[女が男を好きになるのはフツウだから
体育の授業で黄色い声援を送ったり
目が合ったことを本人に聞こえる位置で報告し合ったり
色々なことが許される女子という生き物が妬ましかった。
泣く女子を見ても大して心は動かなかったが
自分に渡る筈だったものを台無しにされて
傷ついたヘイセくんの姿を想像したら
興奮した
。
どうしてあんなことしたんだって詰られてみたかった。
幸か不幸か大事にはならず
彼の耳には入らなかったのか
この件について直接のやりとりはない。
ただ自分は、醜い自分は、
彼を傷つけたいし、
彼に傷つけられたい欲を自覚している。**]