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【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[それで彼が頷いてくれたら遠慮するのはやめたけど 夜のお出かけについついはしゃぎそうになって。] アクアリウム!行きたいっ ふふ、デートなんて久しぶり。 [心惹かれた行き先を口にするやいなや、 彼がスマホを持つ手と反対側へと回り込み 答えを聞くよりはやく腕を組んでぴったり寄り添う。 じゃあ行きましょ、なんてせっかちに唆して 歩き出したら腕を掴んだ手はしれっと下の方へ。 彼の手元に辿り着いたら、当たり前みたいに指を絡める。 ――懐かしいってふいに思い出したのは、 *]深夜のドライブのことだった。 (252) 2021/07/04(Sun) 0:39:12 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[愛されたくて、誰かの特別になりたくて、 普通の、幸せな恋がしたい。それが願い。 タイガさんの求める恋はどんなものだったか、 でも、彼の方からデートに誘ってくれたこと。 それは純粋に、純粋な「恋」の始まりみたいで どうしようもなく嬉しくなっちゃう。] ……ふふ、どうせならたくさん振り回してね。 ちゆはねぇ、フラペチーノ飲みたいなあ アイスカフェラテでもいいんだけど、 [だから手を繋いで、「教えて」って聞かれたことが嬉しくて 苦いのは嫌とかコンビニのレジ横のが案外おいしいとか ごくごく他愛ない話をしてみる。 そうしたら普通の恋人同士にも見えるんじゃないかって 彼とタクシーへ乗り込んだとき、 運転手さんの視線をちらっと窺ってみたり。] (265) 2021/07/04(Sun) 7:35:36 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里……そういえば、タイガさんっていくつなの? ちゆはね、水族館あんまり行ったことないから新鮮。 デートはなんか、ドライブばっかりだった気がする。 [金曜日の夜か休日だけ、たいてい遠くへ出かけていった。 もしも彼にその理由を聞かれるなら バレちゃダメだったからって嘘じゃない返事をした。 「ワケあり」なことは大人の彼なら感づいてしまったかな。 そういう火遊びするような子、幻滅しちゃうかな。 そんな気がかりと裏腹にちゆは平然と隣を歩く。 夜の街灯より暗く彩られた世界は幻想的で、 すごい、って思わず溜息を漏らした。] ねぇ、すっごく綺麗だね! [手は繋いだままで、彼より少し先を行く。 水槽の薄明かりを背負って振り返り、笑った。 きっとすれ違う誰もちゆ達のことを知らない。 だから手を繋いで歩いていたら、恋人にだって見えるよね。 ――今だけは恋人なんだって、幸せぶってみてもいいよね。] (266) 2021/07/04(Sun) 7:35:54 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里えへへ、ちゃんと繋いでますよーっ [はぐれないように、って言われたら 繋いだ指先にほんの少し力を込めてみようか。 ぴったり寄り添って歩いていれば ふと、どこかで甲高い鳴き声がした。 次第に近づいてきたそれは子どもの泣き声だった。 お母さんと、子ども。 二人の様子を見ていればつい足が止まりそうになった。 手にはさっきよりも力が込もるのを感じたけれど その瞬間は親子のやりとりに目を向けたままでいた。] (267) 2021/07/04(Sun) 7:36:47 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[ なんで怒られてるのかな、 悪いことしちゃったのかな 怒った顔のお母さん ……怖いな、 あんなに泣いてかわいそう。 ……かわいそう? お母さんとお出かけできるの羨ましい。 ちゆもあんな風にお出かけしたかった。 ちゆだったらもっと優しくするのにな こんな外で大声だしたりしないのに、 あんなに泣かせたりしないのに、 あぁ でも、 殺しちゃったからダメだね。 あの人の子ども。 あの人との子ども。 先生と、ちゆとの子ども ……死んじゃったけど。 あ なんか、お腹痛い。] (268) 2021/07/04(Sun) 7:37:30 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[ずきん、ってお腹の下の方が痛んだ気がした。 それから彼の謝る声がして顔を上げた。 子どもが苦手――そう言った彼が眉を下げるのを見れば 手を引いてさっさと親子の横を通り過ぎた。] ちゆも嫌いなんだ、子ども。 [子どもの泣き声が遠ざかって見えなくなった頃、 へらりと笑って彼の方を向いて言い放つ。 「苦手」じゃなくて「嫌い」 その言葉がもつトゲに自分じゃ気付けないでいた。 だってしょうがないじゃん、本心だもん。 ] (269) 2021/07/04(Sun) 7:37:53 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[それがタイガさんにどう思われたかは知らない。 もし軽蔑してる目をされたって、 たぶんちゆはヘラヘラと苦笑いするだけだけど。 静かになった館内で彼の口から聞いたのは、 やけに弱々しい台詞だった。 ずっと見て欲しい人がいるのかな。 いるとしたら――現在進行形だよね、それは。 彼女?それとも奥さん? 蓋を開けたいような開けたくないような躊躇いで それと同時に感じたのはシンパシーだった。] わかんないけど、自分だけ見ててほしいのはわかるよ。 ……ちゆならずっと、 タイガさんのこと見てるのにね! [一夜の関係に相応しく笑い飛ばしながら 口にした内容は全部本心だった。 叶うなら、ちゆはきっとそれを望む。 そしたらあの人のことも忘れられる気がした。 ] (270) 2021/07/04(Sun) 7:38:24 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[でも、その先の質問には答えあぐねて 真面目くさった顔で視線を水槽に移す。] ……先、かぁ。 [そんなの考えたことなかった。 普通の恋。――その先は、結婚? 困ったな、普通のお付き合いも結婚もわかんない。 好きな人といられたら、幸せ? 好きな人との子どもは嬉しい? あたし、あの時、逆らったら幸せになれてたの? ] (271) 2021/07/04(Sun) 7:39:02 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[人並みが通り過ぎる。 閉じ込められた金魚たちが悠々と泳ぐ。 でも、きっとここが彼らの居場所。 彼の方へ顔を戻せば、瞳にはちゆが映っていた。 薄暗がりの小さな鏡に気づいて、ふっと笑った。] 一緒にいられたら、なんでもいいかな 結婚してもしなくてもいい。 子どもは邪魔になるんだったらいらない。 ずっとちゆだけ愛してくれたらいいの。 [曖昧な答えは、彼の求める答えになれたかな。 それ以上は考えたこともないのが本音だった。 ずっと変わらずに「恋」ができたらそれでいい。 そしたらいつかは、きっとこんな長袖も着ずに済む。*] (272) 2021/07/04(Sun) 7:39:58 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[彼は咎めることなくちゆの話を聞いてくれた。 それがなんだか嬉しくて、楽しくなっちゃって 可愛いって褒められたのは金魚じゃなくてちゆの方。 不意打ちだったからちょっぴり驚いてしまったけど 手を繋いで歩く時間は紛れもなく幸せなものだった。 過ぎ去った親子のことなんか知らない、 意外?もっと「家庭的」みたいな方が良かったかな。 ちゆには好きな人だけ居ればいい。 誰か一人が「愛してる」って言ってくれたらいい。 みんなにとって、それは当たり前のことだとしても ちゆにとっては昔から特別なものだったから。 嫌な顔されなくてよかった。 子どもが得意じゃないのはお互い様かもしれないけど、 なんにもない二人だけの未来図を認められたような そんなキスに胸が鳴って、ひどく安心した。] ちゆも、もっと早くタイガさんに会いたかったな。 [彼の瞳を見つめたまま、同じ言葉を返す。 一番目じゃなくてもいいけど、もっと先に出会えてたら あの人より前に知ってたら、もっと幸せだった気がする。] (300) 2021/07/04(Sun) 19:07:47 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[でも、今からじゃダメなのかな。 意地悪な運命を嘆く彼は、 今からじゃちゆを選んではくれないのかな。 大人の狡さを知らない訳じゃない。 むしろ痛いくらいにわかってる。 でも、彼の秘めているかもしれない一面からは わざと目を逸らして、知らんぷり。 気付いたら戻れないくらい虜になってるの、 ]そういうのも……嫌いじゃないよ。 (301) 2021/07/04(Sun) 19:09:01 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[金魚を横目に通り過ぎていったら、 アクアリウムは出口に差し掛かっていた。 楽しかったね、ってありきたりな感想を口にしながら その実ほとんど彼しか見ていなかったのは内緒。 そのまま二人でカフェに立ち入る。 苦いコーヒーの香りが鼻を掠めていった。 「これにする!」と迷わず選んだのは限定フラッペ。 タイガさんのより高くなっちゃうから、と ディスプレイのレモンケーキを前に口には出さない葛藤。 彼の顔を見て、頼んでいい?ってそろりと尋ねて 結局は誘惑に負けてしまう。 ミルクたっぷりのフラッペは冷たくて美味しい。 レモンケーキを一口食べたら思わずほっぺたを押さえて おいしいね、って同じものを食べる彼の方を見た。 向かいに置かれていたのはアイスコーヒー。 ちゆは苦いのダメだから、すごく大人っぽく見えて 水滴のついたグラスを持つ手も格好良くて。] (302) 2021/07/04(Sun) 19:09:53 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里うん? [名前を呼ばれて、フォークを置いた手に彼のが重なる。 さっきまで普通に繋いでいたはずなのに その指が肌を滑る感覚にドキドキしちゃった。 二人っきりになれる場所——、 現代文のテストは全然ダメだったけど そういう台詞の意味はすぐに理解してしまう。] ……ふふ、いいですよぉ [暢気な声の返事をする。 重ねられた下でくるりと手のひらを返したら 指先でつうっと彼の手を擽る、なんてことのない悪戯。] (303) 2021/07/04(Sun) 19:11:19 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里ちゆもタイガさんのこと、もっと教えて欲しいなぁ だって、……愛してくれるんですよね? [それがただの言葉だけじゃないことなんて、 初めからわかりきっていた。 それなら、と、ケーキの残り一欠片を口に放り込む。 甘酸っぱいのを噛み締めて彼の方を見れば 「いつでも行けます!」って悪戯っぽく笑った。*] (304) 2021/07/04(Sun) 19:13:02 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[再び手を繋いで帰る道中、 心臓の音はずっと早く鳴っているのがわかった。 初めて会った男の人とふたりでホテルに行くなんて 普通の人が見たらあんまりよくないことなんだろうけど ちゆにとっては、ちゃんと純粋な気持ちだ。 またエレベーターを上がって同じ部屋の前に行く。 ドアを開けると安いラブホテルとはまるで違う景色だった。 柔らかそうな大きいベッド、 見慣れない豪華なインテリアにまた気分が上がるのは だって、珍しいんだから仕方ない。] ん? [気づいたら彼の手をすり抜けて、部屋の中を見回していた。 おしゃれなティーパックに目を奪われてたら 名前を呼ばれてぱっと振り向く。] (316) 2021/07/04(Sun) 22:52:23 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[なにか思いついたような、悪戯っぽい笑顔。 そうして告げられた「ごっこ遊び」の一言で ただの綺麗な部屋が特別な場所になった気がした。] ――おかえりなさい、……あなた! [ドラマで聞くような台詞を口にしてみたら やけにテンションが上がっちゃって、 本物の「お嫁さん」みたいには言えなかったけど。 抱きついた腕にきゃらきゃら笑って、 そんな声は唇を重ねたらたちまち甘い囁きになって。 こんな風に幸せな「お嫁さん」だったら憧れちゃうかも ……なんて、ひとりでに少し寂しくなった。] (317) 2021/07/04(Sun) 22:52:45 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[なぞる指先もキスもくすぐったい。 だけど心地良くて、ぎゅっと身を寄せたまま感覚に浸る。 あの人じゃない、 この人も会ったばかりの人なのにアプリで会った知らない人よりずっと幸せ。 何が知りたいって、そんなの 好きな人のことなら何でも知りたいよ。 血液型も星座も、思い出話も、愛し方も、] 全部って言ったら、欲張り? [心臓の音、ちゆと同じくらい早い。 「ほんとだ」って笑いながら胸板を撫でて下ろしたら、 お返しに彼の――左手をとる。] (318) 2021/07/04(Sun) 22:54:18 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里ちゆも、一緒。 タイガさんに触れられたら すっごくドキドキしちゃうみたい。 [彼がしてみせたみたいに自分の胸に導いた。 確かめてもらうように押しつけて、 重ねた手、親指の腹が彼の薬指をなぞる。 「もっと見せて」と、彼の言おうとすることはわかった。 でも、名前を呼んだその声にはわざと答えてあげない。] (319) 2021/07/04(Sun) 22:54:33 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里ちゆのこと、好き? [無邪気な顔を装って質問を返す。 重ねた手をそのまま持ち上げたら 節ばった指にうっすら残る日焼けの痕に視線を落とす。] ちゆは好きだよ、タイガさんのこと。 ……ねぇ、一番好きって言ったらさ あたしが一番だよって言ってくれる? [多分あなたには他の――もっと大事な人がいるってこと 分かってて「一番」を強請ってみたのはわざと。 見上げたら被ってたフードが滑り落ちた。 それに構わず、背伸びをしたら口付けひとつ。 彼は頷いてくれたか、狡い大人の躱し方をしたか それとも強請った言葉を贈ってくれたか。] (320) 2021/07/04(Sun) 22:55:19 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[彼は「愛してる」を言ってくれる訳でもなく 「一番好き」をくれる訳でもなく、 でも、奥さんとそんなに上手くいってないってことは だったらちゆも——なんて余計な期待を掻き立てられる。] ……かわいそう。 [彼の弱音に思わずぽつりと呟いた。 そんな顔されたら、無性に抱きしめたくなっちゃう。 なんだろうね、この気持ちは。愛情?同情? とにかく放っておけなくなって、] 大丈夫だよ、……大丈夫 タイガさんの寂しいの、 全部ちゆが受け止めてあげるから。 [触れ合わさった唇を柔らかく啄んで返した。 何を言って欲しかったんだっけ、ちゆ、 彼の顔を見たらどうでもよく思えてしまった。] (358) 2021/07/05(Mon) 16:24:53 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[甘くて狡い言葉たちにあっけなく支配されてしまう。 ううん、元からそこに強情さなんてなくて 思えば始まりはいつだって単純馬鹿に流されてたっけ。 与えられるそれが愛情めいた何かなら、期待には十分。 ハグもキスもその先も、ちょっとおかしいことだって 愛した人に——愛されたい人に望まれるなら ちゆはなんだってしてしまう。 あなたが言うならお風呂は後でいい。 痛いって程じゃない感触がジリ、と肌に食い込んで まるで指輪みたいに刻まれたのをみれば 「いいよ」って答える以外の選択肢はないの。] ……わかった。 離れないよ、タイガさんのこと、好きだから。 [「好き」って何度も言葉にしたら、 インパクトとかそういうの薄れちゃうんだっけ。 でも、だからって、口にせずにはいられない。 あなたが求めてくれるから、受け止めてくれるから、 同じ感情が、あなたにもあるような気がしちゃうから。 ] (359) 2021/07/05(Mon) 16:25:47 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[「大丈夫」の言葉でどれだけ包み込めるかは知らない。 あるいは飼い慣らされてただけなのかもしれないけれど そんなことには気づかない——気付かないから、 彼がちゆをベッドへ運ぼうとするのなら 「お姫様抱っこだぁ」なんて無邪気に笑ってみせる。 柔らかいシーツの海に寝転がって。 目線を彼の方へ向けたのと同時、 ハイヒールが脱がされるのが見えた。 お姫様みたい、でもその先に彼がしてみせたのは 従順な執事だってしないようなこと。] ひゃッ、 んん……! た、タイガさん……っ きたないよ、 [足なんて。外を歩いたこんな夏場、 きっと汗だってかいたのに。 擽ったさもあるけど、恥ずかしさの方が勝る。 反射的に彼の手から逃れようとする足は それでも捕らえられたならぷるぷると震えただけ。] (360) 2021/07/05(Mon) 16:27:23 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[そのうちベッドに手をついて、上半身だけ起き上がる。 「恥ずかしいよ」って彼をどうにか嗜めたなら おもむろに自分の上着へと手を掛けた。 季節には似つかわしくない服装、 彼は何も聞かずにいてくれたけど それは、まだ見せてない“そのままの”あたしだ。] ……ねぇ、タイガさん。 ほんとに綺麗じゃなくても、可愛くなくても、 ちゆの汚いところも愛してくれる? [不安を滲ませ、尋ねる。 そしておそるおそるパーカーを引き下ろして、 ノースリーブから覗く肩を、二の腕を露わにして。 ……肘から先はやっぱり躊躇う。 知らない誰かに見せるならこんな不安もなかったのに 彼に嫌われたくないからだって自覚する。 でも、ちゆのこと全部知って欲しいから。] (361) 2021/07/05(Mon) 16:28:50 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[脱ぎ捨てた上着の下にあるのは汚い傷痕だった。 赤黒い筋が手首を通り越して、 肌の柔らかいとこまで無数にはしった左腕。 反対の腕はそれよりいくらかマシだったけど、 重ねられた痕は皮膚ごと腫れ上がってしまっている。 けして綺麗だといえない肌は、 真新しい傷だっていくつか残してた。] ちゆ、寂しいの嫌いで…… 一人でいるとたまに消えたくなっちゃうの でも、痛くなって、赤いの見たら 生きてるんだなって……死にたくないなって、思えて ——やっぱりダメかな、こんな女の子。 [手首を返して、自分から彼に醜い腕を見せつけて そのくせ彼に向ける声は泣き出しそうに震えてしまった。 あぁ、せっかくの気分を下げちゃったかも。 ……きっと好きじゃないよね、こういうのは。*] (362) 2021/07/05(Mon) 16:30:34 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[絶対に足なんか綺麗じゃないのに 彼は躊躇うことなく舌を這わせていくから それが擽ったくて恥ずかしくて、何も言えなくなる。] んっ……あ、ひゃっ…… [ちゆが小さな子どもだったら、 大声をあげて笑っていたに違いない。 でもこそばゆさの中に甘い熱を感じてしまって 心の奥ごと擽られるみたいで ブラウスの裾をぎゅっと掴んでいた。 恥ずかしい。恥ずかしいけど、 ――ちゆの全部、愛されてるみたいで嬉しい。 そんなことを思ったら、閉じた脚の内側が疼いてしまった。] (407) 2021/07/06(Tue) 0:07:22 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[そうして耐えかねて、彼の方に手を伸ばす。 触れた肌とちゆの手のひらと、どっちが熱かったかな。 綺麗に引き締まった身体をつうっと指先でなぞって おへその辺りまで下りたら胸にキスして、離れる。 ちゆの肌はそんなに綺麗じゃないから、 いつもは暗い部屋でしか曝け出さない。 でも、タイガさんなら受け止めてくれるような気がして ……ううん、受け止めてほしくて 「可愛い女の子」にはありえない、汚い腕を見せてしまった。 『意外とそういう感じ?』とか、 『そういうのやめた方がいいよ』とか、 明るい朝になって気づいた人には言われたっけ。 あの人は、あの人だけは―― ]初めて傷をつけてしまった日、それを面白がるように見て 『いいじゃん』って軽く笑ってたっけ。 (408) 2021/07/06(Tue) 0:07:50 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里え、……あぅ [タイガさんはそのどちらでも、どれでもなかった。 ふいに腕を取られる。それでぱっと顔をあげたら、 熱い舌が腫れ上がった傷をなぞっていった。] ……、……嘘ばっかり。 [呟いた声が細く震える。 甘いわけないって、そんなことちゆにだってわかるよ。 ほんの少しカッターの刃でなぞったら、 それだけで血が滲むくらいぼろぼろの肌だもん。 ――でも、それが嘘でも冗談でも 少し笑って、笑おうとして、泣き出しそうになる。] タイガさんは……、やさしいね [腕の傷に目を落として、俯いたまま呟いて。] (409) 2021/07/06(Tue) 0:08:29 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[「おそろい」の言葉にこくりと頷く。 彼も同じだって思ったら、むしょうに安心してしまう。 確かめるような舌の感覚が擽ったくて ふいに思い出す小さな痛みが癒やされていくみたいだった。 それだけで、痕が消えるわけでもないけど。] ……ううん、大丈夫。 タイガさんが嫌いにならないなら、平気 [頬に彼の手が触れたなら顔を上げて もう何度目かのキスをして。] 全部、ちゃんと受け止めてくれる? 可愛くないとこも、めんどくさいところも 「寂しい」のも「いとしい」のも、 [……タイガさんの気持ちはね、ちゆは全部欲しいよ。] (410) 2021/07/06(Tue) 0:08:59 |
【人】 ぶろーくんはーと 真白 千由里[――なんか、懐かしい響きだ。 聞き覚えのある台詞が、ちゆの腕を眺める彼から飛び出した。 ふいに思い出したのはあの人の顔だった。 ちゆのダメなとこ見たら楽しそうにしてたとこ、 あの人は傷口なんか絶対に触れようとはしなくて 不安がるちゆを見たらただ頭を撫でただけで、 こんな風に言ってくれた人って、はじめてだ。] あのね、 タイガさんの弱いとこもみせてね。 ちゆが全部受け止めるから。 [目を閉じて思い出す人より今は目の前の彼を見てしまう。 ……見ていたかった、んだと思う。 あの人が最後までくれなかったもの、 タイガさんならくれる気がして。*] (468) 2021/07/06(Tue) 20:28:07 |
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