人狼物語 三日月国


148 霧の夜、惑え酒場のタランテラ

情報 プロローグ 1日目 2日目 エピローグ 終了 / 最新

視点:


ヴィムは、メモを貼った。
(a2) 2022/05/23(Mon) 1:17:55

【人】 ヴィム


  ───店前───


   そうだね。

   行く当ては...無くなったら
   考えることにしよう、かな。


 [ W還りたい場所Wなどどこにもない。
   彼になら気づかれてもおかしくはないだろう。

   その時のことは...恐らく仲間に話すことではない。
   青年にはそう思えてならなくて。>>0:480


(8) 2022/05/23(Mon) 3:03:11

【人】 ヴィム



   そうそう。マスターがあれだからね。
   類は友を呼ぶ、なんてよく言うだろう?


 [ まったくもって、彼の言うとおり。>>0:481
   皆似たような境遇で何かを抱え
   それを昇華するために今ここにいる。

   言いたいか、聞きたいか。
   その選択を無為に迫るのは野暮な話だ。]


(9) 2022/05/23(Mon) 3:03:39

【人】 ヴィム



 [ メルヴェイユの歴史は書物が全て。
   たとえ彼や彼の同胞がどれだけ八方手を尽くそうとも
   WヴィムWは大罪人でしかない。>>0:482

   だから青年は驚きを隠せずにいた。
   魔王の事情を汲む勇者なんて
   そんな奇異な冒険者がいるわけがないと
   そう思っていたのだから。

   ウーヴェの正面切った問いかけには
   思わず答えに困ってしまったもので。>>0:483


   それでも語ると決めたのは、そう、気まぐれだ。]


  
(10) 2022/05/23(Mon) 3:05:04

【人】 ヴィム



     「同じ名前も何も、僕がそうさ。

       Violet=Mirrorなんて名前を
      僕以外が欲しがると思うかい?」



(11) 2022/05/23(Mon) 3:06:11

【人】 ヴィム


 [ 青年がそれを口にしてもなお
   ウーヴェは腑に落ちていない様子だった。

   呆れた笑いの中にほんの小さな暖かみが
   生まれたのは、きっと彼のおかげなのだろう。

   こちらの謎を解き明かそうと覗き込む瞳に
   青年は己の真実を、ひとつ、彼へと伝えるだろう。]

(12) 2022/05/23(Mon) 3:06:35

【人】 ヴィム



  「世界には、いつだって悪役が必要なのさ
   英雄を讃えるために必要なW犠牲Wが、ね。

   その時のW犠牲Wに選ばれたのが僕だった。

              ただそれだけのことだ。」



(13) 2022/05/23(Mon) 3:07:52

【人】 ヴィム



 [ その事実を嘆いたのではない。
   ただ、知らなくていい国の有り様を
   伝えてしまったことが、ただただ申し訳なかった。

   しかしウーヴェという男もまた
   己のことをよく観ていると、青年は思い。]


   (...そうか......気づかれてしまったか。)


 [ 青年は観念したかのように
   その問いかけへの答えを差し出すことにする。]



(14) 2022/05/23(Mon) 3:09:14

【人】 ヴィム



  「終わりはないよ。

   たとえ君が成仏出来たとしても
   ユスターシュも、カイルも、そしてレイも
   皆が笑顔でここを去ろうとも

      僕には明日>>108も、未来も、何も無い。」


(15) 2022/05/23(Mon) 3:10:13

【人】 ヴィム




   「あの日、僕が守りたかった
    全てが今はもうこの世にはない。

    この世に居ないW友Wに会うまで
    この世界から消えることもできない


             僕は、W
亡霊Ghost
Wなんだ。」




(16) 2022/05/23(Mon) 3:15:47

【人】 ヴィム



 [ あの時はそこまでしか話さなかったけど
   今夜だと興味を隠そうとしないウーヴェに
   青年は思わず吹き出すように笑う。

   きっとその日の夜は酒を片手に
   ほかの仲間達も居るようならば彼らも混じえて

   歴史を、語り伝えることになったのだろう。]**


(17) 2022/05/23(Mon) 3:17:54

【人】 ヴィム



 ***

   まさか。仲間から金をたかるほど
   僕は堕ちていないつもりだよ。


 [ 金は持っていないと答えるウーヴェに
   青年は流れるように否定を混ぜ込んで。

   それから少女との交信を終えた青年は
   拍手を送るウーヴェに向かって
   見世物じゃないよ、と釘を指すと。]


   彼女は僕よりずっと利口だ。
   僕なんて最初はレイの腕を焼き焦がしたからね。


 [ こっそり彼に若かりし頃の過ち>>0:21を暴露して。
   こちらを見るウーヴェに頷くと
   共にW酒場Wへと戻るのだった。>>0:504


(18) 2022/05/23(Mon) 3:18:26

【人】 ヴィム



 [ ちなみに少女の落し物については

   「僕が預かろうか?
    きっとあの子はここに来るだろうし
    渡しておいてあげるけど、どうする?」


   と、レイには打診してみたけれど
   最終的な判断はどうだったんだったんだか。]**


(19) 2022/05/23(Mon) 3:22:00

【人】 ヴィム



   ───重奏:『メルヴェイユ』の英雄 ───


(20) 2022/05/23(Mon) 3:29:36

【人】 ヴィム



 [ 師と愛弟子の思惑は交差し、すれ違い。
   ある日、愛弟子はついに怒りを漏らす。

   「どうして僕を認めてくれないの。
    僕はもうあなたに負けないくらいになったのに。」


   哀しみと怒りを抱えた愛弟子は
   目尻に涙を抱えたまま家を飛び出してしまった。

   己がこの時止めていれば
   己がこの時彼女をちゃんと一人の冒険者として
   扱ってあげていれば。


   師の後悔は、数えあげればキリがない。
   それが後の歴史で、惨劇を引き起こすこととなる。]



(21) 2022/05/23(Mon) 3:30:32

【人】 ヴィム



 [ 当時、メルヴェイユの国政は不安定を窮めていた。
   隣国同士は戦争を起こし続け
   彼女が宝だと言った魔法は、兵器に成り下がる。

   メルヴェイユも例外になく
   いつ隣国から攻め込まれるやもしれぬ事態は
   到底耐えられるものではなく。

   他の国へ赴く冒険者は国と国を渡る売国奴だと
   そう罵られてしまうことさえある時代だった。]



(22) 2022/05/23(Mon) 3:32:39

【人】 ヴィム



 [ しかし真に恐ろしいことは
   冒険者の存在が戦争を仕掛ける大義名分に
   なってしまう可能性。

   冒険者が我が国が得るべき資源を奪った。
   冒険者が勝手に我が国の土地へ入り込んだ。


   理由などなんでもいい。
   冒険者は国土を問わず自由に冒険できる
   などという一般論など先の時代では無価値。


        世界は、
W悪役W
を欲していたのだ。]



(23) 2022/05/23(Mon) 3:35:06

【人】 ヴィム



 [ そんな紛糾の世界の中で
   愛弟子は仲間達を集めて言う。


   「もっと大きな仕事をしよう。」



   それは全て、愛する師に認めさせるため。
   たかがそれだけの事でも
   彼女にとってはそれが全てだったのだから。]



(24) 2022/05/23(Mon) 3:36:05

【人】 ヴィム



      そんな折、彼女が受けた依頼は
      隣国の所有する洞窟の探索


      それは国を破滅に追いやる、
爆薬




(25) 2022/05/23(Mon) 3:37:23

【人】 ヴィム




          すべては、隣国の謀略だった。**

(26) 2022/05/23(Mon) 3:38:06

【人】 ヴィム



 [ 愛弟子の一行が己の土地に踏み込んだと
   知った隣国は呆れるぐらいの行動力を見せた。

   「メルヴェイユは我が国へ侵攻するつもりだ。
    悪しきを討ち、我が国を守れ。」


   即席の大義名分の元、
   問題は発覚して数時間で部隊は整わせる。
   それはそれは呆れるほど、手際良く。


   その頃には何も知らない愛弟子の一行が
   ただ真っ直ぐ、洞窟の奥を目指していた。

   その事態を察したのはたった一人
   遠くの気配に気づくことが出来た


                Violet=Mirrorのみ。]


(27) 2022/05/23(Mon) 4:32:21

【人】 ヴィム



 [ このままではどうなるか。
   想像するに難しくはないだろう。

   メルヴェイユが勝利すれば
   クロエは戦争を引き起こした大罪人となり


   メルヴェイユが敗北すれば
   クロエの夢は二度と叶わない。>>0:179


   彼女はもはや、この世界に必要なW悪役Wなのだ。]



(28) 2022/05/23(Mon) 4:35:03

【人】 ヴィム



 [ メルヴェイユの国民は何も知らない。
   国に気づかれないまま自体を収めなければ

   愛弟子に待つ未来は、ただひとつだけだ。

   全てを悟った青年は独り
   隣国の軍勢の前へと立ちはだかる。

   己の宝を...愛する弟子の未来を守るために。]



(29) 2022/05/23(Mon) 4:37:19

【人】 ヴィム



 [ しかし国と魔法使いの戦争は三日三晩続き
   その事実は次第に明るみとなってゆく。

   その果てにはメルヴェイユにも行き届き、

   「隣国が我が国を攻め入らんとしている。」


   伝えられた事実は国を大きく揺るがすことになる。


          青年の決意を、嘲笑うかのように。]

   


(30) 2022/05/23(Mon) 4:40:09

【人】 ヴィム



 [ 国に悟られずに事態を収める。
   到底成し遂げられないその目的のため
   青年は一人、また一人と兵士の命を奪う。

   怯え逃げ惑う兵士を追いかけては
   その命が尽きるまで攻撃の手を緩めることはなく。

   胸元の紫色の薔薇が赤く染まってもなお
   青年は兵士の殺戮をやめることはない。

   戦い、戦い、闘い。
   ついに青年は最後の一人を仕留めると
   辺り一面は紅の花畑へと変わり


         ひとつの戦争が、終幕を告げた。]



(31) 2022/05/23(Mon) 4:41:25

【人】 ヴィム



 [ 返り血に塗れた青年は痛みに顔を顰め
   足を引きずりながら愛弟子の元へと向かう。


   クロエが戦争の引き金を引いたと
   誰にも悟られてはならない。

         彼女を、守らなければならない。



   そう遠くない時間に、メルヴェイユの兵士が
   戦場となった地へと到着するだろう。


         青年に、選択の余地はなかった。]



(32) 2022/05/23(Mon) 4:43:02

【人】 ヴィム



 [ そして、青年は辿り着く。

   パーティの仲間達が全滅し
   独り洞窟から帰ってきた愛弟子の元へ。

   仲間達を失い悲嘆にくれる愛弟子の頭を
   血にまみれたこの手ではもう撫でることもできない。


   師の惨状を目の当たりにし
   驚いたような愛弟子はすぐに気づく。
   自分のせいで、こうなってしまったのだと。

   しかしそれでも青年は
   決して彼女を責めることなどなく、告げた。]

   

(33) 2022/05/23(Mon) 4:48:36

【人】 ヴィム



     「お前が無事で、良かった。」



(34) 2022/05/23(Mon) 4:49:02

【人】 ヴィム




   「いいかい。クロエ。

       これは僕からの、最期の指南だ。」



(35) 2022/05/23(Mon) 4:54:41

【人】 ヴィム




     「僕はメルヴェイユの転覆を企て
      隣国を唆し、攻めさせた。

      お前の仲間を死に追いやり
      国の皆を混乱に陥れた。

      だけど僕の計画に気づいたお前は
      一人立ち向かい、この国を救った。


                これが、真実だ。」



(36) 2022/05/23(Mon) 4:56:08

【人】 ヴィム




      「僕を.........殺せ。」>>0:14**



(37) 2022/05/23(Mon) 4:57:26

【人】 ヴィム



 [ ウーヴェと共に店の中へと戻れば
   もう既に準備を始めているカイルと
   ユスターシュの姿が見える。>>39>>50


   ただいま。

      遅くなってごめんね。


 [ 青年は二人へと手を振り
   そのままマスターの元へと足を進める。

   さっきの窓ガラスへの衝撃を考えれば
   彼の身に何も起きないはずがなく。>>0:438

(66) 2022/05/23(Mon) 11:25:22

【人】 ヴィム



     大丈夫かい。レイ。


           店の事は僕らに任せて
           君は裏で休んでいるといい。



(67) 2022/05/23(Mon) 11:26:12

【人】 ヴィム



 [ それはマスターに対しての助言ではなく
   友に向けた進言に等しい。

   彼を裏へと連れて行けば
   店の中へと戻ってきて、皆に言うだろう。]


   今夜は、楽しみだね。


 [ 繋がる線は何を描くか
          その答えは、魂の数だけ。]


(68) 2022/05/23(Mon) 11:28:04

【人】 ヴィム


   ───『MiraggiO』───


 [ 開店を控えた『MiraggiO』の店先に立つ青年は
   胸元に添えた青いバラを見せながら
   生を得ているW彼らWに微笑みかける。]


     君を待っていた。

         さぁ、こっちだよ。


 [ 意味深な台詞とともにその先の扉へと
   案内すれば、その先は────────>>46]**


(69) 2022/05/23(Mon) 11:30:02
ヴィムは、メモを貼った。
(a9) 2022/05/23(Mon) 11:31:26

ヴィムは、メモを貼った。
(a10) 2022/05/23(Mon) 11:31:42

 
― 三年前 ―



 頼む! 俺の娘が病にかかったんだ!
 金ならある! 
頼むから薬をくれ!


 ……材料が切れている?
 それで今ギルドに依頼が出ている?

 分かった、俺が行って来る!


[家を買う為に貯めた金を惜しみなく、医者の目の前に差し出しながら必死に縋った。

 その日は少し危険な依頼に身を投じていた。帰って、アイシャの様子を知った時にはもうあちこちボロボロで、魔力も大分なくなっていた。
 それでも、迷わなかった。

 出立前に彼女の顔を見に行って、手を握りしめた。
 彼女は凄い発熱をしていて
 息も荒く、こっちを呆けた視線で見た。]

 

 

 ……アイシャ、ダメな父親で
 ゴメンな、いつも、
いつも……


 
[泣きそうになる父の手を、娘はぎゅうと握った。
 そうして首を振って笑った。]


 「ううん、お父さんは……駄目じゃない、よ
  私の、自慢の……お父さん。

  お父さんだけは、私を見捨て、なかった…
  ありがとう……無理しないで……ね」



[涙が零れた。]

 

 

 誓う。
 何があってもアイシャ、俺はお前を守る。

 俺は、必ずお前の元に帰るからな。



[そう言えば、娘は安心したように目を閉じた。
 覚悟は決まった。]

 

 
[ギルドで依頼を受け、男は飛び出した。
 ギルドで彼を見かけられたこれが、最期の姿である。

 
 その薬草がある地帯は暗くなると危険だ。
 それでも、身を隠し、ギリギリの魔力を駆使して敵の足だけ削る等々工夫して先に進んだ。

 崖が近くにある薬草地帯。
 目的の物を焦りながら探した。
 探すために使わざるを得れないライトの魔力分の体力が減るのすら鬱陶しい。]


 ……頼む、頼む……あってくれ!!
 アイシャが、あいつが危ないんだよ!



[半分泣きそうになりながら必死にかき分けた。
 その前から残ってる傷に
 途中で受けた攻撃から流れる血。
 手は土まみれ。
 顔は涙でぐしゃぐしゃ。
 それを両手で叩いて落ち着け、と
 自分をコントロールしようとする。

 探す事暫し。それは運よく見つかった。]

 

 

 ……あった。
 これがあれば……!


[その流行り病は対処方がもう見つかっていた。
 薬さえあれば治る。元気になる。
 気が抜けそうになるのを首を振って叱咤した。]

 

 
[ 荒い息がどんどん乱れる。
  体のあちこちから流れ出る血が
  体をどんどん死に追いやって。

  それでも、歩みを止めない。
  帰らなければならない。必ず。

  約束したのだから!!! 

 


  なぁ、破滅をもたらす程のイイ女ってさ
  どうしてタイミングに
  恵まれているんだろうなぁ。 

              本当に、さ * 



[ 青薔薇が導き
  蝶が光となって幻想的に舞い
  出迎えの挨拶と鼻をくすぐる食べ物の匂い


  ここが霧の夜にだけ開く噂の酒場


  噂を知っているのなら。
  当然知っているだろう。
  立ち寄ればどうなるかを。
  どうして引き留める人がいるのかを


            足を踏み入れたら
            
どうなっても知らねぇぞ 


 



[ 霧の深い夜は全てを覆い隠すように
  辺りを染める。
  その中でも光る街灯に違和感はないか?

  その先に進んで大丈夫か?

  ほら、聞こえるだろう


       導く者の声が……
。 




【人】 ヴィム




 [ 青年は彼の問いかけには答えずに
   青年はただ小さな微笑みを浮かべたまま
   扉の奥へと進むその姿を見送る。>>80


   お腹を鳴らした彼女が客引きが上手いと
   己を褒めるように冗談を口にすれば


   「君から来てくれたんだ。
      僕は何もしちゃいないよ。」


   なんて笑ってみせただろう。>>84


(137) 2022/05/23(Mon) 22:50:53

【人】 ヴィム



 [ それから少し間が空いた後だろうか。
   もう一人、Wお客さんWが姿を現すと

   青年はいつものようにその言葉を口にして>>69
   何かを繋げようと模索した少女の答えに。>>91


   次からはやったらいけないよ。

     この場所が大切だという人がいるのに
     そんなことをされたら哀しむだろう?



 [ 青年は肯定の代わりに、少女を諭す。

   何も怒るようなことはない。
   少女本人がその事を重く受け止めたのなら>>92
   あとはもう、何も言うことなどないのだから。]


(138) 2022/05/23(Mon) 22:52:17

【人】 ヴィム



   さぁ、いらっしゃい。


 [ ハーメルンの笛吹きよろしく
   水に流した後は、少女を案内しようとするのだが
   肝心のWお客さんWは何処吹く風。>>92

   それは正しく何を探す素振りで
   その心当たりは直ぐに思いつくものだった。]

   
   
(139) 2022/05/23(Mon) 22:53:24

【人】 ヴィム



 [ あの時預かったブレスレットに込められた願い。
   言うに言えずにいたとでもいうのだろうか。

   汚名を全て背負い、死を選んだ青年は
   術者が秘めたその願いを語り伝えようなどとは
   微塵も思えずにいた。

   言葉にしてはいけないものが
   世界にはあるのだと、青年は知っているのだから。]




(141) 2022/05/23(Mon) 22:54:50

【人】 ヴィム



     お探し物はこれかな?

     駄目だよ。大切なものなら
     ちゃんと無くさないようにしないと。



(143) 2022/05/23(Mon) 22:58:01

【人】 ヴィム



 [ 青年が指先を鳴らすとふわりと
   宙に浮いたブレスレットが姿を現す。

   しかし青年は
   少女にすんなり返すことなどなく。]


   さて...小さなお嬢さんはこの場所で
        何を得ることになるのかな。

                   楽しみだ。


 [ ブレスレットを冠に見立てて
   そのまま少女の頭へと乗せると
   イタズラな笑みを浮かべていた。]*


(145) 2022/05/23(Mon) 23:03:26

【人】 ヴィム



 [ これは余談だが。

   かの少女がそこに居たかどうか
   どちらが先に訪れたのか、その順序はさておき
   蒼空を翔ける彼が訪れた時には。]


   礼には及ばない。
   きっかけが僕であったとしても

   ここに来たのは君の意志だ。そうだろう?



 [ 彼が楽しんでこられることを祈って
   青年はその姿が酒場に吸い込まれる姿を
   静かに見送ることになっただろう。]**


(153) 2022/05/23(Mon) 23:11:24




   もう、触れることも叶わないんだ




 

【人】 ヴィム



   もしかしたら僕かもしれないし
   僕じゃない他の誰かかもしれない。

        あるいは、君かもしれないね。



(216) 2022/05/24(Tue) 19:44:24

【人】 ヴィム



 [ そんなことを言っていたからだろうか。
   話を打ち切られてしまう。>>201

   彼女にしたってバツが悪いのだろう。
   続けるべき話題に相応しくないといえばそう。

   さて、探し物はこれで合っているようだ。>>203
   他に心当たりなどないのだからそれもそうだが。


   バツが悪い、だけではないのか。
   心做しかそういう風にも見えるというのに。

   そんなに大事なものじゃないのかと思えば
   ブレスレットに手が届かないことに
   至極不服そうな雰囲気を醸す。


           まったくもって、不思議な事だ。]



(217) 2022/05/24(Tue) 19:45:17

【人】 ヴィム



   おや、ごめんね。

   数百年も死に損ねていると
   100歳までは皆子どもに見えてしまって。


 [ そんな最中、
   どうやら彼女の琴線に触れたらしい。
   物理的に触れられない以上どうもしないが
   屈んで彼女に目線を合わせると
   素直に謝罪を伝える。

   ブレスレットを頭に乗せたのは
   なんとなくその方が加護っぽいからと
   ただ、それだけの話だ。



(218) 2022/05/24(Tue) 19:45:44

【人】 ヴィム



 [ 数々の無礼を働いたものだから
   なんとも顔色が濁っていて。]


   どうかな。僕よりイタズラが好きな人が
   この店の奥には、いるかもしれないね。

   けど話してみるといい。
   皆、良い人達だよ。



 [ そんな言葉が彼女に届くかどうか。]**
   

(219) 2022/05/24(Tue) 19:47:44
ヴィムは、メモを貼った。
(a33) 2022/05/24(Tue) 19:48:37

 ― 3年前 ―

[出会いたくない奴に
 出会いたくない時に出会う。

 そんが運命ってやつならどぶに捨ててやりたいものだ。]


 「久しぶり」


[月を背負って現れた女は、
 妖艶という言葉がよく似合った。]


 ……お前っ!

 
よくもまぁ、今頃顔を出せたなぁ



[流石にヘラヘラ笑うだけの余裕はない。
 娘を俺に預けたあの女が、
 アイシャを捨てた母親が目の前にいた。]

 

 

 「今までありがとう
  私ね、再婚が決まったの。

  アイシャも育てる余裕がやっと出来たの
  だから迎えに来たわ」


[ギラリ、と刃が光った。
 今のユスターシュなんて片手間で倒せると油断しきってる。実際力なんてもうほぼなくて、立っているだけでやっとだった。]


 ふざけんな!
 あの子がどんだけ傷付いたか
 苦しんだのかわかんねーのか!

 お前はもうあの子の母親の資格はない!
 アイシャは俺の娘だ!!!
 去れ!!!!



[彼女は実に楽しそうに、笑った。]

 

 

 「やぁだ。真剣になっちゃって。
  なに? 幼女趣味だったの?
  手を出されてたらちょっと困るんだけど?」


 ふざけんな!!!



[怒りで頭が沸いた。
 あの子をそんな目で見るのが許せなかった。]


 「人って変われば変わるのね。
  ふふ、でももう貴方は父親じゃない

  最初から、父親なんかじゃないわ」

 
 

 
[避ける体力すらなくて
 握ったままの薬も手から零れる。

 最期の力で彼女に火の魔法を向けた。
 それは、服を僅かに焦がしただけ。

 哀しい程、現実は、無情で

 胸に剣を受けた。
 薬草も取られたのは見た

 空っぽの手のまま

        ユスターシュは   この世から 去った ]

 

 

 (あぁ……悔しい、悔しい悔しい
  あの子が苦しんでいるのに
  俺を待っていてくれているのに
  死にたくなんてねぇよ!!!

  俺は、何も、出来ないまま

  このまま死ぬのかよ!!!!!!



[そうして、この世に未練を抱えたゴーストがまた一人
           現れることになった──── ]**

 

――  ――


  セシリーは誰にでも好かれる魅力的な人。
  それは里の外でも、同じだったらしくて。
  とある小さな国に遊びに行った彼女は
  忍んで出かけていた王子に見初められた。

  彼女も何度か会ううちに惹かれていった。
  想いあう二人は一緒になりたい、と思うようになる。

  でも、それは叶えてはいけないことだった。
  王子には婚約者が、既にいたから。
  そもそも、貴族でもない女性と一国の王子…
  しかも、将来王になる人が。
  釣り合うと言ってもらえるわけがない。
  周りは許すはずもなかった。


  どんなに優秀でも、持って生まれたものは
  覆せないのだ、と。


  ほぼすべてを持っていたセシリーと
  欲しくもない力だけを持っていた私のように。

 

  
  二人は、周りの説得を諦めて
  駆け落ちしようとした。
  地位も何もかも捨てて。
  それでも一緒に生きたいと願ったから。

  
  私は―――――。
  それが上手くいかないことを、知っていた。
  当然、伝えようか悩んだ。
  悩んで、悩んで―――――。
 



         
伝えないことを、選んだ。

                 
選んでしまった。

  


  セシリーは……
  王子を誑かした魔女として
された。
  
  未来なんて知らなければ
  ただの被害者として私は生きて行けたのに。
  姑息な考えになる自分自身がたまらなく嫌いで
  何より、知っていたが故の罪悪感が
  私を苦しめ続けていたの。
  
  
知っていたのに止めなかった。

  それが里の皆にバレたら……
  怖かった。逃げよう、と思った。

  預言者としてのフィアンメッタなんて捨てて
  どこか遠くへ行ってしまおう、と。

 



  誰も、私を知る人が誰もいない場所へ行こうと。
  何もかも、捨てたかったのに
  セシリーから貰ったブレスレットだけは

       
―――――捨てられないまま。


  



[ 生きは良い良い、かえりはこわい?
  
此処から帰りたくなくなれば


      
ずっとここにいられるぜ?

        そんな甘言は必要か? ]**


 

 
[ 『深みに嵌らなければ』……ね。]

 

 




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