えることに固執した。
季節が一巡りした頃、わたしのまなざしは小雪域の外へと向いた。
他の場所ではどのような統治が行われているのか。
どのような灯守りがいるのか。
そもそも書物や噂話でしか知らない“外”とはどんなところなのか。
統治者の補佐としてではない、ただの“わたし”として、それを知りたいと思った]
[わたしがわたしを変えるしかない、と思ってしまった*]