人狼物語 三日月国


69 【R18RP】乾いた風の向こうへ

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  あぁ、確かに……
  瓶詰めのほうが再利用もできるかな。


ただ隣同士でジャムを作っているだけで、そんなに癒しを与えているとは夢にも思わない。
 けれど、こういう一見平凡な時間が主の望むところなのだろうと思うと、それを叶えられていることは嬉しかった。

 火を止める前、言われた言葉には好意が滲み出ていて、それが気恥ずかしくて目を逸らしてしまった。
 少し頬も赤くなっていたかもしれない]


  じゃあ、休もうか。
  寝ている間に傷が開かないよう気をつけてな。


ジャムの火が止められるとそう声をかけて。

 翌朝の連絡には、早さに戸惑うことになった。
 町に出てくる時間はあるだろうか]**

─ 街から戻った後 ─

[街で最後の用事を済ませ、主と共にアンタルの元へ向かう。
 送ってもらう先として目星をつけた国を数カ所伝え、可能な場所をアンタルに選んでもらうことにした。

 どこを選んでもらったとしても、そこにそのまま定住するわけではないが、そのことは言わず伏せておく。
 欺くようだけれど、身の安全のためには仕方のないことである]


  貴殿ならばよい治世を築かれるでしょう。
  この国の繁栄が続くことを祈っています。


[無事に送り届けてもらって別れる間際には、そう言って深く礼をした]**


[アンタルが父から与えられた管理権限は北方だった事を初めて知った。
待ち合わせは緑と砂が混じり合う断崖の近く──まさに別宅と同じような景色の広がる場所だった。
北方の外れから密かに飛び立つ。

この国を遥か上空から見るのは2回目だ。そしてきっとこれで最後なんだろう。寂しく思う気持ちはそのままに。]


(──どうか最後でありますように。)

                
.

[ 乗車の際は車窓を覆うカーテンの隙間から白く細く漏れていた朝陽が、今は朱く長く列車の中に差し込む夕陽となっている。

 目的地まではもう僅か、そろそろダンテも起こそうと思っていた頃合いかもしれない。目を覚ますと、当たり前の様に彼が隣に在り、おはよう、と今日2回めのそれを告げるとまた眠る為でなく頤を上げ目を閉じた。

 抱きしめてもよいか、と問われたのが唐突でもあったので、どうして、と小さく笑う。拒否なんてする訳がない。]*

【人】 祓魔師 ダンテ


 ん?ああ、それはもちろん
 通りで違和感はあったんだけど ふふ

[ 一次資料と言われてようやく得心がいくというか、自分もそのつもりでいた。今日のことはどのみち手書きで書き込んでいたと思うのだが、新聞があればもっと強固な資料になるだろうとのヴィの心遣いだったようだ。

 ヴィが価値のあるものとしてとっておくようにというのは不思議だと少しは思ったのだが。未だ意思疎通にはいろいろ難があるようだ。だから言葉にしなければならないんだろう。]

 まあ、そうなんだけど
 君が今までその姿で生きてきたんだから
 君には意味があるんじゃないの 

[ だから自分もその姿を一番好んでいるよと、何も変わらないという彼に自分は律儀に今の気持ちを明かしておく。
 外見だけの好みで言えば女性の姿をしているときが自分は一番好ましいと思うんだろう。
 だけど、ヴィ自身が一番生きやすい形でいてほしい。
 たとえ自分(ダンテ)の為だとしても他人のために変わるのは嫌だった。]
(67) 2021/04/27(Tue) 4:50:47

【人】 祓魔師 ダンテ

[ 
 ーー
 どうもヴィの容姿が優れていることに重きを置いていると思われているようだが、外見が意味を持ったのは自分が彼を好きだからに決まっている。
 
 客と、宿の主人という関係で始まって、彼の誰に対しても静かに尽くすような献身が不思議で、逆に甘やかしてやりたいと思ったのかもしれない。(逆に甘やかされてる時も多いのだが!)

 それから、割とムッとしたなら顔にでるとか、手を伸ばせば手をとってくれるとか、細かな仕草がすごく可愛らしくて。
 ーー

 列車にゆられながらそこまでメモに書いて、くしゃくしゃにして破りかけたが、そのままにしておいた。
 どうせメモ書きだし、ヴィに見られることもあるまい。外見だけが好きだと思われているのは心外だったが、少しは容姿も大事にしてほしい。
 そしたら昼間にあんまり無理をしなくなってくれるかもしれない。

 彼が自分と過ごす時間をなんとか捻出してくれようとしている事はよくわかる。お互いのことを思って衝突してしまうのはなんだかちょっと切ない気持ちになる。*]
(68) 2021/04/27(Tue) 4:52:52
[ ヴィを起こそうとした時、彼もちょうど目を覚ました頃のようだ。何度か自分が席を立つことがあったから、眠りは浅かったのかもしれない。

 おはようと言えば彼は、一度開いた目を再び閉じてみせて、自分は目元と頰に口づけを返す。]

 だって

[ どうしてと小さく笑う彼は拒むことはなく、ボックスシートになっているとはいえ、他の乗客はまだちらほらとはいえそこらにいる。
 だというのに自分は彼のことを思い切り抱きしめた。

 小さく華奢な姿の君は壊してしまいそうだったとかは、恥ずかしすぎて口にはできなかったし。今までこうしたかったのが自分だけというのも恥ずかしいし。
 単にくっついているだけの数秒が続いたかもしれない。*]

【人】 祓魔師 ダンテ

[ 到着は夕方過ぎで、宿は海のすぐ近くにとっている。明るい時間の海をヴィと共に見たくてのこと。列車で眠った分疲れはとれたのか、宿についてすぐ彼が海を見に行こうと手招く。

 時間がもったいない、そう訴える様子に見え、自分だって同じだった。夜の時間も昼も短い。何方か眠る時間になる前に。]

 いいんだよ、僕があげたいだけなんだから
 一応は尋ねるけどね

[ アクセサリーに興味はないと一刀両断されてしまった。ドレープの豊かなワンピースに、繊細な首飾りがあればもっと素敵だっただろう。
 今の彼にだって似合うかもしれない。]

 そう、魔法のアイテムも見て見たかったね
 魔除けのもっと強いのがあるなら是非にでも

[ 魔法とは言うが一般人が使えるほどに技術が普及しているなら何らかの道理があるんだろう。自分やヴィの馴染みのある動力をつかった通信機器みたいに。魔除け云々はただの冗談だ。]
(69) 2021/04/27(Tue) 4:58:09

【人】 祓魔師 ダンテ

[ 夕日の沈む海辺を二人で歩く。何方かが手を伸ばせば自然と手を繋げていただろうか。
 時期外れのため人の数は少ない。自分たち以外の人影がいくつか見て取れるが黄昏時で顔の判別はつかない。]

 綺麗だね
 あ、ちっちゃい蟹がいる 

[ 足元を小さな生き物が驚いて避けて行くのが見える。波の音は静かで一定のリズムをいったりきたりしている。波の音を聞いたのも自分は初めてだったかもしれない。
 故郷の海は、風が強くて風の音ばかり聴いてたような印象が残っている。]

 うん、夜のピクニック?だね
 ランタンを借りよう

[ 食べるものと言われたら空腹を思い出した。昼間軽食をとったきりだし、ヴィも朝方食べたきりだろう。]

 本屋さん、ああ、本当だね

[ 本屋にも行きたかったとヴィが言うのを聞けば今更に惜しいと思えてしまう。土地のガイド本なんかでもお土産にできたのに。]

 代わりにこの国の本屋さんも見てみようよ
 とはいえ旅に出るたび君の住んでる国の便利さを思うよ
 夜だって図書館が開いているしね

[ 旅に出るのはやっぱり家が一番良いと思うためなんてたわごともある。]
(70) 2021/04/27(Tue) 5:05:39

【人】 祓魔師 ダンテ

 

 え?僕?

[ それから、ヴィが心底君に何もなくてよかったと言うから少し笑ってしまった。それは自分も同じことを考えていたよと思ったが黙っておく。
 目を離せば人さらいにでもあってしまうんじゃないかとか。

 お互いに守らなければならないものと思い込んでいる節がきっとある。]
(71) 2021/04/27(Tue) 5:06:29
ダンテは、 **
(a4) 2021/04/27(Tue) 5:09:45


 ねえ、キスしてもいい?

[ 波打ち際を歩きながら、唐突にそんなことを尋ねた。
 君が好き、ヴィに触れてもいい、
 その逆も、自分に触れてほしい、甘えてほしい

 いつか問いかけもなく出来るようになれば彼もそうしてくれるんだろうか。**]


[そうして降り立った先は、大陸の中のそう大きくはない国だ。といっても小さくもない。軍事力も経済力もバランスがよく、国民も活発に生活しているように見えた。

故郷のアルシャマーリとは全く違いそうな文化圏。どちらかといえば、あのお嬢様の──ダレンの国に近いのだろう。

兄に提示した輸送先の候補は、アルファルドには無い信仰の国ばかりだった。"何か"を、察されてしまっただろうか。
正しさなんて分からないけれど、自分を偽るようには生きて来なかった。自分は、そんな風には生きられない。それは終わりまで、きっとそうだから。

兄に一つ抱擁と感謝を告げて別れた。]*

                
.

北方の外れの断崖へ着いたとき、ダレンは思わず北西の方角へ視線を向けた。
 祖国のある方角。
 さすがに祖国を視認はできないが、そちらからここまで旅してきて、また旅立つのだと思うと、随分遠くまで行くことになると思いを馳せる。

 それほど主と認めた相手が大切だったろうかと考えてみても、実感はあまり湧かなかった。
 それが当然すぎて感じ取れないのだろうか]

[空の上から見下ろした大地は世界地図と同じ形をしていて、それがとても不思議だった。
 見たこともないうちから地図を作っていた人たちがいる。それが合っている。どうやってそんなことを成し遂げられたのだろう、なんて考えていれば目的地に着いていた。

 まだ見ぬ国だが、建物や自然の雰囲気はどことなく祖国に近い気がする。
 礼を言って別れ、陸に降り立った後は、主を振り返って]


  ──さて、
 

 
  “仕えないで”ほしいんだったな。
  では行こうか、ハールーン?


[主だった人を呼び捨てにして、微笑んで手を差し伸べる。

 さて、ではこの人のことは何と思えばよいのだろう。
 「家族になって」と言われるからには伴侶と思えばよいのだろうか。伴侶とするに申し分のない人かどうか、と考えたことがなかったのだけれど。

 誰かに仕える生き方しかしなかったせいで、対等な関係の相手が傍にいる暮らしは想像が及ばない。
 だが、そのうち慣れていくだろう。
 彼の望みを叶えたいと思う気持ちも、幸せを護りたいという想いも、従者でなくなっても何ら変わってはいないのだから]**


[『仕えないで欲しいんだったな?』と微笑まれたのは不意打ちだった。
つい先日の自分のセリフに赤面する。駄々っ子のようでも愛の告白なんだってことを、この人は分かってるのだろうか。

もう従者ではない彼から、差し伸べられた手を取る。今までとは全く異なる意味合いに思えるけど、その手の優しさは変わらずだった。]



 ……ダレンとなら、どこでも行けるよ。


 ひとまず今は〜美味しいもの食べたい!


[素直な気持ちを口にするのが急に気恥ずかしく思えて、誤魔化すように提案した。

いつまで、どこまで続くかわからない旅だから、資金繰りには慎重に。けれど旅の目的の一つとしては重要なタスクだよ、なんて自分に言い訳しつつ。]*

                
.




    ご苦労様、アーサー。
    そう、国外警備の兵だけでなく
    王宮の警護兵や元老院直属の兵団にも
    話を着けたの。

    
・ ・

    アレの目にもそろそろ留まっちゃうんじゃない?


 [そう、
  緩く笑って愉しそうにされるだけ。
  甘い香りは鼻腔を擽り、低い声は鼓膜を撫でる。
  眼には魔性を宿らせ相手を射貫く様に、…

        ―― すっかりと慣れてしまえば、
               単に居心地の好く。]

 




    ええ、あの方も勘が良いでしょうから。
    …ですがその時には
          ・

    既に手を打っておりますので。


 [御心配なさらずに、と此方もいつもの様に
  第■皇子…、…  

     ――『
第二皇子
』に向け微笑んでみせた。]

 

[ 何故と問うたのもおかしなことかもしれないが、返ってきたのも答えにならない随分甘えたような響きであったので、やっぱり小さく笑いを漏らしてしまった。]

 可愛い。

[ 言葉尻も消えないうち、今までにないほどの強さで彼が自分を抱き締めた。いや以前にも一度あった。先が途切れるのを怖れるように、彼が自分を腕の中に囲ったことが。]

 海に来れたね。

[ あの日に願った約束が、今こうして叶っている。次の約束はまだ結んでいないが、叶うものだと願うのは、楽天的に過ぎるだろうか。]

 君だよ。

[ まるで意外そうに見えて笑うので、ひとの気も知らずに、と口を尖らせた。] 

 唐突だね。

[ 列車の中であったり、今であったり。もう聴いたりはしないといいながら、同じことを問うているのだと多分彼は気付いていない。それとも、もう好意を尋ねる必要がないからこそ、やっと触れ得る事を問えるのだろうか。

 小さく笑って答えなかったのは、多少の意地悪だ。]

【人】 祓魔師 ダンテ

[ 君には意味があったんじゃないの?と尋ねた言葉には返事はなかった>>99その時の彼の様子はどうだったのだろう。困惑げにしていただろうか、無表情のままだったろうか。
 あれ、違った?なんてブツブツ言いながら出発の準備をその時はしていたのかもしれない。

 いつか聞かせてもらえただろうか。

 自分がヴィについて分かっていると思っている部分なんて表面のほんの少しなんだと思う。ヴィにとって彼が大切にしているもの、それを自分が分かってなくて。]
(101) 2021/04/28(Wed) 4:44:41

【人】 祓魔師 ダンテ

[ 彼の長い時間のいっときに自分が沿わせてもらえれば良いと思っていた。

 だから、些細なことを一緒に楽しいと分かち合ってくれる、彼とならどこに行ってもきっと楽しいはず、そんな風に思えるのは彼自身の魅力なんだと。

 自分との出会いで、彼が変わってくれた部分があった。そのことをいつ自分は知ることができるんだろう。

 永久にわからないままなのかもしれない。

 死ぬ間際まで、日記のようなメモを書いて、ヴィと何をしたとか、彼が何を話したとか、それで自分は何を思ったのか、語彙のある限りを彼と過ごした日々を表す言葉に費やすんだろう。*]
(102) 2021/04/28(Wed) 4:45:29

【人】 祓魔師 ダンテ


 
 んーなるほどたしかに

[ 文具の方が嬉しいと言われれば納得してしまう。自分も多分そう言うものの方が嬉しいのは確かだ。両方贈れば良いのではと考えてしまうからだめだ。]

 いや、ヴェールは君が使って
 せっかく、次の旅行の時に持っていけば君の身が少しは楽になるかなって思ったのに

 …って、自然と次のことを考えてた

[ 言い終わってから少し恥ずかしい。そんな理由もあるから自分が受け取るわけにはいかないと、気恥ずかしさを埋めるような言葉を続けて。]

 ほんとだ、何かの巢なのかな

[ ヴィが波打ち際で足を濡らして、小石をなげている。本当にきてよかったと心から思えて、それから手を伸ばせばこちらに駆け寄り手を繋いでくれた。

 穴ぼこを自分が足で掘ろうとしたり、
 彼はそれを見て止めたのかただ見ていたのか。
 
 何をしても、全部が楽しかった。]
(103) 2021/04/28(Wed) 4:50:22

【人】 祓魔師 ダンテ



 明日は青い海が見られるね

[ 自分もヴィと同じくすごく楽しみだった。
 今はもう日が落ち海は藍色に濃く

 自分の人並みの視力ではだんだん視界がおぼつかなくなる頃合いだった。
 ランタンを借りようといったのも、自分のためであって、ヴィはたぶんこんな暗闇でももっと違う世界が見えるのかもしれない。*]
(104) 2021/04/28(Wed) 4:50:52
[ あの時可愛いなんて言われて驚いたのだった何とも反応し難いのだなと思ってしまって、ヴィが自分の言葉にあまり反応しない理由がわかったような気もする。

 そして今も、ダンテに何事もなくてよかったと安堵する様に自分が驚けばヴィは人の気も知らないでと拗ねたような仕草をする。
 この薄暗い場所でもかろうじて自分にも見えてよかった。]

 そうだよね

[ 自分が彼を心配するのと同じく彼もそうしてくれたんだろう。なぜだか自分ばかりが捧げるような気がしていたが、きっと鏡のようなものだ。
 彼が返してくれる色々を自分は気づけずにいることがたくさんある。]

 だめ?

[ ヴィの返事は得られないままで、焦れたようにそれだけを返した。彼は笑うままだったろうか。
 多分シュンとした犬みたいに一瞬振る舞い、その後は、手を取り目的通りに、食べ物を買いに行く。

 彼は僕が好き、僕は君が好き。
 ただそれがわかっていれば満たされるような気持ちがするのに、彼に触れたい触れて欲しいと思うのはなぜなんだろう。]




 [その地を踵で、ザリ、と。踏みしめる。]


.

 『しかし、錬金術ってのは、恐ろしいな。
 無機物から生命を作るのが禁呪、だってのに、
 "無機物といえるものを土に変える"のは、
 簡単だってンだから、人道も理もクソもねえ

 一体何人"運んだ"っけなあ。団長さんよ』


 さぁな。
 少なくとも昨晩十程増えた気がするが、
 良くは覚えてない。

 …目の前と足元ばかり見ていて、
 星が、見えなかったからものでな。


 はて、止める必要がどこに存在する?

 見届けさせておくれよ。歯車の軋む様を。

 かの王の時と同じように、お前の未来を、

.

[出国間際に買ったスカーフをピンで留め 、食料は魔法の布袋へ
 今は剣の鞘飾りになっている組紐は、いつか別の用途に使われることがあるのだろうか]


  おいで、ハールーン。
  私の大切な人。


[旅の伴侶に微笑みかける。
 彼への想いは形にするのが難しいけれど、この上なく大切な人だということだけはずっと変わらない。これからもきっと。

 これから先も、彼は逃れ得ぬ出自のせいで苦しむことがあるのかもしれない。
 追手と出遭うことも無いとは言い切れない。
 けれど護り抜こう、彼の身の安全と幸せを。新しい生き方を2度くれた人なのだから]**

 




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